2020年10月号デスクトップPC編。
量産系BTOパソコンはPC初心者向けと言いつつも、性能の見方不明とか用途への提案がないので選び方が難しく感じてしまう。そんな貴殿へBTOソムリエなヒツジ先輩が厳選したオススメPCを提案する月刊企画。
本記事は当サイトおよびヒツジ先輩(私)の独断と偏見によるもので、最終的な判断はご自身でされることを極めて推奨。他人の意見に流されると後悔することがあるのはパソコンに限らず買い物なら何でも同じかと。
※毎月同じテンプレ部分は文字を灰色でお送りしております。
BTOパソコン.jp推奨PCデスクトップ編
用途別で4段階。
金さえ出せば上を目指せるのは当たり前なので、ここではコストパフォーマンスを重視した「これ以下はないけれど、これ以上は無駄かも知れない」で厳選しております。
画像をクリックすると売り場へ飛ぶ仕様。
1.安さ重視のライトユーザ向けなPC
今月もマウスのAMD構成をおすすめ。
Intel入っていないのでコスパが良く、メモリは現代的にギリといえる4GBしか搭載していないものの、超えるような使い方はこのパソコンの性能では無理だろうとしてセーフとしましょう。
SSD容量も絞られているので128GB、OSが20GB前後とすると空き容量は100GB「しかない」とPC変態は言うだろうけれども、今どきはクラウド保存が主流なので安さ重視。
但し、このパソコンを5年や10年も使うならばSSDかメモリが容量的に無理があるやも知れず、そう思うならばもう少し予算を取り次でおすすめする実用本命機にした方が無難。
またはSSDが更に安くなると見るなら数年後に自力で換装や増設するとか、メモリも安いのでセルフサービスするなど。この2種類はPCパーツの中でも交換や増設が簡単といえる部類。
上で「10年」と書いた件は故意で、「パソコンはそんなに寿命長いのか?」と思うならば私がサブ機として使用しているPCが本年末で10年になる。途中でマザー(メインの基板)が一部故障したりSSD交換したりのチートはしたけれど。
性能は全然問題ない、メインPCとの差がわからないほど現役。
用途としては、ブラウザで動画見るとか、フリーのオフィスソフトを入れて文書作成や表計算、iTunes入れてiPhoneを操作するなど軽い使いどころ向け。
使う人のイメージは、実家の両親へプレゼント、子どものプログラミング練習用、家族で共用しスマホの写真整理のようなライトユース。
2.だいたい何でもできる実用的本命機
+2.5万円可能ならば1番よりこちらの方が断然高性能。
Ryzen 5はIntelでいうCore i5相当と言いたいけれど、3400Gは4コア8スレッドなのでCore iシリーズ第10世代と比較するとならばCore i3相当。
メモリは2倍の8GB、SSDは240GBしか無いけれどHDDが1TB(1000GB)おかわりされているのでデータの保管はこちらへ。そしてUSB 3.1対応なので外付HDDかSSDへバックアップという手も。
メーカーの修理現場に居た頃、パーティション分割や増設HDD付けていても未使用の人が多かった。コンピュータのアイコンを開いてドライブのショートカットをデスクトップに出しておきましょう。
このような感じで。名前は好きに変更してOK。
DVDドライブなど付いているなら「D」ではなく「E」かも知れない、その辺りは開いてみれば良く、中に何も入っていないならそれがHDDのはず。
どう使うかはご自由ながら、何も入っていないドキュメントフォルダと思えば良く、中に動画とか写真、音楽などのフォルダを新規作成して整理するなど。
または逆にSSD 240GBでさえデカすぎならばHDDの一部をバックアップ用として設定する方法も。
Windows 10のバックアップと同期は割と優秀になった方だと思うので標準のバックアップ機能として使い物になるはず。私は最近自前のバックアップツールが設定面倒なので友人PCは10の同期を使用するほど。
話は変わり、ここから3連発でパソコン工房、おそらく11月末までポイント還元デカいので工房で買うならポイントの使いみちもこちらで提案しております。
パソコン工房ポイント還元が割と凄い(~2020年11月)
https://bto-pc.jp/select/pc-koubou-pb-2020.html
用途は、1番のライトユーザ向けと同じ+パソコンの使用頻度が高い、これ1台で5年以上は使い続けてやろうと目論んでいる人向け。故障しないわけではなく、性能的に時代遅れになりにくいという意味で。
使う人のイメージは自分用メインPC。もちろん子ども用とか家族共用としても、たいていのことはこれ1台でこなせるはず。
3.ゲームするなら最低でもこのくらい
凄まじい安さ。ゲーミングPCが8万円を余裕で切るとかすごい。
値引き前の値段78,900円が妥当な価格設定なので、そこから更に1割近くの値引きは安く感じて当たり前。値引き終了しても安さ重視のゲーマーならこの機種がおすすめ。
CPUがRyzen 5なのはバランスが取られているためで、グラボがGTX 1650 SUPERなのだからここでRyzen 7や9とかCore i7以上はオーバースペック&オーバープライス。この3500は6コアなのでCore i5相当。
メモリは控えめに8GB、SSDは無難に500GBクラス。ゲーミングPCはグラボが命ながらVRAM 4GBも控えめな方なので、ゲームのグラフィック設定は標準、またはキツいゲームは画質少し落とす前提か。私がグラボ非搭載なのでその辺りは試してみるしか。
現在のGeForceシリーズの中でもゲーム用といえるGTXシリーズの中では下から2番めの位置付けだとしても、一世代前のGTX 1060が大人気だったことを考えると普通に納得行く低予算ゲーミングPCと言えましょう。
用途はもちろん3Dゲーム。
使う人のイメージは、これ以上の予算はひねり出せない学生やフリーターや自宅警備員、高画質にこだわらないゲーマー、またはあまりにもな高性能を要しないゲームをする人。
4.ゲームが趣味で予算あるならこれで
これを書いている現在はパソコン工房のRTX 3080搭載機は品切れ。
在庫が復活したなら最安を狙って来るはずなのでしばらく待つが吉で、20万円出せるなら何とかここまで行ってみましょう。2千番台搭載PCに20万円出す価値は無くなった。
原因はRTX 3080の時点でRTX 2080 Tiを超えているところで、2080 Tiがまだ価格コム最安15万円とかしているので話にならない。
数年後まで使える自信があり後継グラボが出た際に単品で交換できるのならばCPUやメモリは予算の限り盛るがよろしいかと。私がゲーマーならその頃には一式交換するだろうから最安の22.7万円のやつにする。
ドスパラが上の画像の最安構成とほぼ同じ内容で7千円安く出しているものの、CPUに「K」が付かない、HDD 2TBが付いていないのでその差額として。あと、ドスパラはSSDが怪しいので覚悟の上にて。
9月の下旬には更に上の性能なRTX 3090が出るものの、グラボ単品で22万円とか言っている割に単品10万なRTX 3080の2倍の性能なわけがないのでコスパが悪い。
RTX 3080搭載機はおそらくPC一式30万円は切らない、34万円~が妥当だろうから、22万も34万もそう変わらないといえる人やゲーム中心の生活をしているとかでなければ3080止めが正解でしょう。
用途は当然3Dゲーム、精細な描画やフレームレート、高解像度にまでこだわるゲーマー向け。
使う人のイメージは、大人の趣味の道具として普通のパソコンではなく、わからない人には意味不明なほど高額でもOKなゲーマー。または単なる金持ち。
BTOパソコンの購入時に関するQ&A
以下、テンプレ。
- Q. カスタマイズしなくていいの?
A. 「しない方が良い」が正解。量産系BTOはカスタムすればするほど割高になる。するなら長期保証、オフィス、(自力で増設できないならバックアップ用に)内蔵HDDおかわり、の3つくらい。 - Q. 静音パーツにしたい
おそらくコスパ悪くなるだけ。最近のCPUは発熱が低め、ケースファンはメーカーがエアフロー考えて最低限で構成、高性能グリスにしても体感で差はわからないレベルなはず。 - Q. パーツのメーカーや型番を知りたい
A. そういう人は自作しましょう。普通の人はメーカーとか型番にこだわらなくてOK。メーカー側も保証期間内に故障すると損なので変なパーツは使わない。自作する人が型番見るのは、電源の系統と12Vの容量とか、メイン基板の対応CPUや機能などを知る必要があるから。 - Q. やはりもっと性能や容量を上げたい
A. そういう時はカスタマイズはせず、標準構成で希望に近い機種を選びましょう。量産系BTOのカスタマイズはとにかく割高。上で書いた通りカスタマイズは、長期保証、オフィス、内蔵HDD追加くらい。 - Q. 助言はいいけどアンタは何者?
A. BTOメーカーの修理工場でデスクトップとノート合わせて数千台修理した後、営業部署へ異動したパソコンのことやメーカーの内情を知っている元社員で、BTOパソコン.jpブログをほぼ毎日10年以上続けてPC業界を見続けている、というハッタリが当サイトのウリなヒツジ先輩。周囲にPC詳しい人いるなら「ヒツジ先輩って知ってる?」と聞いてみればわかる。知らないかも知れないけれど。
今回オススメとしたBTOデスクトップ所感
昨日のノートPC編とは違いデスクトップPCは相変わらず安い。やはり世界中でテレワーク特需らしいノートPC不足がデスクトップには関係ないのだろうか。
今回のエモいやつはもちろんRTX 3080搭載機の発売で、これがグラボ単品10万で出たことでRTX 2千番台の上位が値崩れを起こすはず。というか10万円以上では2千番台もう売れない。
だからなのか純粋に生産追いついていないのか、単品でもRTX 3080は年内品薄と言われており、2080シリーズの暴落狙いもアリやも知れず。
一応2080 Ti搭載機なども一通り見て回ったけれど量産系BTOメーカーでは「まだ」値崩れはしておらず、パソコン工房を例にすると上の4番の構成、RTX 3080が2080 Tiになったものが24万円で売られており罠すぎた。
以上。BTOパソコン=三流でも低品質でもノンサポートでもございません。コスパ重視の賢い後悔しない買い物をおすすめするためBTOパソコンを推奨。
>ノートPCはこちら。
>昨日のノートPC編
昨日の記事は
「新しいGeForceグラボが出て買う割合のアンケート」
になっていてリンク切れてますよ
失礼、公開日付ミスった。
明日ノート編が上がった後にリンクつながる予定。
>1.安さ重視のライトユーザ向けなPC
メインPCの動作不良が酷いときに「Athlon 200GE」を少しの期間だけ使用していましたが、本当にライトな使い方なら問題なかったですよ。
ただし、複数ソフトの同時操作は少し不得手な印象。Chromeを最小化で動画再生しながらエクセルを操作すると、スクロールに引っ掛かりを感じることがある、程度の不得手さですが。マルチコアを活かすような使い方は性能に見合っていません。
最も不得手だったのは動画変換や画像変換。とにかく遅い。というかCorei5 750よりコレ遅くないか、と思うくらい不得手でした。フリーソフトだけでなく、ペガシスやAdobeなど有名メーカのソフトも何個か試したので、動画・画像変換に弱いのは確かだと思われます。あくまで変換に限った話しで、編集したものを保存するような用途では動作の遅さを感じませんけれど。
>3.ゲームするなら最低でもこのくらい
グラボの GTX 1650 Superは、ゲーム用としては最下限より少しだけ上と言えるノーミドルクラスのカードですね。GTX 2080くらいで無いと快適に遊べないゲームでも、解像度を落としたり視覚効果をいくつか無効にしたりすれば、30FPSは確保できる程度の性能はあります。
映像に力を入れたゲームでないならだいたい何でも快適に遊べるため、コストパフォーマンスが高いPCですね。