2020年2月号デスクトップPC編。
量産系BTOパソコンはPC初心者向けと言いつつも、性能の見方不明とか用途への提案がないので選び方が難しく感じてしまう。そんな貴殿へBTOソムリエなヒツジ先輩が厳選したオススメPCを提案する月刊企画。
本記事は当サイトおよびヒツジ先輩(私)の独断と偏見によるもので、最終的な判断はご自身でされることを極めて推奨。他人の意見に流されると後悔することがあるのはパソコンに限らず買い物なら何でも同じかと。
※毎月同じテンプレ部分は文字を灰色でお送りしております。
BTOパソコン.jp推奨PCデスクトップ編
用途別で4段階。
金さえ出せば上を目指せるのは当たり前なので、ここではコストパフォーマンスを重視した「これ以下はないけれど、これ以上は無駄かも知れない」で厳選しております。
画像をクリックすると売り場へ飛ぶ仕様。
1.安さ重視のライトユーザ向けなPC
マウスこれやめたのかと思っていたら復活しておりました。
なぜやめたと思ったか理由は2つ。1つは売れ筋の価格帯が10万円くらいと言っていたので安物売るのやめたのか、そして単純に表示されていなかったので無くなったものと思っていた。
表示丸ごと消した後に復活ということはCPU(APU)の在庫が切れて完売状態になっていたのだろうと推測。
もう1万円出せるなら、CPUがRyzen 3、メモリ倍増8GB、SSDも倍増256GBになれるものの、ここではそういうことは言わない、1万円でも安い方が良いならばの最低限な性能と容量を提案する場所なので。
考え方としては、軽作業がまともに動く性能さえあれば良く、メモリ4GBのSSD 128GBで足りるならばこれでも何とかなる可能性あるとして。
パソコンよりもスマホなど他の端末にカネかけたい、パソコンそこまで重要ではないならこれというだけ。
用途としては、ブラウザで動画見るとか、フリーのオフィスソフトを入れて文書作成や表計算、iTunes入れてiPhoneを操作するなど軽い使いどころ向け。
使う人のイメージは、実家の両親へプレゼント、子どものプログラミング練習用、家族で共用しスマホの写真整理のようなライトユース。
2.だいたい何でもできる実用的本命機
先月に引き続きASRock DeskMini A300を採用した小型PCが実用的。
CPUがAMD製品なので高性能な割にIntel入ってしまうよりコスパがよろしく、メモリ8GB、SSDがNVMe 500GB、無音となるACアダプタで駆動は凄い。
また、このベアボーン(CPUなどの部品を除く本体部分)は自作PCユーザにも人気あるやつで、ギリ手のひらサイズな割に拡張性が高く、ストレージのSATAやNVMe増設したり、メモリもう1枚挿すとか、RAID0/1遊びもできてしまう。
難点は物理的に小さいので使えるグラボが限られるところで、しかしそれは切り捨てて考えるならば、Socket AM4なので数年後にCPU交換するなど改造すれば長寿PCになれるやも知れず。そういう遊び方への転向も可。
もしいじって遊ぶなら、例としてRAID使えると書いたけれど本当に使えるかはパソコン工房へ確認するべき。ASRockではなくパソコン工房の製品になっているのだから、OEMとして何らかの仕様変更がされている可能性はございます。
そういう遊び方をしない、普通に設置して普通に使うだけならば、小さいのでデスクトップあるあるな存在感のウザさが無く見た目も良いと思う。
小細工が好きなら、純正のVESAマウントキットがAmazonなどで約2千円で販売されているため、モニタの裏へ貼り付けるように取り付けて一体型PCごっこも可能。
性能も容量もコスパもバランスも、センスも素晴らしい逸品。私がここまでべた褒めする製品は年に数種類。
用途は、1番のライトユーザ向けと同じ+パソコンの使用頻度が高い、これ1台で5年以上は使い続けてやろうと目論んでいる人向け。故障しないわけではなく、性能的に時代遅れになりにくいという意味で。
使う人のイメージは自分用メインPC。もちろん子ども用とか家族共用としても、たいていのことはこれ1台でこなせるはず。
3.ゲームするなら最低でもこのくらい
マウスより、税込にして送料入れても10万円行かないやつ。
CPUのRyzenが5だからとナメてはいけない、ベンチマークではマルチ(6コア/12スレッド)でCore i7-9700Kに匹敵すると出ていたり、価格コムのBOX評価は満足度4.83/30人、星2以下ナシ、というコスパ以外に評判も良い中堅クラス。
誰もが気になるであろう、私も気になる箇所はグラボをあえてGTX 1650で止めている点で、もう少し出して1660、更にもう少し出して、と言いたくなるのはわかる。
しかしそれやるときりがなく、なぜ1650止めかはSteamの上位5つのグラボの性能があまりにもたいしたことないため。
- NVIDIA GeForce GTX 1060 20.30%+5.66%
- NVIDIA GeForce GTX 1050 Ti 9.23%+0.13%
- NVIDIA GeForce GTX 1050 4.50%-0.68%
- NVIDIA GeForce GTX 1070 3.82%-0.46%
- NVIDIA GeForce GTX 960 3.70%+1.17%
source:Steam ハードウェア & ソフトウェア 調査
10シリーズ人気の影響で新製品が入っていないけれど、GTX 1650の性能は上から1~3番め辺りのモノと同等、Steamの世界シェアの4割くらいがこの程度ならば1650全然アリかと。
逆にこれより下を目指してしまうと、値下がり幅の割にグラボやCPU性能が落ちすぎてしまうと考えて最低限を1650とした。
高精細よりも普通の設定で普通にゲームが楽しめるならば良く、低予算を重視しているなら。逆の言い方をすると、この性能未満にするのはおすすめしない。
用途はもちろん3Dゲーム。
使う人のイメージは、これ以上の予算はひねり出せない学生やフリーターや自宅警備員、高画質にこだわらないゲーマー、またはあまりにもな高性能を要しないゲームをする人。
4.ゲームが趣味で予算あるならこれで
3ヶ月連続なので画像使い回す。パソコン工房の約20万円PC。
そこまで要るか?と思いつつメモリは16GB、SSDはやや余裕の500GB、加えてHDD 2TBあるのでゲームのインストールはこちらへ。SSDへ入れまくるとすぐ容量圧迫されるはず。
パソコン工房まだセール期間なのか、この値段でグラボにRTX 2080 SUPERを搭載しており、上を目指すと突然コスパ悪くなるのでここで止めた。
例として+4万円でRTX 2080 Ti搭載があるけれど、CPUがCore i5に落ちてストレージ容量も落とされていたり、細かい変更で価格差を付けて提案するのがパソコン工房なので詳しくないなら他のメーカーを推奨。
逆に標準構成の種類がアホほど多いため、仕様がわかるハードウェア詳しい人には選びやすい。量産系BTOは標準構成が割安なのでカスタマイズせず、その標準構成を細かく選択可能なので私も選びやすい。
用途は当然3Dゲーム、精細な描画やフレームレート、高解像度にまでこだわるゲーマー向け。
使う人のイメージは、大人の趣味の道具として普通のパソコンではなく、わからない人には意味不明なほど高額でもOKなゲーマー。または単なる金持ち。
BTOパソコンの購入時に関するQ&A
以下、テンプレ。
- Q. カスタマイズしなくていいの?
A. 「しない方が良い」が正解。量産系BTOはカスタムすればするほど割高になる。するなら長期保証、オフィス、(自力で増設できないならバックアップ用に)内蔵HDDおかわり、の3つくらい。 - Q. 静音パーツにしたい
おそらくコスパ悪くなるだけ。最近のCPUは発熱が低め、ケースファンはメーカーがエアフロー考えて最低限で構成、高性能グリスにしても体感で差はわからないレベルなはず。 - Q. パーツのメーカーや型番を知りたい
A. そういう人は自作しましょう。普通の人はメーカーとか型番にこだわらなくてOK。メーカー側も保証期間内に故障すると損なので変なパーツは使わない。自作する人が型番見るのは、電源の系統と12Vの容量とか、メイン基板の対応CPUや機能などを知る必要があるから。 - Q. やはりもっと性能や容量を上げたい
A. そういう時はカスタマイズはせず、標準構成で希望に近い機種を選びましょう。量産系BTOのカスタマイズはとにかく割高。上で書いた通りカスタマイズは、長期保証、オフィス、内蔵HDD追加くらい。 - Q. 助言はいいけどアンタは何者?
A. BTOメーカーの修理工場でデスクトップとノート合わせて数千台修理した後、営業部署へ異動したパソコンのことやメーカーの内情を知っている元社員で、BTOパソコン.jpブログをほぼ毎日10年以上続けてPC業界を見続けている、というハッタリが当サイトのウリなヒツジ先輩。周囲にPC詳しい人いるなら「ヒツジ先輩って知ってる?」と聞いてみればわかる。知らないかも知れないけれど。
今回オススメとしたBTOデスクトップ所感
依然としてパソコン工房がまだまだ割安。
Windows 7終了は1月、XPの時はその翌月もシェアが一気に伸びたため、まだ需要を見込んで安売りしているのか、もしくはこの調子でコスパ勝負して行くのか。
パソコン工房はゲーミングPCに力入れているのかいないのか、プロゲーマーチームとの謎のコラボレーションモデルは多数あるものの、マウスのG-TuneやDELLのArienwareのようにゲーミング専用コーナーが無いのでわかりにくい。
何が謎のコラボかは、全く同じ構成でいくつものチームとコラボしており、それパソコン工房が考えてOKもらっただけでは?なところ。どうでも良いことではある。
今は時期が悪いを繰り返すと、その保留した時間に使えた利便性(性能)を使えなかったとして損をするという考え方も。とは言え、必要ない時に早めに買い替えは意味不明。
あまり私含む他人の意見に惑わされぬよう、あくまで参考とかハイハイ程度に考え、判断や決断は自分でしましょう。
以上。BTOパソコン=三流でも低品質でもノンサポートでもございません。コスパ重視の賢い後悔しない買い物をおすすめするためBTOパソコンを推奨。
ASCII.jp:「義務教育化に向けて子供にパソコン与えるならNUCがおすすめ」今日はこれだけ覚えて帰ってください
https://ascii.jp/elem/000/004/000/4000051/
子ども用PCとしてNUCでRAMとSSDを組み込むのはどうですかw
>安さ重視のライトユーザ向けなPC
CPUの「Athlon 200GE」の性能は、intelだと「Celeron G4920 以上 Pentium G4620 以下」なローエンド。事務作業なら問題ないと言いたいですが、最近の Office や調べ物をする Chrome などは要求スペックが上がっているため、割り切って使う方でないと超低スペックPCは勧め辛いですね。
>グラボをあえてGTX 1650で止めている点
「ライトゲーマー層におススメ」だそうですから、GTX 1650は妥当。なお5,000円プラスで「GTX 1650 Super」が、更に5,000円プラスで「GTX 1660」になる微妙な価格ががいい塩梅。