国内PC出荷台数、10月は全体的に前年並(by.JEITA)

2017年11月28日

JEITAが2017年10月の数値を公開。

10月は秋冬モデルが出荷され終わる時期と思われ、毎年この月は1年で最低に近い出荷台数になりがち。本年度も例に漏れず台数は全体で約46万台という低い数値を叩き出しております。

いつも通り前年比から。

国内パソコン出荷台数の前年比推移

ソースはこちらの2017年。

JEITA / 統計データ
http://www.jeita.or.jp/japanese/stat/pc/

JEITAコメントより。

10月は台数が前年同月に対し微減となったものの、金額は2ヶ月連続で前年同月を上回った。

という事は、2ヶ月連続で前年同月よりPC出荷に対する平均単価が上がってしまったと解釈可能。

台数の前年比推移。

推移

昨年度の10月が113.6%、今回は98.3%なので一昨年よりは遥かにマシになったともとらえられる。

流れで見ると本年度4月以降の100%越えは2度、割れは5回で特に7月は77%とか割とひどい成績であり、ブレなのか再び減少傾向なのか何とも言えず。

カテゴリ別。

カテゴリ別

分母のデカいノートPCの中でも構成比の高いA4ノートが割れているので全体も割れてしまった印象。

 

現状の出荷台数と金額が平常運転感

実際の台数と金額。

台数と金額

灰色以外の折れ線が最新4年分で、青の途中からXP終了特需の影響が終わっており、その後はだいたい同じくらいの推移。

台数をグラフ化する元となる一覧がこちら。

jeita-2017-11-list

暖色はXP終了祭りにあたる1年で寒色は2015年度以降の比較で最も悪い数値を濃い青、薄くなるに比例し悪くはないワーストを表しております。今年度は昨年または一昨年の間くらい。

平均単価は順調に高値を推移。 

平均単価

円安とメモリ高騰が効いているのか、単に空気読まず高くても売れると思って出しまくっているのか。

まだパソコン売れまくっていた頃との比較。

過去比

台数はマイナス40%くらい、金額は25%くらいの負け戦中。

 

JEITA統計協力企業は現在8社まで減少

祭りで盛り上がった後は反動や需要の低下などが理由で数値は悪くなっている。しかしJEITA統計の分母にも問題があると思う。

JEITA統計参加企業は減る事はあれども増える事は無し。いきなり途中からDELLとか日本HPが入ると前年比がデタラメに良くなるため。ところが逆に減るのはどうしようも無し。

年度ごとに参加企業の数、そして居なくなった企業を抽出してみた。何月からとか言い始めるとややこしいので10月のみを基準としております。

  • 2011年・・・12社
  • 2012年・・・12社
  • 2013年・・・11社(三菱電機が消滅)
  • 2014年・・・10社(オンキヨーが消滅)
  • 2015年・・・9社(ソニーが消滅)
  • 2016年・・・9社
  • 2017年・・・8社(日立製作所が消滅)

まず三菱と日立は2011年頃の時点ですでに個人向けのメビウスとかフローラはやめていたはずとすると影響は皆無。オンキヨーはSOTECが吸収されて統一された頃にはシェアはBTOパソコンの中堅以下まで落ちていた印象。

最も影響が大きかったメーカーはソニー。2011~2012年頃のMM総研調べによるソニーのPCシェアは6.5%くらい。6%台がどのくらいかはAppleと同じくらい。

ソニーがVAIOを売り払うと発表した時期は2014年2月、春モデルがソニー純正VAIOの最終版。同年7月に株式会社VAIOへ移行。

JEITA統計の参加企業としてはソニーが2014年度末の3月まで掲載されてはいるものの、ソニーは7月以降の数値を把握していないとするなら0となり減少は当然と思われ、偶然なのか影響したのか2014年7月からJEITAの出荷台数が減っております。

2013年のMM総研調べによるとソニーのシェアは4.3%、IDC調べによると6.1%、なので約5%が2014年7月以降消えたということに。

上でなぜ2011~2012年が6%くらいと出したかは過去比としているグラフで使用しているためで、12社と8社で比較するとソニー+αならば6%以上減って当然と言いたかった。

ソニー級の企業が統計から消えたならば翌年の前年比はアテにならない。現在の分母となっている8社をシェア大きい順にすると、NEC>富士通>東芝>アップル>パナソニック>ユニットコム、レノボ、エプソン。※最後の3社は小さすぎて不明

仮にユニットコム(パソコン工房)の気が変わって抜ける程度ならばまだ良いとしてもパナソニックが抜けただけでもマイナス3%となり、Appleが抜けると6%前後の分母が減る。

2016と2017年で前年比するのは良いとしても、2015年は前年度のソニー分が無く、2014年度は影響が小さいとしてもオンキヨーが無い。

そう考えると前年割れ騒ぎはJEITA統計参加企業の減少の影響も少なからずあったと見るべきでしょう。

考えるほどJEITA統計の意義を問いたくなる。このようなフラフラした数値での前年比で騒いで恥ずかしくないのか?>大手PC系メディア

コメント(1)

>平均単価は順調に高値を推移。
2011年9月……70,431円、2011年10月……75,427円、上昇率……7.1%
2012年9月……62,386円、2012年10月……77,085円、上昇率……23.5%
2013年9月……71,191円、2013年10月……80,146円、上昇率……11.3%
2014年9月……74,802円、2014年10月……85,917円、上昇率……11.5%
2015年9月……80,416円、2015年10月……94,174円、上昇率……11.7%
2016年9月……82,500円、2016年10月……87,820円、上昇率……6.4%
2017年9月……85,943円、2017年10月……93,478円、上昇率……8.8%

上昇率はまだ10%に届いていないからセーフ。

>JEITA統計協力企業は現在8社まで減少
ここまで来たら8社の合計ではなく、各社の数値を別個に集計し、その推移からPC業界の流れを読む統計とした方がマシなレベル。

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