インテルAtomシリーズが開発中止にて終了へ(2016年)

2016年5月18日

インテルCPUのAtomが終息へ。

今すぐ消えて無くなるわけでは無く、2015年リリース予定になっていた新世代AtomとなるBoxtonがキャンセルされ製品化中止。結構長かったと思うAtomの歴史はCherry Trail世代で終了する模様。

どう影響するか適当に見て参りましょう。

インテルがAtomシリーズの開発中止と終了を発表

元ネタはこちら。

Atomに見切りを付けたIntel 安価なWinタブは存続危機?(1/2)-ITmedia
http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1605/11/news058.html

冒頭より引用。

米Intelは4月29日(現地時間)、PC市場での厳しい情勢を受け、大幅な構造改革を含む新戦略を発表した。中でも、スマートフォンやタブレット向けSoC(System on Chip)の製品投入予定をキャンセルしたことは話題になっている。

Atomに見切りを付けたというより、マイクロソフトやWindowsを見放したとも思える低価格CPU終了のお知らせ。

本文は詳しい人が書いているのでコードネームまみれになっており、普通の人は読みづらいかも知れないので簡単に説明してみましょう。

新Atomをキャンセル

左下のSoFIAは置いておき、その上のBroxtonが開発中止。

2015と書かれている箇所は2015年に出す予定だったけれど開発が遅れ、2016年へずれ込むかと思いきやあきらめて終わりにしたという。

SoFIAについては次の画像。

SoFIA

最下段のC3000シリーズがSoFIAで、LTEや3Gなどのセルラーモデムを1チップに統合したもので、上2段のCherry Trailは今年出たばかりの最新版Atom。

SoFIAの方は特徴の通り、スマホ用としてARMプロセッサに対抗すべくリリースしており、Cherry Trailは現役世代のAtomとして登場。Atomはこれで終わり、という事に。

しかし1ページ目の終わり付近で気になる一文。

ただし、Goldmontコア自体の開発がキャンセルされたわけではなく、他の製品向けに提供されるという。Goldmontコアが最初に登場するのは、低価格PC向けの「Pentium」または「Celeron」の製品ラインアップとしてであり、「Apollo Lake」(開発コード名)というプラットフォームになる。

という事はAtomシリーズが消滅するだけで、内容としてはCeleronやPentiumとして残る、のかも知れない。

2ページ目では激安タブレットのからくりが書かれております。

もともと、IntelとMicrosoftはプラットフォームの普及を狙って実質無料に近い形でプロセッサやソフトウェアをOEMに供給していたと言われており(マーケティング費用としてリベートが供給されるモデルだとされている)、これを原資に一時期は100ドル未満のWindowsタブレットが市場に多数登場する事態にまでなっていた。

どういう事かは、インテルは契約したメーカーがCPUを大人買い(箱入りクーラー付きでは無いトレイに饅頭のように入った状態)で買うと、販促費用としてキャッシュバックするシステムがございます。

富士通やNECなどのテレビCMで最後にインテルロゴが数秒出るアレもインテルがいくらか金を出しており、Google検索の広告でインテル丸Rが入っていたりするとそれもインテル出している可能性大。

それに加えてマイクロソフトがタダ同然でWindowsをばら撒いているのだから激安な中華タブレットの販売が成り立っていたのでしょう。

SoFIAとBroxtonのキャンセルによって足場を失った形となり、Androidからは今後徐々にフェードアウトしていく可能性が高いと予想している。

Celeronなど名前違いで引き継がれて行くとしても、SoFIAのようなセルラー統合はもう出ない。

Windows 10 Mobileについては、従来のQualcomm製チップセット以外にも、IntelのSoFIAなど対応ハードウェアを拡充していく計画があったと言われている。

WindowsスマホにAtom載せてどうするのかと思えば、噂ではSurface Phoneが出るのでは?と言われておりそれ用だったのかも知れない。

まとめると、低価格なAndroid製品と真正面から戦っていたIntel製タブレットの市場は緩やかに消滅へと向かい、PC製品全体がやや高価格帯へとシフトすることになるだろう。

でしょうな。PC全体の価格は変わらないけれど低価格なAtom搭載モデルが今後は消えて行く為、Celeron以上となるとどうなるかは次で。

 

Atomが無くなるとインテルCPUシリーズはどうなる?

Atomの特徴は、

  • 安い
  • 省電力
  • 低発熱
  • クソ性能
  • 但し一応4コア

インテルのCPUをランク分けし性能や価格の低い順にすると、

  • Atom
  • Celeron
  • Pentium
  • Core i3
  • Core M
  • ※Core i5以上は省略

Atomは性能が低いと同時に数十ドルは当たり前の安さ、かつ超省電力で1桁ワットも余裕なのでタブレットに最適。

「Atomが無ければCeleron載せればいいじゃない」と思うかも知れないけれど、Celeronの超省電力なやつはAtom系と呼ばれる物なのでAtomの開発が無くなるとCeleronの一部も今後は作られないという事に。

そして超省電力ならばCore Mシリーズという手も有るけれど、2016年5月現在はCore Mシリーズは価格非公開を除き一律281ドル、日本円で余裕の3万円コースなので「安価な」という条件は無理が有る。

今後、AtomではないタブレットをやるならCeleronを搭載し激安とは言えない価格設定となり、ワット数上昇により元から短いバッテリでの動作時間が更に短くなるならば、それは単なる退化で有り改悪になってしまう。

現在の激安なWindowsタブレットが多少売れている理由は安さの割にPC版Windowsのように使えなくも無い点が評価されていると思われ、微妙に高額で消費電力や発熱が高めな割に性能は相変わらず低いようでは利点が無くなる。

影響する端末はタブレットだけでは無い

Surfaceのような2in1でもAtom搭載PCが存在。しかしそれより影響デカい物はこのようなスティック型PCとか、

左右の側面

source:パソコン工房のスティックPCピコレッタ実機評価・レビュー - BTOパソコン.jp

NUC(超小型PC)でしょう。

NUCのインテル公式な解説

source:ミニ PC:インテル ネクスト・ユニット・オブ・コンピューティング

NUCも棒PCもインテル様直々に製品を出して販売するほどの気合の入れようだったけれど、これらは過去のカテゴリになってしまうのか。

日本国内の事情として考えると、これから円高が進むなら良いとしても、ただでさえ高額化しているWindows PCの最安価格帯を削除されたなら、私ら消費者もパソコン売る企業も果てはマイクロソフトも困った事になるでしょうな。

  • AMD「ガラッ!」
  • 私「ピシャッ!」※AA略

いや、何でもございません。

 

安価なWindowsタブレットが無くならないと思う理由(まとめ)

ITmediaの記事内では、数十ドル当たり前のAtomシリーズが無くなる事でARMプロセッサでは無くインテルCPUが必要となるWindowsの安物タブレットが消滅すると書いているもののそうは思わない。

ARMプロセッサなのでWindows RTを復活させる、のでは無くWindows 10 Mobileが残っているのだからタブレットはWindowsスマホ用のOSを使えば良いはず。

私が所有しているWindows 10 Mobile仕様のスマホはフリーテルのKATANA01でOS込の価格は当時1.2万円くらい。端末の製造原価を想像するとOSのライセンス料はタダ同然と推測可能、これをタブレットへ転用すれば問題無し。

Atom版Surfaceのような2in1は低価格路線では無く、ある意味このシリーズ全てがマイクロソフトによる2in1のフラグシップ艦隊のような物なのでCore Mやi3を搭載するなら多少高くなろうとも問題では無いでしょう。

モバイル版Windows 10は標準で通話のタイルが有るけれどマイクロソフトで無くとも消すのは簡単。WindowsをPC版からモバイル用へと変更するだけで引き続き中華タブレットのような激安品は出せてしまう。

2in1では無い純粋なタブレットならばパソコンとして使おうとするのは少し脳みそが煮えていそうな人くらいなのでこちらも問題無いはず。

マイクロソフト的にはPC版Windowsというパソコンとの互換性よりWindowsストアやクラウドで金を落として欲しいのだから、タブレットはPC版でもモバイルでも関係無いかと。

問題なのはただでさえ使い物にならないWindowsタブレットが輪をかけたエクセレントな使い物にならなくなってしまうところ。

「ヒツジ先輩言い過ぎ」と思っているなら是非Windows 10スマホをご購入有れ。どうして欲しいのかサッパリ解らないどころか、最近はLINEのプッシュ通知もあきらめたようで全然教えてくれない、もはや標準でぶっ壊れているような何か。

LINEアプリ側の問題かも知れないけれどWindowsモバイル用LINEは通知しない以外にも機能が少ない、絵文字は当然のように表示されないなど結構ひどい。

これをタブレットに入れてどのくらい売れないかの想像は容易。マイクロソフトがWindowsをモバイル用へ切り替えても作ってくれないかも知れませんな。

そうなるとやはりITmediaの言う通り、安価なWindowsタブレットは終わるのかも知れないけれどどうでも良いとも思った。

クロック至上主義者としては2GHz以下とかゴミ同然、4コアなんて飾りであり偉い人にはわからないCPUがAtom。散々クソ性能と馬鹿にして来た気がするけれど、嫌いでは無いどころか結構好きだったかも知れない。

リンク用ソース

コメント(1)

Atomといえば低性能なイメージが今でも強いですね。負荷を掛けると発熱によりみるみるクロックが落ちて行き、暇つぶしのゲームでさえタイトルを選ばないと満足に遊べない。

>CeleronやPentiumとして残る
中身がAtomのCeleronやPentium(型番が頭文字JやN)も地雷として紛れていた事がありましたけれど、これから無言で大々的に混ぜて来る可能性ありとはやや恐怖。

>スティック型PC
1万円を切るオモチャはよく売れましたね。私のm-Stickは使い道に困ったため、安いディスプレイを買い、Amazonプライムの動画を垂れ流す事に尽力してもらう事にしました。m-Stickは2.5万円、モニタが1.2万円という逆にもったいない構成ですが。

コメントする ※要ユーザ登録&ログイン

BTOパソコンメーカー比較

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★★ 安保証: ★★

部品選: ★★★☆☆

初心者や実用重視のPCユーザー向け。デスクトップ以外にノートも多数有り価格と性能のバランスが良く選びやすい。全国に実店舗が多数有るBTO PCメーカー。

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★ 安保証: ★★

部品選: ★★★☆☆

パソコン工房と同様に機種が多くノートの取扱も有りゲーム用やクリエイター向けPCも有り。送料が比較的高額なので総額注意。知名度は国内トップクラス。

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★★ 安保証: ☆☆

部品選: ★★★☆☆

デスクトップPCならパソコン工房とマウス以外にドスパラも見る価値有り。秋葉原に本拠地を構える昔ながらのBTOパソコンメーカーで知名度はマウス並に高い。

高性能: ★★★☆☆ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ☆☆

部品選: ☆☆☆☆

2011年頃から安く無くDELLを選択肢に入れる理由が薄く回線抱き合わせ販売の価格がまぎらわしい。ゲームPCのAlienwareは見た目重視コスパ最悪なので要注意。

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★★☆☆ 安保証: ★★

部品選: ☆☆☆☆

高性能ノート以外は見る価値が薄く高額なLenovoという感じ。早々にWindows 7を捨て8に切り替えたので7が必要なら行っても無駄。2012年後半から迷走中。

高性能: ★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ★★

部品選: ★★☆☆☆

ヤマダ電機による買収後はマニアックな感は無くなり家電通販のような普通のパソコン屋に。BTO PCは機種が少なくやや割高。ツクモファンなら選択肢へ。

高性能: ★★★☆☆ 長保証: ☆☆☆

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ☆☆☆

部品選: ★★☆☆☆

2013年7月に(株)KOUZIROが倒産しヤマダ電機子会社インバースネットが続投。長期保証が消滅。これと言った特徴が無く難点は有れど利点が見当たらない。

高性能: ★★★★★ 長保証: ★★

コスパ: ★★☆☆☆ 安保証: ★★★

部品選: ★★★★★

自作しない中~上級者のPCユーザ向け。初心者にはカスタマイズが難しく動かない構成でも購入できるので注意。パーツへのこだわりや知識が有るなら。

※並びはBTOメーカーの知名度の順。大小関わらず信用できない要素があるメーカーは未掲載。

勝手に評価シリーズ

結果として宣伝になっていますが依頼されたわけでは無く、依頼されてもやりません。

データ復旧のIUECを勝手に評価
あなたの街の~を勝手に評価
ESETセキュリティを勝手に評価

お知らせ

Windows 7サポート終了は2020年1月14日

カテゴリと更新通知

広告

プロフィール

ヒツジ先輩

書いてる人:

BTOパソコンの元修理担当。ハードウェアに超詳しいワケではありませんが、どうしたら故障するのか何となく解るので壊れにくいパソコンを紹介します。