2021年1月号ノートPC編。
BTOパソコンは種類が多すぎて選べない、自分の用途に合うモノがわからない、文字が小さすぎて読めない、そんな貴殿へヒツジ先輩が厳選したPCをエアコンシェルジュする月刊情報。
デスクトップは別記事にて。
本記事は当サイトおよびヒツジ先輩(私)の独断と偏見によるもので、最終的な判断はご自身でされることを極めて推奨。他人の意見に流されると後悔することがあるのはパソコンに限らず買い物なら何でも同じかと。
※毎月同じテンプレ部分は文字を灰色でお送りしております。
BTOパソコン.jp推奨PCノート編
用途別で4段階。
金さえ出せば上を目指せるのは当たり前なので、ここではコストパフォーマンスを重視した「これ以下はないけれど、これ以上は無駄かも知れない」で厳選しております。
画像をクリックすると売り場へ飛ぶ仕様。
1.安さ重視のライトユーザ向けノート
先月から引き続きでこちらの17.3型ノートを推奨。普通のノートよりも少し大きめなのでモバイルを求めるならこのページ下の方へ。
CPUがかろうじて1.8GHz出るデュアル(2)コアなCeleron、軽作業しかしない前提のメモリ4GB、ストレージはもちろんSSDながら240GBなのでWindows部分を除くと空き200GB少々と考えてどうぞ。
特徴としては17型クラスで5万円切りは珍しいサイズと価格で、試しに価格.comにて17型ノートを検索すると税込10万円級かそれ以上高いゲーミングノートしか出てこないほど。
おそらくだけれども、パソコン工房がこの型のベアボーン(ノートPC本体部分)を売り切り、後継が出なければこの価格で17型はいつ出るかわからないほどの希少種でございます。
私も17型ゲーミングノートをマウスコンピューターから借りて試用したことがあるけれど明らかに15.6型よりデカいと感じる。
デスクトップ用の一般的な20型少々と比較すると物理的なサイズは小さいのは当然としても、モニタと眼までの距離がノートの場合は比較的近いのでやはり大きく感じるもの。
重量約2.4kgはモバイル用の重さではなくちょっとしたゲーミングPC並の重さながらPCデスクとコタツ程度の移動なら問題ない半固定設置を前提にお考えあれ。
用途としては、ブラウザで動画見るとか、フリーのオフィスソフトを入れて文書作成や表計算、iTunes入れてiPhoneを操作するなど軽い使いどころ向け。
使う人のイメージは、実家の両親へプレゼント、子どものプログラミング練習用、家族で共用しスマホの写真整理のようなライトユース。
2.だいたい何でもできる実用的本命機
1番の17型+2万円予算行けるならば全体的に1~3ランク上の性能。
15.6型の画面サイズは17.3よりも小さいけれど、これが一般的な大きめな画面のノートと思えばOK。要するにモバイルとしてはデカすぎる、やはり半固定設置として。
1番と比較するとCPU性能が3ランク上がりCore i5、1035G1の「G」はグラフィック機能が高めながらCPU性能としてはやや落ちるのでCore i3の強化版的な見方でよろしいかと。
メモリは2倍の8GBとなっており、SSD容量も2倍な480GBあるので空きは450GBくらいとするとハデなことしないなら普通の人には充分かと。
見た目7万円、税込7.7万円くらい+送料含めると8万円が予算。このレベルのノートを家電量販店のNECなどで選ぶと10万円ではまず利かない。予算13万円以上が目安といえば量産系BTOパソコンがどのくらいコスパ良いか、逆に家電量販店のコスパが悪いか良くわかりましょう。
よくわかっていない人がNECなど大手メーカーは品質が良いから高いとか言っているけれどウソ。人件費や広告費、そして量販店の利益も乗るだけで数万円違うだけ。
ではBTOは品質が良いかといえばそうとは言い切らない。「品質が悪くはない」とでも言いましょうか、この手のノートは数千台単位でバラして修理してきたのでわかる、悪いわけではないし良いとも言わない。NECなどの大手のノートとそう変わらないとも。
用途は、1番の低価格ノートと同じ+パソコンの使用頻度が高い、これ1台で5年以上は使い続けてやろうと目論んでいる人向け。故障しないわけではなく、性能的に時代遅れになりにくいという意味で。
使う人のイメージは自分用メインPC。もちろん子ども用とか家族共用としても、たいていのことはこれ1台でこなせるはず。
3.ゲーミングノートPCでもコスパ重視
今回は微妙ながら13万円でRTX 2060搭載を引き続き推奨。
119,800円のゲーミングノートもあるけれどグラボがGTX 1650搭載なので1万円の差なのにかなり性能落ちるしゲーミング~でバッテリ駆動を自慢されても意味がわからないし、こちらのモニタが144Hz(1秒間のコマ数)はFPSで有利。
GTX 1660 Ti搭載もRTX 2060よりは格下になるし149,800円は割と意味不明な価格設定。というわけでこの2060は在庫処分していると思われ今がチャンスやも知れず。
という理由が、すでにデスクトップPC用にはRTX 3千番台が出ており2千番台がお通夜。そしてノート用3千番台のHP製品のドライバで確認されているため最初に「微妙ながら」と書いた次第。
2千番代の上から下までの型番、Max-Qは含まない。SはSUPERの略。
- 2080 Ti>2080 S>2080>2070 S>2070>2060 S>2060
3千番台になると(デスクトップPC用の場合)2千番台左端にある2080 Tiと同等か上くらいのやつが3080となり価格は半値に近くなり、もしノート用も同じレベルならば3060搭載が13万円前後の可能性がございます。
急がないなら「今は時期が悪い」を適用推奨。
用途はデスクトップPCでグラボ性能盛りまくっているゲーマーがサブ機として持つとか、どうしてもノートPCでもデスクトップ並な性能が欲しいと思うマニア向け。
使う人のイメージはPC変態あるいはゲーマー。クリエイターなどグラボ性能を要する職人が出先でプレゼンとかする用としても活躍しそう。
4.営業担当向きモバイルノートはこれ
こちらも1番の17型と同様にBTOメーカーで1kgを切るモバイルという点が今のところ珍しく、安い割に高性能かつ1kg切りは希少。今のところとは今後もっとこの手のモバイルが増える可能性大として。
CPUのCore i5-10210Uの「U」は省電力を意味しており、モバイルならば性能と引き換えに省電力も重視するところ、クロック(処理速度)1.6-4.2GHzと4コア8スレッドは昔のCore i7並かそれ以上。の割にTDP(低いほど省電力)は15~25Wなので優秀すぎる。
この価格でメモリ16GBはメモリ価格暴落中の結果だとしても盛りすぎ、そしてSSD 1TBしかもNVMe(超高速)もやりすぎ。
オーバースペックと言っているのではなく私をビビらせるために性能と価格をアンバランスにしているのかと思うほどバランス悪い。高性能すぎる、または価格設定おかしいほど割安。
以前、知人キッズが購入した際に私が1クッション入った時の記事。
パソコン工房の超軽量ノート実機簡易レビュー・評価
https://bto-pc.jp/select/style-14fh056-i3-ucsx.html
こちらの現物は価格は同じでもCPUが1ランク下、メモリ半分、SSDも半分、だとしても全然コスパいいぞと判断したにも関わらず、現在はその逆で1ランク上とか容量2倍は頭おかしいレベル。
実際に手にするとノート本体は実測942g、アダプタ一式含めても1.147kgなので軽い。同じく実測でバッテリは11時間もつとのことなのでアダプタ一式とか持ち運ぶ必要ないほど。
名目は営業用としているけれど、モバイルノートが必要ならば自宅用としても通勤通学用としても全然使える。
用途はモバイル、社内以外でもノートPC持っておきたいとか、頻繁に会議室への移動がありノート必要な環境。
使う人のイメージは、外出時にもノートPCが同伴する営業職や役員の出張用とか。ビジネス向けとはいえども経理事務など、そういった室内から出ない部署用ではなく、そういう事務系は最初の安いやつか実用的な機種がおすすめ。
BTOパソコンの購入時に関するQ&A
以下、テンプレ。
- Q. カスタマイズしなくていいの?
A. 「しない方が良い」が正解。量産系BTOはカスタムすればするほど割高になる。するなら長期保証、オフィス、(自力で増設できないならバックアップ用に)内蔵HDDおかわり、の3つくらい。 - Q. パーツのメーカーや型番を知りたい
A. そういう人は自作しましょう。普通の人はメーカーとか型番にこだわらなくてOK。メーカー側も保証期間内に故障すると損なので変なパーツは使わない。自作する人が型番見るのは、電源の系統と12Vの容量とか、メイン基板の対応CPUや機能などを知る必要があるから。 - Q. やはりもっと性能や容量を上げたい
A. そういう時はカスタマイズはせず、標準構成で希望に近い機種を選びましょう。量産系BTOのカスタマイズはとにかく割高。上で書いた通りカスタマイズは、長期保証、オフィス、内蔵HDD追加くらい。 - Q. 助言はいいけどアンタは何者?
A. BTOメーカーの修理工場でデスクトップとノート合わせて数千台修理した後、営業部署へ異動したパソコンのことやメーカーの内情を知っている元社員で、BTOパソコン.jpブログをほぼ毎日10年以上続けてPC業界を見続けている、というハッタリが当サイトのウリなヒツジ先輩。周囲にPC詳しい人いるなら「ヒツジ先輩って知ってる?」と聞いてみればわかる。知らないかも知れないけれど。
今回オススメとしたBTOノートPC所感
今回も前月同様の4種類となってしまった原因はもちろん手抜きではなく、安定して在庫がある+これ以外のモノが見当たらなかったため。
特にパソコン工房の1番と4番は量産系BTOにしては特徴があり、デカくて安い、BTOパソコンなのに軽い点、それにコスパの良さを掛け合わせると長く続けて欲しいモデル。
マウスのゲーミングは微妙と書いたけれども、新型番のグラボは経年で出るものなのだから気にしていると永久に買えなくなってしまう。仮に再来年RTX 4千番代が出るならば「今は時期が悪い」なのか?的な。
ただ、3千番台が近そうなので「今は時期が悪い」のやも知れず。赤い矢印がモバイル(ノート)用の3千番台。
source:appears in HP GPU drivers - VideoCardz.com
Max-Qは薄型設計なノート用なので無印よりは性能下ながら、RTX 3060でさえ2060よりは性能上のはず、しかも低価格ならば今は時期が(もういい
以上。BTOパソコン=三流でも低品質でもノンサポートでもございません。コスパ重視の賢い後悔しない買い物をおすすめするためBTOパソコンを推奨。
>17型ノートを検索すると税込10万円級かそれ以上高いゲーミングノート
それから察するに、やはりノートで本格的な事務作業は不向きだということがPC業界では周知の事実なはず。ノートPCで本格的な事務作業をさせる会社は滅びるがよい。
>だいたい何でもできる実用的本命機
こちらメインメモリが珍しく「4GB×2」ですね。今時なら8GB×1かと思いました。デュアルチャネル動作ですから少しだけグラフィック性能に好影響なはず。
>営業担当向きモバイルノート
キーボードの配列がやや面白いですね。特に右下のPgUpとPgDn。このキーサイズなら「Fn+↑」とか同時押しでしのぐところ、なぜかこれを独立キーとして保持するという。挑戦的で好きです。