ドスパラから新製品が2種類。
ドスパラは過去に何度かサイトをリニューアルしており、そのタイミングが関わるか知らないけれど、提案や構成に特徴が見られなくなっておりましたが、久々に上手いと思ったので紹介。ドスパラから依頼とか、金を貰って書く提灯では無し。
特に企業でXPからの移行用PCを探しているならぜひお読み有れ。
Windows 7標準仕様、XPと8も動作確認済PC発売
一応、法人向け。新製品のプレスリリースをPC Watchより。
ドスパラ、XP/7/8で動作確認済みの法人向けデスクトップ - PC Watch
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/biz/20130823_612265.html
PC本体の標準価格は約8万円。モニタは別売り。
特徴はリンクタイトルの通り、標準ではWindows 7 Professional仕様となっており、カスタマイズで8も選択可能と言いたいけれど8は無く7のみ。
8モデルも有るとも言いたいけれど無しのWindows 7モデルのみという、完全に8を捨てた大変清々しい販売方法。
話を戻し、動作確認をされてはいても、7以外、XPや8で使うならどうするのかは、カスタマイズのページにて。
最下段に「OSなし」が追加されており、Windows 7 Pro~が何らかの理由で不要なら1万円値引き。
7 Pro~の価値はDSP換算で1.3万円くらいなので、必要なら割安と考え付けた方が得。また、Pro~の機能が不要なら、Home~への変更で5千円引きも得。Pro~とHome~の価格差は、やはりDSP版換算で3~4千円くらいの差の為。
8が必要というか、8でも良いのならこの機種にする必要は無く、選択肢の多い通常の製品を見た方が良いでしょう。
XPは既に販売されておらず、ドスパラが何を狙っているかは、サポート終了後もXPを引き続き使うという、何らかの事情が有る、またはガードの甘い企業への提案。
また、7や8も動作する為、とりあえずXPで使い、後で7や8へ移行する際は安心という考え方もございます。
そしてこのPC最大の特長はここ。
標準搭載のWindows 7に加え、Windows 8とXPでも動作確認を行なっており、各OS用のドライバも付属する法人向けPC。
動作確認済という文字は一見すると安心感が有るかも知れないけれど、XPが動けば8も動作し、その逆や7が入っても同じ。数年以内のパソコンなら、XPも7も8でも普通に入ると思うけれど、問題がドライバ。
ドライバとは、簡単にいうとWindowsへパソコンの中身の詳細を教える設定ファイルで、各OSに対応したパーツ(デバイス)それぞれのドライバが必要。
自作PCならドライバは単体、個別にインストールするものなので普通なものの、有名メーカーPCに限らず、量産系BTOメーカーはリカバリメディアと称してWindowsとセットでインストールされる物も多くございます。
また、XPは12年以上も前のWindowsなので、最新のマザーボードなどがXPのドライバを付けているとは限らず、Vista以降の機種も有るかも知れない。
リカバリメディアやハードディスクリカバリでも無く、自作PCのように個別にドライバを入れる必要も無く、ドスパラがセットで用意してくれており安心。
仕様も一応見ておきましょうか。意味が解らないなら飛ばしましょう。
- OS:Windows 7 Professional
- CPU:Core i3-3240(3.40GHz、2コア/HT、3MB)
- メモリ:4GBx1(PC3-12800、最大16GB) ※空きスロットx1 CenturyMicro製
- マザー:インテル B75 Express チップセット搭載
- グラフィック:インテル HDグラフィックス2500(CPUに内蔵)
- HDD:1TB(7200rpm、SATA3) ※Seagate製(ST1000NM0033)
- DVD:スーパーマルチドライブ
- 有線:1000BASE-T LAN、USB2.0x4、3.0x2
- ケース:マイクロタワー ※InWin製(EM041)
- 電源:400W 静音(80PLUS BRONZE) ※AcBel製
珍しく一部パーツでメーカーや型番が書かれております。どうでも良いけれど。
Windows 7がProfessional標準になっている理由は、企業によりネットワークによるドメイン参加が必要な場合も有る為と思われ、その他、リモート接続などHome~の制限解除版。それらが要らないなら5千円安いHome~でもよろしいかと。
CPUのCore i3はこの本体価格にしては非力に思えるけれど、事務用ならCore i5以上はオーバースペック、性能を無駄に載せるようなものなのでi3で充分かと。3.4GHzなら、無茶をしなければ私の高性能PC(Core i7-950搭載、TB最大3.33GHz、4コア/HT)より処理が速いかも知れない。
メモリは4GBx1枚になっており、デュアルチャネル信者は気持ち悪いかも知れないけれど、ウルトラブックが出た辺りから、デュアルにこだわるメーカーは少なくなっており、実際の速度差は微々たるものなので気にしなくて良いでしょう。
マザーはCPUのナンバーを見ても分かる通り、1世代前のCore iシリーズ(Ivy Bridge)、インテル7シリーズ(最新は8)なものの、デスクトップPCで普通の電源、8を載せないならHaswellは高価なだけなので、在庫処分とは思うけれど、このPCでIvy~やインテル7シリーズは有りかと。
HDDは企業用としては大容量過ぎると思う1TB。DVDは普通にスーパーマルチ。ギガLAN有り、USB3.0も2本、手堅くInWinのマイクロATXケース、80PLUSの400W電源はバランスが良いと思う。
マニアックな個人用PCやゲーム用とか言い始めると、このモデルは性能が低いけれど、企業用としては実にバランスの良い、言い換えると私がドスパラの立場ならこの構成にすると思うほど。
それにしてもドスパラにしては価格が高め。HDDの型番が自慢気に見えたので調べると、Seagate公式にて解説。
シーゲイトEnterprise Capacity 3.5 HDD V.3(以前のConstellation ES.3)は、非構造化データの拡大に対応する上でデータ・センターに必要となる拡張性を実現します。
高密度サーバとストレージ・ソリューションを実現する最高4TBの大容量エンタープライズ・ドライブ 年中無休稼働の大容量データ・ストレージに最適な信頼性
何か良く解らないけれど、データセンターのサーバーで24時間フル稼働するような機器へ採用してくれというレベルのHDDのようで。
現在の価格コム最安は約1.1万円となっており、通常の1TBが6千円を切れているので、2倍くらいの価格のHDDが搭載されております。
以上、エンタープライズ版など、企業にて移行用のWindowsライセンスは余っているけれど、新しいPCにOSは必要ない、なら最適かも知れない。
ただ、少し高いと思うので、複数台購入するなら値切ってみましょう。いくら7がPro~で高級HDDが載っているとしても8万円は強気な価格設定。
高信頼性、高耐久性パーツらしいミニタワーも発売
同時期に別のミニタワーも新発売。
ドスパラ、高信頼性/高耐久性パーツを採用するミニタワー - PC Watch
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20130823_612354.html
写真は上のXPや8動作確認済PCと同じなので省略。
どの辺りが高信頼性とか高耐久性と言っているのか。
NASなどの連続稼働用途向けHDDであるWDCの「WD Red」や、低RDS(on) MOSFETなどの技術で高耐久性を謳うGIGABYTE製マザーボード「GA-H87M-D3H」を採用。
NASとはパソコンでは無く、Linuxなどが内蔵されたストレージ(主にHDD)が単体または複数搭載されたネットワークドライブの事で、私の家にも1台有るけれど普通は電源を落とさないもの。
そのような24時間稼働に最適として売り出された物が、Western Digital製のWD Redシリーズで、価格コムの評価も4.4と高め。
マザーの「低RDS(on) MOSFET」は初耳(初目)なので調べると、
MOSFETは、電流の充電・放電速度を速めるための低レベルのスイッチングができるように特に設計されました。
これらの構成部品は高価になりますが、低RDS(on) MOSFETによりスイッチングプロセスでの電力消費が抑えられるのが利点です。これにより、スイッチングプロセスが速まり、発熱も抑えられるという結果も出ています。
高価なものの省電力、低発熱という代物のようで。
ドスパラのPC本体、標準構成は約8.5万円。主な仕様を引かせて貰うと。
CPUがCore i5-4570S(2.9GHz、ビデオ機能内蔵)、メモリ8GB、HDD 2TB、DVDスーパーマルチドライブ、400W電源、Windows 7 Home Premium(64bit)またはWindows 8(64bit)の構成で、価格は84,980円。
その他、ギガLAN対応、USB3.0x4本など。
最初に紹介したPCの割高感がございましょう。こちらの方がCPU、メモリ、HDDが盛られており、しかもWD RedとGIGABYTEのやや高級品。
というわけで、こちらは法人向けでは無く、普通に販売されているので高信頼性とか高耐久性に惹かれるなら選択肢として有りかも知れない。
個人的にはこのような謳い文句は気にしておりません。
車に置き換えると、PCパーツの故障はタイヤがパンクするようなもので、高耐久で高信頼なら走行距離や寿命が長いのかも知れないけれど、釘を踏めば突然パンクしてしまう。
運悪く故障しなければ、普通の物より長寿命なのかも知れないけれど、PCパーツは数年で故障するという前提で私はハードウェアを見て来たので、そのような安心代はPCの総額次第と感じております。
ドスパラの新製品の話はここまで。
ドスパラで注意する事は、送料が2100円と比較的高い方で、3年保証は約1万円~と国内の量産系BTOでは優勝する勢いに高額。
故障し易いとかの悪評はPC初心者の愚痴なので見なかった事にしてあげましょう。中身はどこのメーカーも同じような物。
BTOパソコンなら「OS無し」を選択できるメーカーも有る(まとめ)
NECや富士通などのPCメーカーは「OS(Windows)無し」が個人では選べず、法人なら対応してくれる程度。
BTOメーカーなら、個人でも法人で1台購入だろうとOS無しを選択出来るメーカーがドスパラ以外にマウスコンピューターなど他社でも存在しております。
私は今までOS無しは、自作PCユーザが組立が面倒になりBTOへ乗り換え、手持ちのDSP版を流用したり、Linuxを入れるものと思っていたけれど、企業や学校でもエンタープライズ版(大量ライセンスで割安)のWindowsが有るなら、BTOのOS無しは需要が有るかも知れませんな。
>デュアルにこだわるメーカーは少なくなっており
>実際の速度差は微々たるものなので気にしなくて良いでしょう
実はコレ前々から言おうと思ってた件でして、でもコメ欄無いしメールするのは面倒なので今までスルーしてましたがw
増設VGAではないCPU内蔵グラフィックを使用する環境に限っては、多少気にしたほうがいいと思いますよ。
グラフィックが増設VGAでない以上、VRAMにメインメモリが使われるので、わりとレスポンス変わるんじゃないのかと。
単純に考えてVRAMが倍速になるわけですから、Windowsエクスペリエンスインデックスあたりでもそれなりに数字が変わるハズ。
そもそも、グラフィック用のVRAMは、メインメモリより高速のもの(GDDRとか)が使われるものなので、内蔵グラならデュアル前提くらいでちょうどいいんじゃないかなぁと。
もっとも、体感は微妙だから数字見た時の精神衛生上の問題なんですがw
>最初に紹介したPCの割高感がございましょう。
>こちらの方がCPU、メモリ、HDDが盛られており
アレだな。どっちにしろVGAにゲフォが使われt うわなにをするやめr
>企業や学校でもエンタープライズ版(大量ライセンスで割安)
>のWindowsが有るなら、BTOのOS無しは需要が有るかも知れませんな
総務部「PC50台換装するんで、おマイらOSインスコとセットアップな」
情シス担当「やめてください。死んでしまいます(白目)」
いや、プリインストール機ですら鬼畜なのにw OSのインスコからとかw
本気で言ってんの、ねぇ本気で言ってんの、ねぇねぇ
大事なことだから2回言っちゃうよもう(震え声)
さすが法人用。
今時の構成ながら、バックパネルにPS/2が2つ付いていますね。
私的には企業用とするなら、ストレージは「メイン:HDD250GB、サブ:HDD750GB」にして、バックアップソフトで週一にメインHDDの差分バックアップをサブHDDに取る(ドスパラにて初回バックアップは実行済み)、くらいにしが方が良い気が。
あとLANカードは標準追加、USBコネクタカバーも標準取付でお願いします。
>TakaQさん
>総務部「PC50台換装するんで、おマイらOSインスコとセットアップな」
ほら、あれですよあれ、組み立てからではなく完成品ですし、Windows3.1のフロッピーと違ってディスク1枚で済みますし、なんくるないさ
> LANカードは標準追加
以前から「なんなのかなぁ」て思ってましたけど、NIC2基積みて何に使うんですか? ルータを自作することくらいしか思いつかない。。ATXケース的なでっかいルータなんて要らんよなぁ、とか思ってきました。
>庶民Aさん
>Windows3.1のフロッピーと違ってディスク1枚で済みますし、なんくるないさ
あーそうだ、Windows95のFD20枚組なんてのもありましたね!
なるほど、確かになんくるn いや無理だからw
>やすとしさん
>NIC2基積みて何に使うんですか?
わたし個人的にはオンボードが蟹チップwだと早死だし、CPUリソース無駄に使うしでろくでもないから別途IntelのNICは必須なんですが、庶民Aさんの言っておられるのは法人用ならってことなので、きっとそういう意味ではないでしょうなw
私の業務環境で実際にやってる例ですと、使いたい業務LANセグメントが2つ以上あって、それぞれが別システムのインフラで独立してる場合に、双方へ通信するために使います。
メトリック値あたりでNICの優先度調整したり、route addで宛先指定してやったり多少面倒見てやる必要はありますが、VPN通信だのいちいち切替やるほうがずっと非効率なので、なんぼかマシです。
後はサーバやスイッチじゃないなら普通やりませんが、IFを複数束ねてチーミングするとか、同様にスイッチ側をLACP化してネットワーク爆速ワロタw状態にするとかでしょうか。
実際、業務用クライアント端末レベルでやってるのは見たこと無いですw
>NIC2基積み
TakaQさんが仰るような、専門的な効果や性能を狙ったわけではありません。断じて。
あくまで経験上(私的PC1台、友人PC1台、職場PC3台程度)ですが、オンボードLANと比べると
1.通信速度の落ち込みが少ない(特に大容量ファイルのやりとり)
2.リモートデスクトップ(やその類のソフト)のラグが激減する
といった効果がありました(特にPCI-Expressカード)ので、NIC2コ積みではなく、あくまでオンボードでないLANカードを使用した際のメリットが大きかったことから、搭載をお勧めしました。
門外漢な業種の弊社でも、スカイプを使って海外の社員とやりとりをするくらい最近はオンラインでやり取りするのが当然らしいですから、安定したネットワーク環境は特に私が非常に欲しいのですよね。
庶民AさんのオンボNICがダメな話と、先日のDELLネタで思い出したんですが、DELLの法人用PC(OptiPlexとかPrecision)のオンボNICはほぼ100%Intel製なんで、そこは非常に評価してます。
システム管理で相当数めんどうみてますが、増設のNIC含めIntel製が逝かれたのを見たことがないです。
CPUはグリスとかふざけんなとか、SSDは砂ヤメrとか言って叩きますがw、NICに関してはわたし的に大絶賛です。
そのくらい安定してますし、視覚的にわかることでスゴイと思うのは、通信時にCPUリソースを食いません。
パフォーマンスメータ見ながら比べてやるとハッキリわかります。
IntelのNICが凄いっていうより、比較対象のオンボ蟹チップ(Realtek)が酷すぎるだけな気もしますがw
一昔前は3ComあたりのNICもいい感じな気がしたんですが、今は確か中華資本はいってたかも・・・・・きっとダメでしょうなw
当記事のドスパラ機はGIGA製のマザーとか言ってますんで、オンボNICはほぼ間違いなく蟹でしょうw
わたし的にはHDDだのマザーだの電源あたりのパーツで、信頼性アピールするくらいなら、その前にまず蟹チップやめろと言いたいw
しかし、庶民AさんのNIC重視話には萌えたw
ソレ目の付け所が大正解すぎるでしょうよと・・・ちょっと興奮したw
実際のところ、もう業種は関係無いでしょうな、クラウドとかは当然として、仮にそんなものやってなくてもネットワーク死んだら絶対に業務止まるからね。
普通に考えてファイルサーバもメールもリモートも使えないんだから。
クライアント業務端末のローカルだけで完結できる業務システムが、今どきどれだけあんだよと。
いや、なんかもうとりあえず禿同過ぎてハァハァだわw
> DELLの法人用PC(OptiPlexとかPrecision)のオンボNICはほぼ100%Intel製
(最新がIntelなら)一時期Broadcomに浮気したことがあるようです。
自宅にあるPrecisionを古い順に書くと
360 - Intel
390 - Broadcom
T3400 - Broadcom
DELLがOEMで作らせるマザーの仕様次第なんでしょうが、Broadcomは今後も乗る可能性はあるかもですね。
専門板あたりでもIntelが筆頭、次点でBroadcomがNICの双璧と言うか、お勧めできる境界線な気がしますので、やはりDELLにNICへの拘りはあるんでしょうな。
コストだけ考えてたらNICにIntelだのBroadcomはまず無い選択ですもん。