CPUクーラーの取り付け方、LGA775(1156,1366)

前回、CPUクーラーの取り外し方の続き、CPUクーラーの取り付け方

インテルのLGA775以降、LGA1156とLGA1366も同様の手順としてタイトルに入れております。最も難しいと言われるプッシュピンが壊れないよう細心の注意で行う作業。マザーボードは取り外さず参ります。

全て自己責任、壊れたり故障しても自業自得にて。

取り外し編では、密着して固定されているCPUクーラーのロックを外してCPUを交換出来る状態まで行きました。

写真を数枚撮っていた為、グリスを拭き取った状態と塗った画像をいくつか。拭き取りは私が作業しましたが、塗りは依頼者殿にお任せ。

ヒートシンクとCPUの図

CPUとヒートシンクの密着面に付いていた古いグリスを拭き取った所。ティッシュペーパー2枚できれいに取り除いております。前回の動画終了時と比較すると分かり易いかと。

ついでに解説すると、赤丸の大で「つ」の字に曲がっている箇所を指で押さえて矢印方向へスライドさせると、赤丸小の押さえ部分のロックが外れてCPUの枠が外れる仕組。フックはバネが利いているため力を入れながらスライドさせましょう。

CPUはマザーボードのソケット内に載っているのみな為、そのまんま持ち上がります。取り付け時はCPU周囲の切り込みやピンの位置を確認し慎重に載せる事。私は修理現場に入る前、これで自分のPCをぶっ壊しました。

CPU交換をしないなら以上の作業はもちろん不要。

下はヒートシンクのグリスを拭き取った状態。

ヒートシンクの銅

色が10円硬化に似ているため銅でしょうな。熱伝導率が良いらしいです。

ピンの足先は2つに割れており、ここを曲げたり折ったりするそうな。中央の黒い芯が下がった状態でマザーボードから強引に外そうとすれば折れ、同じく強引に設置しようとするとた足先がぐにゃりとマザーボード表面に横たわるのでしょう。

次にグリスを塗ったところ。

サーマルグリスを塗ったところ

右に引っ掻き跡が有り薄さが分かるでしょうか。

厚さは測れませんがビニールラップ1~2枚分。Socket478までのリテールクーラーは平面に近かったのものの、LGA775から中央が写真のように突起になっており、かなり薄くとも行けます。

グリスを塗る意味はCPUとの密着を100%にする事。厚くし過ぎると熱伝導率がわずかに下がったり、CPUどころでは無く枠までモリモリとはみ出す原因。

今回使用したグリスは私が愛用している300円の安物ですが、普通は銀で500~1000円程度の物を使いましょう。温度が若干下がるそうな。

初心者用と称してシート状のグリス代用品を売っている事が有りますが、高価で性能も低いらしくお勧めしません。

グリスを塗る際は適当なプラスチックをハサミで切りヘラにて。

サーマルグリスを塗ったヘラ

いつもはCPUとクーラーが入っているプラスチックを。今回は無かった為、以前購入した12cmファンが入っていたケースを切った物。先端は幅2cmくらい、適当です。

作業工程はSocket478で上げたグリスの塗り方動画を御参照有れ。こちらは私が作業しており、ヘラをどう使うか見て判るかと。

 

LGA775、CPUクーラーの取り付け方

取り外し同様、字幕が速いため先に一度動画のみ御覧有れ。

約1分、音声は無し。

サクサク作業しておりますが、依頼者殿では無く私がやっているからで有り、初心者の方々やLGA775を初めて取り付ける場合は慎重に。

修理現場では無いのだから早く済ませる必要は無く、やっている内に自然と早くなってしまうもの。速さ無関係で完璧に取り付ける事が目的です。

 

CPUクーラーの取り付け方を静止画で解説

編集前の動画から画像を切り出し。

ロック用プッシュピンの頭部分を元に戻す

取り外しの際に回した足の頭です。

プッシュピンが回転している

矢印方向へ90度回転しております。

ロックを外す際に回したもので、この状態で取り付けるアンロックで取り付ける事になるため、手で逆方向に回して設置されていた時と同じよう元通りにします。戻さず押すとボヨンと戻って来るでしょう。

下の画像、左下の足を御覧有れ。矢印とは逆方向へ90度戻しております。

プッシュピンを元に戻し揺らしながら設置へ

クーラー全体を揺らしながら取り付け

グリスを塗らず合わせる練習は大有りです。ヒートシンクがCPUに着地後に調整するとグリスがずれたり薄くなり過ぎる原因。

ここでのポイントは、揺らしながらプッシュピン4本の揺れ方や手応えを感じてマザーボードの穴に入った事を確認しています。思い切りハデにCPUへ当たってしまったら、一旦持ち上げてグリスのずれが無いかご確認有れ。

実は自作ユーザが普通どう作業しているか知りません。私は修理現場で一発目にこうやると教えてもらった事を続けているのみ。慣れている修理作業者はガシュと一発で載せてしまう変態も居りました。

上手く穴にはまったようなら確認。

CPUクーラーの垂直インストールを確認

足がはまりヒートシンクがCPUに着陸すると横揺れは小さくなります。

ここでのポイントは、ヒートシンクが浮いていたり斜めになっていないか、足は4本ともはまっているかを確認する事。まだ上から強く押さえ付けたり横にずらしてはなりません。

そして本番へ。

プッシュピン4本を対角2本1組で押し込む

CPUクーラーをマザーボードに取付

良く見えませんな。ピン2本を同時に押込中。

CPUクーラー取り付け

残りの2本を押し込み中。指圧の要領、親指各1本でどうぞ。

マザーボードへ正常にはまっており確認済なら問題無く留まりますが、パソコン部品の中で最もぶっ壊し易い物の為ポイントをいくつか。

  • 徐々に力を入れ、途中で固く止まるならやり直しを検討
  • 両手を同時に押し込み、音を良く聴く
  • 「チキ」という音が最大4回聞こえる
  • はまった後に力尽くで更に押さない

ゆっくり力を掛けて行く際に、何か固い物に当たって進まない感触が有るならマザーボードに衝突している可能性有り。心配なら一旦外して確認、グリスは塗り直し。

両手(両親指)で押して行くと、ピンがマザーボードの裏側へ100%到達した際に、足の先割れ部分が開く音が聞こえるかと。2つに割れている為、チキチキやキチャのような音が聞こえましょう。片方ずつならキチ・キチ、ほぼ同時にはまるとステレオでキチャと。ロックが100%正常に掛かると最大4回音が聞こえます。

全ての足先が正常に割れた後、更に思い切り押し込むと、先割れがマザーボードの裏側から更に奥まで行こうとし、手を戻した反動でガコッとピンが戻り、最悪足先がぶっ壊れます。

慣れや回数も有りますが音が聞こえるタイミングの力加減を覚える

ロックされているか1本毎に確認

最後に4本の足を1つずつ押して点検。

取付完了を確認

CPUクーラーが正常に取り付けられている事を前提に1本ずつ押してチェック。

この時、取り付けた際に音が聞こえたタイミングの力よりやや強めに押すと良いでしょう。動画でマザーボードがたわんでいる事をご確認有れ。

4本とも点検が終われば設置完了として電源を接続。

電源を接続

以上でCPUクーラーの取付作業は終了。初めてならやり直し覚悟、一発で上手く行けば運が良かったとして次回も気を抜かず。

CPUクーラーの取付完了

ちなみに電源ケーブルは上のように結束バンドで束ねるか、端子の位置が遠ければインテルではCPUファン周囲にフックが有るため引っ掛けて外れないように。ファンに当たるとカラカラ音の原因。

 

LGA775 CPUクーラー取り付け方のポイントまとめ

動画や静止画に無かった注意点をいくつか。

足が曲がっても復旧の可能性有り

取り外しの際は、ロックが外れていないにもかかわらず強引に引き抜き、足が折れたり切れたりしますが、取付では足が開いた状態で上から押し込み、曲げてしまう事有り。そういうユーザ過失を数回拝見しております。

折れたら諦めて部品交換、曲がっているなら真っ直ぐになるよう手直しして、マザーの穴に上手く入れると正常にロック出来る場合が有るでしょう。やった事は無いけれどおそらく行けます。損傷が激しく古いならPC起動中に1本吹き飛ぶやも知れず危険では有ります。

ピンの押し込み時におかしいと思ったなら早めに作業を中断し、足が曲がっていたなら手で何とかする。工具や接着剤は使わない事をお勧めします。

グリスは予備として多めに用意

サーマルグリスは1本(1個)丸ごと使うわけでは無く、少なくとも10回、薄く少量を塗れば20回以上分は有るものです。

グリス塗布で1回に使う量の目安は、LGA775では米粒より若干多め。少なければ足せば良いけれど、多過ぎると一旦拭き取るなど手間が多いため先に米粒程度を薄く伸ばしてみましょう。薄すぎてもCPUと密着しないため駄目です。

薄めに塗ったなら一度CPUに密着させ、上から押してそして戻す。はみ出しまくっているなら多過ぎ、あまりにもまだらにグリスが残るなら少な過ぎ。最適な量と塗りはやって見て覚えるしかございません。

時間が有るなら練習しましょう

自作など頻繁に作業する予定が有るならグリスを塗らず何度か練習。

  1. ロックを外し、ピンを対角1組でマイナスドライバーで押して回す
  2. ファンが跳ばないよう指を掛けてピンのみを引き抜く
  3. CPUクーラーを垂直に持ち上げて外す
  4. (グリスは塗らずに)
  5. ロック用にプッシュピンの頭を矢印と反対方向へ回す
  6. グリスを塗っているつもりで足4本をマザーにセット
  7. CPUの上に置き、足の位置を確認
  8. ピンを対角1組毎に親指で押し込み音を聴く
  9. 更に1本ずつ押し込んで音が鳴らないかを確認 ※1に戻る

早くやろうとせず、1項目毎を慎重に練習して下さい。


2日間にわたりお送りしたLGA775クーラーの取付と取り外し。見聞きする事と実際にやる事では後者が圧倒的に覚えは早くコツも掴めます。

インテルのリテールクーラーは、LGA775以降はプッシュピンが多く、単品売りの他社製クーラーでも同じ方法を採用している事多し。

バックプレートの方が簡単と言えばそうですが、ケースが安い物ならマザーボードと配線を全て外すという手間が有るため更に慎重に。

これが出来たからと立つ事はまず無いと思いますが、保証切れのパソコンを自作仕様へ変更したり、クーラー換装を試すなら依頼出来る業者は少ないため小さいながらも手に職状態。損は無いでしょう。

昨日と合わせ、2記事の動画と解説で分かりにくい点が有ったり上手く行ったなら、是非コメントにてお知らせ下さい。

ちなみに今回の動画では海外ウケを狙い、CPUクーラー取付に失敗すると日本では切腹をしたり忍者に暗殺されるというネタを仕込んでおります。

信じて切腹しないようご注意下さい。

リンク用ソース

コメント(4)

>ネタを仕込んでおります

英字幕フイタ


でも、自分でやってて折れても、あぁ、これは摘んだ・・・感は異常
実際切腹もんだと思うしw

自作な方々でCPUクーラーまるごとの交換でなくて、クーラー付属のファンだけをより静音のものや、強力なものに変えているのをちらほら見かけるのですが、この発想はなかった。

GA775用リテールCPUクーラーのファン交換
http://nana1451.at.infoseek.co.jp/rcc.html
ポイントはCPUクーラーの交換でなくて、クーラーの「ファン交換」なところw

リテールのヒートシンクのみ流用しておられるのですが、リテールはファンもヒートシンクと一体型で外せないのを、ノコギリで切って無理やり外すw
 ↓
ファンガードを結束バンドでヒートシンクに取り付けるw
 ↓
交換用のファンをファンガードに載せる
 ↓
完 成!

これは流行る! ねーよw

でも、正直、よくこんな柔軟な発想ができるもんだなと感心しきりですw

明らかにプロの仕業。文章のセンスに嫉妬せざるを得ない。
http://nana1451.at.infoseek.co.jp/rcc.html

回転数を更に抑える為、12cmファンで低いピンに変えるとか。
インテルのヒートシンクが優秀と考えるなら有りですな。
ねーよw

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BTOパソコンの元修理担当。ハードウェアに超詳しいワケではありませんが、どうしたら故障するのか何となく解るので壊れにくいパソコンを紹介します。