パーツ交換や増設の中でも最も簡単と思うメモリについて。
Windows7が出た辺りからメモリの容量は増大し価格は大暴落。今や標準でも2GBや4GB、時には8~12GB載っている事も有り、今時メモリ不足はまず無いと思うけれど、Windows Vista以前のOSなら確認してみましょう。
パソコンの動作が重い原因はメモリ不足かも知れない。
メモリ不足か確認する方法
XPの場合は、キーボードの「Ctrl」と「Alt」キーを押しつつ「Delete(Del)」キーを押してタスクマネージャを開き、パフォーマンスのタブへ切替。
見る箇所は2つ、左下のコミットチャージの最大値がメモリの使用量で画像の例では940MBくらい。
このWindows XPが認識しているメモリ容量は、右上の物理メモリの合計欄で約3.3GB、3340MBくらい。
2.3GBくらい空いており余裕なので、このパソコンはメモリ不足では無し。コミットチャージの最大値が物理メモリの合計の値に近いならメモリ不足の可能性有り。
Windows7も似たような操作で、Ctrl + Alt + Delキーを押しタスクマネージャを起動。パフォーマンスのタブへ行くとリソースモニターというボタンが有るのでクリック。
左下の枠内がメモリ全体を表しており、緑が使用中、青のスタンバイはXPでいうシステムキャッシュの部分、水色が空き容量。青は気にせず、緑が目一杯横に広がっているならメモリ不足の可能性有り。
いずれも私が適当に撮っておりますが、これらはパソコンを起動しいつも通り利用している時に見た方が確実。
Windows起動直後はメモリ使用量が少なく、私のXPパソコンを例にすると最初は600MB、Firefoxを開くと900MBくらいへ。他にアプリケーションを開くと1.1GB超えなど。
メモリ不足になりそうなPCとOSの種類を挙げると
- ノート:Windows Vista以前、全般
- デスクトップ:Vista以前の自作PCやBTOパソコン以外
- 5年以上前からメモリの増設や交換をしていないパソコン全般
NECや富士通など有名メーカーのパソコンなら、Vista以前はメモリ搭載容量が極端に少なかったりするので該当の可能性大。また、NECなどはスタートアップにお節介ソフトが満載されておりメモリ使用量が標準で特盛。
Vistaはメモリ使用量が多い割に発売当初はまだ1GBでも大容量メモリと言われた時代なので、特に初期のVistaパソコンはご注意有れ。
XP以前のOSはメモリ使用量は少ないけれど、メモリそのものが1枚512MBくらいx2枚が一般的な大容量だったのでこれも注意。
メモリの種類を確認する方法
ケースを開ける、または軽く分解して現物を見るとシールに記載が有るけれど、そこまでして見ようと思わないなら、CPU-Zというフリーソフトを使いましょう。
CPUID - System & hardware benchmark
http://www.cpuid.com/index.php
ダウンロードし起動したならタブをSPDへ。下の画像はバージョンが古いのでデザインが違うかも知れない。
ポインタ(マウスの矢印)で指している箇所がメモリスロットの切替で、私のPCを例にしておりますがSlot#1~3にメモリが挿さっている事が確認可。
ポインタの右、DDR3がメモリの種類で少し古ければDDR2、更に古いならDDRと書かれているかと。ノートの場合はDDR3でもSODIMMなど小さい物になるので、ピン数など仕様書を確認した方が安全。
Module Sizeがそのスロットのメモリ容量で、上の場合は2048MB(2GB)x1枚の事。Max Bandwidthは速度で上の場合はPC3-10700。他はマニア用なので見なくても結構。
というわけでこのメモリは、DDR3メモリの容量2GBで速度はPC3-10700。重要な所はDDR3の部分で、DDR2などは物理的に挿さらないのでご注意有れ。
メーカーPCならバッファローの自動検索で行けるかも知れない。ブラウザはインターネットエクスプローラーのみ。
対応検索 | BUFFALO バッファロー
http://buffalo.jp/search/pc/
初めて使うならプラグインのインストールが出ると思うのでインストールする、で。自作PCなどバッファローが知らないPCは出ないと思われ、仕様では無くPCの型番情報を抽出していると推測。
駄目ならCPU-Zで調べましょう。
メモリ交換や増設で注意する事
思い付きで8つ。
1.種類は合っているか
上で種類を調べたようにDDR3仕様のマザーボードならDDR3メモリしか挿さらないので必ず合う物を。PC3-8500など速度の部分はもちろん速い方が良いけれど差の体感は困難。
マザーボード側がPC3-10600までしか対応しておらずPC3-12800を挿すなどしても遅い方に合わせて動作するので滅多に支障は出ず。
可能なら上限の速度に合わせましょう。
2.空きスロットは有るか
パソコン通販の仕様ページやカタログなどで大抵は表記の有る空きスロットの状況。BTOパソコンならまず書かれており、以下のような感じ。
- メモリ4GB(2GBx2、DDR3 PC-10600)スロット数x4、空きスロットx2
- メモリ2GBx2[空き2]
空きが0なら増設は出来ないので交換へ。
3.チャネル数はどうする
現役PCならデュアルチャネルをサポートする物が多く、スロット4で空き2なら同容量のメモリを2枚、スロット2で空き1なら容量や速度を合わせて増設すると若干速くなる仕組。
私のPCはメモリスロットが6有り、トリプルチャネルx2というやや変わった仕様なので、増設する枚数はスロットやチャネル数により考えましょう。
デュアルチャネルなどの効果は微妙なので気にしなくても良いレベル。
4.最大と認識する容量
搭載出来る最大容量は完成品PCなら仕様通り、自作PCや自作代行ならマザーボードの仕様に記載の通り。
他にも制限が有り、Windows XPなど32bit版OSなら3.3GB以上は認識せず、Windows7 Home~なら16GBまで。その他CPUにより制限されている事も。
最大認識容量が判らないなら自作PCでは無いと思うので、仕様書を見たりメーカーへ電話やメールし確認してみましょう。
5.増設や交換して良いか
ここでの良いかどうかはメーカーの保証期間内か外か、または改造防止の封印シールが貼り付けられていないか。
メモリ交換や増設を自分でやるならメーカー修理の際は元に戻せば良いけれど、他人や業者に任せるなら戻し方を習っておきましょう。
また、昔のNECやソニー製品はネジやフタに封印シールが有るかも知れないので、剥がしたり壊して先に進むならメーカー修理は出来なくなると覚悟しましょう。
最近のPCは封印が無い物が多いので無ければ気にせず。PCのマニュアルにメモリの交換方法が書かれているなら大丈夫。
6.メモリやマザーの相性
自作PCのような博打になるのが相性問題。
メーカーPCなら型番で検索し増設している人を探したり、上で書いたバッファローの製品検索からメモリ型番を調査。
最近のメモリは相性が出たとか滅多に聞かないけれど、DDR2以前で古くなればなるほど規格は合えど認識しなかったり起動しない事がございます。
ちなみに私のメインとサブPCに搭載のCore i-3桁は電圧が1.65V以下のメモリで無ければマザーボードの寿命が縮まるとインテルがASUSへ言ったらしいので、初代Core iシリーズなら妙なメモリに手を出さぬように。
7.チップが両面か片面か
相性とはやや違うけれど、DDR無印時代のメモリはチップが片面か両面かで認識しなかったり電源は入れど進まなかったり。
同じメモリ容量でも、例として256MBの片面8チップなら32MBx8つ、両面16チップなら16MBx16個となりマザーボード側の仕様に合わせましょう。メーカー製PCならここまで書かれないので完全に博打。
8.グラボの増設も考える
PCにグラボ(ビデオカード)が無くマザーボードやCPUのグラフィック機能を使っているなら、メインメモリからVRAM(ビデオメモリ)として割り当てられる仕組。
グラボは安くとも4千円くらいするのでメモリを増設した方が安いけれど、描画性能が必要な用途ならメモリでは無く敢えてグラボを増設してみる手も有りでしょう。
フォルダやブラウザなどを閉じる際に舞台の幕が閉じるように上から下へゆっくり消えて行くならグラボを載せても良いかも知れない。
メモリの相性やエラーチェックはMemtest86+(まとめ)
メモリテストの定番と言えるフリーソフトがMemtest 86+。
エラーが有る場合は2~3回(2~3pass)程度で数行赤くなるという見易い仕様。このソフトは実は相性チェックにも利用出来、相性問題が出ている時はチェック開始直後から凄まじい勢いで真っ赤な行がスクロールして参ります。
一見すると普通にWindowsが起動しても、不定期に再起動したりデスクトップ画面が出なければ相性問題の可能性。ウィルス感染やCPUの故障に似ている為、メモリの交換や増設した後は必ずMemtestでチェックしてみましょう。
交換作業については以前動画を挙げたので参考まで。
静止画の方が良いならIOデータの図解が分かり易い。
メモリーの増設方法|メモリー総合サイト|IODATA
http://www.iodata.jp/promo/memory/add/installation.htm
以上、メモリに限らずパーツの増設や交換は自己責任にて。メーカー修理の際は元に戻して依頼しましょう。修理を断られたり有料になる事がございます。
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