パソコンのチューニングソフト、PC Maticの宣伝では無く試用。
パソコンのチューニングは大別2種類とすると、ハードウェアの性能を100%以上にするオーバークロック。ソフトウェアでは重くなるWindowsを元の100%に近付けようとするクリーニング、とするならPC Maticは後者。中々高機能のようなのでやりながら書く事に。
有料のライセンス版以外に無料も有るらしく早速試して参ります。
数箇所で宣伝されており、その中からマイコミジャーナルより。
クラウド型PCチューニング「PC Matic 2011」が発売 | マイコミジャーナル
http://journal.mycom.co.jp/news/2010/08/12/055/index.html
マイコミの記事によるとPC Maticとは。
- 全米200万ライセンスを販売
- パッケージ版の価格は5,980円(5台まで)
- オンライン版は4,980円(5台)、9,980円(10台)、59,800円(50台)
- 対応OSは、Windows XP、Vista、7(全て32/64bit対応)
- 診断結果のみ表示してくれる無料版のダウンロード有り
米国200万ライセンスが多いかは不明ですが、最大5台のライセンスで4980円は安い。WindowsもXP以上なら行けるらしく、Windows7で流行りつつある64bitも対応。
無料版をダウンロードさせてもらいましょう。
PCマチック 全米人気No.1のPCチューニングソフト / PC Matic
http://pcmatic.jp/
トップページがダウンロードページになっており、この辺りは日本より海外の方が上手い。この辺りとはランディングページの事ですがパソコンとは関係無いので次へ。
ファイルサイズは約10MB、光回線なら数秒で落ちて来ます。
ダウンロードしたファイルを実行するとインストール開始。
日本語が選択出来る上に、説明も普通に分かりやすい為特に迷う事は無かろうと。同意したり次へをクリックして進みます。
XPではこのような窓が出る事も。
Visual C++の何かをインストールするようなので逆らわず入れてしまいます。
起動すると下のような画面に。
上3つのアイコンらしき画像は単なる説明。
下のストアは購入案内が表示され、その右ユーザガイドはPDFへリンクされており日本語のマニュアルが表示されます。
右下の無料スキャン開始をクリックするとスタート。
初回起動時は上のような画面が出て設定を聞いて来ます。
ディスクはやるとして、ベンチマークも断る理由無し。マルウェアは他のセキュリティソフトが入っているなら無視して構わないかと思いますが長時間要して良いならお試し有れ。私は待てないので、マルウェアのチェックは外しております。
下2つは設定を保存するならチェック、更に次回起動からこの画面を非表示にするならその下もチェック。全て確認が終われば右に有る「続く」のクリックでスキャンが始まります。
速度関連のチェックから。
ゴミ箱をチェックされているようですが、私のゴミ箱は10GB取っているものの数十秒で完了し次へ。この後、CPUなども確認が入ります。
何故かウィルスの定義ファイルをダウンロードしているようです。
チェックしなくともファイルのダウンロードはする仕組なのでしょう。
マルウェアをスキャンしているようです。やるなと設定していましたが何故か。5分超えるようなら止めようと思ったものの数分で次へ。
終了直前、パフォーマンスの項目でパソコンの感想を書かされます。
非常にとは言えないものの5年前のハイスペックPCに不満は無く。動作も遅くは無いし、再起動など特に必要無く。感想文を書く欄が有るものの、どこでどのように表示されるか解らない為、空欄としております。
後で分かる事ですが、検査しているPC(マザーボード)のユーザ評価が匿名で表示される箇所でした。
全ての検査が終わると下のように結果が表示されます。
要した時間は約5分。世界ランキングはワースト20%圏内。Pen4-550です。
何やら赤いマークが出まくっている中で、その他に有るドライバテストが気になり赤をクリック。
GeForce6600のドライバが今年更新されたようで、推奨のバージョンと日付が表示されております。これは凄い。
その下はイーサネット、マザーボードはMSIの915で確かにRealtekが載っております。これら2種類が最新では無いとして赤くなっていたようです。
フリーソフトでも入っているドライバの最新を一覧し、ダウンロードのリンクまで表示される物は有りますが、それより見易い。但しPC Maticからのダウンロードは無料版では出来ないようで、全て診断のみとなっております。
続いてユーザ評価の星3つをクリック。
MSIの915マザー、モデルナンバーはms-7058ユーザの評価を表示。
満足が71%、非常に満足が12%、計約83%のユーザがms-7058にご満足されている様子。私のPCの中では既にぶっ壊れる寸前ですが、動いているならよろしい。
サイコムで自作状態の為、モデルが登録されていないのだろうと予測出来ますが、DELLなどの海外でも有名なメーカーでは、シリーズ名(OptiPlex755など)表示されます。マイコミジャーナル掲載のスクリーンショットを参考。
続いて気になるベンチマーク。
なぜかスルーされておりメモリと概要以外が空白。
下20%圏内とは、メモリとインターネットのみで計測されたようで。ディスクも空白ですが、スキャン中の画面を時々見ていた限りではCドライブのみ。無料版の為かも知れません。
もう1つ良い機能として、Windowsのタスクマネージャ(プロセス)からも見えますが、何というプロセスがメモリを使用しているかの一覧も。
表示のみならず、最近使っていないアプリケーションと関連付けて無駄に容量を食っているなら消した方が良く無いかというアドバイスも別の項目でやってくれます。
高機能なPC診断ツール、PC Matic(無料版)を勝手に評価
無料版では診断結果は出るものの、改善のアクションは搭載されておらず、それを踏まえての感想文として。
この高機能で5台分ライセンス5千円は格安
日本語用ダウンロード版ではPC5台まで4980円で使えるという意味です。1台でも5千円なので複数有れば有るほど割安に。
通常この手の有料ソフトは1ライセンス1PCで5千円以上が日本では多く、中には5千円以下のソフトウェアも有るもののここまで高機能では無く。
10台9980円は計算間違っとるのか5台用ライセンス2個の方が安く上がりますが、50台(以内)59800円は・・1台あたり1196円。なぜか高くなる為、理由を問い合わせるか5台分を複数購入が安くなります。
ログイン後のPC管理が一括出来て楽などの付加価値分でしょうか。
初心者や企業のメンテナンス放置PCに最適
今回の試用は私が今これを書いているメインPCのため、重くなる要素は意図的に排除しており、神経質ではないもののそれなりに普通の速さを維持しております。
その意味が分からない本格的なPC初心者や、誰も責任を感じず放置されてしまう業務用パソコンでは、これ1つ入れておけばWindows内のメンテナンスが自動化される意味でよろしいかと。
作業時間1分の短縮は時給1200円の人間が使うなら20円分の効率化。
1日10分短縮でも22日では4400円。40Wの蛍光灯27本を1日8時間消灯と同等の経費削減。エコや節電とか自己満足している頭の悪い管理職は是非ご検討下さい。
DELLやHPパソコンでは付加価値有り、画面が見易い
これが日本で普及すれば、DELLやHP以外でもNECや富士通、東芝やソニー製品もレビュー画面に出るやも知れず。既に対応しているかは不明、私がその手のセレブPCを持っていない為。
その他、画面がかなり見易く、多少の英語は有るもののそれらは項目ごとの名称で有ったり、特に分からない言葉は無し。説明は全て日本語、改善などの動作も日本語で書かれており充分と言えましょう。
PC Maticは大袈裟過ぎて偽セキュリティ商売な感有り
本当に良いサービス以外を私が褒め過ぎて終わるわけが無く、いつも通り手のひらを返します。ここからは個人の感想としての口コミ。
確かに高機能かつ簡単操作で画面も見易い、そして価格が格安では有るものの、だから何だという項目が多く、更に大袈裟すぎて笑えない赤マークも有ります。
例としてレポートのアドバイス。
ずらっと赤いマークが出ていますが、私の知識の範囲ではいずれも現状で支障有る項目は無く、改善出来たとしてもチューニング前と大して変わらない項目ばかり。またはレジストリを修復するという意味不明な物。
特に断片化に対して厳しいようで、デフラグ無視派の私のPCでは断片化し過ぎという警告が多発。注意書きには断片化していると最大60倍遅くなる(1秒の処理が60秒かかる)などと脅しており、理論的にはそうかも知れませんが、本当に60倍遅ければそれはハードディスクが故障しているだろうと。
海外のノリな為「大変だぜジョニー!キャシーがお前の為に誕生日祝いをしてくれってさ!haha!」のように大袈裟で普通なのやも知れませんが、純和風なマイ肉眼スキャンによる診断結果としてPC Maticの書き方はやり過ぎ。
偽セキュリティソフトで有りもしない脅威(ウィルスなど)を警告して金を払えという犯罪が有りますが、それとは全く違うものの、大した事でも無い割に警告が大袈裟という見方をすると、この無料版には通ずるものが有りましょう。
本格的なPC初心者が数年使用したPCや、誰も気にしない企業PCなどではこの手のツールに任せて金を払い続けた方が動作は安定し速くなると言えお勧めしますが、過度の期待をしてはなりますまい。
以上は私の感想文。可否は自分の判断で。
BTOパソコンで注意すること
本文中にドライバを見てアップデートが有ったらしい事を書きましたが、BTOパソコンも自作のように市販品同様の扱いを受ける為、PC Maticの有料版ではドライバをアップデート出来ると思われます。
メーカーにより違うと推測しますが、中にはドライバのアップデートにより不具合が出た場合、ユーザ故意の修理として有料になる事が有りましょう。
見た所ドライバ以外の項目は最適化や改善して良いように見えますが、ドライバやアップデートが何の事か分からない程の初心者なら、下手に使わない方が良いかも知れないと脅しておきます。
PC Matic、どちらかと言えばお勧め、と致します。
悪いツールでは無いけれど、使用しているユーザによっては価格程の価値は無いかも知れず。マイコミに書かれていませんが価格は1年間ライセンスです。
無料版の警告レポートで煽って製品版買わせる商法は、この手のソフトだと相当有効なんでしょうね。最近ありがちと言うか、よく見かけます。
一時期同様に各所で評価されていたもので「Advanced SystemCare」なるソフトがありましたがそれもこの系統で、機能限定の無料版を使うとアレがマズいコレがマズい出た挙句、でも製品版なら全て解決(キリッ
ってなところまでまるで同じでフイタ
どうも胡散臭いというか私はどうしても以下のように脳内補完されてしまうので、まず製品版買うことは無いです。
メーカ:これスゴイですよ。取り敢えず無料版あるから試してください
↓
ユーザ:使ってみたら警告出たけどどうするの?
↓
メーカ:無料版じゃ対処まではできませんが製品版ならできますよ。
↓
ユーザ:①金取るならイラネ or ②じゃあお金払います。
↓
メーカ:うはっ、結構払うヤツいるよ。ウマ~。俺の煽りセンスsugeeeee
いや、まあ、全て妄想ではあるのですけどw
私にはレポートの意味が解らないレベルの層をターゲットにしつつ、意図的に不安を煽って製品を買わせているようにしか見えんのです。
日本で通用するか否かが見ものですな。
私の脳内海外では
「ジョニー大変だ!僕のPCにはこんなにメンテする箇所があるってさ!ジェシーも心配してたよ!どうしたら良いと思う???」
「Oh My God・・・マイケル、それは激安、ぜひ導入すべきだ・・」
「だよな!?HAHA!」(ポチ)という流れ。
対して日本
「ムム・・拙者のPCが荒れているでござる」(検索)
「ヒツジ先輩・・何奴?・・こやつ正気か?」
「良かろう、また来年検討するでござる」
ニンニン
それは冗談して、無料で全部やってくれるなら有っても良いけれど、大袈裟過ぎてかえって疑わしいという自作変態多数な日本では通用しないかも知れない。