12月1日よりドスパラPCの保証延長費用が変更。
変更前のカスタマイズでは、3年の延長保証が一律で5%となっており、8万円以下のPC本体ではサイコムより安くなる大変良心的な設定でした。
他のBTOメーカーと比較しどうなったか見て参りましょう。
ドスパラのプレスリリースでは無く「お知らせ」より。
サードウェーブ 【プレスリリース】
http://www.dospara.co.jp/press/101201.html
URLはプレスリリースと同様の形式ですが意図的に外したのでしょうか。ページ下のリンクを辿ると、さりげなく3年保証が2倍に値上がりしつつ下限まで設定されております。
ドスパラ公式通販サイト 延長保証
http://www.dospara.co.jp/press/exteWarranty.html
変更後の3年保証は本体価格に対し10%、更に最低9980円という料金体系。そして、送料が込になったり2年保証も追加したようです。
- 前:3年保証・・PC本体価格の5%(送料片道込)
- 後:3年保証・・PC本体価格の10%、99800円以下は9980円(送料込)
- 新:2年保証・・PC本体価格の6%、59880円以下は5988円(送料込)
当サイトでBTOメーカーとしている中で、年商300億円規模の企業にしては良心的と思っておりましたが残念ながら終了というか大幅な値上げ。
3年くらい前にフロンティアの5年保証、PC価格に対し5%が突然26千円に値上げした事を思い出します。
延長保証の3年をBTOメーカーで比較
先に一覧。機種による変動や修理費用を100%出さないメーカーは除外。
金額は税抜き。緑は最安、赤は最高値としております。PC工房は、パソコン工房とフェイスとツートップが同様。
全ての価格帯でドスパラが最高額に躍り出ました。極端ですが20万円からはフロンティアさえ追い越す全他社の2倍以上に。
数字の一覧は見づらいのでグラフにて。xは保証料 PC価格、yはPC価格 保証料。
ドスパラの新料金がぶっちぎりの優勝です。
他社を寄せ付けない価格設定は最低金額に有り、ドスパラがセールで良くやる99,800円に掛けた9,980かと思われます。お陰様でフロンティアより高額に。
灰色の旧ドスパラ料金、緑のPC工房系はサイコムと同様に5%で伸び続けており、ドスパラは10%なので本体価格が高額になると更に差額は広がります。
送料込の価値は大して無い
送料が込になったと書かれていたので、3年以内に1回修理するとして送料込としましょう。修理に出して帰って来る往復代を入れると。
いずれもセンドバックですが各メーカー送料は違い有り。
- ドスパラ・・往復無料
- PC工房・・往復有料
- マウス、フロンティア、サイコム・・片道無料
無料としている箇所はメーカー側が負担するという意味で、今気付きましたがパソコン工房は往復ユーザ持ちになっております。
PC工房(Faith、Twotop)ユーザは知らなかった事にして着払いで修理品を送ってみましょう。振込手数料を損しても私は責任持ちませんが、請求されたなら支払えば良いとして。
修理1回を込(送料込)なら線がどうなるか。
上の数字の表にも有りますが、10万円まではフロンティアが最高値。PC工房は往復有料の差でサイコムが最安となりました。
送料の計算は片道1500円としており、ミドルタワーがヤマト運輸の120サイズとしてのおおよそです。送料が高額になりそうな所在地ならドスパラ有利かも知れませんが、確実に得をするラインは修理回数が相当多く無ければ相殺出来ず。
延長保証が不要なら無関係ですが、PC初心者に敷居が高くなりましたな。
一応、比較に載せなかったBTOメーカーの理由。
- ツクモ、クレバリー・・2年目以降の修理費用上限が激減
- DELL・・機種によりサポート内容や費用が細分化
- HP・・料金が変わるルールが不明
マウスコンピューターはノートの場合9千円になります。上のグラフや表はデスクトップの事として。
私が長期保証にこだわる理由を5つ+1
自分で修理出来ないなら延長保証は必須とまでは言わないけれどお勧めとして。なぜ私が延長保証にこだわるかは。
パソコンは家電より故障し易い
高熱と高回転パーツが満載で多くは中国や台湾で安く大量に作られております。そこら辺の家電製品より遙かに故障し易い物。
高額な修理見積で何度も驚かれ驚いた
メーカーが修理するという事は、パーツや担当者の人件費以外に多くの人や物、設備や維持費が必要。作業費や検査費など手数料が多めに乗るわけです。
修理用パーツ代が現在の市場価格とは限らない
大きめな普通のメーカーは生産数から保守(修理)用パーツとして終息に備え在庫します。今、5千円のパーツでも発売当時最安2万円なら2万円以上かも知れません。
自称上級者や自称修理業者を引く可能性
知り合いや地元で詳しそうな人間に修理を依頼出来るなら結構ですが、彼らが本当に詳しとも修理出来るかは別の話。依頼するユーザには判らない。
セルフは不具合の特定に予備パーツが必要
電源は入るが画面が真っ暗で進まない。CPU、マザー、電源のいずれか故障するとどこが逝ったのか交換する事に。予備パーツが無ければ不明。
5%で3年保証は私も入りたいくらい安かった
例として7万円のPCを購入し5%なら3500円。送料片道1500円として、3年以内に市販5千円以上するパーツが1つ故障で元が取れます。
自分で交換出来るPCユーザでも下の2つは納得される方が結構居られましょう。私のPCは現在LGA775ですが、LGA4桁に移行すると電源しか予備が無くなります。
なぜBTOパソコンの延長保証は値上がるか
何故ドスパラが値上げしたかは、パソコンのハードウェアを扱う事業の台所事情と思われます。フロンティアの差額には驚愕でしたが、そこまでとは言わないまでもドスパラの値上げも極端。
ここでサイコムを抜いて見ると分かり易い。
サイコムは年商13億円のメーカー規模として私が一覧に入れてはおりますが、TakeoneやPC1'sのような内容でも有り自作にやや近い小さめのBTOメーカー。
ドスパラが延々と従量5%のため気付きませんでしたが、上図のように現在ではパソコン工房の5250円(込)が最低ラインとなっており、下から火が着いているわけです。
何の火かはパソコンの低価格化で、私が修理現場に入った4~5年前はノート12万円、デスクトップの安い物(Celeronのシングルコア程度)でも7万円が、現在では高性能とさえ言えるCore i3パソコンが5万円とか。
パソコンの普及が増えるに連れて出荷台数も増えるものの、修理用の保守パーツも比例して在庫が膨らみ、保守期間を7年とするなら単価は下がれど数が上がり、動かない物と化した金で経営を悪い意味で底上げするわけです。一言でいうとフリーキャッシュフローの圧迫。
改めて上のグラフを見ると次に値上げするメーカーはパソコン工房、マウスコンピュータが来そうに思えます。
ドスパラの延長保証料金が値上まとめ
個人的な考えですが、私がオフラインでメーカー不問のデスクトップ購入を相談された際に必ず入れるメーカーがドスパラ。他にはマウス、パソコン工房、場合によりサイコム。
パソコン工房は高くは無いものの価格設定が微妙、マウスコンピュータも安いけれど最終的に送料や延長保証を考えると結局ドスパラとなっていましたが今後は話が変わります。
長期保証が不要な硬派なパソコン変態や、故障したら買い替えるセレブは別として、故障し易い高額なパーツ満載のパソコンという物を買うなら通常は延長保証をお勧めします。
家電メーカーの延長でも結構ですが保証の内容に御注意有れ。
パソコンのみ修理回数や金額の上限、免責1万円、1度修理で使うと終わりなど有るようです。保証は無料でも取次手数料を数千円取る店も有るので事前に確認を。
今回は延長保証料のみで価格比較しており、本気で購入する時は当然ながら総額で比較しましょう。
今これを書いている墜落間近なPen4機は電源常時オンで年越し予定。
凄い情報でした。
ドスパラ買う気が減退しそうなお客さんが増えるかも。こうしてみると、サイコムって若干高いけど、全体考えると割安感がありそうです。
壊れる前に、あれこれ考えるのは愉しいです。
サイコムって、AMDモデルがインテルと比べそんなに安くないと思うのですが、その辺が微妙に不思議です。
幸いにも私は深刻な故障に見舞われた事が無く、保障というものを軽視しがちです。
結局ドスパラ~、というのは正直今の私ですが、こうしてグラフで見てみるとサイコム安いなあ。総額で割高感がありましたが真剣にマザーの型等調べて選べるメリットも視野に入れようと思います。
>なぜBTOパソコンの延長保証は値上がるか
ヒツジ先輩の見解を一行で言うと
販売規模がデカイ程に保守用パーツの在庫で圧迫されるから
ってことでOK?
せかっくなので私はもっとイジワルに考えて
実は当初の想定以上に故障が多くて戻ってき始めたからじゃね?
なんて、アンチが喜びそうな妄想をしつつ
保証付けない私がテキトー言ってみるw
>なぜBTOパソコンの延長保証は値上がるか
全くもって推測に過ぎませんが、私がパッと思いついた事は、2CHで言う所の情弱の方々がPCを購入する際、ネットで調べてから購入する等で、大手家電量販店からPCショップに流れ、自己解決できることでも修理にPCを出したり、クレーマー化する方が分母が増えた事で多少なりとも増えた事にも原因があるのではないでしょうか?
違うかもしれませんけどww
私もパーツの相性保証以外はスルーくちなのですが、
BTOでも故障したら自分で何とかするものという認識の人は結構多いのではないでしょうか。
もちろんそういう人は自作できる人なんでしょうけど、BTOはメーカーものに比べてマイナーでしたから保証に入ってても修理に出す人が少なかったのでは。
HNの接頭辞が通りすがりさんのおっしゃるように、最近はBTOがメジャーなものになりクレーマーほどでなくとも修理に出す人が増え、PCの値下がりもあり採算が合わなくなったのではないでしょうか。
>今これを書いている墜落間近なPen4機は電源常時オンで年越し予定。
ヒツジ先輩はPCに対してドSと理解。
本文で書いた後に消えている事に気付きました。
元ネタは、本名のイニシャルはSM さんからのタレコミより。
http://bto-pc.jp/btopc-com/select/warranty-kakaku-hikaku.html#comment-6123
プレスリリースに入っておらず、言われなければ気付かずスルーする所でした。ほぼ同時に「パーツ当日出荷開始」で祭り誤魔化しているる辺りがさすがドスパラですな。保証値上げには触れずその必要も無く、但し隠しているわけでも無く、しかし良く見なければ判らない。
> hiro さん、 ふぃそ さん
何か逆転しそうですな。
サイコムはパーツなら単体保証で自作キットは保証が短い、BTOの完成品は1年までが現在は格安で3年保証。ドスパラのようなでかいBTOメーカーの延長保証が高くなって行く(かも知れない)という。
ここから想像ですが、サイコムやタケオネ辺りはパーツ代+工賃いくら+%少量=価格。ドスパラやマウスはパーツ代+5~20%くらいでやっているのでは無かろうかと。各社の製造原価を知らないので何とも言えませんが、販売価格の差を見ているとそのような気がします。
> TakaQ さん、 HNの接頭辞が通りすがり さん
だいたいそんな感じですが、私の考え方ではやや違います。
販売規模が【予想以上にでかくなってしまい】保守用パーツの在庫【が圧迫されている事に今更気付いた】から
フロンティア値上がりの原因として考えると、値上がる前にヤマダ電機に買収されており、確かヤマダ電機の店頭で売っている完成品がほぼ5年保証だったのでは無いかとというこれは推測。そういうブログ記事が結構有ります。
ドスパラはマウスのように家電店の店頭販売が無いにもかかわらず、当ブログでは知名度ナンバー1。急激に出荷台数が増えて今更まずいと気付いたのでは無いかと。フロンティアと似たような感じです。
修理部門という間抜けな分け方で算段してはいないと思いますが、修理工場だけで見ると工賃など知れており、保証期間内の修理がかなり多く有ります。
なぜ修理代が高いかは、当時の価格で出ています+工賃数千円~1万少々乗るため。例として私のPen4-550は現在新品の入手が困難、しかし在庫が有るショップでは3千円くらい。但し当時は軽く3万円は超えており、これをメーカー修理に出すと4万円とかするでしょう。
長期保証で引き当て積み立てた金額が保証内修理の実費を超えるなら、良く判っていない人間が延長保証の金額に目を付けるかも知れません。その結果が10%、という妄想。
パソコンの故障が多いのはドスパラに限らず昔からです(笑)
> ナヴォステ さん
確かに、私もBTO=自分で修理という印象が有りましたが、現在は延長保証のおかげで私も普通の人間にBTOパソコンを勧めており、それは2年前からの事で現在に至る(キリッ
ノートは修理代に対して使い捨てという印象が強かったけれど、デスクトップも延長保証するなら安いし買い替えろという事かも知れませんな。10万円程度のPCで+2年延長が1万円は結構迷います。5千円なら強制加入させる程。
パソコン工房が次の砦。自前で他メーカーの修理もしており、自社製品の延長保証をプライドとして守って欲しいものです。
私は常に何に対してもドSです。