2020年1月号デスクトップPC編。
量産系BTOパソコンはPC初心者向けと言いつつも、性能の見方不明とか用途への提案がないので選び方が難しく感じてしまう。そんな貴殿へBTOソムリエなヒツジ先輩が厳選したオススメPCを提案する月刊企画。
本記事は当サイトおよびヒツジ先輩(私)の独断と偏見によるもので、最終的な判断はご自身でされることを極めて推奨。他人の意見に流されると後悔することがあるのはパソコンに限らず買い物なら何でも同じかと。
※毎月同じテンプレ部分は文字を灰色でお送りしております。
BTOパソコン.jp推奨PCデスクトップ編
用途別で4段階。
金さえ出せば上を目指せるのは当たり前なので、ここではコストパフォーマンスを重視した「これ以下はないけれど、これ以上は無駄かも知れない」で厳選しております。
画像をクリックすると売り場へ飛ぶ仕様。
1.安さ重視のライトユーザ向けなPC
ノートとは違い選定に苦戦しなくて良いデスクトップの安さ重視。
Windowsは一般家庭なら困らないHome、CPUはCeleronの割に高性能なGシリーズ、チップセットはどうでも良いとして、メモリは現代的に最低限な4GBで抑え、SSDも240GBで足りるなら。
税別41,980円は送料と税込にしても総額48,378円となり5万円で釣りが来る安さ。なので余裕がある&容量不安なら+3千円くらいのSSD 480GBへ変更するくらいか。他のカスタマイズは割高注意。
私へオフラインで相談して来る人は、あまりに安いので大丈夫なのか不安になる方々が結構居られるため、次に出る実用的としたもう少し高いやつを勧めるけれど、私が家で使うなら性能はこれでも良いくらい。容量は全然足りない。
また、何となくで無駄にカスタマイズしてケースファン付けたり電源容量上げようとする人も居るけれど、パソコン工房が標準構成で販売しているのだから、ケースファン無くても冷えるし、電源容量も足りているのだからお布施する必要はございません。
そんなことにカネ使うならキーボードやマウスやモニタを追加した方が良いと思う。Amazonなどの方が安いけれど。
用途としては、ブラウザで動画見るとか、フリーのオフィスソフトを入れて文書作成や表計算、iTunes入れてiPhoneを操作するなど軽い使いどころ向け。
使う人のイメージは、実家の両親へプレゼント、子どものプログラミング練習用、家族で共用しスマホの写真整理のようなライトユース。
2.だいたい何でもできる実用的本命機
プレミアムモルツを華麗に吹いた。どう見てもASRock先生のDeskMiniです本当にありがとうこれ。
詳しくない人用にご説明申し上げると、見た目は普通のパソコンで右の詳細もそれらしく書かれているけれど、中身が揃っていない未完成PCと言えばわかりやすいだろうか。
ベアボーンと呼ばれる形態で、デスクトップPCのベアの場合は基本的に、ケース、電源、マザーボード、この3つだけ。
逆に言うと足りない必要最低限なパーツは、ストレージ(SSDやHDD)、メモリ、CPUとクーラー、そしてOS(Windowsなど)。どうしてこれらを抜いて売るかは、人により趣味の高性能目指したり安さ重視の実用的な仕様にしたいなど違いがある+このサイズの自作はケースと電源とマザー揃えるのが難しいため。
どのサイズかはこのくらい。
この方向から言うと、Mac miniより少し小さく分厚い感じ。
見た目をいじるのはこのくらいにして中身が(も)素晴らしい、美しささえ感じてしまう笑えるほどの完璧な組み合わせ。そう思っているのは私の中だけかも知れないけれど。
- OS:Windows 10 Home 64bit
- CPU:Ryzen 5 3400G(3.7-4.2GHz、4コア/8スレ、TDP 65W)
- グラフィック:※CPUに内蔵(Radeon RX Vega 11)
- マザー:AMD A300(Mini-STX)
- メモリ:8GBx1
- SSD:500GB(NVMe)
- 電源:ACアダプタ
下から行くと、ACアダプタは当然無音、SSD 500GBと大きめでSATAで良いと思うものの性能高めなNVMe仕様、メモリは普通に使うなら大丈夫と思われる8GB、CPUとグラフィックがインテルと比較しコスパ的に全然よろしい。
そして私が嫌う小型やスリムとは違い、元々自作PC用なのだからパーツの修理交換は簡単なはず=普通のデスクトップPC並の作業費用と見た。但しマザーが故障すると丸ごと交換になると思われ、そうなら割高。
電源ファンレス、ケースもファン不要な設計、HDD非搭載なのでCPUクーラーのファンだけな1スピンドル。見た目も存在感が小さくウザくない、おそらく私のメインPCより高性能、グラフィックRadeonなのでちょっとしたゲームなら普通に動くかと。
パソコン詳しい人が遊ぶにしても、NVMeがもう1スロットあるとか、2.5インチベイx2やWi-Fi用M.2がある、メモリはデスクトップPC用のサイズなど。実際、自作PCユーザにも人気あるのがこのDeskMiniシリーズ。
用途は、1番のライトユーザ向けと同じ+パソコンの使用頻度が高い、これ1台で5年以上は使い続けてやろうと目論んでいる人向け。故障しないわけではなく、性能的に時代遅れになりにくいという意味で。
使う人のイメージは自分用メインPC。もちろん子ども用とか家族共用としても、たいていのことはこれ1台でこなせるはず。
3.ゲームするなら最低でもこのくらい
パソコン工房の3連星め。8万円台でGTX 1660が使えるとか、良い時代になりましたな。
Steamでシェアの高いGTX 1050や1060をほんのり超える性能が1660で、多くの人がこの辺りの性能なグラボを使用しているならば、ゲーム作る側もこの辺りに寄せておきつつ上も目指すは必然的。
CPUのCore i5-9400Fの「F」はグラフィック機能を内蔵していない、9400少しだけ安い版。グラボ別途挿している、省電力無視なデスクトップPCなのだからコスパがよろしく、グラボのGTX 1660とのバランスも良い組み合わせ。
メモリ16GBに盛りたくなる気持ちを抑え8GBはやはりコスパ重視なため。ミニタワー(Micro ATX)ケースなので自作への転向にはやや向いておらず、そういうこと考えていない人なら小さめでも全然問題ない。
1点注意する箇所はストレージで、SSDが1本かつ240GBしかないのでSteamなどのゲームを過積載すると詰む。240GBの内、Windowsが20GB少々、SSDなので空き容量も数十GB空けておくべきとして使用できる量は200GB無いくらいと思うべし。
どうすれば良いかは、HDD安いし接続簡単なので勝手に内蔵するもよし、SSDも安くなったので500GBを増殖させてもよし、USB 3.xはSSDの速さを活かせるので外付SSD(またはHDD)という手も。
但し「インストール」するのだから外付は少々不安があるとして、内蔵を激しくおすすめ。カスタマイズは割高注意。
単品ならば「なし」を除き上(1TB)から、5千、6千、7千、8千円。差はプラスの2千、3千、4千、6千、なので容量が大きくなるに比例し割高度も上がる。
上で接続簡単と書いたけれど、やったことのない人は接続した後(フォーマット)がやや難しく感じるかも知れないので、近所のPC変態にジュースでもおごって付けてもらうとか。
またはSSDにゲーム入れ過ぎなければよろしいかと。
用途はもちろん3Dゲーム。
使う人のイメージは、これ以上の予算はひねり出せない学生やフリーターや自宅警備員、高画質にこだわらないゲーマー、またはあまりにもな高性能を要しないゲームをする人。
4.ゲームが趣味で予算あるならこれで
パソコン工房無双は続く、RTX 2080 SUPERを搭載しながらの20万円切りしており、なぜかは2080 Tiほど高く無い上、今や2080無印と市販単品は同じくらいの値段なため。
マウスの2080 SUPER搭載は24万円という逆に言えば意味不明な高さながら、原因はCore i7ではなくi9を盛っているので高価になるは当たり前。バランスとしてはi7でも良いけれど、グラボに8万円以上出せるならCPUに6万くらい出せるだろう的な販促回路なのか。
CPUにi7-9700K、そしてマザーはZシリーズなので自作PC変態モードへ路線変更してもOKな遊べる組み合わせ。※マザーの設定変更やCPUオーバークロックできるという意味。
メモリは今や余裕のと付けるには少なく感じてしまう16GB、だけれどもゲーム以外の特殊な用途、エンコードとかRAW現像や動画編集しまくらなければ余るでしょう普通。
500GBのSSDはNVMeなので超高速、加えて2ストレージ構成でありHDD 2TBもセットな上に一応DVDスーパーマルチが標準仕様に。
20万も30万もそう変わらないとか、ゲームするためにケチる必要はないと考える人なら。そしてこの辺りの性能で止める勇気がコスパ良好につながるでしょう。
用途は当然3Dゲーム、精細な描画やフレームレート、高解像度にまでこだわるゲーマー向け。
使う人のイメージは、大人の趣味の道具として普通のパソコンではなく、わからない人には意味不明なほど高額でもOKなゲーマー。または単なる金持ち。
BTOパソコンの購入時に関するQ&A
以下、テンプレ。
- Q. カスタマイズしなくていいの?
A. 「しない方が良い」が正解。量産系BTOはカスタムすればするほど割高になる。するなら長期保証、オフィス、(自力で増設できないならバックアップ用に)内蔵HDDおかわり、の3つくらい。 - Q. 静音パーツにしたい
おそらくコスパ悪くなるだけ。最近のCPUは発熱が低め、ケースファンはメーカーがエアフロー考えて最低限で構成、高性能グリスにしても体感で差はわからないレベルなはず。 - Q. パーツのメーカーや型番を知りたい
A. そういう人は自作しましょう。普通の人はメーカーとか型番にこだわらなくてOK。メーカー側も保証期間内に故障すると損なので変なパーツは使わない。自作する人が型番見るのは、電源の系統と12Vの容量とか、メイン基板の対応CPUや機能などを知る必要があるから。 - Q. やはりもっと性能や容量を上げたい
A. そういう時はカスタマイズはせず、標準構成で希望に近い機種を選びましょう。量産系BTOのカスタマイズはとにかく割高。上で書いた通りカスタマイズは、長期保証、オフィス、内蔵HDD追加くらい。 - Q. 助言はいいけどアンタは何者?
A. BTOメーカーの修理工場でデスクトップとノート合わせて数千台修理した後、営業部署へ異動したパソコンのことやメーカーの内情を知っている元社員で、BTOパソコン.jpブログをほぼ毎日10年以上続けてPC業界を見続けている、というハッタリが当サイトのウリなヒツジ先輩。周囲にPC詳しい人いるなら「ヒツジ先輩って知ってる?」と聞いてみればわかる。知らないかも知れないけれど。
今回オススメとしたBTOデスクトップ所感
今月はノートのようなカオスな状況になりそうな不安があったものの、デスクトップは大丈夫なようで安定のパソコン工房無双。
おそらく年始、またはWindows 7が終わる1/14前後かもう少し、買い替え特需が終わるまでパソコン工房の値崩し祭りは終わらないと見ております。なので買い換えるならナウ、そうではないなら関係ない。
今回でピカイチと言える構成は2番の鉄板PCコーナーに挙げたASRock先生のDeskminiを採用したやつ。
パソコン工房にしては構成のバランスがマウスコンピューター並に素晴らしく良く、やろうと思えば、自作PCかじる前提ならば小型PCながら色々遊べる設計な点でも評価高い。
もう1つ良いと感じたモノは4番の金持ちゲーマー向けな2080 Superの構成で、この仕様で20万円を切るかと感心した。
自作PCでも切ろうと思えば切れるけれど、それは電源とかケースなどパーツにこだわらず安さのみ追求するならの話で、私ら自作ユーザがそんな生ぬるいことするわけがなく量産系BTOより高いカネ払うは必然。
コスパ良い(量産系)BTOと自作を比較するなら、パソコンが実用品なのか趣味の物体かの違いがあり、比較するものではございません。私ら好きでくそデカいケース選んだりバカみたいにメモリを盛るとか光らせて楽しんでいるだけ。
以上。BTOパソコン=三流でも低品質でもノンサポートでもございません。コスパ重視の賢い後悔しない買い物をおすすめするためBTOパソコンを推奨。
>あまりに安いので大丈夫なのか不安になる
そらいくらモノは同じだと言っても、レギュラーがリッター100円のスタンドで給油するのは大きな不安を覚えますからね。高いモノに理由が必要なのと同様に、安いモノにも理由は必要。
>SSD 480GBへ変更するくらいか。他のカスタマイズは割高注意
私はメモリ8GBくらい欲しいかな、と思いカスタイマイズを見ると6,000円。4GBのメモリ1枚を追加で6,000円。在庫が少ないから逆に値上がりしているのかと思えるほどの割高。
> メモリはデスクトップPC用のサイズなど。
iiyamaの方はS.O.DIMMになってますよ?
DeskMiniのスペック表からはわからないけれど。
ネット上のレビューでは、Deskmini A300の方もSODIMMっぽいようです。
AsRock Deskmini A300を買いました ― 購入レビュー - NUC FAN
https://nucfan.com/asrock-deskmini-a300-review/
3万円台でも動画視聴が超快適!「DeskMini A300」で組む格安構成の可能性を検証 (1/3) | AMD HEROES
https://amd-heroes.jp/article/2019/06/0201/