JEITAが2021年3月のデータを公開。
GIGAスクール構想の実現は2021年4月からなので、それ用のモバイルノートは2月までには出荷済のはずで3月は関係ないと思いきや3月までずれ込んだようで、今回もモバイルが異様な数値を叩き出しております。
適当に見て参りましょう。
国内パソコン出荷台数の前年比推移
元ネタはこちら。
一般社団法人 電子情報技術産業協会
https://www.jeita.or.jp/japanese/stat/pc/
ソースはテキストのURL内2020年。トップページ以外にリンクするなという社団法人様の言い分なのでクソ不便だと思うけれど従うとしております。
JEITAコメントより。
2020年度は、個人向け・法人向けとも好調に推移し、2013年度以来7年ぶりに1,200万台を上回った。特にノート型の伸びが堅調で、2007年度以降はじめて1,000万台を超えた。
JEITA統計で1200万台を超えたということは、MM総研が調べると1800万台は行きそうな出荷台数。JEITAは国内シェア合計3割を超える日本HPとDELLなどが抜けているため、全体の66%くらいしか把握できていない。
しかしGIGAスクールに大きく関与し出荷台数に影響したApple、Lenovo、NEC、DynabookをJEITAが押さえている点では66%よりもう少し上になるやも知れず。
source:GIGAスクール向け端末メーカーシェアでAppleが首位に ≪ プレスリリース | 株式会社MM総研
ただしAppleはパソコン(Mac)ではなくiPadのはずなのでPC出荷台数としてはカウントされないなら?と考えると、考えてもムダな気がするのでやめておきましょうか。
全体の推移。
GIGAスクールPC導入のピークが1~2月で「2月には終わるだろう、3月は100%前後になるはず」と思いきや、ここまでトロいとは思わなかった。3月に出荷して3月中に学校用に設定できたのだろうか。
カテゴリ別。
相変わらずモバイルノート(オレンジ)が天井突き破り戻らず。
そしてテレワーク需要なのか、なぜかA4ノートまで好調と思ったけれど、昨年の1月で7サポート終了特需は終わりなので3月の前年比が復活するのは当たり前とも。
モバイルノート基準の同じデータ。
まだ250%くらいを維持してはいるものの、次の4月こそ100%近くまで帰って来ると推測。しかしGIGAスクール用の保守在庫として何%かの完成品モバイルノートを割り当てるならもう少し出るか。
2020年3月でGIGAスクール祭り終了の兆候
実際の出荷台数と金額。
前年比よりこちらの方がわかりやすい、今回の3月分は出荷と金額いずれも過去数年の数値と同等に近付いており、2021年度はここ数年内の折れ線と同じくらいになる予感。
PCバブル期平均との比較。
パソコン売れまくっていた頃と比較し、まだプラマイ0%前後を維持しているだけでも凄いこと。このグラフはマイナス当たり前になる前提なので1月のプラス100%近い、2倍の出荷台数はわけがわからないレベル。
平均単価も戻りつつあり。
2021年度は上位のカラフルな単価に沿うのでしょう。
パソコン高くなったとも言えるけれど、2011-2012年の安い頃は1ドル86円とかマジキチ政権時代(民主党とは言っていない) な円高狂いだったのでと思えば、今は110円くらいなので比例して単価も上がるかと。全体の物価が10年前と同じではないし。
GIGAスクールでPC氷河期を回避した2020年度
「実際の台数と金額」のソース。
左端の蛍光の黄色2年くらいがXP終了特需で、その後に赤が目立つのは特需の反動による氷河期。それから2019年には7終了特需が来て、2020年度は反動が来るはずがGIGAスクールやテレワーク需要に助けられた形に。
右端の赤枠は年計で、2020年度の台数は歴代2位、金額は中央値より少し良い程度。この枠内をグラフ化したものがこちら。
台数は2013年と同等でトップクラス、金額も2013や2019年と同等に高いけれど台数との開きがデカい。なぜかは平均単価でわかる。
2012年度に次ぐワースト2位。
これは私らが買うパソコンの平均単価としては2012年と2020年度では意味が違い、2012年は本当に安かった、対して2020年の方はキッズ向け学校用ノートが4万円台で強引に下げられただけで市販品は関係ない。
となるとまだまだ(量産系BTO価格を基準で考えると)パソコンは高いですな。平均なので9.5万円ならば、軽く10万円を超えるノートが売れまくっているわけで。
BTOはデスクトップPCメインに見えるけれど、ノートPCもおすすめ。BTOノートの方が適正価格、家電量販店のノートはメーカーのロゴ代が高すぎる。
>まだ250%くらいを維持してはいるものの
ひと月ごとにプラマイ200~300%とか、統計的にはノイズにしかならず、邪魔な一年になりそう。途中に戦争を挟んだ出生率や凶悪犯罪発生件数のグラフみたいなもの。
>平均単価
やはりこちらも統計に悪影響しか与えず。2022年になったら「PCの平均単価は昨年度の1.5倍。DRAMチップの影響はまだ続くようだ」とか記事がでそう。
【悲報】小学校に配られたタブレット、プログラミング機能で作ったゲームに熱中してしまい問題に : 汎用型自作PCまとめ
http://www.jisaka.com/archives/37745199.html
GIGAスクールといえば配られたタブレットで子供が自作ゲームに熱中してしまっているようですよ
ヒツジ先輩は自作ゲームに熱中する子供はどうしますか?
【大河原克行の「パソコン業界、東奔西走」】絶好調の2020年度のPC市場が、2021年度に逆風が吹く理由 ~高校向けPC整備ではSurfaceが首位に - PC Watch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/gyokai/1322640.html
そりゃそうなりますね