熱暴走とは読んで時の如く、多くはCPUの負荷で発熱が大きくなり、ヒートシンクやファンの性能を上回った時に限界としてマザーボードがパソコンの電源を落とすという働きをします。これは最近での話。
10年以上前の熱暴走とはマザーボードが判断すること無く、そのままCPUやマザーが普通に故障することを指していました。私も当時(486の頃)は、パソコンの中を見たことが無いだけはでなく、CPUは四角いらしい程度の知識しか有りませんでした。
今では壊れやすいダントツはハードディスク、無茶な程小さいファンの付いたグラフィックカード、使い捨て感の出て来たカードリーダーや光学ドライブなど多く搭載されていますが、昔はHDDなど無く、グラボという言葉さえ有りません。
その当時、CPU故障の原因で熱暴走が良く有ったのです。
当時の「パソコンに興味が有り好きで詳しくなりたい」という人間が、故障の原因として「熱暴走」という言葉を頻繁とまでは言いませんが良く使っていました。とりあえずビールのような感覚です。とりあえず故障の原因は熱暴走と言っておけば格好が良い。
このような自称詳しい人間が、本当に詳しくならないまま大人になり、パソコンが不調と言えば「熱暴走」と言ったり書かれているものが目に余ります。私も修理や改造の経験が無ければ、同じような分類になっていたかも知れません。
本当の熱暴走は字の示す通りパソコンの動作が暴走することで、動作していなければ暴走はしていない。電源が落ちる->熱暴走はしていない という事です。
熱暴走は置いておき、熱により電源が落ちる原因。
ホコリがCPUクーラーに詰まっている
最近のパソコンは、ほとんどがネジを0~2本抜けば簡単にケースを開けることができます。やったことが無ければ、これは初心者でも経験しておくべきです。(戻す自信が無ければやめましょう。特にノート)
ケースを開けると基板に大きめのファンが出っ張っており、このファンの中にホコリが詰まる。熱が下がらなければ電源は落ちます。落ちるというより、マザーボードが電源を落としてくれるのです。
体感で申し訳無いですが、私が担当したデスクトップパソコンの8割程度は掃除をした形跡が無く、ホコリに埋もれていました。その中で4割が放熱不良 とまでは行きませんが、効果が落ちている、温度を下げ切れていないPC。
そして100台中2~4台程度はホコリの詰まりすぎで危険な状態。Pentium4の後期やPentiumDの1~2台は実際に故障していました。逆に言えば、それほどCPUというものは故障しにくいのです。
ヒートシンクが外れている
掃除の行き過ぎで、つい外してしまった時。または、部屋の模様替えで移動した際、何気なく落としてしまった。引っ越しの直後に電源が落ちる症状が出始めた、など。
Socket478以前はプラスチックのでかい爪で覆うように取り付けられていますが、着脱を簡単にした最近のIntelのCPUクーラーはLGA775や1366、1156など小さな爪が4本マザーボードに刺さっており、衝撃でアンカー(脚)の1つが破損することがあります。初心者のぶっ壊しポイントでもあります。
PCへの衝撃があったと考えられる、または自分で触った記憶があれば、電源が落ちる原因はヒートシンクが浮いており熱が逃がされていない可能性が有ります。
ヒートシンクとCPUは完全に密着している状態が正常で、一部が少しでも浮けば金属同士なので完全に浮いてしまいます。グリスなどで部分的に繋がっているかも知れませんが、そんなものは放熱のほの字も役に立ちません。
OC(オーバークロック)した
BIOSの設定を変更すれば、見た目は行けているように見えるかも知れませんが、素人や自称パソコンに詳しい人間が手を出すものでは有りません。OCは玄人のチューニング、遊びです。
リテールファンのまま、電源も調整していない、ならばOCが原因で発熱が大きくなっているかも知れません。一定の温度になれば電源が落ちるため、熱暴走とは言えない。
起動してすぐに電源が切れてしまう、BIOSさえ表示できない、設定画面にも行けなくなくなったら、CMOSクリア(BIOSをリセット)してみましょう。この意味が解らない、手順をしらないならば、本当に詳しい人に聞くか、修理依頼をしてこっぴどく怒られて下さい。実際には怒られはしませんが。
オーバークロックを設定する方法(CPUクーラー交換・後編) | BTOパソコン.com
https://bto-pc.jp/repair/bto-pc-372.html
PCの不具合で、安易に「熱暴走かも知れない」という人間に出会ったら、深入りはしないことをお勧めします。熱暴走の意味を知らない程度の知識かも知れません。
自称詳しい人間にご注意下さい。
では、お言葉に甘えて昔のことを語ります。
当時、PC98 486SXを使っていました。
32bitのCPUでしたがその頃は16betが主流で
OSはMS-DOS、アプリケーションはフロッピディスク
でした。パソコン本体が30うん万円、ロータスが
フロッピーディスク2枚で10万円近くした時代です。
メモリ増設の単位は数MB、ハードディスクは1MBが
千円、90MBで10万円でした。現在のようにパソコンが
普及しておらず、快適な環境と決して言えませんでしたが重いとか熱暴走とかは異次元のことでした。
現在はOSが勝るか、CPUが勝るかと言うとCUPが敗北です。OSがあまりに便利になりすぎた為に熱暴走を引き起こしてしまいます。
ブラウザーでもいくつものタブを開いたり、動画を閲覧します。エクセルを使っても、関数やマクロを多用します。今は誰でもがパソコンを使える時代です。MS-DOSはそうも行きません。ネットとも普及しておらず書籍に頼る以外になく、書籍代もばかになりませんでした。気軽にパソコンが重いなんていうのは使い方が間違っており、パソコンの性能に合わせて使用するのがベストかと思います。シャットダウンの多くは熱暴走によるものが多いと思います。CPU・GPUの発熱やメモリ不足などありますが、まず夏場が多いのは誰もが認識しています。ハードディスクはそう簡単に壊れるものものではありません。しかし寿命がありますので使われ方により時期は変わります。頻繁にHDにアクセスし、データが失われて困る方はバックアップまたはRAIDを導入してください。
オーバークロックはマニア以外はなかなか手をださない
と考えられますがパソコンの性能が使用について行かなくなれば致し方ないと思います。その場合はネットで
CPUやパソコンの型番などをいくつか調べて確実な方法
を検索する必要があります。決して難しいものではありません。あなたを手助けしてくれる勇者はたくさんいます。
自分のパソコンの性能に合った使い方をしてあげてください。Windoesは重くなるものですらから。
と言ってリナックスは敷居が高いし・・・。
長々とすいません、乱筆失礼しました。
いつも楽しく読ませてもらっております。
ところで、自称詳しい人間とはどの程度のレベルで線引きされると考えていますか?
決して煽っているわけではありません
PCに詳しい人とは、どの程度詳しければいいんでしょう?
周囲の環境にも依るとは思いますが・・・
そこまで知識をお持ちなら充分で現状のハードウェア(アーキテクチャなど)も御存知なら「熱暴走」の判断は有りでしょうな。
しょぼいノートでは3~4年程前、本当に熱暴走している所を見ました。青や緑のブロックが表示され、低いbeep音が鳴りっぱなしてコントロールどころか電源OFFさえ出来ず。分解しCPUの故障とマザーが焦げて終了しておりました。
古い知識はどんどん使えなくなるため、情報の上書きが重要でしょうね。
極端に言うと知ったかぶりや嘘つきの事を指しています。
私が決めるラインは無く、お書きの通り周囲の環境。
パソコン関連の事で相談する際は、専門用語を並べ立て意味不明な自己満足をする人間に注意しましょうという辺りでしょうか。私もよく「初心者用」などタイトルに書くため自称詳しい人間と言えばそうです。知ったかや嘘は書いていないつもりですが、万一やらかした時のためにコメント欄を開放し記事内容を削除しないという自制をしております。