NTT東西のフレッツ光クロスが10Gbps対応。
開始は2020年4月1日、東は東京都の一部、西は大阪市と6/1から名古屋のスタートとなっており全国展開はまだまだ先になると思われるものの、一気に二桁な10Gbpsが来たので少々驚いた。
先にNTTのプレスリリースの転記記事から。
NTT東西フレッツ光クロスで10Gbps対応開始
1Gbpsの間違いかと目を疑う。
フレッツ 光クロスは、光回線を用い、上り/下りの最大通信速度が約10Gbpsのベストエフォートで提供されるインターネット接続サービス。光コラボレーションモデルの対象サービスでもあるという。
どう見ても10Gbpsと書かれております。
なぜ1Gと思ったかは、NURO光がようやく最大2Gbps、しかもエリアが限られており、基本的に日本全国なNTTがいきなり桁違いな10Gbpsを出して来るとは思わなかった。
但し。
なお、この技術規格では、 通信品質の確保などに必要なデータが付与されるため、 実際の通信速度の最大値は、技術規格上の最大値より10数%程度低下するという。
ということは最大8Gbpsくらい、それでも凄い。
しかしそこまで出るわけがないのは皆さんご体験の通りと思われ、1Gbpsならせいぜい出てNTTが150Mbps(0.15Gbps)、auが200~300、NUROでさえ400~500なので半分以下。
ただ、これらを当てはめてNTTということも加味して単純計算すると、150/1000=15%、15%*8000=1,200Mbpsとなり、NUROの2倍以上を叩き出すはずな皮算用。充分凄い。
MB/s換算すると150MB/sとなり実測でSATA1の最大まで出ることとなり、WAN(インターネット)経由なのにHDD並の速さ。
もしNUROが何らかのオーパーツを手に入れて10Gbpsを提供できるようになると仮定し、4~5Gbps出ると妄想しつつ換算すると500~625MbpsになってしまいSATA3接続のSSD並。
LANを10Gbps対応すると予算はいかほどに?
以前も価格見た気がするけれど2020年版として。
source:【価格.com】パソコン
10Gbps対応LANカード
多少は安くなったけれど、LANカードごときが1万円クラスとは高価な印象がございます。マザーボードのオマケと思うからなのか。
問題点は、たかがLANカードが1万円以上する以外にPCIeのレーン数を4本使用してしまうところで、グラボ搭載でウルトラM.2なMVNeも挿しているなら16+4+4の全24レーン。
一般的なCPU(16レーン)では足りないのでグラボがx8になるとか、スイッチできるなら大丈夫なのか。たかがLAN(もういい
10Gbps対応ハブ
高い、半年前からそう変わっていない気がする。
これこそ「たかが」ハブで2万円以上もしやがるとはとんでもござらない価格帯。しかも右にあるポート数の通り「8+2」の2ポートの方が10Gbpsなため、ルータから直接2本取れるならLANケーブル2本にするべきか、しかしまだルータ側も10Gbps端子は1個だと思う。
早すぎて腐っている感が否めませんな。あとこの「2」がルータとPC1台につながる2ポートなら、10Gbpsのタコ足にはならない。
10Gbps対応LANケーブル
条件をCAT 6Aの5m~、安い順にしたので5mが出ており、1mあたり100円少々は優しい。ケーブルは問題ないですな。
ところでASUSのLANカードの仕様を見ていた時に面白いものを発見したので貼り付けておきましょう。
source:XG-C100C | ネットワーク機器 | ASUS 日本
私程度にLANケーブルについて少し詳しくてあまり詳しくない人は「エッ」になったかと。私はなった。
CAT 5eでも30m以内なら10Gbps行ける、6でも55m、6aだと100mまで行けるだけで短ければ5eでも大丈夫そう。しかも2.5Gbpsで良いなら5eでOKなため、1Gbpsまでと思っていた人は配線やり直さなくて良いパターンもありえるでしょうな。
私の自宅がまさにこれで30mも行かない、5eが天井を這っております。
10Gbps対応ルータ
2種類だけ、しかもバカ高い、そして10Gbps対応はWANが1、LANも1、なのでPC2台以上接続するならクソ高いハブも必要になって来る。そのハブも1+1なら無意味。
価格コムで10Gbps対応がこの2つだけで実は他にもあるのでは?無線が付くから高いのでは?と思い調べたものの、無線重視なルータばかりで10GBASE-T対応ルータが見当たらない。
やはり速すぎではなく早すぎなのでは。
おまけ:Wi-Fi 6(IEEE802.11ax)対応無線子機
NTT東西が貸してくれるルータの無線がWi-Fi 6対応、上下2.4Gbpsらしいので対応子機を探したところ上記2種類。
てっきりUSB用がバラバラ出てくると思っていたものの、よく考えるとUSBが最低でも3.1 Gen1で10Gbps対応、3.0でも5Gbpsながら最大でありそこまで出るとは全然限らない上、1つも無いということは技術や製造的に難しいのやも知れず。
当然これもPCIe x4レーンを使用する仕様。
10Gbps導入要否は人柱の報告とコスパと用途
現状で最安になりそうな環境。
- 10GBASE-T対応マザーボードを選ぶ
- ケーブルがCAT 5eなら30m以内で
- ルータはNTTの500円/月レンタル
但し、1の時点で10GBASE-T対応になるとマザーそのものが1万円前後高くなってしまう。仕組がよくわからないのだけれども、マザーに搭載(オンボード)でPCIeのレーン使わないならベスト。
3のルータは年間6千円、3年でも1.8万円なので借りておき、3年後には高性能なやつが出ているだろうから買い足して返すのが良さそう。または500円なら借りっぱなして故障交換を待つがお得か。
まだ何もかもが高価な上、エリアも限定的、そしてフレッツの月額が少し高くなるはず、これらを合わせると今は時期が悪いと言えましょう。
見出しの最後に「用途」と入れた通り、こういうことしたいなら今すぐフレッツ光クロスに申し込むか今夜申し込むか。
昨今、高精細4K・8K映像といった映像コンテンツの高品質化、オンラインゲームやxR(VR,AR,MR)技術を用いた新たな体験の広がり等により、お客さまが大容量データ通信を必要とするサービスをご利用される機会が増加しております。
source:フレッツ 光クロスの提供開始について | NTT東日本
ところが1点デカい罠があり、フレッツ光クロスはひかり電話に対応していないため電話番号どうするかが問題。工事費を支払ってでもアナログ回線に戻すのか、だいたいアナログ時代の番号でなければ戻せない。
データ通信専用SIMのような扱いになるとするなら通話はスマホで、という今と昔の逆転になりますな。
個人的にはまだ全然早いと思うけれど、金があるとかスピード命とか8Kやらをネットから垂れ流したい人はどうぞ程度だと思う、今はまだ。
>1Gbpsならせいぜい出てNTTが150Mbps(0.15Gbps)、auが200~300
私はauですが、調子が良いと600Mbpsを超えます(※計測サイトによる)。平均は確かに300Mbps前後ですね。重要なのはアクセスするサイトの環境ですから、こちらの速度なんぞ50Mbpsもあれば十分だと思いますが。
>LANカード
通信は速度より安定度が重要だと思っている私は10Gbpsなんぞどうでも良いです。