バックアップ用に使ったCDやDVDメディアの捨て方。
可燃ゴミか不燃ゴミかでは無く、どのように捨てると安全か。要するにデータが見えなくなるよう破壊する方法をいくつか。先日、昔のCDとDVDを廃棄する機会が有った為ネタに致します。
約4~15年経過したCDとDVDの生存数
ハードディスクが激安になった時期は結構最近の事で、私の記憶が確かなら3~4年前頃は250GBが最大で2万円強、160GBでも15千円はしておりました。
HDDが高額な事もあり、昔ながらの方法としてCDやDVDにバックアップを取っていたわけですが、2TBが1万円を切ってしまう現在では不要になり整理する事に。
光学メディアに焼くとこのような面倒事が有ります。
- 嵩(かさ)張る、ケース要りだと更に場所を取る
- 書込1回のほぼ使い捨て状態で勿体ない
- カビや経年劣化による読込不具合の心配
メディアの増加に伴い置き場所に困り押し入れの奥に突っ込んでしまいたくなりますが、カビが心配な為、普通に棚へ置いておりました。保管状態は悪いとも良いとも言えず。その状態で全てのメディアを読んだ結果。
- CD-R・・54枚中51枚正常、3枚不良
- DVD-R・・21枚中18枚正常、3枚不良
不良とは、読めないどころか認識せずドライブの中でウイウイ言ったり回転後に空のメディアだったかの如く止まってしまう状態。
CDは1995年辺りから保管、DVDは何年か不明ですが数年前より数年前まで。DVDは安物が多く結構な確率で読めなくなり、特にDVDは外周が微妙に剥げていたり目を疑う光景有り。
必要なデータの9割以上はHDDにもコピーしており、他は捨てて良いデータのため被害は無かったものの、似たようにバックアップして安心しているならご確認有れ。
読めなくなったCD、DVDを復元する方法
データが保存されている面はレーベル側で、レーザーが当たる面は透明なプラスチックが保護しており、そこに傷や汚れが付くと認識しないなどの不具合発生。
どうしたら良いか例としていくつか。
クリーニング液で汚れを取る
音楽CD同様にクリーニング液で拭き取る方法。キットは千円程度で販売されております。汚れのみなら拭き取るのみ。
表面を研磨したり削ったりする
一応業者も探したものの、更新が数年前に止まっていたり営業しているか不明なサイトばかりで紹介は自粛。なぜ本気でやっていないのか、または廃業と予想するなら、修復機の低価格化でしょうか。
適当に検索していると電動式が7千円で販売中。
http://www.biccamera.com/bicbic/jsp/w/catalog/detail.jsp?JAN_CODE=4953103185999
リンク切れの予感がするため手数ながらURLはコピペにて。
これは電動ですが手動なら4千円程度で売られております。
自分でやる難点としては、万一本格的にぶっ壊してしまっても自己責任。いきなり重要なディスクを突っ込まず練習をお勧めします。私は使った事はございません。
歯磨き粉で研磨し大きい傷を小さくする
傷も種類が有り。発想を変えて大きい傷を小さくするとレーザーが読んでくれるだろうという。本当に出来るのかと疑ったものの復旧出来たようです。
@nifty:デイリーポータルZ:ハミガキ粉でCD復活
http://portal.nifty.com/koneta06/02/24/02/
他にも成功例は有ったものの酢みそのセンスに感心。
もちろんこれも自己責任。失敗したら上に出た修復機を買うなどどうぞ。
ブロックノイズはコピーで復元する事有り
以前、知り合いから復元してくれと持って来られたDVDメディアには、子どもを撮ったホームビデオが保存されていたようで。症状はブロックノイズが頻出し、不定期にガーという雑音が爆音で出力。
私が所有しているDVDプレイヤーでも同様の症状が見られ、無理は承知でパソコンにてコピーするとあら不思議。何事も無かったかのように正常に再生可能。
レーザーに違いでも有るのか、家庭用DVDプレイヤーでは再生出来ないもののパソコンでは普通にコピーが出来た上に治ってしまった例がございます。
DVDの映像が再生出来ない、パソコンで認識はするならコピーしてみましょう。
CDやDVDの捨て方、データを壊し廃棄する方法
ここからが今回の本題。
私が所有しているCDなどはHDDにバックアップして有るため既に不要。どのように廃棄すれば良いのか3種類。
カニを分解するようなデカイはさみで切る
ステンレス製の頑丈なハサミでCDなどをぶった切る方法。
数年前、20枚ほど壊しましたが結構力が必要。しかもメディアの質によっては粉砕する事も有りお勧め出来ない。やらない方がよろしいかと。
CDも裁断出来るシュレッダーがかなり安くなっている
業務用の電動では無く手回しの小型なやつです。個人情報保護の法律が出来た頃は結構高かった記憶が有りますが、何と1480円。
http://item.rakuten.co.jp/sanwadirect/psd-11/
楽天は高確率でリンクが切れるのでURLコピペにて。
レビューを見ると価格相応というか、過度の期待は禁物。但し、紙を1枚切ったりCDを1枚毎バラす程度ならこれでも充分では無かろうかと。
カッターで切れ目を入れてデータ記録面を剥がす
前置きが長過ぎですが、この方法が最も簡単かつ安価で安全。
CDやDVDのデータはレーベル面なので、ここをテープで剥がして破壊。ハサミを使っていた頃に友人から聞いた方法。やってみました。
TDKは太陽誘電製品。10年以上前のCDは焼きに失敗する事が多く、1枚400円もしていたこいつを愛用しておりました。普通のCDでも200円以上。失敗率が50%を超えるならこれを使えと。
聞いた通りにカッターで直線を引きます。乾いたクレヨンの薄皮を切っているような感覚で力は不要。カッターの刃も無事です。
端から捲ると簡単ペロリと剥がれる始末。
ガムテープ側にデータ記録面が貼り付き、残った円盤側は透明のプラスチックのみとなってしまいました。これは凄い。
下にムヒを置いてみた。
Sの右、ムヒが見えなくなっている部分はラベルがまだ残っている部分。
ここまで盛大に剥がす事も無く、数cm切れ目を入れて中心から垂直方向へ剥がせばデータは読めなくなります。慣れると1枚10秒程度で作業完了。
室内でやるならメディアによってデータ記録面のキラキラが舞う事が有る為ご注意有れ。接着すると厄介です。
光学メディアの時代は終了、これからのバックアップ方法は?
CDとDVDの生存数のように、バックアップしているから安心という考えは無し。
劣化したりカビが生えるだろうと思いHDDにもバックアップを残してはおりましたが、HDDがクラッシュして光学メディアも読めなくなっていたらアウト。
私はBTOメーカーで修理をしていた頃を境にバックアップマニアになった為、重要なデータは常に2箇所にコピーを残しているものの、DVDの時代は終了でしょう。ブルーレイでバックアップもしないかと。
- 1回の使い切りで上書き更新出来ない
- 書込は特に、読込がとにかく遅い
- 書込に失敗すると時間と金の無駄
- どこに何が入っているか判らなくなる
- メディアの入れ替えが面倒
これからのバックアップで考えられる最良の方法は、
- データはWindowsが入っているHDD以外(Aとします)に保存
- AのHDDから重要なフォルダを内蔵HDDへ同期、または外付HDDへ
- 更にAのHDDからNAS(LANディスク、RAID1など)へ同期
- 万一を考えて、Aをオンラインストレージにも同期
3箇所にコピーを残しつつ、かつ意識せずバックアップが取れていれば最良。
ここまでする人間はごく少数かと思いますが、私の例では3までやっております。オンラインストレージは以前おすすめとして書いたドロップボックスが良いとは思うものの信頼性が不明。
オンラインストレージが進化して行けばバックアップは最終的に手元に1つ、オンラインに1つが基本になるやも知れず。
コストを計算すると。
- 2TBのハードディスクを2000GB、単品9千円とすると1GBあたり4.5円
- DVD1枚(4.7GB)価格コム売れ筋の50枚千円で、1GBあたり4.3円
4.7GBフルに使える事は少ない為、HDDが安くなる事も有り。
とりあえずDVDやCDは過信しない事。HDD複数状態を検討を。但しHDDも過信せず、突然故障した時の為にバックアップを。
これは!ガムテの発想はなかったw
5、6年前になるでしょうか、個人情報保護法が施行されて、情報通信系の企業がISOやISMS認証を取得するのに躍起になっていたころ、毎月どころか毎週のように受講必須のセキュリティ講習だの研修だのが催されていて、そこでCDの廃棄について説明があったのは、とりあえずレーベル面をカッターで切って削れとかいうレベルのものでした。
画像を拝見して何その剥がれっぷりw
切ってからガムテで剥がすの有効過ぎフイタ
ちょっとセキュリティの講義しにいってくるw
マカフィーのオンラインバックアップサービスがこちらですが、
http://home.mcafee.com/Store/PackageDetail.aspx?pkgid=348
「容量無制限」という点が強気ですね
庶民A さん、今日は。
マカフィーはインテル様に買収されてしまいました。
将来、どうなることやら・・・
この業界はある日突然閉鎖、と言う事もままあるんで、実態のないバックアップはやはり怖いですね。
UPS常時稼動これで停電も怖くないぜ!!
と思いながらHDDでバックアップしてても雷が落ちたら終わりな件というか終わった
ソースは俺
内蔵2台でバックアップし、外付け1台にもバックアップしている私は小心者。
こんばんは。
データの保存方法について、大変興味深く読ませていただきました。大事なデータをCD・DVDに保存したものの、1枚だと消えた時に困るなー、2枚焼くとかさばるしなー、と悩んだりしてましたw
CD・DVDのラベル剥がし、なんて初めて見ました。あんなにきれいにはがれて、データも抹消できるできるとはw
少し教えていただきたいのですが、データのバックアップ用に内蔵のHDDを購入しようかと思っていますが、このバックアップ用の2台目のHDDは、データのやり取りをしていなくても回転しているものなのでしょうか?回転しているならば、経年劣化していくように思いますが。本体HDD?同様、バックアップ用のHDDも5~6年を目安に交換していくものと考えておいたほうがよいでしょうか?
さんたさん、おはようございます。
データがとんでしまうと困るからバックアップをとるわけですよね。
きっちり同期できていれば、同じデータが2つ有る訳です。
年数・使用状況ににかかわらず、元データのHDDとバックアップのHDDのどちらが先に逝ってしまうのかは、誰にもわかりませんし、たとえ5~6年でHDDを交換してもそのドライブが1年保たずに逝ってしまう可能性もあります。
まあ、片方が死んでも残っている方から復活できますから、あまり神経質になってもしょうがないと思います。
極端な話をすると、同じPCケースに入っているなら、マザーや電源が死んだ時に道連れとなる恐れも有るわけです。そうしたらDVDなりBlu-ray なりにバックアップした上でさらにHDDにも・・・等と際限が無くなってきますけどね。
返信ありがとうございます。
やはり、壊れるもの、と考えておかないといけませんね 絶対にデータがなくならない!というものができたらいいのですが。少々高くても需要はあると思いますが。
写真データなんかはプリントアウトしておくのが一番よいのでしょうねw
さんたさん、こんばんは
既にお分かりかもしれませんが、HDDは内蔵・外付け問わず、アイドル状態という言葉通りに通電状態ならば回転し続けています
そのためデータ保存用ドライブは、静音性に加えて省電力性も問われます
年に何度か有るコメントでコメントが補強されて行くという大変有難い事。気になった所のみ返信を。
> TakaQ さん
コツは外周にちょいと切れ目を入れてガムテープを載せると剥がれる所。カッターの刃が気になりますが2箇所を数mm切れば後はガムテープが連れて行ってくれます。
> 庶民A さん
これは知らなかった。
通りすがりの偏屈物 さんが書かれたようにインテルのマカフィー買収はほぼ確定のようですが、金を払っていればサービス継続は企業の常識と考えると現状では最良のオンラインストレージかも知れない。問題は速度と機能と分かり易さ。個人的に最も気になる信頼性はクリアしております。
> さんた さん
解答出ておりますが補足すると、HDDは明日故障する物と思う事。回転は電源が入っていれば常時駆動、但しNAS(ネットワーク略ストレージ)などで5分アクセスが無ければ自動停止という機能も有り。
体感ですが年数や使用頻度無関係にHDDはぶっ壊れてくれます。記憶(記録)する媒体は人間でさえいつかは壊れてしまう。人間はバックアップ出来ぬもののパソコンのデータはコピー可能。有難い事と思って常に1つ以上はバックアップしましょう。
プリントも結構ですが、プリントやネガをデジタルデータとして取り込んでバックアップも可能です。
http://journal.mycom.co.jp/news/2010/08/20/089/