パソコンを修理に出す、ということは手元を離れて見知らぬ人が触ります。
妙な書き方ですが、Engadgetよりネタをひとつ。
海外での話ではありますが、とんでもない修理作業員。
修理に持ち込まれたコンピュータのデータを盗み見る修理員
http://japanese.engadget.com/2009/07/23/pc-repairman-sneaked-customers-laptop/
従業員は修理するだけでなく、HDD に保存されていた写真は見るわ、SNS や Web メールのアカウントは抜き出すわ、オンラインバンクのアカウントまで盗もうとするなど、ありとあらゆる狼藉を行っていたことが発覚
日本のメーカー修理ならば安心。本当にそうでしょうか。
私はメーカー直属の修理現場でしたが、下請けなどに外注していたり、子会社などに任せているところもあります。もちろん、メーカーの工場で修理していたからと言って、管理がずさんならば同じことでしょう。
上記のような変態野郎にデータを盗まれたり見られたりしないよう注意したいものですが、PCメーカーの修理工場の様子や作業風景を見学させてくれるところはまずありません。
当然ですが、パソコンを修理する際には、複数台を同時に進行する必要があるため、少数の担当者が受け持ち、PCの周辺には個人情報の書かれた書類が置かれているかも知れません。PCを起動すれば壁紙が家族の写真だったり、怪しい18禁アニメ画像が使われていたり、そのPCの情報が外から見えます。
このような場所は関係者以外立ち入り禁止が通常です。
また、複数の担当者が同じ場所に居るため、普通はおかしなことはできません。
しかし、やろうと思えばできてしまいます。
現場の社員や管理職者が悪者ならば不可能ではありません。
そのような人間が居ないとは限りませんので、私がおすすめする究極の自衛策はパソコンを自分以外が修理をしないことです。これ以外に100%情報漏洩しない方法はありません。
これでは何のアドバイスにもなっていませんので、私が修理現場で見たこと思い出して変態野郎に狙われない方法を書いてみます。確実ではありませんが、目を付けられる危険を減らすものとして読んで下さい。
修理の依頼者は男性名で
修理現場のパソコンには、札が付けられたりボードやテープなどで目印を付けるものですが、中には個人情報が全て書かれた書類をそのまま添付しているところもあるでしょう。零細メーカーや個人事業など少人数、小規模な修理作業場では有りそうです。
親父さんや旦那や弟、誰でも結構なので修理依頼者は男性名にしておきます。アイドルやオタクが好む名前のようならば避けましょう。最近は、よく判らない名前を付ける親が多いようですが、エロゲーやアニメのような名前はまずいです。
以前書いたと思いますが、パソコンの修理を好んでするような人間は高確率でオタクが混ざっています。アニメや18禁、ロリコン率も高いと思います。本人に確認したわけではありませんが、言動やセリフ(アニメのフレーズのような)を連発する妙な大人です。
依頼者の名前は男性の名前。但し、何らかの連絡があった際、電話ならば依頼者本人をフルネームで呼び出すものなので、そこは前もって本人に伝えておきましょう。
デスクトップに「パスワード」や「ヒミツ」フォルダは禁止
フォルダだけでは無く、テキストやエクセルファイルで「パスワード」と書かれたものを、そのままデスクトップに置いている修理依頼者が居ますが駄目です。
ヒミツ(星マーク)なども危険で、駄目と言われれば人間見たくなるものです。狙われ易くなると思うので、デスクトップに変な名前のファイルやフォルダは置かないことにしましょう。
暗証番号、銀行、重要書類、社外秘、丸秘や極秘データなども不可。だからと言って、意味不明な文字列も好奇心を持たせてしまいます。
普段からデスクトップは整理しておきましょう。
Windowsが起動しなくなってからでは遅いのです。
デスクトップの壁紙はシンプルに
修学旅行でハワイに行った女子高生の水着の集合写真などはNGです。そんなものが壁紙になっていたら私でも見たくなります。冗談です(本当x512)
他には、やはりハードなアニメ系の壁紙で、ディスク容量がやたらと少ない場合も狙われそうです。そこまで見える人間は現場の修理担当者しか居ませんが、先程書いた通りです。
不審者へのエサを撒いてはいけません。
書いていてグダグダになって来ましたが、そのようなことを考えて仕事をしていなかったので、悪い例としてこれ以上思い付きません。では、どうしたら良いのかを単刀直入に行きましょう。
データの保存は自前のハードディスクへ
外付け、内蔵どちらでも結構。DドライブでもQドライブでも好きにマウントされて構いません。ポイントは、購入したパソコンの構成外であること。修理に出す必要の無いストレージへ全てのデータを日頃から保存しておきます。
多くの人は「マイドキュメント」にデータを保存していると思いますが、マイドキュメントはドライブやフォルダを指定できる特殊なショートカットのようなものです。Windows XPならば右クリックで場所を変更できるので別のドライブを指定しましょう。元のデータが入っていたフォルダが分からなくならないようご注意を。
修理前にハードディスクをローレベルフォーマットしてしまう
荒技ですが、PowerMaxでローレベルフォーマットをして「OSが起動しなくなった」でも、故意にフォーマットをしたとはまず分かりません。判らないことは無いのですが、完全にデータが吹き飛んでいる場合は、なぜ消えたのかまで調べることはまずありません。そこまで暇では無いからです。
不思議な消え方をしていると、パーツの品質を管理している部署へ行くかも知れませんが、それは修理とは別の話。なぜ消えたのかを調査するもので、ユーザの故障とは無関係です。
ローレベルフォーマットは、こちらでどうぞ。フリーソフトです。
使い方はリンク先の左下から。このブログへ戻って来る仕様です。
PowerMax 4.23 - ハードディスク診断ツール
https://bto-pc.jp/
やはり修理には出さない
安全な順に、自分で修理>家族に頼む>友人や知人を自宅に呼び修理に立ち会う>メーカー修理>個人の修理屋、と勝手に決めてしまいましたが、世の中そこまで悪い人間ばかりではありません。
製造や組立ては海外かも知れませんが、修理は日本です。
治安も良く真面目な人間の多い国なので、私が書いたことは気に留める程度にして、そこまで疑わなくて良いと思います。
ちなみに、私が居たメーカーの修理現場では、最初のリンク先にあった変態野郎のような人間はいませんでした。 おそらく・・・・・・(笑)
※企業のPCなど、本格的に情報漏洩を気にされる場合は、営業担当へハードディスクを買い取ることを伝え、その場で取り出して貰い、HDDが無い状態で修理に出しましょう。HDDが原因ならば修理する必要は無く、修理不可能として戻って来るかも知れませんが、情報が保存されている場所はマニアックなことをしていなければハードディスクだけです。数千円から1万円程度で安心が買えるならば破格です。
初めてコメントさせていただきます。
近々にBTOパソコンの購入を検討しており、情報収集しているうちにこちらにたどり着きました。とても興味深く拝見しております。
以前、東芝ダイナブックのHDD交換をメーカーでしてもらったことがあります。言わなければ壊れたHDDを戻してもらえませんでした。戻してもらった理由はなんとなく気持ち悪いからなのですが、メーカーではどう処分しているのでしょう?
ちなみに私、「言動やセリフ(アニメのフレーズのような)を連発する妙な大人」でございます…あれもこれも見られたかもしれない、とは考えないことにしています(涙)
HDDの処分はメーカーや修理を下請、外注している業者で色々でしょう。
そのHDDをPCメーカーが購入して1~5年以内ならば、PCメーカーがHDDメーカーへ保証内でRMA(修理交換)する可能性が高いため、元のディスクは製造メーカー(SeageteやWesternDigitalなど)へ行きます。再生されるのか、廃棄されるかまでは知りませんが、プラッタ(円盤)の異常ならば廃棄されるでしょう。他の部品(プラッタ以外)ならばデータを消して再使用されるのかも知れません。
ちょいと脅かし過ぎましたが、個人のデータが漏れるとメーカーの信用に関わります。個人の修理屋ならまだしも、メーカーでデータを見たり盗んだりは無いと考えてよろしいかと。
返答ありがとうございます。
メーカーの工場からさらに部品の製造工場に送られるとは知りませんでした。ということは恐らく、メーカーが返却を渋ったのは、壊れた部品をわざわざ製造元から引き取らなければいけなかったからでしょうね。
これからも楽しみに拝読させていただきます。
もう少し付け足すと、HDDに限らずRMA(部品修理)はまとめて送ると思われるため、どれが誰のHDDだったか探す手間が掛かるという意味で渋ったのかも知れません。輸送費用を抑えるため発送はまとめて数十や数百単位になり、タイミング次第ではしばらく工場や保管庫に残っている可能性も有ります。すぐに出る可能性も有りますね。
※気になることがあった為コメントから自分のブログへのURLを外しました。偽物が出るとは思えませんが色を変えます。