JEITAが2016年7月のデータを公開。
2016年7月は約2年ぶりの前年比プラスらしいプラスとなっており、出荷台数は全体で130.7%、特にA4型のモバイルでは無いノートPCが150.6%という、1.5倍もの出荷を記録。
いつも通り前年比のグラフから。
国内パソコン出荷台数の前年比推移
ソースはこちらの2016年。
JEITA / 統計データ
http://www.jeita.or.jp/japanese/stat/pc/
7月のJEITAコメントを引用。
7月は、台数・金額ともに前年同月を上回り、2桁伸長となった。
確かにその通りで、台数130.7%、金額は124.3%という最近では珍しい数値。しかし、台数でいうと特にパソコンが売れまくり始めたわけでも無し。
赤丸はそれぞれの年の7月。
昨年度は67.8%、その前の年は84.0%、XP祭り年は104.2%、過去落ちまくって来た7月の出荷台数が3割プラスとは言えども驚けるものでは無し。
3割増しを見た大手メディアや有名ライター様が、「パソコン爆売れ!」とかアホな記事を書きそうでニヤニヤ余裕。
種類別はこちら。
A4ノート凄いですな。パソコンが売れているからタブレット売れていないのかも知れない(棒読^2)
妙な推移を表す2016年7月の出荷台数と金額
比では無く実際の台数と金額の推移。
他の年と比較すると今回の7月は変な動きをしております。
6月で上がり7月は過去4年間は大きめに落ちるところ、2016年はほぼ横ばい。6月に出荷が間に合わなかったのか、7月になり納品が多くなったのか。私はNECや富士通では無いので不明。
この反動が8月に出て大きめに落ちるならば出荷のタイミングがずれただけ、8月も横ばいとか上がるならば、7販売終了などに向けた法人の需要があるのだろうか。
しかし台数が上がっている、または6月並に維持しているカテゴリはA4その他ノートPC。法人ならばデスクトップ単体が主力なのでA4~ノートは関係無いと思う。
XP祭りと翌年の反動を平均化。
紫とオレンジ、祭り平均化と今年を比較すると6~7月は差が縮まっております。4~5月や右へ戻り緑と紫の差を見ると2015年10月から2016年5月まで差がデカい。
何故かを予想または妄想すると、昨年7月末より10無償アップが始まり年末のボーナス商戦は避け、春モデルも影響するだろうから新年度セールも避け、無償アップが終わるこの秋冬モデル辺りから本気を出すのか。
または昨年10月頃と言えば、富士通と東芝がPC事業を切り離して縮小すると言っていた頃なのでその影響かも知れない。
累計で見ると今年も昨年と変わりないか復調?(まとめ)
JEITAが掲載している累計の画像を拝借。見どころは右端の列。
2016年4月からなので4ヶ月間の累計となっており、この4ヶ月間で前年比すると全体の出荷台数は101.2%、金額100.0%なので昨年と同じくらい。
これを更に長くして出荷台数を割り算(前年比)すると、
- 7ヶ月間(2016年1~7月累計前年比)・・・95.0%
- 12ヶ月間(2015年8月~2016年7月)・・・89.4%
となる為、89->95->100%と上向いて来ているともいえるかも知れない。
但し前年比なので、Aクラスと言えたXP祭りの年からB,C,Cのように落ちて行き低空飛行を維持しているだけなので、数年前と比較すると良い数値とは言えない。
NECがやる気を無くし、VAIO、富士通、東芝が縮小したのだから、特需でも無ければ今後も伸びるわけは無いでしょう。
>昨年度は67.8%、その前の年は84.0%、XP祭り年は104.2%
実数で書けば
2013年7月:79.7万台
2014年7月:66.9万台
2015年7月:45.4万台
2016年7月:59.3万台
ですから、増えたとはいえ2年前を上回った訳でも無いのですよね。ちなみにデスク:ノートの比率は
2007年7月……36:64
2008年7月……32:68
2009年7月……31:69
2010年7月……34:66
2011年7月……31:69
2012年7月……28:72
2013年7月……30:70
2014年7月……29:71
2015年7月……27:73
2016年7月……23:76
※小数第一位を四捨五入
のように少しずつデスクトップ比が下がっている傾向に変化は無いため、デスクとノートの比率は出荷台数に影響しない模様。
>4ヶ月間の累計
参考までに、2008年から4~7月の前年比累計だと
2008年4月~7月まで……104.1%
2009年4月~7月まで……90.2%
2010年4月~7月まで……121.6%
2011年4月~7月まで……110%
2012年4月~7月まで……102.5%
2013年4月~7月まで……86.7%
2014年4月~7月まで……107.1%
2015年4月~7月まで……63.5%
※出荷台数から算出。少数第二位を四捨五入。
100%超えは1年置きに来るパターンが強いため、今年の100%超えは予定調和だったやも。
>特需でも無ければ今後も伸びるわけは無いでしょう。
MS1「延長サポートが2025年までの『New Windows7』を販売しよう」
MS2「待てWindowsXPの方が人気だった」
MS3「ならば『Windows XX(ダブルエックス)』で」
一部数字違いを訂正
誤:2016年7月……23:76
正:2016年7月……24:76