メモリと言えば2枚挿しでデュアルチャネル(チャンネル)が基本。
LGA1366ではトリプルチャネルという同じメモリを3枚挿すと同期してデュアルの2倍になると聞いた事が有ります。LGA1156以前では2枚セットが良いと思い込んでいますが実際どうなのか。
深く考えた事が無かったため調べて行きましょう。
私が知っている知識は大変簡単な事。元の構成通りに正常動作させるパソコンの修理には不要な知識ですが、それでもこの程度は知っております。
- 1GB1枚より同型(性能など全て同じ)512MBx2の方が良い
- メモリ1枚より2枚が高額になるため値段と相談
- デュアルチャネルだから速いに違いない
マニアックな説明はWikipediaのデュアルチャネルより。
内容がかなり古く相変わらず専門用語満載なので適当に引かせて貰います。
- 2枚1組の同型メモリを使用し並列処理する技術
- 対応マザー(チップセット)なら転送速度が2倍になる(?)
- メモリコントローラの帯域幅が他のバスより狭いため有効
メモリのスロットも決まっている事も有り、多くは色分けもされているため、同型メモリをどのように2枚または4枚挿せば良いかは自作する人間には常識でしょうか。
デュアルチャネルは速さが約4割アップまたは誤差程度
自作マニアが減った為か最近の検証が見当たらず。
I/O-DATAの比較より、約3年半前に作られたページですが、グラフになった分かり易い速度比較が有りました。
アイ・オー・データ機器 Windows XP & Windows Vista 快適計画
http://www.iodata.jp/promo/vista/memory_up.htm
マザーやCPUなどの条件は同じでこの差は素晴らしい。 メモリ1GBと同容量ですが、1GB1枚より512MB2枚のデュアルチャネルの方が速いと出ています。
デュアルチャネルは、メモリーをスピードアップさせるテクノロジーです。2枚1 組でメモリーを増設する事で通信帯域を2倍に増強
この後に容量を上げる事で作業速度が向上すると解説されていますが、今回は容量は関係無いので飛ばします。
もう1つは2年半前のデータですが、こちらでは微々たる差となっている元麻布先生の検証データ。毎回ですが詳し過ぎて意味が分かりません。しかし今回は解る。
元麻布春男の週刊PCホットライン
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/1227/hot522.htm
- 構成Aは、1GBと1GBのデュアルチャネル
- 構成Bは、2GB1本のシングル
- 構成Cは、1GBをデュアル動作しないよう挿したシングル
細かい数値は見なくとも結構、右のパーセンテージを御覧有れ。
2GB1本(シングル)を1とした場合、デュアルチャネルの恩恵は±2~3%という良く分からない結果に。更に構成CもAに近い数値となっており、これら全部誤差では無いかと言える範囲。
根拠無く疑ってはなりませんがIOデータのようにメーカーではインテルが提供する資料をそのまんま使っている事も有るため後者の検証が信憑性高しと見ます。
個人サイトですが、CPUを変えたり様々な数値を取られているサイトも有ったので、自称PCに詳しい人間はこちらもぜひ御参照有れ。
デュアルチャネルメモリに意味はあるのか? : 月見酒(MINT's World)
http://www.tsukimizake.com/equip/dcmemory.htm
大変詳しく検証されており、PCホットラインとは違う、デュアルチャネルの方が明らかに速度は出るという結果。しかし4割アップとまでは行かず、私の思い込みと比較するとこの程度なのかという正直な感想。
Windows7の64bit環境でのデュアルチャネル速度は?
今年4月の記事より、比較的新しい検証結果はこちらのサイトしか見当たらず。容量が違うため参考程度の速度比較として。
Core i 64ビットOSが安心なメモリを選ぶべし (1/2) - ITmedia +D PC USER
http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1004/28/news013.html
ベンチマーク、CPUはCore i7の870(LGA1156、DDR3)
メモリ容量 - PCMark Suite - Memories Suite
- 8Gバイト(デュアルチャネル) - 6453 - 3692
- 4Gバイト(デュアルチャネル) - 6323 - 3684
- 2Gバイト(シングルチャネル) - 6136 - 3658
2GBはシングルチャネルで有る事に注意と書かれており、テスト結果として微妙だったと遠回しに言っているかの如く読めます。
この程度の差では体感でどこまで分かるのか、何らかの条件でデュアルチャネルが圧倒的に有利となるのかまでは分からず、そこまで検証する暇な人間は居ないでしょうな。
デュアルチャネルへのこだわり方とBTO PCのメモリの選び方
なぜデュアルチャネルを調べたかは、私が良く知らなかった事が理由その2。
目的は以前ドスパラのCore i3機(Prime Magnate GCD)の評価記事を書いた際に気になった、なぜ2GB1枚なのか、どうして1GB2枚のデュアルチャネルにしないのか、を改めて調べる為に。
カスタマイズでは現在もこのようになっております。
- 2GB DDR3 SDRAM(PC3-10600/2GBx1)
- 4GB DDR3 SDRAM(PC3-10600/2GBx2/デュアルチャネル)
- 8GB DDR3 SDRAM(PC3-10600/2GBx4/デュアルチャネル)
持ち主が私の記事を読み疑問に思われ、あの面倒くさがりな人にしては槍が降る程珍しい行動ですがドスパラに問い合わせてくれて回答を転送戴きました。ありがとうございます。
メールの為、意味が変わらぬよう簡略にします。
Q.2GBx1枚になっており1GBx2枚(デュアル)ではない理由は
A.コストパフォーマンスと在庫状況による基本構成の提案
- 在庫や製品の検証状況など考慮しカスタマイズに掲載
- 低価格化の為、1枚構成でコストを低く抑える場合が有る
- 基本構成としてドスパラの提案
そうだろうとは思っていましたがこれで納得。
現在、DDR3の1GBはconeco.net最安で1枚2500円。ドスパラの2GBは2枚で9千円程度のため数百円高額。何と言っても今後は1GBのDDR3なぞ在庫をしていようものなら売れなくなりいつ腐るか分からない。私がメーカーなら1GBは在庫しない。
安いPCの構成だからと考えると説明くらい入れるものだとも言えますが、先に書いた通り、デュアルチャネルが一般人には大した価値が無いなら、コストパフォーマンスを重視した標準の構成と言われて文句無く。
32bitのWindows7にプラス7300円で2GBx2枚にするかと言えば約3.4GBの認識となり微妙な為、Core i3で一般用途なら2GB1枚でも良いだろうと。
そこまでこだわるなら自作するか金を出せという事で、デュアルチャネルには思っていた程の性能差は無いとしてまとめとします。
かと言ってシングルかデュアルかと言われると気分的にデュアル、LGA1366ならトリプルとしたいのは私だけでは無いと見ます。
デュアルにしても速さはあまり変わらず、動作上も問題はないということで理解しました。
とすると、素朴な疑問というか、私の愛機アンティーク915Prescott機などは、DDR2ですらないDDRのデュアルチャネル(512MBのDDR400×4)なのですが、普通にDDR3シングルのほうが早いのでしょうね。
しかも当時、DDR400の512MBがノーブランドのバルクでも1枚で1万円したっていうw
それ素朴な疑問じゃなくて自虐な件。
CPUだけでなく、メモリバスからSATA規格からその他IF諸々、次々と突きつけられる自分の環境が遅いという現実に泣いた。
いや、まだまだ戦える。FFベンチ何それ美味しいの。夏のリテール自重しろ。
速度じゃなくて帯域の話が聞きたかったなあ。
動画編集やビデオカード2枚挿しで違いがでるらしいトリプルチャンネルの効果のほどが知りたいです。
> TakaQ さん
デュアルチャネルは2枚同時らしいから凄い、というインテルの策略に長年はめられていた気がします。必死こいて調べると大差無いという。何か条件が有り本来のデュアルやトリプルの性能を引き出せるなども見当たらず。
メモリの価格が大暴落し、1枚2GBとかサーバー専用と思っていたものが現状数千円。クロックも上がっている為、DDR3の1枚2GBの方が速いでしょうな。2~3倍違う・・
> koma さん
私は興味が無いので書いたらトラックバック下さい。