2021年2月号デスクトップPC編。
量産系BTOパソコンはPC初心者向けと言いつつも、性能の見方不明とか用途への提案がないので選び方が難しく感じてしまう。そんな貴殿へBTOソムリエなヒツジ先輩が厳選したオススメPCを提案する月刊企画。
本記事は当サイトおよびヒツジ先輩(私)の独断と偏見によるもので、最終的な判断はご自身でされることを極めて推奨。他人の意見に流されると後悔することがあるのはパソコンに限らず買い物なら何でも同じかと。
※毎月同じテンプレ部分は文字を灰色でお送りしております。
BTOパソコン.jp推奨PCデスクトップ編
用途別で4段階。
金さえ出せば上を目指せるのは当たり前なので、ここではコストパフォーマンスを重視した「これ以下はないけれど、これ以上は無駄かも知れない」で厳選しております。
画像をクリックすると売り場へ飛ぶ仕様。
1.安さ重視のライトユーザ向けなPC
安定のこれ。
もう2千円出せばCPUがPentiumになり、クロックが3.5から4.0、スレッドが最大2から4本へ増えるけれど、あくまでコスパ重視なのでCeleronで止めております。
同じCeleronでもノートのクソ性能なAtomもどきなやつとは全然違い、ノートでいうCore i3並と言えども過言ない周波数(処理速度の数値)なので安心。極端な話、私のメインPCはこれでいいと言えるほど。
難点はメモリが4GBなので4GBで済む程度のことしかしない、そしてストレージ240GBも少なめなので、スマホで撮影した映像などはクラウドなどを活用して無理をさせない前提で。
同じ4万でも4万クラスのノートとは違い、ノートでいうと6万円くらいの中身。差額の2万円でモニタを買うと同じくらいになるのがデスクトップPC。
用途としては、ブラウザで動画見るとか、フリーのオフィスソフトを入れて文書作成や表計算、iTunes入れてiPhoneを操作するなど軽い使いどころ向け。
使う人のイメージは、実家の両親へプレゼント、子どものプログラミング練習用、家族で共用しスマホの写真整理のようなライトユース。
2.だいたい何でもできる実用的本命機
ゲームとかしないならこれで充分な中身。
自作ユーザには安すぎるように見えて、普段家電量販店でパソコン買う人には「本当に動くのか?」レベルの安さながら、職人でもなければこのくらいで全然5年くらいは行ける仕様。
ノートPCならば8万円くらいの性能、それを家電量販店で買うと16万円くらいになるといえるほどの安さながら、私に言わせるとこの性能や容量ならこれが当たり前の価格なのでアホのようにボッタクる店の価格が異様。
CPUはデスクトップ版Core i5なのでグラボ搭載しないゲームしないならオーバースペック、メモリ8GBは自作PCでコスパ考えると16GBだろうけれども実用充分な容量が8GB。私が3画面でDDR3の8GBで足りております。
SSD 480GBも普通の人には多すぎると思われ、これで足りないなら中途半端に増設しても足りないだろうからUSB 3.x接続の外付大容量HDDがおすすめ。パソコン故障しても接続し直せばデータ見える。
2~3万円のグラボを後付したなら普通にゲームもできるほど高性能なため、パソコン使いまくる割によくわからないなら予算6万円くらいご用意を。モニタも購入するなら全部で8万円見ましょう。
モニタはカスタマイズでも買えるけれど、価格コムなど検索した方が数千円安いこともある。しかしよくわからないならカスタマイズでモニタおかわりもアリとは思う。接続方式違う、接続できないようなモニタは選べないので。
用途は、1番のライトユーザ向けと同じ+パソコンの使用頻度が高い、これ1台で5年以上は使い続けてやろうと目論んでいる人向け。故障しないわけではなく、性能的に時代遅れになりにくいという意味で。
使う人のイメージは自分用メインPC。もちろん子ども用とか家族共用としても、たいていのことはこれ1台でこなせるはず。
3.ゲームするなら最低でもこのくらい
笑うほど安い。
マウスコンピューターの似た仕様が69,800円なので税別ながら180円高いだけでSSD容量が約2倍になるという。なぜかは値段に打ち消し線がある通り、元は77,980円なので納得でしょう。というか77,980円なら高め。いつまで69,980円かは不明。
このCPUとGPU(グラボ)のバランスが絶妙で、ゲーム用ならCore i5かRyzen 5と行きたいところ、あえてCore i3で止めている点が素晴らしい。グラボがGTX 1650 SUPERなのでコスパ重視したのでしょう。
ゲーム用にメインメモリ盛りすぎは意味皆無として8GB止めも正解だろうし、SSDはケチらず480GBなので割と余裕ある方。
私が高校生や大学生でバイトの年収60万円くらいでPCゲーしたいならこれ買う。年収600万円の会社員でゲーム趣味なら予算は2倍以上にする。という考え方はいかがかと。
またはグラフィックの描画にこだわるわけではなく、純粋にゲームを楽しむために画質落としても上等な清貧ゲーマーならこれ以上を求める必要性を感じない。
用途はもちろん3Dゲーム。
使う人のイメージは、これ以上の予算はひねり出せない学生やフリーターや自宅警備員、高画質にこだわらないゲーマー、またはあまりにもな高性能を要しないゲームをする人。
4.ゲームが趣味で予算あるならこれで
RTX 3080搭載より5万も安い。
但し画像にある通り、私がこれを書いている現在は納期が2~3週間となっており、待てるなら保留して納期5日に戻るを待ち3080搭載と比較しても良いやも知れず。
しかし3070でもバカにしたものではございません。
source:PassMark Software - Video Card Benchmarks - High End
先代のRTX 2080 Tiとほぼ同じ、は言い過ぎな気がしないでもないけれどPass Markではそうなっております。他のベンチでは確か2080と2080 Tiの間か2080同等だったはず。
なぜ3060 Ti~3080辺りが品薄になっているかはマイニング需要らしく、ビットコインが暴騰し現在400万円レベルになっているため、日本国内でも採掘ブームが再来しているそうな。※200万の頃は日本国内の電気代を考えると割に合わないという意味。
CPUがCore i5はやや物足りない気がするものの、そこはコスパ重視と考えつつ。しかしCPUも春までにはIntelの第11世代が出る予定なので時期が悪いと考えるなら待ちでしょう。
個人的には第11世代のウリがGPU強化とPCIe 4.0対応くらいなのでグラボ搭載するなら第10世代と大差ないとも感じるところ。3.0と4.0の差なぞ体感できるわけがないし。
メモリは今や自作PC界隈では標準ともいえそうな16GBに盛られており、SSDは500GBの超高速なやつ。ゲーム積みまくる予定ならHDDのおかわりはカスタマイズとしてアリと見ております。外付でもUSB 3.xならアリか。
用途は当然3Dゲーム、精細な描画やフレームレート、高解像度にまでこだわるゲーマー向け。
使う人のイメージは、大人の趣味の道具として普通のパソコンではなく、わからない人には意味不明なほど高額でもOKなゲーマー。または単なる金持ち。
BTOパソコンの購入時に関するQ&A
以下、テンプレ。
- Q. カスタマイズしなくていいの?
A. 「しない方が良い」が正解。量産系BTOはカスタムすればするほど割高になる。するなら長期保証、オフィス、(自力で増設できないならバックアップ用に)内蔵HDDおかわり、の3つくらい。 - Q. 静音パーツにしたい
おそらくコスパ悪くなるだけ。最近のCPUは発熱が低め、ケースファンはメーカーがエアフロー考えて最低限で構成、高性能グリスにしても体感で差はわからないレベルなはず。 - Q. パーツのメーカーや型番を知りたい
A. そういう人は自作しましょう。普通の人はメーカーとか型番にこだわらなくてOK。メーカー側も保証期間内に故障すると損なので変なパーツは使わない。自作する人が型番見るのは、電源の系統と12Vの容量とか、メイン基板の対応CPUや機能などを知る必要があるから。 - Q. やはりもっと性能や容量を上げたい
A. そういう時はカスタマイズはせず、標準構成で希望に近い機種を選びましょう。量産系BTOのカスタマイズはとにかく割高。上で書いた通りカスタマイズは、長期保証、オフィス、内蔵HDD追加くらい。 - Q. 助言はいいけどアンタは何者?
A. BTOメーカーの修理工場でデスクトップとノート合わせて数千台修理した後、営業部署へ異動したパソコンのことやメーカーの内情を知っている元社員で、BTOパソコン.jpブログをほぼ毎日10年以上続けてPC業界を見続けている、というハッタリが当サイトのウリなヒツジ先輩。周囲にPC詳しい人いるなら「ヒツジ先輩って知ってる?」と聞いてみればわかる。知らないかも知れないけれど。
今回オススメとしたBTOデスクトップ所感
ノート編でも書いたけれど、今のパソコン工房はこれが強すぎる。
ポイント付かなくとも他の量産系BTOメーカーと同等か安いに加えてポイントばら撒きしているため、有効に使い切る自信があるなら割安感がデカい。
例として今回の4番のゲーミングPC14万円の場合、約1.5万円の3年保証を付けると1.5万円分のポイントがバックされるので4年保証代が実質タダ。そのポイントでSSDやHDDを購入し増設すればチャラ。
20%還元と言いつつ元の値段を2割上げているとかそういうことはしていない。したら私がこのサイトで叩き晒しているところ。
ポイントの有効期限は1年間なのでPC本体を購入して自力でHDDなどを増設できそうならば、バックアップ用やゲーム入れる用にストレージ購入が無難かと。
以上。BTOパソコン=三流でも低品質でもノンサポートでもございません。コスパ重視の賢い後悔しない買い物をおすすめするためBTOパソコンを推奨。
>安さ重視のライトユーザ向けなPC
安物ではありますが、マザボ上にM.2スロット(2260と2280に対応)が1つ搭載されている点は少し利点。SATA接続でしょうが、ケーブルレスでストレージを1つ追加できるのは嬉しい。
ついでに言うと、映像出力端子が「DP」と「HDMI」の2系統な点はけっこう近代的。HDMI&D-SubとかDP&DVIとかばかり見るため、2系統とも小さなコネクタでOKなモデルはやや珍しい。
>ゲーム用にメインメモリ盛りすぎは意味皆無
中重量のゲームからメインメモリはけっこう使いますね。RTX 2060 SUPER ~ 3060 Ti が必要になる辺りから、メインメモリが8GBでは心もとないです。RTX 3070 以上が必要ならメモリは16GB以上あった方が、不意のフレームレート低下を抑えられるはず。
>だいたい何でもできる実用的本命機
>2~3万円のグラボを後付したなら普通にゲームもできるほど高性能
後から足すとして、3万円近くのグラボとなるとGTX1660superですが推奨電源が450Wなので350Wしか積んでないデフォルト設定では厳しめです(グラボ用のピンが足りない可能性も)。のちの拡張を見るなら電源のカスタマイズで500W [80PLUS BRONZE認証] / ATX電源 (+2980円)にするのが良さそうです。1650superなら350Wで十分ですが。