ポストPCとは、パソコンに置き換わる何かの事。
ここではスマホやタブレットPCを指しているけれど、個人的には代用にならないと判断している為、全然ポストするとは思っておりません。それが大規模な調査で証明されたと思う為、ヒツジ先輩のターン。
最新の調査結果を紹介しつつ突っ込んで参ります。
スマホ利用率43.3%、タブレット16.2%(2013年5月)
D2Cという会社の調査結果より。
マルチデバイス利用動向調査(2013年5月調査) | 株式会社D2C
http://www.d2c.co.jp/news/2013/20130704-1662.html
総務省2013年1~3月の調査では、スマホ利用率49.5%、タブレットは15.3%となっており、やや差が出ております。
他の調査も見ると、おおよそでスマホは42~50%、タブレットは12~20%の範囲になっており、スマホは10人中4~5人、タブレットは1~2人という印象。
スマホ普及率がどのように推移しているか引かせてもらいます。
調査時期の間隔が揃っていない為、伸び率としては比較できないけれど、順調に増えているご様子。
フィーチャーフォンとはガラケー(ガラパゴスケータイ)の事で、ドコモならiモードとか付いている旧式携帯電話の事。
スマホ利用率は4割超えているけれど併用ユーザが居る為、ガラケーの利用率は60%を超えており、まだスマホより多め。約4:6ですな。
今後のスマホユーザや利用率がどのように伸びて行きそうか、別会社の調査結果を出したいけれど後回しとし、変わってタブレット端末の利用率を拝借。
最上段の「全体」はタブレット利用率16.2%。
年代や性別を何となくで見ると、自分専用で使用している率は男性が高く14%くらい、女性は10%も行っておりません。いずれも5~6%が家族で共用。
ここはポイントで、タブレットがパソコンの代用になるというなら自分専用率がもっと高くても良いでしょう。パソコンより価格が安めなので1人1台にし易く、場所を取らず薄いのだから何台有れど邪魔にはならない。
もう一つ注目すべき箇所はスマホの有無で、スマホ非所有者より所有者の方がタブレット利用率が高く、自分専用では率に2倍の差が出ております。
ここもポイントで、スマホが有ればタブレットは要らないという考え方は比較的少なく、スマホとタブレットを使い分けているユーザが多いという事。
スマホがポストタブレットにはならず、逆もまた然り。利用ユーザは情報端末の種類を増やし使い分けているのでしょう。
さて、今回のD2Cの調査が素晴らしい所はここから。
調査は聞く側が何を調べるべきか理解していなければならず、総務省のように「何となく感」ではございません。
タイトルにした、ポストPCの嘘が判明した結果がこちら。
再上段の左端、スマホのみで事足りているユーザは全体の5.4%。
右から2つ目の色、スマホとタブレット端末併用は数値が無いので分からないほど小さいけれど、2.0%より狭いので2%未満。
この調査の範囲はスマホ所有者なのでタブレットのみという選択肢は無いけれど、携帯端末のみで良いと感じているユーザは全体の7.4%未満という低い数値。
逆を見ると、PCと携帯端末を併用しているユーザは91.5%なので10人中9人は携帯端末が有れどパソコンが必要という結果。
当サイトで2013年5月に実施したタブレットPC需要の調査では、属性が偏るので極端なものの、タブレットが有ればPC不要な人の率は0.5%と非常に低い数値となっております。
男女問わず年代が上がるとパソコンやPC併用率が上昇している原因は、若者がスマホだけで良いというより、単に資金不足やパソコンへの興味が薄い為では無かろうかと推測。
要するに子どもでもパソコンを与えればスマホと併用し、現状はスマホで満足していそうな上にパソコンは高価なので親が買い与えない、と予想。使った事が無ければ何が良いか解らない為、欲しがらないとも考えられましょう。
次も鋭い調査。スマホ所有者の端末所有有無別、利用時間の比較。
スマホのみの人はインターネット利用が1日あたり123分で、PCを持っている人と同じくらい長時間スマホでネット接続。
見どころは、スマホ+PC、更に+タブレットのユーザ比較で、パソコンでのインターネット利用時間は減っておらず、複数所有しているなら単純にネット利用時間が増加しております。
ポストPC教の方々はPCをスマホなどへ置き換える事でPC利用が減ると申されているけれど、そうでは無くPCが有るなら別の時間もスマホなどでネット利用しているという事。
今までは自宅や会社でインターネット利用していたけれど、今は屋外でもネット利用出来るので増えたという当然のような結果。
ラストは端末別の特性別利用状況。
スマホ(青)を基準にされており、見どころはパソコン(緑)との比較。
左から、2,3,4番目の、プライベート利用、今すぐ調べる、暇つぶし、はPCもやや高いけれど、全体的にスマホとパソコンが逆になっており☓に近い形。
これはスマホとパソコンの用途がかぶっておらず使い分けるべきであって、スマホのようにパソコンを使うとか、パソコンの用途をスマホへ強引に置き換える人は少ないという事を意味しておりましょう。
タブレットはスマホともパソコンとも言えそうな中間付近に位置しており、良い言い方をするとスマホとパソコンのどちらとしても使えるとも言えそうなものの、悪い言い方をすると、どちらとも言えない中途半端な端末とも言えましょう。
この調査により、国内ユーザに限れば、海外の調査会社や大手メディアの言うようなポストPCには全然なっておらず、単に出荷台数に浮かれて祭っていたり、ソフトバンクがYahooを使ってPC禁止デーとか言ってiPadやiPhoneを宣伝しているだけ。
スマホやタブレットPCを所有しておらず、パソコンが故障したら携帯端末へ買い換えようとか思っているなら今のうちに携帯端末を導入してみましょう。きっとガッカリするはず。私はした。
以上。D2Cの調査結果はこれだけでは無い為、興味が有るならリンク先の元記事もどうぞ。無料でここまで公開してくれるとは有難いレベル。
スマホやタブレットは今後出荷減少?(2013年度)
次は携帯端末の出荷台数について。
2013年度 スマートデバイス需要動向調査:レポート|ICT総研
http://www.ictr.co.jp/report/20130603000040.html
2013年以降は予想なので、実績は左の2つ。
実績の元になる数値は何を参考にしているのか分からないけれど、ノートPCの出荷台数は実績で1千万台強。
今から3年後の2016年には940万台まで減少するとの予想なので、2012年の1032万台と比較すると約9%くらい落ちるんじゃないか?と思われているご様子。
それと比較する意味は無いけれど、ガラケー(フィーチャーフォン)は2011年から2012年までに半減とまでは行かないけれど減っており、スマホ+タブレットが1.3倍くらいに増加。
ガラケーの減少は続き、2016年には2012年の半分以下になっているだろうとの事。私はそう思っておらず、もっと早くガラケーは0に近付くのでは無かろうかと。
ドコモやソフトバンクなどが「ガラケーやめるからもう製造するな」と言えば終わる為で、例として私はドコモのMOVAで良かったけれど、販売が終了したからと高額なFOMAに乗り換えさせられた、このような時が来るはず。
上のグラフの赤をスマホとタブレットで分けたグラフも拝借。
先にスマホを見ると、2011年から2012年は急増しており前年比126%。2013年は前年比107%、次は106%のように前年比では微増へ変化して行くという予想。
必要な人へ行き渡れば次は無理やりガラケーから乗り換えさせられるユーザにより増加するでしょう。それがいつかは分からない為、この予想はそういう意味ではあまりあてにならない。
タブレット端末は、2011年の276万台から翌年実績で489万台となり、前年比177%。2013年以降は約100万台ペースで増加する予想となっており、2016年にはノートPCを抜くという妄想。
2013年総務省調べでは携帯電話の普及率は95%、パソコン76%、タブレットは2011年に一桁%から登場しており未知数。
100世帯中95世帯は携帯電話が必要。以前は80世帯以上で現在は76世帯がパソコンを必要。タブレットPCが必要な世帯の割合はまだ分からない。
そして私のようにスマホとパソコンが有ればタブレットは要らないと考えている人の割合が今後増えるとするなら、ガラケーからスマホへの強制切り替えによりタブレットは廃れて行く可能性もございましょう。
廃れるは言い過ぎか、需要が増えないとか早くに成熟期を迎えるとか。
スマホは間違い無く今後伸びるけれど、タブレットがどこまで伸び続けるかは勘や妄想や空想の世界。
今、タブレットPCは必要ですか?のような調査をしても、スマホの普及速度が分からない未来の調査結果までは出せない為。
ガラケーユーザの6割がスマホ不要?(2013年6月)
ラストはおまけになってしまったけれど、ガラケーユーザの本音。
フィーチャーフォンユーザーの約6割がスマートフォンに必要性を感じていない | MMD研究所
http://mmd.up-date.ne.jp/news/detail.php?news_id=1219
私は片っ端から当てはまっており、月額が高くなる割にそこまでの価値が無く、今のガラケーで充分と感じております。
しかし、ドコモが終わりと言ったら終わる為、近い将来嫌々ながら乗り換える日は来るでしょう。
そしてスマホとしての機能は使わず、相変わらずメールを着信したら電話し通話で返信するという流れ。
ドコモからiPhoneが出るならデジカメ+Dropbox、Twitter、無料漫画には使うかも知れないけれど、デジカメ以外は外で使わない。
仮にスマホがポストPCと言えるなら、現ガラケーユーザの約6割はスマホとしての機能を使わない可能性が有り、スマホ普及率が95%になったとしてもポストPC率はその内の数割が上限。
行き渡れば出荷台数減少は当たり前(まとめ)
まとめると。 ※用語:導入期->成長期->成熟期->衰退期 の順
- スマホやタブレットはPCとの併用が9割以上でポストPCは嘘
- ガラケーからの置き換えでスマホには普及率95%の枠が有る
- タブレットは導入か成長期の新たな機器なので普及枠が未知数
携帯電話は成熟期が継続する生活必需品で、今や高校生以上なら普通に所有している端末。携帯電話としてスマホへ置き換わり、スマホそのものは成長期なので今後も成熟期まで伸び続けて当然。
問題はタブレットPCで、成熟期にあたる普及率が何%になるか見当が付かず、今後スマホの普及率が高まればタブレットPCの成熟期は早まるかも知れない。PCとは置き換わらないけれど、サイズが違う程度のスマホなら置き換えられるかも知れない為。
そして今回の調査結果でポストPCは嘘と判明しており、10人中9人以上のスマホユーザがパソコンも使っており、タブレット端末を持っている人もPCやスマホを併用。しつこいけれど置き換えでは無く使い分け。
私のてきとうな予想では、タブレットPCは無くなると思っております。
タブレットPCは小型化に需要が高い傾向が有り、スマホが今後より薄く軽く、携帯出来る限界まで大画面になり高解像度になった時、タブレットPCというカテゴリが無くなる、という意味。
もしそうなった時、Windows RTやタブレットPCと化したWindowsはどうなるのか。マイクロソフトと聞いただけで焼酎を吹く時が来るかも知れず期待しております。
というわけで、PC出荷や販売台数の減少はスマホやタブレットなどのポストPC()では無く、やはりWindows8がずっこけた影響という可能性が上昇。 ※()=冷笑、嘲笑の意味
8.1(テスト版)も漏れ無くクソだったので今後もパソコンは売れない。
- 客:Windowsパソコンください
- 店:あなたがお求めのWindowsは8ですか?RTですか?
- 客:どちらでもありません。私が欲しいのは普通のWindowsです
- 店:正直者には8とRT両方をお勧めいたします
- 客:いや、要らないって、
- 私:BTOパソコン
- 客:普通のWindows無いの?
- 店:誰だ今の
金や銀の斧は換金するなら価値は高いかも知れないけれど、普通に木を切るなら普通の斧でよろしい。
来年の10月頃には7が終了し8の次が出るかも知れないけれど、7が無くなればマイクロソフトは益々ストアビジネスやり放題。
その頃までには本当の意味でのポストPCと言える機器が出て欲しいけれど、Windowsで無ければ駄目な人はカスタマイズしてでもマイクロソフトに付き合うしか無いでしょうな。
コメントする ※要ユーザ登録&ログイン