アスキーのマウスコンピューター広告が良記事。
宣伝が上手いという意味では無く、マウスが提案する新製品のベンチマーク結果が参考になるという意味で、特徴はCPUとGPU(ビデオカード、以下グラボ)の空冷と水冷の比較でステっていないマーケティング。
元ネタから参りましょう。
マウスのGTX 980採用ダブル水冷が何かと凄い
広告リンクの貼り方が汚いのでリンクは切断。
ASCII.jp:CPUとGPUを“ダブル水冷”するとPC性能は向上する? (1/2)
http://ascii.jp/elem/000/001/043/1043296/
御覧の通りの変態仕様。
どの辺りが変態過ぎて正座せざるを得ないかは、CPUにファンが付いておらず水冷、のみなら今時普通かも知れないもののグラボまで水冷。
昔は両方水冷は珍しかったけれど無い事も無く、HDD入れる所に蛍光色の液体を入れたタンクが設置されているなどの重度な変態PCも存在。見たいなら、ネグロック 水冷で検索。
主な仕様は面倒なので適当に引用。
- Core i7-4790K(4コア、4.00GHz/最大4.40GHz)
- インテル Z97 Express
- 16GB PC3-12800
- 2TB HDD
- GeForce GTX 980
- DVDスーパーマルチドライブ
- 700W または 1200W電源
- Windows 10 Home(64bit)
どう見ても、
- マウス「やっべ、Skylake評判良すぎ。i7-4790Kの在庫やばくね?ならば16GBでダブル水冷で在庫処分だ(キリ」
と、社内で大騒ぎになっているかは知らないけれど、なぜここで4790Kなのかは謎。価格がもっとこなれてからSkylakeで出すつもりなのか。
しかし世代は1つ前とは言え、まだまだ腐ってはいないi7-4790K、しかも現役最強のグラボ
source:PassMark Software - Video Card (GPU) Benchmarks - High End Video Cards
とまでは言えないものの、コスパ重視ならばGTX 980は最強を目指すゲーマー的には有りかも知れないというか何故Quadro 6000に負けているのか、そちらの方が気になった。
CPUとグラボの空冷と水冷のベンチマーク対決
ベンチの前に、水冷ユニットが特徴的。
何が起こっているのか引用すると、
ひとつのラジエーターでCPUとビデオカードを冷却できる水冷クーラー
上の画像、左のケースファン状態で設置されているラジエーター用のファン1個でCPUとGPUを冷やすそうな。このスマートさに2万円なら有りかも知れませんな。私は無いけれど。
なぜ空冷と水冷を比較しているかは冷え方が違う為。言い方を換えると、空冷より水冷の方が冷えるはずという前提。
まず、CPUとGPUのレンダリング速度を測る「CINEBENCH R15」を試したところ、CPUとGPUともに比較機の数値を大幅に上回った。ハッキリ言って、同じCPUとビデオカードを搭載しているとは思えないほどの差だ。
らしい結果を数値で出しているけれど、本当にそうで同じパーツとは思えない差がハッキリ有ると言いたいならグラフ化すれば良いと思うのでグラフ化してみた。
これは凄い何と2倍以上の差(棒読)
まやかしファンタジーあるある過ぎ、グラフ化した私本人も寒くなってしまったので真面目にやった図が以下。差が無い項目は省略。
これは凄い何と最大16.6%もの差が出ている(読経クラスの棒読)
左から、CPU全コア、シングルコア、Open GL、CPUシングルと全コアの差。水冷群のモビルスーツの差を見せてもらおうかと思ったけれど、これだけ?感。私の感覚が変なのだろうか。
OpenGLは主にゲーム用途なGTXシリーズとしては無視スルーが標準と思うので、上の図はCPUの性能差として比較すればよろしいかと。
肝心のDirectXを使うベンチのグラフ化がこちら。
赤い大佐や黒い三連星が裸足で逃げ出してもおかしくない連邦軍との性能差の無さ。3倍は行かないとしても、(PCMarkは無視するとして)最大8.3%差は2万円の価値が有るのか。先程から何かと意味不明失礼。
但し、ASCII様によると、
ダブル水冷クーラーを搭載することで、Core i7-4790KとGeForce GTX 980の性能をより発揮できたと思う。
私のようなダブル水冷素人には判らない領域なのかも知れない。
GeForce GTX 980を2枚搭載するミドルタワー型パソコン(「NEXTGEAR i850PA4-SP2-DL」)が誕生したことにも注目したい。
注目するならトリプル水冷ダブルグラボでベンチして欲しかったかも知れないけれど、これ以上言うと、こんな時間に誰か来そうな気がするのでやめておきましょうか。
オーバースペックは過去の話と実感(まとめ)
昔話は何も生まないし面白くも無いので控えたいのだけれども、現在30代後半を過ぎた多くの年寄り、過去の自作マニアが今でもハイスペック厨なのは鬱陶しいと感じているところ。
その昔話をすると、CPUは1~2年で性能不足になり、グラボは来年ゴミになるやも知れず、メモリは半年後には足りていないだろう考えるも普通な頃がございました。多分。
今は何でもオーバースペック&容量過大。
特殊なゲーマーや変態的な作業をする職人以外は普通のパソコンでも3Dゲームやマルチタスク程度はこなせてしまうかと。
今回はグラボの話なので少し意味は違うけれど、用途や目的に追い付く為にCPUやGPU性能を伸ばそうとする行為は5年くらい前に終わっていたと感じており、たかが10%程度の差で数万円をぶち込んで水冷にするとかマジキチでは無かろうか。
これは私のパソコン冷めや情熱の無さも原因だろうけれども、それにしてもコストパフォーマンスが悪過ぎる。2万も有るなら焼酎何リットル買えると思っているのか、水冷反対デモを起こしそうなレベル。
パソコンの修理はマイナスを0にする作業なので私はそちらの属性。天空を目指すのはハードウェア遊びに長ける者の宿命として、私には理解出来ないのかも知れないけれど以下結論。
境界線に達するまでの性能は同じ
6百ccと6千ccの自動車なら加速がまず違う。しかしパソコンの場合は、CPUでいうと2GHz以上の処理を要さないのに2GHz以上のクロックにしても意味が無く、2GHzで足りるなら3GHzでも加速的な体感差は無し。
例として私が実践&実用しているこれを書いているメインPCは、標準で3.3-3.7GHzの性能が出せるところ、数ヶ月前から最大2.0GHz固定でリミットをかけても3GHz超えの頃と全く違いが判らない。
加速は無関係、最高速度が違うだけ。
時速330km/h、ターボ時最高370km/h出る車を200km/hでリミットを付けている感じとなり、200km/hさえ出さない環境ならオーバースペック。通勤用の車なら低燃費な省電力CPUとGPUで良いわけで、コンビニ行くのにターボは要らない。
置き換え過ぎて何の事かわからなくなってので話を戻すと、Core i7-4790KとGTX 980、そしてダブル水冷にして艦これやってもグラボ無しと変わらないわけで、モンハンやれどもCore i3+GTX 960のダブル空冷との違いは皆無。
4万円程度のノートPCでもDirectXのゲームが動いてしまう現状。インテルは凄いと思う反面、自作PCによるハイスペック遊びを奪ったインテルは罪深い。
もはやスーパーコンピューター並の速度を要するエロゲーとか、壁面と天井と床が全部200インチ12Kヘキサ(6)ディスプレイになった部屋とか用意しなければハードウェア遊びは出来ないのでは、と思ったけれど、割とどうでもいい。
Pentium III+GeForce 400番台の頃にダブル簡易水冷が10~20万円で発売されていたなら、私でも買っていたかも知れないと思うと何か寂しい。
>広告リンクの貼り方が汚いのでリンクは切断。
先日あったDDos攻撃の影響か、ASCII.jpを表示する事は叶わず。タイムアウトか極一部のみの表示に留まります。しばらくはURLをコピペしても無意味なため、落ち着くまでASCII.jpへのリンクには「リンク先へ飛んでもページが正常に表示されない可能性あり」と注意書きした方が良いやも。
>主な仕様
>2TB HDD
せっかくの水冷でなぜSSDではなくHDDなのか。せめて「256GBのSSDと1TBのHDD」くらいにした方が。
>なぜここで4790Kなのか
Skylakeはベースクロックを1MHz単位で自由に変更できるため、どちらかと言うとHaswell系よりオーバークロックはし易いはずですがね。CPUよりマザーボードの方が余っている可能性もあり。
>これは凄い何と最大16.6%もの差が出ている(読経クラスの棒読)
あれだ。月給25万から29万に上がったら嬉しいですし。16%も上がれば上々。2万円で16%だから、1万円で8%。悪くない悪くない。
>肝心のDirectXを使うベンチ
低性能なグラボのオーバークロックではなく、もともと高性能なグラボのクーラーを載せ替えただけですから、この程度が順当ですね。そもそも
ダブル水冷にして性能が大幅アップ→標準仕様では冷却不足→グラボメーカの力不足
ですし。オーバークロックでギリギリまでチェーンすれば、プラス15~20%くらいは性能アップができるのでは。少なくとも、標準の空冷より冷却性能は高そうですし。