パソコン工房系が送料に続き延長保証も値上げ。
パソコン工房系とはユニットコム(TWOTOP、Faithなど)全体で、先月まで量産系BTOメーカー最安と言えたプラス2年の有料保証が5月になり値上がりしておりました。そしてフロンティアは延長保証廃止の気配。
長期保証がどのように変わったか、メーカー別で比較。
量産系BTO PCメーカーを片っ端から比較したいけれど、以下の3メーカーは比較が難しい為、除外しております。
- DELL・・機種により延長保証費が違う、全体的に高額
- 日本HP・・同上、DELLほど高くは無し
- ツクモ・・3年目から商品代金の40%保証など制限が有る
また、サイコムは(私が勝手に定義している)量産系では無く組立代行なものの、例外として比較用に今回のデータへ入れております。
パソコン工房系の延長保証が5%から10%へ
ドスパラが値上げした後、いつか来るだろうと思ってはいたけれど。
どう変わったか、先月(2013年4月)と比較。
- 4月まで・・PC本体 126,000円までは一律5,250円、超えると5%
- 5月から・・PC本体 63,000円までは一律6,300円、超えると10%
定額の境界線が半値まで下がり、約千円の値上がり。更にその下がった境界以上の延長保証は従来の2倍となる10%へ引き上げ。
具体的な例を3つ。右は3年延長代。
- 3万円のノートPC・・6,300円(旧:5,250円)
- 12万円のデスクトップ・・12,000円(旧:5,250円)
- 15万円のゲームPC・・15,000円(旧:7,500円)
本体価格6.3万円までなら従来と比較し千円しか上がらないものの、12.6万円を超えず近い価格なら2倍以上。12.6万円を超えると単純に2倍へ。
ドスパラの値上げ時は、旧価格が一律5%と大変良心的な価格設定になっており、突然10%または最低でも約1万円は驚いたけれど、そこまでではないにしても10%は痛過ぎる。
私は外から見ているのみ。延長保証の加入率や修理費用への引当金として計算し改定したのだろうと推測すると、円安の影響も有り厳しいのでしょう。
消費者視点な私がPC工房の判断を勝手に評価すると、この変更は頂けない。MM総研調べの2012年PC平均単価は7万円を切れるくらい。
6.3~12.6万円という、売れ筋と思われる価格帯が一律10%になると、以前の5,250円を知っている人にはかなり高く感じましょう。ユニットコム側は利益を見込み今回の設定にしたのだろうと思うけれど。
要するに過去3年間にパソコン工房系でPCを購入し延長保証を付けた人が買い替えでリピートする際に驚くはず。それは細かすぎるか。
フロンティアは延長保証が選択肢から消滅?
メーカー別で比較一覧をやろうと、他メーカーの延長保証価格を確認していた途中、フロンティアがさり気なく延長保証を無くしておりました。
一部機種だろうと予想し、全てではないけれど10機種ほど見るも全部の機種で延長無し。3年も5年保証も選択できず1年のみ。
次は「一時的に消えているだけだろう」と予想し、費用だけでも確認しようと延長保証のページへ行こうとするとリンク切れ。ページが削除されております。
「URLが変更になりリンクが切れているのだろう」と思い、サイト内検索するも延長保証に関する説明ページは無し。
大好評で完売?メンテナンス?店じまい?
フロンティア内を見回っているときに気付いた事は、やたらと完売が多く、在庫が有る物も「残り僅か」の表記が多め。
やはり20機種くらいしか見ていないけれど、リンクは有れどカスタマイズへ行く直前のページ(上のスクリーンショットの場所)で完売が体感で半数以上。
一般的に考えると本当にご好評で完売なのだろう、と思うかも知れないけれど、BTOパソコンで完売はパーツの在庫切れや新機種への移行。
普通に考えると偶然私が行った時にメンテナンスをしていた、と思うところ、先の延長保証消滅と在庫切れ多数を合わせると、店じまいの雰囲気を感じた次第。
- 延長保証中止・・延長の顧客データを整理しツクモへ引き継ぎ中?
- 完売が多い・・在庫を減らしツクモへ負担を掛けない為?
プラスに考えると、長期保証の見直しをしておりページの差し替えが間に合っていないとか、システム全体のメンテナンスをしている、とも思ったけれど、年商70億円規模の通販専門サイトがこのような完売まみれは不自然。
量産系BTOメーカーの延長保証費用を比較
話を戻しメーカー別で比較。フロンティアは無し。冒頭付近で除外したDELLなども入っておりません。
ドスパラのみ引取りサービス有り、他のメーカーはセンドバック。
センドバックは送料をメーカーとユーザで折半するような形で、例としてユーザが修理依頼する際は元払い、メーカーが返送する際も元払い。
ドスパラは往復送料を持つ引取りサービスとなっており、デスクトップPCの送料を1,500円くらいとするなら99,800円までのPCなら実質8,500円くらい、ノートの送料800円くらいとするなら9千円強のような感じ。
但しそれは本当に2~3年の間に故障したならという試算なので、故障しなかった場合は使う事無く丸ごとが延長保証料という事になり掛け捨ての保険状態。
価格を比較すると、量産系BTOメーカーの中では6.3万円までのPCなら依然パソコン工房系が安め。しかしそれを超えると10%になる為、73,500円を超えるとマウスが最安に。
グラフをもっと簡単に書き換えると
- ドスパラ・・10%~
- マウス・・一律7,350円
- パソコン工房・・10%~
- サイコム・・5%~
サイコム安いですな。これだけで見ると。
次の値上げはマウスかサイコムか(まとめ)
上の比較を見るとサイコムが最安になるけれど、サイコムは量産系よりPC本体価格が高め。量産用パーツ(OEM、バルク品)が少なく、規模が比較的小さくまとめ買いで安く仕入が出来ない為。
ではマウスが安いかと言えば、マウスは送料が高く3,150円、外付モニタとか追加すると更に3,150円とかやたら高くなる仕組。
パソコン工房系が値上げしたとは言え、ドスパラやマウスとPCの中身はそう変わらず、全体的な価格も同じくらい安い為、総額にするとやはりパソコン工房系が得かも知れないけれど、延長保証の大幅値上げは事実。
こうなると同じMCJグループ(ユニットコムはMCJ傘下)の本体的なマウスコンピューターも7,350円を維持するとは思えず、Windows 8不況のせいも有り値上げはそう遠くないかも知れない。
サイコムは修理費用が5千円+パーツ代とか神対応しているけれど、円安が進みパーツの原価が上がると4千円や5%ではやっていられなくなるでしょうな。
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