2020年11月号デスクトップPC編。
量産系BTOパソコンはPC初心者向けと言いつつも、性能の見方不明とか用途への提案がないので選び方が難しく感じてしまう。そんな貴殿へBTOソムリエなヒツジ先輩が厳選したオススメPCを提案する月刊企画。
本記事は当サイトおよびヒツジ先輩(私)の独断と偏見によるもので、最終的な判断はご自身でされることを極めて推奨。他人の意見に流されると後悔することがあるのはパソコンに限らず買い物なら何でも同じかと。
※毎月同じテンプレ部分は文字を灰色でお送りしております。
BTOパソコン.jp推奨PCデスクトップ編
用途別で4段階。
金さえ出せば上を目指せるのは当たり前なので、ここではコストパフォーマンスを重視した「これ以下はないけれど、これ以上は無駄かも知れない」で厳選しております。
画像をクリックすると売り場へ飛ぶ仕様。
1.安さ重視のライトユーザ向けなPC
パソコン工房の4万円(税別)切りデスクトップ。値段が狙いすぎ。
何がかはいつも通りな39,980円ではなく39,480円にしたことで他社の39,800円に安さで勝てるという、本当にそうかは知らないけれど過去のパソコン工房でこのような中途半端な価格設定はあまり見ない。
デスクトップPC慣れしていない人からは「そんなに安くて大丈夫か?」と問われそうながら、メモリ4GBのSSD 240GBで足りる使い方ならばCPUがCeleronのくせに生意気なほど高性能なのでボトルネック不在。
Intel様の割にこれで42ドルとか頭おかしい。
- Celeron G5905(3.5GHz、2コア、58W)
同じCeleronでもモバイル(ノートPC用)とは全然違う、2コア3.5GHzあればたいていのことはできてしまう。ノート用とはクロック周波数の高さが違う。いくら4コアでも定格1.1GHzとかゴミすぎるのでモバイルCPUのCeleronは割と罠。
低価格重視の4万円切りが目的だろうからメモリ4GBでSSD240GBの節約は当然として、この容量で足りるならCPUは全然問題ございません。私も次の次のメインPCデスクトップはもうCeleronでいいかな?と思っているほど。
少し付け加えるとセルフ増設できるならば2~3千円出してメモリ+4GB、SSD追加代として500GBクラスを+6~7千円ほどイケるとなると、+1万の総額5万円で実用的へとランクアップできるほどCPUが有能。
ただそこまでするほど予算あるなら、この後に出る2番のPCでOK。
家電量販店などで「4コア」とか自慢しているアレ。性能低めなCPUでコア数は無意味に近く、そんなことよりGHzの数値の高さが重要。
まさかCeleronが3.5GHzまで行くとは思わず、10年以上前に3.5GHzなら2万円は軽く超える。
現代的にはCPUのクロック(処理速度)3GHz(ギガヘルツ)を超えると違いわからなくなるほど処理速度は体感差が難しく、ノートで2GHz台か以下なモッサリがイラつくならデスクトップおすすめ。
用途としては、ブラウザで動画見るとか、フリーのオフィスソフトを入れて文書作成や表計算、iTunes入れてiPhoneを操作するなど軽い使いどころ向け。
使う人のイメージは、実家の両親へプレゼント、子どものプログラミング練習用、家族で共用しスマホの写真整理のようなライトユース。
2.だいたい何でもできる実用的本命機
これまたやたらと安いパソコン工房のCore i5搭載PC。
実用本命機の基準は、Core i3以上、メモリ8GB、SSD500GBクラスとしており、その条件の安い順で探すと5万円台でクリーンヒット。
以前はこの価格ならばCore i3が良いところだったけれど、メモリ市場の価格が暴落中なのでメインメモリとSSDの値下がりで5.4万円が実現できたのでしょう。まさかこの値段でCore i5とは思わなかったほどPC本体一式は安くなった。
ノートPCと比較すると安すぎると思ったならばモニタは別売りな点にご注意。しかしモニタも今は安くなっており、外付の普通の大きさといえる23~24インチのフルHD(解像度1920x1080)が1万円台前半とかあるので足し算してもデスクトップの方が割安、または全然高性能。
CPUのCore i5はIntel CPU全体でいうと中程度のランクながら、デスクトップ用CPUはもうこの時点で「3Dゲームでもするの?」と聞かれそうなほどの性能。
メモリ8GBは私のメインPCと同じで16GBにもしてみたけれど特殊な用途でなければ違いはわからないし、SSD480GBで足りないなら1TB(1000GB)あっても足りないだろうから、USB3.x当たり前時代なので外付けHDDに退避するべし。
電源350Wとミニタワー(m-ATX)ケースとしたムダのなさ(単純に安い)はパソコン工房によるボクサーの減量のようなコスパ重視で価格と同時に中身を絞った結果。
ノート編でも書いたけれど、パソコン工房は11月末か6億円バックするまで5万円以上PCならばポイント10%とかハデにやっており、それを踏まえると1番よりこの2番のやつおすすめ。
パソコン工房ポイント還元が割と凄い(~2020年11月)
https://bto-pc.jp/select/pc-koubou-pb-2020.html
保証を延長すると5千が1万ポイントになる点でも今は激おすすめ。
用途は、1番のライトユーザ向けと同じ+パソコンの使用頻度が高い、これ1台で5年以上は使い続けてやろうと目論んでいる人向け。故障しないわけではなく、性能的に時代遅れになりにくいという意味で。
使う人のイメージは自分用メインPC。もちろん子ども用とか家族共用としても、たいていのことはこれ1台でこなせるはず。
3.ゲームするなら最低でもこのくらい
マウス公式のメニューが頻繁に変更され、その都度わかりやすくなって行く。
だがしかし、自称PC初心者ならば一部わかりにくくなっており、本当はゲーミングPC(G-Tuneブランドであるべき)なやつまで普通PCの扱いになっていたので笑ったモデルが上の画像のやつ。
G-Tuneではなく普通のマウスPCとして「(GeForce搭載)」とかわけのわからない状態で出されていたもので「お前ゲーミングPCやんけ」がさりげなく売られております。
また変更するのかも知れないけれど、マウスのメニューはPC初心者向けとしてどんどんわかりやすくなっており、別の見どころがPC変態がかっている私にもわかりやすいのが型番で、「DT-6」の部分はDesk Top 6クラスを意味していると推測。6より上か下かでの性能の高低差が見やすい。
控えめなメモリ8GBとSSD256GBはコスパ重視。CPUとグラボのやや詳細が以下の通り。
- CPU:Ryzen 5 3500(3.6-4.1GHz、6コア、65W)
- GPU:GeForce GTX 1650 SUPER(VRAM:4GB)
2020年現在はゲーム用としては下から2番めといえるグラボながら、世界的には(Steam統計基準で)1650人口がトップクラスなのでヨシ。CPUは私のメインPCを全然上回るほどムダかも知れないレベルに高性能な処理速度とコア数。
税別ながら約7万円な69,800円でゲーミングPCのインパクトはデカい。超精細画質にこだわらない生粋のゲーマーならこれでよろしいかと。プレステ5予約している場合ではないかも。
用途はもちろん3Dゲーム。
使う人のイメージは、これ以上の予算はひねり出せない学生やフリーターや自宅警備員、高画質にこだわらないゲーマー、またはあまりにもな高性能を要しないゲームをする人。
4.ゲームが趣味で予算あるならこれで
該当なし。RTX 3080が1ヶ月以上前から延々と在庫なしだから。
画像は唯一価格表記のあったパソコン工房のRTX 3080搭載PCの一覧で、マウス、ドスパラ、DELL、HP、ツクモ、フロンティア、これらメーカーはRTX 3080の存在さえ今のところ無かったことになっております。ちなみにサイコムも在庫切れ表記。
情報収集した結果での性能は、RTX 3090>3080>2080 Ti>=3070>その他 らしく、3090の20万円オーバーはコスパがクソ悪いので見なかったことにすると、3080がグラボ単品11万円級なのに今なお11万を軽く超える2080 Tiより3080がコスパ良好。更に10月下旬に出る3070で2千番台は淘汰される予定。
ここで2千番台搭載PCがたたき売りされていたならば。ひどい在庫処分レベルまで安売りされていたなら、あえて2千番台(2080のTiとかSUPERとか無印など)勧めたいところだけれども、各社利益確保に必死なのか高値。アホか?
もうあきらめて2080 Tiはグラボ台10万円未満、PC本体丸ごと総額で軽く20万円を切らせるレベルで叩き売れば良いものを、往生際が悪いのはPCメーカーなのかNVIDIAなのか。なので今月は「今は時期が悪い」になってしまう。
ガチなゲーマーならば基準はRTX 3080(グラボ単品税込11万円相当)搭載、予算少しでも抑えたくベンチマーク(性能比較)待ちするなら3070(8万円と言われているがまだ不明)を前提としつつ、2千番台の本格的な在庫処分を待つべきが11月のナウと見ております。
噂では年内3080は在庫なしが続き3070は割と潤沢な予定とのこと。3080との性能と差額次第にてご判断を。
用途は当然3Dゲーム、精細な描画やフレームレート、高解像度にまでこだわるゲーマー向け。
使う人のイメージは、大人の趣味の道具として普通のパソコンではなく、わからない人には意味不明なほど高額でもOKなゲーマー。または単なる金持ち。
BTOパソコンの購入時に関するQ&A
以下、テンプレ。
- Q. カスタマイズしなくていいの?
A. 「しない方が良い」が正解。量産系BTOはカスタムすればするほど割高になる。するなら長期保証、オフィス、(自力で増設できないならバックアップ用に)内蔵HDDおかわり、の3つくらい。 - Q. 静音パーツにしたい
おそらくコスパ悪くなるだけ。最近のCPUは発熱が低め、ケースファンはメーカーがエアフロー考えて最低限で構成、高性能グリスにしても体感で差はわからないレベルなはず。 - Q. パーツのメーカーや型番を知りたい
A. そういう人は自作しましょう。普通の人はメーカーとか型番にこだわらなくてOK。メーカー側も保証期間内に故障すると損なので変なパーツは使わない。自作する人が型番見るのは、電源の系統と12Vの容量とか、メイン基板の対応CPUや機能などを知る必要があるから。 - Q. やはりもっと性能や容量を上げたい
A. そういう時はカスタマイズはせず、標準構成で希望に近い機種を選びましょう。量産系BTOのカスタマイズはとにかく割高。上で書いた通りカスタマイズは、長期保証、オフィス、内蔵HDD追加くらい。 - Q. 助言はいいけどアンタは何者?
A. BTOメーカーの修理工場でデスクトップとノート合わせて数千台修理した後、営業部署へ異動したパソコンのことやメーカーの内情を知っている元社員で、BTOパソコン.jpブログをほぼ毎日10年以上続けてPC業界を見続けている、というハッタリが当サイトのウリなヒツジ先輩。周囲にPC詳しい人いるなら「ヒツジ先輩って知ってる?」と聞いてみればわかる。知らないかも知れないけれど。
今回オススメとしたBTOデスクトップ所感
マウスがしれっとG-Tuneではない普通のページでGeForce搭載とか言いつつ普通にゲーミングPCを出していたことにまず笑った。
普通のパソコン買う人に向けて少しでも付加価値を提案している、GTXシリーズはゲーミングなグラボとしてはもう終わり、今後のゲーミングはRTXだ、もっと高性能なやつでゲームしろ、と言わんがばかりのGTX格下げはとても手い。
それ以上に衝撃的なのは1と2番のパソコン工房で、Celeron搭載でここまで値段絞れるのか&Core i5載せつつコスパにこだわるとこうなるのか、と感心した。
マウスは昔から見せ方や提案が上手いので、普通PCコーナーでGTX搭載は斬新ながら新鮮さをあまり感じないけれど、パソコン工房は「中の人が担当変わった?」と思える、今年春以降から変化したツクモの構成の上手さのような、会心の一撃x2感がございます。
昨日のノートも、デスクトップも11月号は豊作かつコスパがよろしい。
但しゲーミングPCは「今は時期が悪い」で。というのが、AMDがRadeon RTX 6千番台を発射準備しているようで、正体が明かされた時にRTX 3千番台とコスパ比較するとどうなるの?な課題を添えて。
おそらくRTX 3090どころか3080さえ超えないと思うものの、3080が11万の品切れに対してRadeon 6千番台のフラグシップ(最高性能)に近い型番が11万を大幅に切ると評価が変わる。
以上。BTOパソコン=三流でも低品質でもノンサポートでもございません。コスパ重視の賢い後悔しない買い物をおすすめするためBTOパソコンを推奨。
>ゲーミングPCは「今は時期が悪い」
年始に以下の構成のPCを買おうと思いますがやはり時期が悪いのでしょうか?
CPU:Core i7
RAM:16GB
SSD1:500GB
SSD2:1TB
HDD:4~6TB
GPU:GeForceのミドル~ミドルハイ
そもそもSSD2つ搭載が特殊すぎるので量産系よりも組立代行系で買うべきかもしれませんがw
ユニットコム、パソコン工房WebサイトにてGeForce RTX 3070の単品および搭載PCの販売を10月29日22時より開始 - GAME Watch
https://game.watch.impress.co.jp/docs/news/1285871.html
タイムリーな記事w
ASCII.jp:AMDとインテルではどちらが有利なの? サイコム「G-Master Spear X570A II」の実力を探ってみた
https://ascii.jp/elem/000/004/031/4031972/
これも記事ネタとしていいかもしれませんw
>3.ゲームするなら最低でもこのくらい
今年4月にドスパラで買ったうちのミニタワーパソコンもゲーミングでは無いのにGTX1660super積んでました。ゲーミングと名乗るかどうかの境界線は謎です。
いろいろみていると1650~2060super辺りまでのグラボなら、ゲーミング名乗っているBTOPCでなくても結構積まれる(もしくは、選べる)感じです。
デスクトップBTOのゲーミング側を見てて構成がピンとこなかったら、一般向けでグラボ積んでるのを見るのも十分ありだとは思います。地味に他の構成が違ってたりしますので。
>Celeron G5905
Celeron G5XXX は上位の G5925 が6,000円、対してG5905 が5,000円ですから、コストパフォーマンスがけっこう高いモデル。それを使ったPCなら低価格構成で揃えるところ、ギリギリな構成で攻めたパソコン工房はさすが。
何ならコレに「GTX 1050」あたりの、探せば新品が1.2~1.3万円くらいで買えるグラボを組み合わせて、中量級のゲームでもプレイできる低価格ゲーミングPCにランクアップさせても良し。
>モニタは別売りな点にご注意。
今回のパソコン工房は2モデルとも映像出力にHDMIがあるため、どんなモニタを選んでも「変換コネクタを繋がなければ映像が出せない」という事態は回避できるはず。
>RTX 3080が1ヶ月以上前から延々と在庫なし
3090の方も在庫なしばかりですね。単品と搭載済みPCのどちらもずっと在庫なし、売り切れ状態。