自作キットも販売しているパソコン工房。
以前から売っていたものの昨年10月頃から組立キットのカテゴリで種類が増えており、組立の解説動画をDVDマニュアルと称しキットとセットになっているとの事。そのマニュアルと関係有るかは知らないけれど似た動画を発見したので投下。
ソースはパソコン工房のプレスリリースより。
パソコン工房が自作PCの組立をYouTube動画で紹介
プレスリリースのタイトルは、「パソコン自作を疑似体験 パソコン組立キットの実録動画を配信開始」となっており、おそらくノーカットと思われる物。
埋め込みコードで引かせてもらいます。
画面下の時間を見ると2分24秒38、では無く何と2時間24分もの大作、というか延々と撮り続けている状態。
余談、YouTubeの動画アップロードは基本的に約15分。Google様に目を付けられると無制限になるらしく、私も無制限なアカウントになっておりますが条件は不明。
編集しろと言いたい所では有りますが、先に書いた通り自作の実録というタイトルの通り、約2時間半見続けると確かに疑似体験可能。
私も動画を上げた事が有るのでフォローというわけでもないけれど、カメラを固定すると作業が凄まじくやり難くなるので、カメラ無しなら1時間掛からないかと。
カメラが固定されており、しかも製作スタッフが慣れていないのか時間が掛かり過ぎ。工場では無く販促や広報の人がやっているのでしょう。
画面の端で再生しブログ記事を書きつつ時々見ておりましたが、相当暇な人で無ければ我慢大会のようになってしまう為、ポイントと思われる箇所をいくつか挙げて参ります。
0:09:30 マザーボードのネジ穴の位置を確認
マザーボードのケース取付位置確認。
何をしているかは動画を見ると判るけれど、マザーボードのネジ穴の位置を確認し、ケース側のどこに取り付けるかを見ている所。
マザーボードの大きさはほぼ決まっているもののネジ穴の位置や数が同じとは限らず。マザーボード用の脚(名前忘却)を取付しなければショートする可能性が有りぶっ壊れる原因に。
地味な所では有りますが、初めて自作する際にやらかしてしまいそうなポイント。この後、I/Oパネル(ケース背面のLANやキーボードなどを接続する部分の銀色の部品)を入れ忘れたりも有りそうなので御注意有れ。
0:15:30 CPU~クーラー取り付け
ここでは外で、私はケースにマザーを組込後に取付ける派。
グリスを塗っている場面が無い理由はCPUクーラーがインテル純正と思われ、グリスっぽい粘土のような物が標準で貼って有る為。初自作で難しい箇所の一つなので、自信が無ければ初めはこの通りがよろしいかと。
ピンの保護カバーを取り外してCPUを取付。クーラーのプッシュピンは押す前にロック方向へ回っているか確認を。押す際も慣れなければやや怖いくらいの力が必要。
0:22:00 メモリ取り付け
慣れると最も簡単と言えそうなメモリの取付。
初自作でやらかしそうな事は、メモリの両側に有るレバーを閉じながらメモリを入れようとしたり。正直、私は初めてメモリを外した際は取付方法が判らず友人に聞いた記憶がございます。
メモリは外す際に両方のレバーを同時に開くと勝手に外れ、取付はレバーを開いた状態でメモリを水平に押し込みレバーがカチッと閉じると完了。
0:40:00 グラフィックボード取り付け
グラボの取付は、このマザーでは中央の青い2つの長いやつ。仕様書に良く書かれているPCI-Express x16というやつですな。
ここで注意する事は上のマザーではそのまんまで良いけれど、ロックがスライドになっている物も有り、端(画像では手前)にスライドする小さな部品が有るなら開いてから突っ込みましょう。
上のマザーは挿すと自動でロックされるので、手前に見えているやや反った青いレバーのような物をケース上(写真右上)方向へ開きつつグラボを取り外し。
自作PCならロックを壊してもケースにビスで固定していれば問題無いけれど、BTOパソコンで増設や換装時に壊すとバレるので保証期間内なら御注意有れ。マザーまで見積もられ有料になる可能性が無いとは言えない為。
1:10:00 ピンアサイン確認と接続
分かり難いけれど、電源やLEDの配線をしている所。
これはマニュアルを見て基板の印字を確認し、ケーブルの色とコネクタの印字を見て慎重にやる所。動画では少し前にマニュアルを確認しており、慣れていても必ず見るべきタイミング。
ちなみに私の経験ではマニュアルに嘘が書かれていたりする事も有るので、訂正の紙が入っていないか、マザーの印字の名前と合っているかも確認しましょう。
ミスり方により通電でマザーが故障したり、運が悪ければCPUまで壊す所。
2:00:00 ケーブル整理
ラストはケーブルをどう整理するか。私はここが自作PCで最も難しいと思っており、考え始めるとハマる箇所。
ケーブルにテンション(無理な曲げ方による負荷)が掛からない事は当然ながら、いかに掃除し易くパーツの交換や増設が楽になるかが目的。
動画は約2時間半有るけれど、この時点で2時間になっている辺りが面倒さを証明しておりましょう。
生産工場で同じケースと電源とマザーで構成するなら簡単。自作は全て違う組み合わせになる為、いくら慣れても最適化するには個性がございます。
パソコン工房の動画で見えづらいポイントを補足
工房の動画ではインテル純正クーラーと粘土 グリスも標準で作業しておりますが、クーラーを一度外すと拭き取る事になり、グリスの塗り直しになるので私が過去に挙げた動画でもどうぞ。
英語字幕は狙っているので真剣に見ないように。
塗り方は基本的にはみ出さない事。そして薄過ぎず厚くならないよう、CPUと密着した際に面積の100%がCPUにくっつくように。
目に入ったのでケチを付けると、YouTubeのコメントで厚いと書いている人間が居りますが、グリスは一度薄く塗り取付けるテストの繰り返しが基本。100%になるよう盛って行った結果なので、私が使っている安物グリスではこれが限界。
グリスの種類により違うという事で、自分の知識や経験が必ず正しく他人より上だという思い込みは見苦しいので御注意有れ。
CPUクーラーの取付を拡大。
プッシュピンを挿す前にロック方向へ回す事。回し忘れても壊れる事は無いけれど、再度グリスを塗り直す事になり面倒なので確認しましょう。
上のCPUクーラーもインテル純正で、私が今これを書いているメインPCを組み立てる際に撮っておりますが、インテルの粘土は熱伝導がよろしくないので最初から塗りなおしております。
インテル純正のようにクーラー側の面積が小さい場合はクーラーにグリスを塗るけれど、AMDや市販の変態クーラーを購入するとCPUより大きい事も有り。
先代PCに付けていたクーラーのヒートシンク部分。
CPUと密着する面積はクーラーの方が大きめ。
この場合はCPU側にグリスを塗り広げる事になるので、難易度は高め。多過ぎるとはみ出し、盛り過ぎるとマザーボードにメルトダウンする可能性も有り。
初めての自作ならこれ以外にピンアサインや接続作業が難しいと思うけれど、説明が難しいのでマニュアルを見ましょう。英語や中国語が読めなくとも記号のように見ると大抵は何とかなるものです。
自作PCで初心者と慣れている人が注意する事の違い
初めて自作する際に注意する事は。
- 保証書と領収証、納品書をまとめて整理する
- 電源ケーブルのコネクタの種類と数など確認
- マザー(とケース)のマニュアルを先に眺める
- I/Oパネルの取付を忘れない
- CPUクーラー取付が初なら純正グリスそのままで
- CPUクーラーのプッシュピンの足を折らないように
- ピンアサインは必ずマニュアルを見ながら慎重に
- 取付作業で使う力は一般的な成人女性程度
- ケーブルは面倒でも結束バンドでまとめる
まずは保証書などは領収証と一緒に保管。工房の自作キットなら合わないわけが無いけれど、電源ユニットを自分で選んだならコネクタの数が足りるか、合うかを先に確認。
マザーのマニュアルは9割以上読んでも解らないくらい難しいと思うので、眺めて電源スイッチやアクセスランプの接続ページだけでも見る。高級なケースはマニュアルが有るので、それも参照。
I/Oパネルを付け忘れるとマザーボードを取り外し、構造により電源ユニットまで外す事になるので時間の無駄。諦めるとエアフローに影響するので必須とは言わないけれどパネルの取付は推奨。
CPUクーラーの取付は上で書いた通りで、初自作ならいきなりグリスを塗り直さず一旦は純正で稼働させて温度を確認。次回のメンテナンス(掃除など)で塗り直しましょう。面倒ならそのまんまでも問題無し。
気の短い人がやらかしそうな事は力の入れ加減で、パーツの取付で力を要する箇所はCPUクーラーとメモリ程度。しかも女性でも出来るくらいの加減なので、強引に押してバキっとやらぬよう。
ケーブルの整理はエアフローに影響する為、面倒でも必ずやりましょう。電源が上ならお勧めは5.25インチ(DVDドライブが入る所)ベイに突っ込む。
慣れている人が注意する事は。
- グリスの塗り直しは程々に(4回までとか決める)
- 結束バンドの少なさのこだわり注意(誰も見ない)
- フラットケーブルの折り方のこだわり同上(同上)
- 裏配線に凝り過ぎ消耗注意(ケーブルや精神の)
- 酒を飲みながら作業しない(一部特殊な人を除く)
酒を呑むと作業の精度や速度が上がる妙な人間も居ります。オチを付けようとして失敗する良く有るパターンですな。気にせず。
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