5Gの読みはファイブ・ジー。
なのだけれども、頭の中で3Gをサンジーとか4Gはヨンジーとか呼んでいたのでゴジーになってしまう人も多いであろう、私もそうな第5世代(G=ジェネレーション)のキャリア回線。
少し調べたところ普及が遅くなる理由がわかった。
3大キャリアの発表から読み取る5G導入予定
auから行くと、これを書いている現在は3月22日(日)なので発表は明日。
KDDIが「UNLIMITED WORLD au 5G」を開催 - ITmedia
https://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/2003/16/news113.html
ながら、当記事は24日(火)公開予定にしているため、内容に中身があったならリンクを追加で貼りましょうか。多分たいした中身ではないはず。
ソフトバンクは今週、3月27日(金)から開始。
「SoftBank 5G」の商用サービスを3月27日に開始 | ソフトバンク
https://www.softbank.jp/corp/news/press/sbkk/2020/20200305_05/
しかし妙なことが書かれております。
「5G基本料」の月額使用料が2年間無料になる「5G無料キャンペーン」(申し込み不要)を、2020年8月31日まで実施します。これにより、お客さまは契約されている対象料金プランの月額利用料金のままで、高速・大容量の5Gを体験できます。
なぜか2年間もタダで使えてしまえるという、ソフトバンクが無償ボランティアとは考えにくい、と思えば対応エリアが狭すぎてカネ取るようなサービスにはまだなっていない模様。
source:サービスエリアマップ | スマートフォン・携帯電話 | ソフトバンク
東京駅周辺ならばピンクが少しある、ここが今年4月末予定で黄色は夏以降の予定となっており、住所リストを見ても千葉や東京、なぜか石川、愛知、大阪、広島、福岡のごく一部の地域でのみ対応。
ドコモは更に限定的で、エリアというより施設名、しかも更にその建物のどこならOKのようにとにかく狭い。
source:5G | 通信・エリア | NTTドコモ
地図のレベルではなく、3Fエントランスとか、水族館入り口周辺とか、Wi-Fiかよと突っ込みたくなるほど限定的すぎる。
なぜ各社苦戦しているか、周波数が違うと知った。
日本国内での5G対応や普及が遅くなる原因
珍しく総務省の図がわかりやすい。
source:https://www.soumu.go.jp/main_content/000572034.pdf
これまでは第2から3、3.9、4世代と代替わりして来たに対し、5Gは右端にある通り周波数が違う上に昨年8月の時点では割当さえまだできておらず、何とかオリンピックに間に合わせたいという状況。
そこから推測するに、3.7GHzを超える周波数にキャリア各社の基地局が対応しておらず、新たに設備をどうにかしなければならないため、5Gの普及は他の周波数での置き換えのようには行かないのでしょう。
更に邪推すると、ソフトバンクの石川県カバー率がやたらと広めで、上で貼ったPDF13ページ中4ページもある。その原因はおそロシアのホストタウンだから、ではなく基地局の設置が遅くなった場所で比較的新しい設備なので5G対応が簡単だった、という憶測。
ドコモの予定を見てもその遅さはあからさま。
source:ドコモの5Gはどこで使える? - ITmedia
2年後の2022年3月末時点で2万局の予定は目標だろうから、2万行けると良いな程度の数字では無かろうか。
それがどのくらい少ないかも総務省の図を見ると明らか。
ドコモを基準にすると、4Gが約20万、3Gが約14万。つながらないことで有名なソフトバンクでさえ約13万と12万、2年経過してもドコモ5Gはその1/6にもならないという。
高周波数帯なので別モノであり、今までの基地局を少しいじり小細工すればOKという代物ではないため遅くなるは当然なのでしょう。多分おそらく。
5G回線の普及は本当に求められているのか?
先日の日曜まとめでも少し触れた記事より。
5Gプランの月額料金値上げに対する許容額は「価格が高くなるなら5Gスマートフォンは購入しない」が73.7%
source:MM総研の調査 - ITmedia Mobile
対応エリアや端末がどうこう以前の問題で、キャリア側としては基地局への投資が必要ならばその資金は欲しいところ、ユーザはそれを拒否するかのごとき無茶振りお断り状態。
しかし4K対応テレビのように、それしか無いならそれで良いになるがマニアではない一般人とするならば、スマホ買うと全部5G対応なら仕方ないと考えるか。ところがテレビとは違い月額の問題がございます。
となるとソフトバンクの2年無料は、カネ取れるようなエリアの広さが無いので2年間は様子見を意味する以外、月額本当はどうするか検討中、auとドコモがどうするのかも様子見しているのだろうと予想。
ただ、ドコモの図にある通り通信速度が最大で上下4.1Gbps/480Mbpsになるならば、実際には下り2Gbpsくらい出るのならば屋外でストリーミング再生とかしてしまう人にはありがたい。
但し、月額がクソ高くなるとか、従量制で値段が跳ね上がるようならやはり求められないと思われ、妥当な線で行くなら月額は現状を維持しつつ様子見となり、ドコモもauもソフトバンク状態にするしか無いと思った。
では別プランにするかと言えども4人中3人は高くなるなら嫌なわけで、分けてしまうと余計に5G普及は遅くなるでしょう。対応エリア増やすと同時に端末も増えなければ普及とは言えないのだから。
というわけで、5G普及遅延の原因をまとめるとこうなる。
- 周波数帯が別モノなのでキャリアが簡単に対応できない
- 多くの人から月額が高くなるなら要らないサービス扱い
- 5Gの超高速性に必要性を見いだせなければ先に進まない
私はてっきりNTT東西が突然10Gbps対応を宣伝し始めたのでアレと似たような感じになるかと思っておりました。
実際には今まで使われていなかった周波数帯に基地局が対応しなければならないという、クソでかいハードルがあるわけですな。
4Gエリア並に使えるようになるまで5年以上はかかりそう。となると普及と言えるまでは10年くらい要するのでは無かろうか。
もし別料金とか言い始めると、それこそMVNO(格安SIM)に流れまくり取り返しが付かなくなると思われ、やはり月額は据え置きで行くしか無いかと。
日本の5G、何かとムリがありすぎますな。
公開前追記:au発表。引用する気さえ失せる中途半端さ。
「au 5G」は3月26日開始 月額料金は「4G LTE+1000円」 Netflix、YouTube、Apple Musicのバンドルプランも - ITmedia Mobile
https://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/2003/23/news082.html
>5G
理想環境でなら、下りは実測で4Gの2倍、上りは3~4倍くらいの速度が出るっぽいですね。確かに早いですけれど、スマホでYouTubeの720p以上を滑らかに見たい、くらいの需要しか満たせないような。4Gでも480pまでなら、だいたいの時間・場所で格安SIMでも耐えられる程度の速度は出るでしょうし。
>月額使用料が2年間無料になる「5G無料キャンペーン」
対応エリアに職場がある人なら便利やも。自宅ならわざわざ5Gなんぞ繋がずとも無線ルータで済みますし。
>珍しく総務省の図がわかりやすい。
何となくCPUのクロック推移に見えますね。初めはPentiumⅢなどの700MHz、最新はCore i7の4.5GHzとか。28GHzはよく分からん飛び具合ですけれど。
700MHzだとカッパーマインか。
>つながらないことで有名なソフトバンクでさえ約13万と12万
周囲3km以内には民家と森しか無いような田舎で無い限り、いまのソフトバンクはどこでも繋がりますよ。ただし私の移動範囲は本州のみ、かつ北は青森から西は広島までのため、それ以外の範囲は知りませんが。
ドコモでさえ4Gつながらず3Gになるような山奥はソフトバンクムリで、本島から数百mの橋を超えた先の離島の麓のカーブ過ぎるとドコモでなければつながらない、と営業担当から聞き、ドコモ系格安SIMメイン。
ただ、この格安SIMも怪しいと感じており、ドコモの純正4G入るエリアなのに格安SIMだと3Gになってしまう的な報告も。
このような状況で国内5Gカバーは夢のまた夢だと思う。
「Mate 30 Pro 5G」日本投入から考える、ファーウェイの5G市場戦略:山根博士のスマホよもやま話 - Engadget 日本版
https://japanese.engadget.com/jp-2020-03-23-mate-30-pro-5g-5g.html
Googleが使えない高級ガラケーな時点で売れませんねw
一斉発売の「5Gスマホ」、4Gから5Gに転用された周波数も掴めるの? - Engadget 日本版
https://japanese.engadget.com/jp-2020-03-24-5g-4g-5g.html
4Gからの転用も時間がかかるから素早い普及は難しいそうですねw
5Gは今すぐ契約するべきか 出揃った3キャリアのサービスを比較 - ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2003/24/news109.html
現時点ではエリアが狭く、通信料金も端末価格も高いので、5Gはイノベーターかせいぜいアーリーアダプター向けですねw