2021年1月号デスクトップPC編。
量産系BTOパソコンはPC初心者向けと言いつつも、性能の見方不明とか用途への提案がないので選び方が難しく感じてしまう。そんな貴殿へBTOソムリエなヒツジ先輩が厳選したオススメPCを提案する月刊企画。
本記事は当サイトおよびヒツジ先輩(私)の独断と偏見によるもので、最終的な判断はご自身でされることを極めて推奨。他人の意見に流されると後悔することがあるのはパソコンに限らず買い物なら何でも同じかと。
※毎月同じテンプレ部分は文字を灰色でお送りしております。
BTOパソコン.jp推奨PCデスクトップ編
用途別で4段階。
金さえ出せば上を目指せるのは当たり前なので、ここではコストパフォーマンスを重視した「これ以下はないけれど、これ以上は無駄かも知れない」で厳選しております。
画像をクリックすると売り場へ飛ぶ仕様。
1.安さ重視のライトユーザ向けなPC
今回は1~4全て前月と全く同じなので詳細は12月号をどうぞ。
普段からクソ高いボッタクリPCを掴まされている人には「4万円は何かおかしい」と思われそうながら、私がもしこれをメインPCにしろと言われてもハイハイで通じる仕様がこれ。いや少し足りないか。
まずCPUはCeleronながらノートPCとは違うデスクトップ用なのでクロック(処理速度)が高く3.5GHzのデュアル(2)コアならばこれで足りない人は何をしているの?レベル。いやゲームだと足りないけれど。
メモリ4GBはズバリな最低限なので不足を感じるようなら盛る前提、と言いたいけれど、私の周囲で4GB超えをしている人はグラフィック用の基板を別途搭載しているようなゲームオタク、そして私が8GBな程度。
SSD容量が控えめすぎる240GBはWindowsが20~30GB喰っているので空き容量200GB少々と思いましょう。その200GBが多いと感じるか少ないかは貴方次第というやつで、今どきなスマホやクラウド世代なら足りる可能性大。
データ多すぎるならばクラウド、そのクラウド代を節約したいなら今はUSB 3.xの時代なので外付HDDやSSDでしのぐ、もしくは可能なら数千円のHDDを購入して中にぶち込んでしまう手も。
安さ重視は本当にギリな構成なのでメモリとSSD容量これで行けるか?の判断が必要であり、ある意味上級者向きともいえる。なので周囲に相談するならその人も上級者でなければ難しいところ。
もし少しでもパソコンに詳しい親類や友人が居られるならば本当にこんな激安PCで良いのかお聞きあれ。但し中途半端に詳しい人間はこれではダメだと言うはず。そのギリなラインを攻めるような人を探す。方が難しそうですな。
用途としては、ブラウザで動画見るとか、フリーのオフィスソフトを入れて文書作成や表計算、iTunes入れてiPhoneを操作するなど軽い使いどころ向け。
使う人のイメージは、実家の両親へプレゼント、子どものプログラミング練習用、家族で共用しスマホの写真整理のようなライトユース。
2.だいたい何でもできる実用的本命機
1番のやつでは心もとないとか+1.5万円出せるならこれが安心。
ライトユーザには何が違うのかわからない程度の性能アップながら、CPUが第10世代Core i5と言えば3Dゲームでもするのかレベルな処理速度。加えてメモリ8GBは私が個人的に「これ以上盛っても体感差不明」と感じたレベル。
記録装置は1番と比較し2倍の容量、もちろんSSDなのでガラガラいう古代遺跡内蔵HDDのような遅さは無し。
敢えて難点をいうと、私もこれに似たパソコン工房製品を使っているのだけれども、ケースにスカスカ感がありメッシュの部分から灰色の金属が丸見えなので見た目が良いとは言えないところ。
ただ、難点はそのくらい。ムダにDVDドライブ搭載も地味に(年に1~2回くらい)ありがたいやも知れず。それがムダに高くなっているかといえば原価2千円程度なのでムダでもございません。
用途は、1番のライトユーザ向けと同じ+パソコンの使用頻度が高い、これ1台で5年以上は使い続けてやろうと目論んでいる人向け。故障しないわけではなく、性能的に時代遅れになりにくいという意味で。
使う人のイメージは自分用メインPC。もちろん子ども用とか家族共用としても、たいていのことはこれ1台でこなせるはず。
3.ゲームするなら最低でもこのくらい
マウスコンピューターわかりにくい、逆にこれで良いのか。
マウスのゲーミングPCはG-Tuneという別サイトのようなページ構成に対し、下位GeForceはノーマルなマウスのページで掲載されているところが分かりづらい、GTX搭載なのでこれでもゲーミングPCといえる構成。
グラボだけで税込2万円相当なのでグラボ除く本体価格が税別5万円弱と申し上げるとなぜRyzen 5できているのか謎なコスパ有能機種。
唯一少ないところはSSD容量でゲームするなら256GBだけでは厳しく、クラウドに頼るか外付けHDDなど付けるか割高ながら内蔵HDDをガン積みするか。
安さを優先したゲーミングなのでその辺りは、やってみて、起動してからさせてみて、増設するかはあなた次第といったところなので取っ掛かりで安いのが良いならこいつはコスパ優秀。
用途はもちろん3Dゲーム。
使う人のイメージは、これ以上の予算はひねり出せない学生やフリーターや自宅警備員、高画質にこだわらないゲーマー、またはあまりにもな高性能を要しないゲームをする人。
4.ゲームが趣味で予算あるならこれで
真打ちがこちら。
グラボがRTX 3080搭載なので前世代RTX2千番台の最高峰にあたる2080 Tiな18万円相当のやつかそれ以上といわれる性能を持つ割に税別ながら一式揃えて20万円弱という意味わからなさ。
これ以上の1ランク上を目指すと今のところは30万円超えてしまうのでスルーするとして、3080 Tiが出てみるまではコスパでいうと3080無印搭載がコスパ最強。
個人的にはグラボに10万円も出す時点で頭おかしいと思えるものの、プレステ5が5万ならグラボに10万は変ではないと考えるゲーマーは割と多そう。グラボ以外他のパーツ一式で考えても自作と同じくらいか安くなるのが量産系BTOパソコン。
なぜそうなるかはまずケースがおそらくパソコン工房オリジナルの大量生産品で、マザーボードはMSIだけれども型番調べても同じモノが出ないのでOEM(パソコン工房用に作られている)と推測。
更に800W電源が「80PLUS TITANIUM」としか書かれていないのでこれもOEMの可能性があり、量販できるやや大手の強み。安くて良いモノならば単品販売して欲しいものの多分契約で無理。
私としてはたかがゲームと思ってしまうのでパソコンごときに20万は不思議ながら、とりあえずこれ買っておけばスペック(仕様)を聞かれて答えたなら相手はぐうの音も出ないはず。
用途は当然3Dゲーム、精細な描画やフレームレート、高解像度にまでこだわるゲーマー向け。
使う人のイメージは、大人の趣味の道具として普通のパソコンではなく、わからない人には意味不明なほど高額でもOKなゲーマー。または単なる金持ち。
BTOパソコンの購入時に関するQ&A
以下、テンプレ。
- Q. カスタマイズしなくていいの?
A. 「しない方が良い」が正解。量産系BTOはカスタムすればするほど割高になる。するなら長期保証、オフィス、(自力で増設できないならバックアップ用に)内蔵HDDおかわり、の3つくらい。 - Q. 静音パーツにしたい
おそらくコスパ悪くなるだけ。最近のCPUは発熱が低め、ケースファンはメーカーがエアフロー考えて最低限で構成、高性能グリスにしても体感で差はわからないレベルなはず。 - Q. パーツのメーカーや型番を知りたい
A. そういう人は自作しましょう。普通の人はメーカーとか型番にこだわらなくてOK。メーカー側も保証期間内に故障すると損なので変なパーツは使わない。自作する人が型番見るのは、電源の系統と12Vの容量とか、メイン基板の対応CPUや機能などを知る必要があるから。 - Q. やはりもっと性能や容量を上げたい
A. そういう時はカスタマイズはせず、標準構成で希望に近い機種を選びましょう。量産系BTOのカスタマイズはとにかく割高。上で書いた通りカスタマイズは、長期保証、オフィス、内蔵HDD追加くらい。 - Q. 助言はいいけどアンタは何者?
A. BTOメーカーの修理工場でデスクトップとノート合わせて数千台修理した後、営業部署へ異動したパソコンのことやメーカーの内情を知っている元社員で、BTOパソコン.jpブログをほぼ毎日10年以上続けてPC業界を見続けている、というハッタリが当サイトのウリなヒツジ先輩。周囲にPC詳しい人いるなら「ヒツジ先輩って知ってる?」と聞いてみればわかる。知らないかも知れないけれど。
今回オススメとしたBTOデスクトップ所感
パソコン工房がまだこれやっている件。
以前は11月末までか6億円到達までだったキャンペーンが3月まで延長。「お前の規模なら11月までに6億行くだろ」と思っていたので拍子抜けでまだまだ引っ張るご様子。
パソコン工房でPC買うなら会員登録は当たり前にするべきで、過去何年もの購入履歴出るのでログインIDとパスワードは忘れずに。私は他人のパソコンを自分の会員登録で購入しており仕様が保存されているのが便利。
問題はポイントの使い方。PC自作erならば適当にパーツをポチれば良いとしても、普通の人がパソコン工房で1年以内にポイント消化するのは難しそう。というわけで使い切る自信無ければこちらの記事も。
パソコン工房ポイント還元が割と凄い(~2020年11月)
https://bto-pc.jp/select/pc-koubou-pb-2020.html
条件がやや違う気がするのでその辺りは見なかったことに。
但し延長保証で最大1万ポイントバックはデカいわけで、言い方を変えるとポイント使い切る自信があるなら、パソコン工房でPC買うなら延長保証を付けなければ(ポイントでバックしている今は)損レベルの還元祭りとなっております。
PC個体でいうと、私としてはどうしてもパソコン工房がコスパ強い。
以前MCJ(マウス、パソコン工房、アークの会社)の偉い人と話した際に「マウスは初心者向け、パソコン工房(の通販)は上級者向け」と聞いた話が印象深い。
私が見るとマウスは標準構成が少なすぎるけれど、その標準が絞られているので選択しやすい。逆にパソコン工房は標準が多すぎるけれど、そのコスパ良い標準構成が多いのでPC詳しい人が選択しやすい。
自分で選びたいならマウスおすすめ。よくわからないけれどコスパ重視ならば私を信じる。私が信じられないならパソコン工房の店舗で「ヒツジ先輩とかいうやつがこれおすすめと言っていたがマジで?」と聞けばOK。
以上。BTOパソコン=三流でも低品質でもノンサポートでもございません。コスパ重視の賢い後悔しない買い物をおすすめするためBTOパソコンを推奨。
>もしくは可能なら数千円のHDDを購入して中にぶち込んでしまう手も。
パソコン工房のBTOでHDDを追加すると以下の価格。
+1TB・・・4,980円
+2TB・・・6,480円(3,240円/1TB)
+3TB・・・8,480円(2,827円/1TB)
+4TB・・・9,480円(2,370円/1TB)
+6TB・・・13,480円(2,247円/1TB)
1TBが最安なのに最も高く感じてしまうのは「1TBなんぞ少なすぎる」と感じるストレージ病のせいか。
>本当にこんな激安PCで良いのか
中高生に与える最初の1台なら「だいたい何でもできる実用的本命機」を選びたいですね。中高生ならPCの覚えも早いはず。すぐに「このPCではできないこと」の多さに辟易するでしょうから。
私は「何ができるのか」より「何ができないのか」を知っているほうが上位者だと感じます。激安PCは「何ができないか」を知っているPC上級者向け。