ドスパラがVR用PCを大幅値下げ。
台数限定と称しつつも在庫販売では無く受注販売という、本当に5台なのか判らない状態での売り方となっており、CPUが古くなってしまった為の在庫処分では無かろうかと疑っております。
適当に見て参りましょう。
ドスパラがバックパック型VRゲーミングPC投売り?
元ネタはこちら。
VR向けの背負うPCが99,980円、ドスパラがセール - AKIBA PC Hotline!
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/wakiba/find/1070853.html
凄まじい仕様ですな。
CPUがインテル価格4万円超え、メモリ入れて余裕の5万円オーバー、SSDはSATA接続なのでNVMeほど高価では無いとしても2枚を入れてここまでで6万円は下らないはず。
そしてモバイル向けのGTX 1070が4万円を切るわけが無いだろうから、掲載されているパーツだけでも原価割れしているはず。
なぜGTX 1070がモバイル向けと判るかは、デスクトップ用を載せると電源ユニットが必要となり、外部電源接続状態のエヴァンゲリオンごっこになってしまいましょう。
しかしそれにしても元値が税別約25万円は高くないだろうか、と思えば通販でも値引きされており約16万円へ。
なぜ冒頭で私が在庫処分を疑っていたかは、すでに新製品が出ている為。
下が投売り10万円の旧製品で上は新。
違いはCPUが第6から7世代のCore i7、しかも高性能な物へと変わっており、SSDがSATAでは無くNVMeの512GBへパワーアップしております。GTX 1070とメモリ容量は同じ。
重量はいずれも約3kgなので思ったより軽い。大きさはだいたい40x30x6cmなので想像していたよりやや薄い。
着脱時に落とさないか不安ならば月額680円の物損保証サービスに入った方が良さそう。通常の延長保証は3年にすると10%なので入るべきか。
バックパック型PCの価格を同等性能のノートと比較
バックパックと同じくらいの性能のドスパラのノートはこちら。
メモリ容量が半分となり、SSD以外にHDDも搭載。
元の価格はi7-6700HQ搭載の下位モデルと全く同じで約25万円となっております。高い気がすると書いたけれどマジで高かった、マウスはこれ。
1万円安い179,800円の機種もあるけれどSSD非搭載なので仕様で合わせた。
ドスパラのノートよりメモリが2倍の容量、HDDが非搭載なSSD 240GB。6万円もの価格差はどこにあるのか分からない。マウスのメモリ+8GBよりHDD 1TBの方が安いのだから同程度になるはず。
パソコン工房はCore i7-6700HQや7700HQ搭載が無かったので近い物を。
メモリ8GB、SSD 240GB、ここまでは良いとしてもCPUがCore i7-7700Kとなっており、どう見てもデスクトップPC用CPUであり、価格差は7700HQとはそう無いとしても性能は上。それでもドスパラより4万円安いとはどういう事なのか。
DELLのArienwareがこちら。
左2つが7700HQ+GTX 1070搭載でSSDとHDDの組み合わせがなぜそうなっているのか不明な標準構成。性能と価格はマウスとだいたい同じくらいですな。
高性能ノートが得意な日本HPも。
左はGTX 1060なので画像切った。
17型液晶、メモリ16GB、そして512GBのSSDはNVMeなので超高速。おまけでHDDまで付いてドスパラより2万円安い。
というわけで、他社が安いわけでは無くドスパラが高すぎるという事が判明し、バックパックPCも同時に高すぎると思われ、値下げ後の価格ならば検討しても良さそうな印象。
なぜノートPCと比較したのか?
バックパックPCの中身がノート用のパーツなので合わせた以外、充電したノートパソコンをリュックの中に入れてしまえば良いのでは?と思ったから。
排熱の問題がありそうだけれども、適度に穴を空けたりダクトを自作するなどで対応出来るならば、液晶モニタやキーボードの付いたノートPCにもなるバックパック型PCになり得そう。
もっとスマートに行くならドスパラは上海問屋という飛び道具的なショップも持っているのだから、中国などでバックパック用リュックを作ってもらい仕入れてノートPCをそれとセットで売れば良さそう。
いずれにしても価格設定がおかしいので、まず値下げから、でしょうな。
VR遊びが普及するにはハードルが高すぎ多すぎる
本格VRが注目を集めた時期はオキュラスリフトが製品化された2年くらい前と記憶しており、その後にHTC Viveが同程度の価格な10万円くらいで出てPlayStation VRが5万円くらいで登場。
そして今年にはオキュラス~がやや値下げ、Viveは値下げしない宣言をしたところ、オキュラス~が更なる値下げを実施。
ほんの半年ほど前の2017年2月まではセットで10万円超でしたが、3月の価格改定で7万円台に値下げしていました。7月から始まったサマーセールでは、さらに割引きの399ドル / 5万円で販売中です。
EngadgetはVR普及へと書いているけれどまだまだ高価。
私の感覚では1千万円の自動車が700万円になり500万円へ値下げし、今なら400万円な感じで全然買う気が起きない。
せめてフルセットで1万円台なら、とは思うものの、今度はPC側がVR対応するには高価過ぎ、今なら完成品デスクトップでも10万円くらいはしてしまうのでゴーグルセットがいくら安くとも手が出ない。
せめてグラボも1万円台の物でまともに動かなければ普及は難しいと思う。それでも合計3万円を超えるとなるとハードルが高いとさえ。
ここまでは価格と性能の問題。それ以外に形態にも問題がありましょう。
- 高性能デスクトップPC+VRゴーグル
- 高性能バックパックPC+VRゴーグル+物理コントローラ <今ココ
いくら自由に動けるようになったとは言えども2番はちょっとしたロボットであり、広さを求めて公園などで遊ぼうものなら通報されてもおかしくないレベル。
理想はこう。
- 高性能PC<<無線接続>>VRゴーグル+手ぶらジェスチャー操作
- GPU内蔵VRゴーグル+手ぶらジェスチャー操作
PCから映像を飛ばすか、またはゴーグルに高性能GPUを内蔵。しかし後者は再び高額化するだろうし重量や発熱の問題も出て来そう。
となると現在のスマホやファブレットを突っ込む2千円前後の安物ゴーグルで良いとも考えられ、そう考えると安物ゴーグルが爆発的に売れているとか聞かないので結局は普及はしない、需要が無いのか。
そして最大のハードルは酔う人もいる<これ
私が酔うだけで皆が酔うとは限らないけれど、短時間の利用で長時間の吐き気をもよおす遊びは無理があり私には無理。10分の使用で100分くらい乗り物酔い体験がもれなく付いて来てしまう感じ。
興味が無い以外に酔うのだからタダでも要らない人も居るわけで、需要の天井は割と低いのかも知れない。
GALLERIA VR WEAR。バッテリ駆動を謳いながら、充電時間はどれだけか、バッテリ容量はどれだけか、バッテリ駆動時間はどれだけかなど、バッテリ回りの仕様が非公開なため、個人的に買う価値はゼロです。
3時間充電で30分しか動きません、ではいくらバッテリがホットスワップ対応でも、お話になりませんし。
4Gamer.net - VR向けの背負えるバックパック型PCがGALLERIAから。ホットスワップ可能なバッテリーを2個搭載
http://www.4gamer.net/games/029/G002975/20170324043/
>重量はいずれも約3kgなので思ったより軽い。
ゲーミングノートで考えても、3kgなら軽いですね。15インチのAlienwareが3.5kgですから、それより軽い。
>適度に穴を空けたりダクトを自作するなどで対応出来るならば
ドスパラの高額さは、その手間賃や技術料なのでは。
私が思うに、背負われたバックパック(リュック)は歩く度に揺さぶられるため、制振性能や耐衝撃性能が重要視されると思いますけれど、GALLERIA VR WEARはその辺り、全く言及されていませんね。移動する際は背負うな、という事でしょうか。問題ないから語るまでも無い、という可能性も無いことは無いですが。
>今度はPC側がVR対応するには高価過ぎ
グラボだとGeForceGTX 1060から「VR Ready」でしたか。該当のカードは2.5~3万円くらい。GTX 1050なら1.5万円以下でも手に入りますが、VRは厳しい性能。
VRの使い道がわかりませんが安価になったらGoogle Earth のVRを使ってみたいです。