DELLより新製品のプレスリリース。
ノート2種類とオールインワン(一体型)PC1種類が新たに発売となっているけれど、以前からあるモデルをマイナーチェンジしたようで、凄く新しいわけでも無さそうなラインナップ。
適当に見て参りましょう。
DELLがInspiron 3種類マイナーチェンジ
DELLにしては中々的を射たモデルチェンジだと思った。価格は全て送料込の税別表記にて。
13型サイズで14型モニタなノートPC「New Inspiron 14 7000」
標準構成99,980円より。
特徴はベゼル(モニタの縁)を7mmという極細なサイズにした為、ノートPCのサイズとしては13型くらいなものの液晶パネルは14型という、ややモバイルな設計。色はゴールドとシルバーの2種類でデザインが何となくHP風。
ウソを垂れ流しているので突っ込んでおきましょう。
NVIDIA GeForce GT 940MXモデルでは、ストレスのないゲーミングや動画像編集を実現
見慣れぬモバイル用GeForceはGT 940MX、VRAMは2GB。
十の位が4であり、GTで終わっているので大した性能では無いだろうとPassMarkを見て来ると、一応ハイエンドの仲間入りはしているけれどスコアは1,216という、一体何のゲームがストレス無くプレイ出来るのか聞いてみたいレベル。
AMDのA10プロセッサ内蔵のGPUに負けており、私が所有しているだけで現在は使っていない、ゲーム用としてでは無くマルチディスプレイ用として購入した当時7千円くらいのRadeon HD 6670がスコア1,048なので、いかにしょぼいかお判りかと。
ちなみに、現在デスクトップPCのゲーム用として割安なので人気あると思われるGTX 1060でさえスコア9千くらい。更にちなみに、画像最下段付近のIris Pro 5200は第4世代のCore i5~i7の内蔵GPU。
GT 940MX搭載と最安モデルとの差額は2万円、119,980円だけれども、CPUがCore i5からi7へ上がっていたり、SSD+HDDのデュアルドライブになっているなど、家電量販店でやらかしそうな目くらまし。
10万円を切る最安モデルはオフィス無し、ストレージはSSD 256GBが1台のみ、メモリ8GBなので、家庭用のブラウザ使う程度ならば快適に使えるでしょうな。
それにしても価格がデルらしからぬ高さ。
HDMI入力モニタとしても使える21.5型「New Inspiron 22 3000」
標準構成84,980円より。
ノートPCをデカくしてキーボードを取り払った、またはキーボード部分をモニタにしたようなオールインワンと呼ばれる一体型PC。
特徴は白と黒の2色展開、BTOパソコン=黒い=見た目が重くダサいのイメージを変えたかったのか一般ウケを狙ったのでしょう。
仕様は一体型なのに低価格、10万円を切るを目指したのかやや低めな印象。Core i3、メモリ4GB、HDD 1TB、DVDドライブでTVチューナは非搭載。
私が見ているプレスリリースではブルーレイドライブ搭載とか、Core i3/i5が選べると書かれているので、店頭モデル用なのだろうか。または、プレスリリースが金曜でこれを書いている現在は日曜なので修正が間に合っていないのか。
客が見るページにアップセルとか普通書かない。
※少しでも総額が高くなるよう選択肢を増やし誘導する感じ。
その他の特徴で個人的に気に入った点はHDMI入力端子が付いている、有線LANにも対応している辺りは最近のオールインワンにしては珍しいかも知れないところ。
無線はルータが802.11のa系では無いなら周波数がクソなので電子レンジなどでぶった切られてしまい、ストリーミングで映画とか見ていたならストレスであり、ノートでは無い固定設置なのだから一体型に有線LANは必須と思う。
HDMI端子は、Windowsが起動しない->HDD故障で修理代がウルトラ高額->HDDレコーダを接続するとか、ノートPCやスティックPCなど他のパソコンを挿せばモニタとしても使えるのだと思う。知らないけれど。電源さえ入るなら行けそう。
故障しなくともHDDレコーダやブルーレイプレイヤーをHDMI接続しておけば、パソコンと映画観賞用、またはレコーダ内蔵チューナでテレビと切り替え可能という提案でしょうな。日本にありがちなウサギ小屋住宅に最適と言いたそう。
なお、タッチパネル搭載らしく10万切りも上手いと思う。
家族共用パソコンとしても最適らしい15型「Inspiron 15 5000」
標準構成89,980円、最安84,980円より。
こちらはSSD搭載モデルが加わったという新製品で、89,980円はSSD 256GBの機種。HDD 1TBと5千円差ならばSSDでしょう。15型ならモバイらないと思うので足りないならUSB3.0でHDD外付するとか。
気になるところは何故かグラフィックにRadeon R7 M445なるVRAM 4GBなGPUが増設されており、CPUはCore i5-7200Uなのだから不要では?と感じる点。
性能は上で出たGT 940MXより少し下。VRAM増やしたかったのだろうか、メモリは標準で8GBなのだから要らないと思うのだけれども、メモリ8GBにする前のモデルのベアボーン流用か。
こちらもカラーは白黒2職となっております。一般PCユーザはデスクトップではなくノートを使うのだろうから、他のメーカーも白いノートを出せば良いと思う割に黒ばかりですな。小さく見えるからなのか。
あまりにも特徴が無いのでこれ以上書ける事がございません。価格を無視すれば、性能高めで機能や容量に過不足ない万人向けPC。
日本の家電量販店市場を狙うDELLの新戦略(まとめ)
DELLイコール安いというイメージを覆すかのような新製品3種類はいずれも税込で10万円前後なっており、BTOパソコン、安い印象のデルがなぜ高めな価格帯のPCを推しているかはおそらくこれ。昨年、2015年10月のニュース。
デルは5月からヤマダ電機、ヨドバシカメラ、ビックカメラを中心とする量販店販売の強化とノートPCラインアップの拡充に力を入れている。その結果、量販店における販売実績は対前年期比で2倍になったほか、2015年第二四半期のマーケットシェアは1.1ポイント上昇し、対前年期比で25%増加した(IDC調べ)という。
以下はニッケーなのでリンクしない、タイトルで内容解る今年春の記事。
- 前年同期比2倍―デルが量販店で売れる理由 - 日経トレンディ
http://trendy.nikkeibp.co.jp/atcl/pickup/15/1003590/032400227/ - デルが量販店で成長 パソコン地盤沈下を逆手|NIKKEI STYLE
http://style.nikkei.com/article/DGXMZO99557950S6A410C1000000
パソコン地盤沈下では無く、「国内大手PCメーカー没落を逆手」の方が表現として合っていると思った。
昨年の秋冬頃から話題になったニュースは富士通と東芝のPC事業の切り離しによる縮小化。
NECがレノボに丸投げし始め、ソニーがVAIOを切り捨て、富士通と東芝は縮小。挙句の果てには富士通までPC事業をレノボへ押し付ける予定。
富士通とレノボは、引き続き相互にとってメリットのある提携について協議を続けて参ります。
source:富士通およびレノボによるPC事業における戦略的提携の検討
もはや純粋に国内大手と言えるメーカーは東芝とパナソニックくらい。しかし東芝もVAIOへお任せしようとしていたほど困っていたので蜘蛛の糸を手探りしている可能性大。
統合も撤回も3社が公式に発表したものではないが、少なくとも何かしらの動きは水面下であったようだ。
家電量販店に並ぶパソコンは見た目NECや富士通でも中身は中国レノボの製品となり、今後もし東芝が消え、家庭向けとは言えない独自路線なパナソニックを除くと、DELLが本気出せば全部外資系メーカーになりそう。
そこでDELLはBTO PCとしては安いとは言えない、しかしNECレノボ製品などよりは遥かに安いノートや一体型で攻勢をかけているわけですな。
家電製品と同じで、もはや日本国内メーカーが店頭販売でのパソコンを売る時代では無いのでしょう。スマホの普及によりネット通販でモノを購入するが主流となるなら、今後はBTOパソコンが主流となれば国内PC市場縮小と言えども過言無し。
とりあえずマイクロソフトのせい。
こちらもカラーは白黒2職となっております
ほほぅやはり事務方はそのどちらかというわけか
現場用の青も出したげて
>NVIDIA GeForce GT 940MX
PassMarkで1,200くらいだと、R7 250やGT 740辺りが対抗馬ですね。かなりのローエンド。
>一体何のゲームがストレス無くプレイ出来るのか聞いてみたいレベル
この辺なら余裕でしょう。
RED STONE:動作環境
http://www.redsonline.jp/game_info/beginner/spec/spec.asp
GeForce 2以上
エミル・クロニクル・オンライン:動作環境
http://econline.gungho.jp/startupguide/clientdownload.html
VRAM128MB以上のグラボ
ラグナロクオンライン:動作環境
http://ragnarokonline.gungho.jp/beginner/download.html
VRAM128MB以上のグラボ
テイルズウィーバー:動作環境
http://talesweaver.nexon.co.jp/
VRAM256MB以上のグラボ
聞いた事のあるタイトルだけ抜粋。ほか、ブラウザゲームならどれも大丈夫なはず。それを持ってして「ストレスのないゲーミング」と称するのは難しいですが。
>New Inspiron 22 3000
現状の販売ページを確認する限り、CPUは「Core i3-7100U」の一択。光学ドライブもDVD一択ですね。5000シリーズになるとCore i7になりますが、i5は無し。一応、製品ページのURLは以下。
Dell 日本:New Inspiron 22 3000シリーズ オールインワン
http://www.dell.com/jp/p/inspiron-22-3264-aio/pd