パソコンが壊れました。修理に出します。
ここで地元の修理業者へ依頼するなら別の話になりますが、BTOに限らずメーカーへ依頼したPC修理の返却までには時間がかかるものです。メーカーや症状により差は有るものの、約2~6週間見た方が良いです。
電源が入らない(=ノートのACアダプタが壊れていた)、電源を入れると英語が出て進まない(=キーボードが初期不良)などは、交換のみで4~5日程度で返って来ることがありますが、基本的に2週間。それ以上になる理由は多くあります。
修理品の配送で往復する時間
サポートへ電話し故障と判断され、名前や連絡先、シリアルナンバーなどを伝えたとします。運送会社が集荷に来て、梱包して修理行きとなったとしましょう。
まずは発送と返送で各1日、最低でも計2日かかります。
沖縄、北海道、離島は更に増え、田舎からの発送程日数はプラス。
発送先が、例えばサイコムの場合は千葉県(埼玉でしたっけ?)ならば、全国的に1~2日で到着しますが、ユニットコム系列(TwoTop、パソコン工房、Faith)の場合は店頭で修理できなければリペアセンターは島根県。フロンティアは山口県。などのように、人件費と土地の安い場所への発送です。やや長めに。
故障PCの事務処理と仕掛かりまで
到着直後に修理担当者や作業場の人間がいきなり着手はしません。
運送会社から受け取ると、入出荷場の担当者が受付をし、この時サポートセンター(コールセンター)の記録があれば関連付けします。その後、修理PCが多い時は修理待ちの列へと並び、ひたすら順番を待つのです。
製造、生産をする時はラインで組み立てて行きますが、修理は個々に検査内容や症状が違い、更にコールセンターの記録やユーザや家電店スタッフの書いた書類に目を通すという作業も入ります。
ここが何日とは言えませんが、待ち時間が0~数日かかることもあるでしょう。生産数は一定でも、修理品は年々累積して行きます。年間30万台出荷し、故障率が10%としたら、1年で3万台、2年目は6万、3年で9万、ここまで単純ではありませんが、様々な要素で作業場の負荷は増えていきます。
修理作業中断によるタイムロス
最も重要なところです。半数以上のPCが放置タイムに入ります。
以前書いたパソコン修理の出し方で、しつこいくらいに書けと言った修理依頼書です。これが無い場合、作業を中断せざるを得ない状況になります。
・ データ消去に同意が無い
・ パスワード制限をかけておりパスワードが書かれていない
・ 見積上限額が不明、または見積もりの回答が来ない
主に、家電店を通すとスタッフが忘れており、このような状態になりやすいです。彼らは販売のために売り場に居り、修理の仲介は後回しになっても無理は無いでしょう。心情的には最も重要ですが、ノルマ地獄にはかないません。
ユーザへ直接連絡するにも修理場が午前9時から18時などのお役所工場ならば、皆さんが仕事や学業に励んでいる時間に連絡をしようとします。留守電を聞いて折り返しても繋がらない。このような状況を回避するためにサポートセンターが24時間や夜遅くまで受付をしています。
修理部品を取り寄せている
大手のナショナルブランド(東芝や富士通)や、左の一覧にあるようなBTOメーカーならば、修理用パーツとして保管しているものですが、オーナーが直接修理をしているようなカスタマイズPCショップの場合は、ジャストインシステム(この場合は受付完了して発注)なことが多くあります。
例として、今GeForce9800を卸値7000円で在庫したとしましょう。半年後には5000円を切っている可能性が高くなります。これを全パーツでやらかすと、簡単に店は倒れるでしょう。
どこぞの水冷パソコン屋もごまかしているようですが、在庫をしないから取り寄せる。ここで更に時間が取られます。そのパーツが無ければ上位互換で探すことに。更に時間がかかります。
家電店や店舗などでのPC放置
あってはならない、お客様パソコンの放置プレイです。
繰り返しますが彼らはノルマを背負った販売員。
新商品の物流には気を遣いますが、修理品がどこかから戻って来たことを忘れてしまう人間が居ます。メーカー直営ならばまず無いと思いますが、ビックカメラやヤマダ電機を通すと、バックヤードに不明品として残されることがあるのです。これは聞いた話。
2ヶ月かかってメーカーへクレームを入れると、修理完了まで10日かかっていなかったという例もあります。これは知人の話。
聞いた話ばかりですが、それほど多いということです。
催促をしても忘れているわけですから知らない。
今私が何気なく思い出した内容は上記の通りです。 これを裏返すと、速く修理から戻る可能性が高くなるということ。
1. 発送翌日から修理品を追跡し、到着後に連絡が来なければ確認
電話したいところですが、先にFAXで返信を促し署名付きの返答を狙いましょう
2. 修理が大量に出そうな時期を外す
パソコンが売れる時期は、6,9,12,3月。特に8月から年末が多いです。
可能ならば夏休みの8月や冬休みの12月は外します。
3. 必要と思われる書類は必須(修理者へ要点を伝える)
可能な限り詳しく、そしてデータ消去も潔く。要点を細かくメモ。
但し、知ったかぶって余計な事は書かない方が良いです。
4. 自分で修理できないなら小さな店で買わない
私は個人ショップも好きなので、特にこれと言ってありません。
有名だから安心、も間違ってはいないと思います。
5. メーカーへ直接修理品を発送する
ユニットコムのように、販売と修理工場の場所が違うことがあります。
間違えると更にタイムロスなので注意しましょう。
では、最後に裏技です。
私のような(自称)プロのクレーマーへお勧めな方法は
あえて大型家電店を通して修理を依頼する
水漏れがあれば大家ではなく不動産屋を通すことに似ています。
何かあればビックカメラなどへ出向いて、最終的に大声を出すのです。
やってはいけませんよ。私も2回、いや4、5回くらいしか経験がありません。
ここでのポイントは(ビックのポイントでは無く)、大型の家電店はメーカーよりも強いということです。PCメーカーに取って大型店舗はお客様なわけですから、不動産とは違います。店舗の責任者がメーカーへクレームやお願いをすると、最優先事項だ、となります(かも知れません)
最後に余計なことを書きましたが、修理は時間がかかると見ましょう。
2週間程度で返って来たらラッキー。4週間は普通。6週間でキレて下さい。
よく「店長を出せ」という声を聞きますが、正しくは「責任者を出せ」です。
関西弁や関東弁を丸出しに出来ると、更に効果的ですがやってはいけません。
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