2021年3月号ノートPC編。
BTOパソコンは種類が多すぎて選べない、自分の用途に合うモノがわからない、文字が小さすぎて読めない、そんな貴殿へヒツジ先輩が厳選したPCをエアコンシェルジュする月刊情報。
本記事は当サイトおよびヒツジ先輩(私)の独断と偏見によるもので、最終的な判断はご自身でされることを極めて推奨。他人の意見に流されると後悔することがあるのはパソコンに限らず買い物なら何でも同じかと。
※毎月同じテンプレ部分は文字を灰色でお送りしております。
BTOパソコン.jp推奨PCノート編
用途別で4段階。
金さえ出せば上を目指せるのは当たり前なので、ここではコストパフォーマンスを重視した「これ以下はないけれど、これ以上は無駄かも知れない」で厳選しております。
画像をクリックすると売り場へ飛ぶ仕様。
1.安さ重視のライトユーザ向けノート
売れていないのか在庫多いのか、まだある17.3型ノート。
さすがに数ヶ月も続くと毎回同じことを書いてしまうため、詳しくは前月の同じ項目をお読みあれとして箇条書きで利点を書き出すとこれら。
- ノートにしては大型な17.3インチは希少
- その割に税別ながら5万円切りはコスパ良い
- 画面がデカく解像度フルHDなので表示が大きめ
- CPUがCeleronでも頭文字N付ではなくモノが違う
難点も。
- 必要最低限の価格なりな性能と容量
- デカく重いので同じノートでもモバイルは無茶
- バッテリは新品で4.2時間なので劣化すると無停電電源装置
考え方として「とにかく安く」と思っているならそういう人には向かない。「この性能と容量でも多分足りる」という用途から選べる人向け。
また、重量が2kgもあるので置き場所から滅多に動かさないとか、そこからコタツの往復程度ならアリかと。一升瓶をラッパ飲みできる私のようなアルカスは別として。
用途としては、ブラウザで動画見るとか、フリーのオフィスソフトを入れて文書作成や表計算、iTunes入れてiPhoneを操作するなど軽い使いどころ向け。
使う人のイメージは、実家の両親へプレゼント、子どものプログラミング練習用、家族で共用しスマホの写真整理のようなライトユース。
2.だいたい何でもできる実用的本命機
15.6型なのでモバイル用としてはややキツいサイズ。
その代わりに画面がデカいので17.3型ほどではないとしても表示が大きく見やすいはずで、性能も1番の17型より2ランク以上も高く、SSDとメモリ容量は2倍としております。
これも箇条書きで。
- CPU:Core i5・・・ノートで良い程度の用途ならオーバースペック
- メモリ:8GB・・・これもノートで良い程度なら問題ないレベル
- SSD:500GB・・・クラウドの時代に500GBも必要か疑問
という、最低限より何かと少し上にしておく意味で安心できるバランスのノートPC。私が仕事でOfficeソフトなど使うならこのくらいあれば全然事足りると言えばわかりやすいだろうか。
CPUをCore i7以上にしても冷却ファンが比較的うるさくなるだけで体感での速度差はわからないだろうし、Core i3未満にするとクロック(処理速度)が余裕で2GHz切る事が多く足りない感じ。
メモリ8GBは私が今これを書いているデスクトップPCと同じ容量。フルHDモニタ3画面に画像編集ソフトやブラウザ2種類のタブ十数個、メールソフトやLINEなども常駐しつつYouTube垂れ流せております。12GBや16GBにした時期もあったけれど全然違いわからず8GBへ戻した。
ノートPCの場合はSSD容量を上げすぎずにクラウドや外付HDDへの退避やバックアップをおすすめ。ノート壊れたら買い換えるだろうから内蔵SSDは信用しない方がよろしいかと。PCパーツはどれでも何でもいつかは壊れる。
用途は、1番の低価格ノートと同じ+パソコンの使用頻度が高い、これ1台で5年以上は使い続けてやろうと目論んでいる人向け。故障しないわけではなく、性能的に時代遅れになりにくいという意味で。
使う人のイメージは自分用メインPC。もちろん子ども用とか家族共用としても、たいていのことはこれ1台でこなせるはず。
3.ゲーミングノートPCでもコスパ重視
本当は今月は「該当なし」と言いたかったけれどギリでこれをおすすめ。
前月までコスパ良いとしていたGTX 1650のベアボーン(ノート本体部分)が完売したようで、残るGTXはこの1660 Tiのみ。そしてこの1660 Tiも在庫は残りわずかと推測しております。
上の画像は下の画像、上から2段めのやつ。
赤い価格表記の左にある黒枠は「在庫切れ」で、唯一残っていた機種がCrazy Raccoonコラボモデル。構成は全部同じ。プロゲーマーチームとのコラボの名称が違うだけ。
これではなくRTX搭載にするかと問われるならまさに「今は時期が悪い」であり、モバイル用RTX 3千番台が出たなら2千番台は総崩れでコスパ悪くなるはずなので、今2千番台に手を出して喜ぶのはメーカー側だけ。
ただ、その3千番台も半導体不足でグラボ製造が滞っているらしく、モバイル用のRTX 3060がいつ出るのかは検討付かない状況。
なぜ1660 TiかはSteamで最も使用されているグラボが1650~1660なので、ゲーム制作側もしばらくはそれに合わせて作るだろうと考えた。超高精細グラフィックが目的なら3千番台を待つか、割高でも2080級にするか。
GTX最後になりそうな1600番台のモバイル用グラボとしては1660 Tiが最高性能。少し上を見るとGTX 1070、980未満ではあるもののコスパ差は段違いな上に1千番台以下の新品ゲーミングノートはもう販売していない。
用途はデスクトップPCでグラボ性能盛りまくっているゲーマーがサブ機として持つとか、どうしてもノートPCでもデスクトップ並な性能が欲しいと思うマニア向け。
使う人のイメージはPC変態あるいはゲーマー。クリエイターなどグラボ性能を要する職人が出先でプレゼンとかする用としても活躍しそう。
4.営業担当向きモバイルノートはこれ
前月までの4番が完売してしまった。あれはいくらなんでも無茶すぎだろうと指摘し続けた構成がこちら。
通常価格84,980円なので値段同じ、の割に中身全然違う。以下、左が上の機種、下は完売した下のモデル。
- CPU・・・Core i3:Core i5 ※いずれも第11世代
- メモリ・・・8GB:16GB ※いずれもオンボードは8GB
- SSD・・・250GB:1TB ※いずれもNVMe
CPUが1ランク下がりメモリとSSD容量は半減。それでもなお価格同じでもこいつを勧める理由を前月のコメントより。
送料と税を込にしても95,678円なので余裕で10万円を切る割に上記の性能や容量はパソコン工房何か間違えているのではレベルにコスパの良さがトチ狂っておりましょう。
そう、前月までの構成と価格がおかしい。購入できた人おめでとうございますレベルに価格設定がマジキチ。
というわけで性能や容量が落ちてしまったと思うならば別のやつを探せば良く、価格が妥当な設定へ戻っただけと感じるならこれにしてどうぞ。
現在のパソコン工房の14型に共通する利点は、14型というほどよい大きさで1kgを切れているところがBTOメーカーにしては軽すぎる。
営業用としたけれど家庭用とか学生用としても全然使える。というかこれ法人向けのページではないので誰でも手を出してOK。
用途はモバイル、社内以外でもノートPC持っておきたいとか、頻繁に会議室への移動がありノート必要な環境。
使う人のイメージは、外出時にもノートPCが同伴する営業職や役員の出張用とか。ビジネス向けとはいえども経理事務など、そういった室内から出ない部署用ではなく、そういう事務系は最初の安いやつか実用的な機種がおすすめ。
BTOパソコンの購入時に関するQ&A
以下、テンプレ。
- Q. カスタマイズしなくていいの?
A. 「しない方が良い」が正解。量産系BTOはカスタムすればするほど割高になる。するなら長期保証、オフィス、(自力で増設できないならバックアップ用に)内蔵HDDおかわり、の3つくらい。 - Q. パーツのメーカーや型番を知りたい
A. そういう人は自作しましょう。普通の人はメーカーとか型番にこだわらなくてOK。メーカー側も保証期間内に故障すると損なので変なパーツは使わない。自作する人が型番見るのは、電源の系統と12Vの容量とか、メイン基板の対応CPUや機能などを知る必要があるから。 - Q. やはりもっと性能や容量を上げたい
A. そういう時はカスタマイズはせず、標準構成で希望に近い機種を選びましょう。量産系BTOのカスタマイズはとにかく割高。上で書いた通りカスタマイズは、長期保証、オフィス、内蔵HDD追加くらい。 - Q. 助言はいいけどアンタは何者?
A. BTOメーカーの修理工場でデスクトップとノート合わせて数千台修理した後、営業部署へ異動したパソコンのことやメーカーの内情を知っている元社員で、BTOパソコン.jpブログをほぼ毎日10年以上続けてPC業界を見続けている、というハッタリが当サイトのウリなヒツジ先輩。周囲にPC詳しい人いるなら「ヒツジ先輩って知ってる?」と聞いてみればわかる。知らないかも知れないけれど。
今回オススメとしたBTOノートPC所感
これを書いている2月中旬現在、まだ続いているポイント還元が今のパソコン工房は強い。11月終了をキャンセルしてここまで来たなら決算の3月末まで完走すると見ております。
税別5万円または10万円以上の2種類なので、今回の1番17型ノート48,980円では条件を満たしていないため、カスタマイズでメモリを8GBにするかSSDを480GBするか。
または問い合わせて「カスタマイズで6千円の3年(標準1年+延長2年)保証にして54,980円になると1万ポイント還元なのか」を聞いてみるとか。もしOKなら本体価格が実質44,980円の3年保証になれてしまえる。
もし延長保証もOKならば4番の14型モバイルも約8.2万なら9万円、8.5万なら93,500円くらい、4年保証はもっと高くなる。+メモリやSSDを増量して税別10万のハードルを超える手も。そこまでするか?とも思うけれど。
その他、MCJ(パソコン工房の会社ユニットコムの親会社)が3月に連結決算なので在庫処分が激しくなると思われ、今後トップページに出まくると思われる値引き品を狙う手も。
注意することはパソコン工房のポイントを利用して買い物をするならある程度PCパーツの知識が必要。よくわからないならば以前解説したこちらのページもどうぞ。
パソコン工房ポイント還元が割と凄い(~2020年11月)
https://bto-pc.jp/select/pc-koubou-pb-2020.html
以上。BTOパソコン=三流でも低品質でもノンサポートでもございません。コスパ重視の賢い後悔しない買い物をおすすめするためBTOパソコンを推奨。
>Core i5
ゲーム用としてはやや力不足ながら、事務用としては役不足という、ベストマッチな使い手を見つけるのが少し難しいクラス。良く言えば万能型、悪く言えば器用貧乏。まれに中身がCore i3 で名前だけCore i5 のモデルもある罠が仕掛けられているため注意が必要。
>ゲーミングノートPC
たまにある価格コム限定モデル、けっこう良いモデルもありますね。私が良さ気だと思うのは以下のモデル。
価格.com|マウスコンピューター G-Tune P5-KK 価格.com限定
https://kakaku.com/item/K0001274519/
CPU:Core i7 10750H、RAM:16GB(8GB×2)、GPU:GeForce GTX1650
SSD:512GB(NVMe)、HDD:1.0TB、モニタ:15.6型 FHD(IPS・非光沢)
GPU性能が低めなため、バッテリ駆動時間が「10時間」と長め。これで価格は「129,800円(税込)」となかなか安め。とはいえこれを「ゲーミングPC」として看板を掲げるには無理がありますけれど。