パソコンの動作中に異常音が発生する不具合。
異音の種類をカラカラ、カタカタなど文字で書いても分かり難く、どうすれば伝わるか考えるまでも無く、動画が良いという事で、YouTubeで公開されているPCの異音動画をいくつかピックアップ。
解説も入れるので不要ならスルーにて。
ここからの動画は、全てYouTubeの埋め込み可能なものより。
アップロード者殿の説明が書かれている場合は引かせて貰います。ちなみにコメントは見ておりません。
当然ながら音が出るので会社や学校で見ているなら音量注意。
PCケースなどファンからの異音
小型ケースでは見られない、大型ファンの異音。
コメントより引用。
大型空冷ファンの異音。
原因は防塵フィルタとファンの干渉でした。
エンジンのような音がしておりますが、大型ファンは回転数が低い為。動画再生終了間際にゆっくり停止している理由はファンそのものが重い為で、小型なファンで干渉が小さいならすぐに止まるので、このような物も有るという例として。
原因は防塵フィルタと書かれておりますが、一般的なデスクトップなら電源やデータ転送ケーブルなどの干渉が多めでしょうな。
次は電源ユニット内のファンから異音。
富士通のデスクトップはFMVのスリムケース、TFX電源の背面。
電源ユニットファンの音が異常音になった
明らかにファンが背面に接触しており、押さえると音色が変化。原因は富士通の設計ミス、では無く熱や経年による劣化と推測。
スリムケースは電源ユニット本体に排気を頼る構造が多く、ホコリが集中するもの。スリムは法人やPC初心者が選ぶ事が多いと思われ、その割にケースの開閉や掃除は面倒なので注意しましょう。
説明で焼酎を吹きそうになった件。
ファンの音でしょうか?HDDのカチカチいう音とはちょっと違う気がしますが。上側のファンは回っていないようです。
上側のファンとは、どう見ても電源装置そのもの。ファンが回らなければ冷却効果が薄れ、中のコンデンサが最悪の場合、爆発する可能性が高まり危険。
再生10秒辺りから聞こえるブンブン音は、ファンの中心に入っているボールベアリング周辺の音と思われ、原因は主にタバコの煙(ヤニ)などの汚れにより滑りが悪くなっている事。
分解してグリスを塗る趣味の人も居るかも知れないけれど、ケースファンは千円くらいで売っているので新品に交換した方が良いでしょう。ファンは消耗品。
珍しいと思うノートからの異音。
起動直後に変な音がするようになりました。 購入してから1年と5ヶ月くらいです。 どこが悪いのかよくわかりません。
ノートの異音は限られており、デスクトップほど多くの回転パーツは無し。一般的に回転部品は以下の3つ。
- CPUのヒートシンク付近の冷却ファン
- 光学(CD/DVD/BD)ドライブ
- ハードディスクドライブ
光学ドライブはメディアを入れなければ回らないので無し。この音はHDDでは無くファンの異音と思われ、ホコリが詰まっているか、最悪の場合は熱により変形している可能性有り。
以上、ファンは干渉すると一定のリズムでカラカラ音。ホコリや汚れならブーン音が不規則に鳴る事が多め。
グラフィックカードのファンの異音
PCケースや電源のファンと似ているけれど、グラボのファンの異音。
動画の説明より。
一回正常になると暫くは大丈夫
ケースファンと似ておりますが、グラボの場合は回転数が変化する物が多く、音の種類が多め。
上の動画の音はファンの滑りが悪くなっており、原因で考えられる事は、やはりホコリとタバコの複合技。
もう一つも結構ひどい。
説明より。
日頃はこんな音を発することはありません。後で調べてみたら異音の発生源はグラフィックボードのファンでした。(GPUはGeforce8400GS) 後ろに付いているダンボール紙は防音ダクトです
先のグラボ異音よりやや大きめな下品な音色。
PCケースや電源のファンとの違いは、グラボの場合はCPUのように発熱するGPUの直上にファンが搭載される事が多く、ファンそのものは一般的にプラスチック。
異音で知らせてくれる状態ならまだ良いけれど、ケーブルの干渉や故障や完全に詰まり停止した場合、ファンが溶けるくらい高温になる事も有り危険なので、やはり掃除は定期的にやりましょう。
コイルからの異音(コイル鳴き)
滅多に見られないけれど、コイルからも異音は発生。
説明より。
シャットダウンしてもPCからキーンと音がするので電源の中身を見てみました。
上の丸い物はチョークコイルという物で銅線が巻かれている部品。回転はしないものの音が出る原因は(詳しくは知らないけれど)高周波ノイズで、電流が動く事による雑音。
コイルは電源ユニット以外にマザーボードやビデオカードに搭載される事も有り、耳鳴りのような音が複数人で確認出来るなら気のせいでは無し。コンセントから電源プラグを抜き、しばらく放置してみましょう。
もう一つ、凄い動画を拝借。
上げたご本人も驚き。
ここまで鳴く電源は初めてだわ・・・orz
ここまでひどい音は聞いた事が無く、ビープ音かと思ったけれど、ビープは別で鳴っておりステレオなわけが無いのでコイルが原因なのでしょう。
私が修理現場で見たものはマザーボードと電源ユニットの各1件。珍しいので現場の担当者が集められ鑑賞会をした覚えがございます。
ハードディスクの異音(物理障害)
ラストはHDDのクラッシュ。
説明より。
いわゆる物理障害のHDDです。スピンはしますが、カコンカコンという異音がしてBIOSに認識されない状態
金属がこすれてノックするような異音。
良く聞くと判るけれど、ノック音とは別に回転音(キュイーン)が途中で切れ、電源が入り直している状態。私が所有するHDDも2台これで逝かれております。
透明なケースに入れてどうなっているか解説する動画。
説明より。
異音を発生しているHDDの内部の状態をご覧下さい。 ファームウェアが読み取れず リトライを繰り返しストッパーにあたる「カコン、カコン」という異音を発生
これは規則的にノックしておりますが不規則な場合も有るので、音色の方を覚えておくとクラッシュした際にすぐ判るかと。
正常なHDDも上がっていたので同じく拝借。
説明より。
障害により、異音を発生しているハードディスクと対比するため、正常なハードディスク(HDD)の内部の様子をご覧下さい。
正常なHDDはキーやカン音はせず、回転音とガリガリ音のみ。
HDDがクラッシュした場合はどうにもならないけれど、症状が軽いなら異音がしていない時にデータを取り出せる事も有り。
その場合は、Windowsの起動ドライブにするとWindows自体が操作不能になるので、セカンド以降に接続しましょう。USB2.0など低速な外付は転送の効率が悪く、データを取り出せる量が少なくなる可能性。
推奨はしないけれど、私はクラッシュしたHDDを落としたりぶつけるなど衝撃を与え、一時的に復活させてデータを取り出した事もございます。衝撃で一時的に治っている根拠は無く、単なる運かも知れない。
ひどい物があったのでもう1つ。
説明より一部引用。
disk read errorの出た2.5インチHDDのディスクイメージ取ってた ら、途中で異音を上げながらエラー吐きまくって完全に死んでしまった
これは間違い無くメトロイドが入っているので、アイスビームとミサイルを用意しましょう。エネルギータンクの残量は満タン推奨。意味不明失礼。
パソコンから異音が出ている動画と原因を解説まとめ
異音を解決または防止する為には
- ファンの異音・・喫煙しない、ホコリの少ない環境、クリーニング
- コイルの異音・・運なので、故障時はメーカー修理
- HDDのクラッシュ・・運なので、故障前にバックアップ
1と3は当ブログで私がしつこく書いている、パソコンの寿命を伸ばし、データが吹き飛んでも後悔しない重要な事。
2のメーカー修理とはPCメーカー以外、パーツなら製造メーカーで修理や交換される為、下手な改造や自力修理はしない事。
コイル鳴きで電源を分解し、ホットボンドをぶっかけて対応している自作PCユーザが居られるけれど、やるとメーカー修理(交換)不可。
ユーザ側で出来る事はクリーニングとバックアップ。しても異音が出る時は出るし故障する時はするものなので、PCは修理される前提できれいに使いましょう。
おまけ。良い仕事をされている動画を2つ。
温度表示が赤くなっている理由は、マザーボード側の設定による限界の温度に入ったという意味で、故障する可能性が有る為に強制シャットダウン。
気にせず起動を繰り返すと、高熱によりCPUより先にマザーボードが故障する可能性が高く、何度もチャレンジせず即対応しましょう。
これが何故起こるか、私が見た事の有る主な原因を3つ挙げると
- ヒートシンクが浮いている(CPUクーラーが外れている)
- グリスを塗っていない、古いまんまCPUクーラーを取付
- ホコリが詰まり過ぎてヒートシンクが冷却されない状態
1は配送の衝撃で外れる事が有り、インテル純正のようなプッシュピンが1~3本外れる不具合。浮いているので冷却効果0に近く、クーラー無しに近い状態。
2は自作初心者やPC初心者がサーマルグリスを知らずにCPUクーラーを外して戻した、換装したなど。ひどいユーザは梱包用の厚紙を取り付けたまんま装着も有り。
3はホコリが詰まり、特に喫煙する室内でクリーニングしなかったPCで見られる不具合。ヒートシンク全面が完全にふさがり、ファンは回れど冷えない状態。
ホコリはCPUクーラーやグラボ以外に、ケース前面もご注意有れ。
上のホコリまみれは大袈裟では無く、デスクトップPCのフロントベゼル(パネル)を外すと高確率で近い状態になっているでしょう。
前面にファンが無くとも、一般的に前面から吸気するもの。ここが詰まるとケース全体にホコリを撒き散らしたりエアフローの効率が低下するので見てみましょう。
PCケースの開放は力を入れずに外して戻せる物なので、強引に作業しぶっ壊さないように。物理破損はユーザ過失で保証が効かず、ケース交換になると全分解レベルなので作業費用が高額。
自信が無いなら詳しい人に任せましょう。
コメントする ※要ユーザ登録&ログイン