ubuntu というOSを御存知でしょうか。
正確にはOSでは有りませんが、知らなくとも大丈夫です。
日本ではWindowsが普通かと思いますが、自作マニアやアンチ マイクロソフトな皆様は、Linux(リナックス)を使っている人も居ます。この時点でブラウザを閉じたくなるくらい初心者の人でも大丈夫です。
タイトルにある通り、Windowsが起動しない時にパソコン初心者や詳しくない人には、もう駄目だフラグが一瞬で立つかと思います。ハードディスクを外すどころか、現物さえ見たことが無いならば、ubuntuをCDから起動させて内蔵ハードディスクのデータ退避を試みましょう。難しくありません。
ubuntuは無料のOSで、完全に日本語に対応しています。
操作はWindowsやMacが使える人なら直感で行けるでしょう。
■ この方法が使える人の条件
・ 約600MBのファイルをダウンロードできる回線、または気の長さ
・ ISOファイルをCD(またはDVD)に焼く(書き込み)できる
・ 故障を想定したパソコンに光学(CDやDVD)ドライブが付いている
・ 見られたくないデータやプライスレスなファイルを何とかしたい意志
・ 駄目でも私に文句を言わない広い心
上3つさえお分かりならば簡単です。
600MBのダウンロードは、私の環境(光、下り15MB前後)で約6分。
ISOファイルは映画のDVDをアレしたりする人ならば楽勝かと思いますが、書き込み用アプリケーションが無ければフリーソフトのImgBurnがお勧めです。memtest86+の解説にある「2」をどうぞ。
ubuntuをダウンロードする
先にも書きましたがフリーのOSです。金は一切かかりません。
日本の公式サイトはこちらから。
Home | Ubuntu Japanese Team
http://www.ubuntulinux.jp/
左上に「ubuntuの入手」と書いてあるリンクを押しましょう。
色々説明が有りますが、読みたければどうぞ。
緑色のでかいボタンがあります。デザインは更新されるかも知れませんが「日本語 Remix CDイメージのダウンロード」です。他のボタンは気にせずとも結構。
ダウンロードするサイトのリンクが選べます。
どこでもOK。私は富山大学から頂きました。
ダウンロードしたファイルは ubuntu-ja-9.04-desktop-i386-20090510.iso のようになっていると思います。9.04はバージョン、20090510はタイムスタンプ(更新日付)なので、この記事を未来のアナタが見ているならば数値は変わります。
これをCDやDVDへ焼き(書き込み)すると、そのCDやDVDから自動で起動した場合にこのような窓が出ることがあります。私は出ました。自動再生は切っているはずなのですが・・
キャンセルしてCDを取り出してください。
ここからインストールや起動はしません。
ubuntuを起動してみる
ハードディスクの異常か、Windowsが壊れてしまったのか、Windowsが起動しなくともパソコンの電源が入りBIOSが起動するならばubuntuも起動できます。Windowsのロゴが表示されている時に再起動されてしまう不具合などもこれで解決。
Windowsでは無く、ubuntuをCDから起動します。
CDをドライブへ入れて電源をオン。
CDから起動しない場合はBIOSからの設定が必要かも知れません。多少詳しい人ならば知っているものなので、1st bootを光学ドライブに設定して貰う、またはファンクションキーから光学ドライブを選択して起動してください。
見えづらいので拡大して撮りました。
CDから起動するため、そのままEnterを叩きます。
地味なWindows XPのような画面が出ます。赤いラインに沿って点が動いているところ。CDからの起動なので数分かかります。私の環境では3分48秒かかりました。HDDへインストールすると高速かと思いますが今回は目的が違うためCDからの起動のみ。
写りが悪いですが御容赦あれ。
シンプルな赤いWindowsのようです。3倍速いような気もします。
操作はWindowsとほぼ同じ。ボタンの場所が違う程度です。
ハードディスクからUSBメモリへデータをバックアップする
ここでハードディスクが見えなければ残念ながらハードディスク内の領域がおかしくなっていたり、物理的に認識されていなかったりします。Windowsが起動しない程度ならば、ここからハードディスクが見える可能性は高い。
左上のメニュー「場所」からハードディスクを選びました。
私のノートは80GBのHDDが付いていたようです。
クリックするとディスクドライブの中が開きます。
モザイクにしているフォルダはお察しください。
USBメモリスティックを挿すと、自動で認識してくれました。
外付けHDDなど、USBならば大抵は開けると思います。
80GBのHDDと8.1GBのUSBメモリが認識されています。
フォルダを開いてデータをバックアップしましょう。
ファイルが壊れている場合はエラーなど出るかも知れません。読み取りエラー、ファイルが壊れている、CRC冗長エラーが何とか、などと表示されたら、そのファイルは一旦諦めて他のファイル(またはフォルダ丸ごとを)可能な限りバックアップをしておきます。
壊れたファイルのあったフォルダ名をメモ用紙などに書き留めておくと、別の復旧方法が成功した際に無駄が無くて済みます。例えば「マイドキュメントの写真フォルダの2008年の1月フォルダ」などのように。ファイル単位では、どこに何があるのか忘れることが多いためです。
一度開いたディスクドライブは、このようにデスクトップへショートカットが自動的に作られ、次回からのアクセスが容易になります。
簡単な説明でしたが、そのくらいubuntuの操作が簡単になっているということ。WindowsやMacを使ったことがあれば直感で分かります。故障してからでは遅いので、回線と時間に余裕が有り、1枚のCDかDVDがあれば今すぐディスクを作っておきましょう。パソコンが1台しか無ければ、起動しなくなった時には遅いのです。
Home | Ubuntu Japanese Team
http://www.ubuntulinux.jp/
HDDを取り出して消えたデータを復旧する時は、私が以前預かったノートPCでネタにしたので、こちらをどうぞ。故障編はブルースクリーンでWindowsのロゴ途中で再起動してしまう不具合の症状を動画付きでお送りしております。
ハードディスクのデータを復旧、復元、救出してみる(故障編) | BTOパソコン.com
https://bto-pc.jp/repair/bto-pc-274.html
原因不明で領域が飛んでいたので、修復してみました。
上手く行って何よりです。
ハードディスクのデータを復旧、復元、救出してみる(修復編) | BTOパソコン.com
https://bto-pc.jp/repair/bto-pc-275.html
次回はこのubuntuの機能を軽めに紹介します。驚くほど便利かつ高機能になっており操作も進化していました。修理つながりということで、写真満載で書こうと思います。面倒で無ければ、ディスクへ焼いて実際に使ってみましょう。
後編へつづく
Ubuntu(日本語版)の機能を簡単に紹介 | BTOパソコン.com
https://bto-pc.jp/repair/bto-pc-379.html
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