昨日は不具合の症状よりデータを退避(バックアップ)し、別のHDDへOSを再インストールしました。今回はデータを復旧し、きれいになったWindowsで以前の環境を可能な限り復元します。
一応お決まりとして書いておきますが、データや構造の復旧方法はパソコンにより異なる為、私が書いている方法を鵜呑みして不具合が出たりデータが吹き飛んでも知りませんので悪しからず。
OSをクリーンインストールしたHDDへデータを戻す
Cドライブ直下やデスクトップにフォルダを置き「全部ここに入っています」では親切ではありません。今回のユーザは、7年前からXPを毎日使用しているため、パソコンの扱いとしては中級か上級と言えます。ディレクトリの構造までは御存知無いかも知れませんが、そこは説明するという事で。
Windows再インストール時のユーザ名は適当
後で消すため、メーカーPCで多い「Owner」という名前を付けてインストールしました。判りにくいため、ユーザ名をリストにします。
- Owner : 新規インストール用に作成した管理アカウント
- UserA : 元のデータでメインに使っていた管理アカウント
- UserB : 同じく、家族で使うサブの管理アカウント
上記のUserAとUserBを復旧します。
Ownerから管理者アカウントを作成し、データを戻す
最初はこれ1つしかアカウントは無いため、コントロールパネルからユーザーを追加。2つの管理者アカウントを作るわけですが、ユーザ名を「UserA」「UserB」と、同じものにします。
見た目アカウントは作成完了していますが、実際には個別のフォルダが作られていません。ログオフまたはユーザの切替で「UserA」からデスクトップを表示させ、更に切替で「UserB」でも一度ログインします。
CドライブのDocuments and settingsフォルダに、AとBのフォルダが作られていれば準備完了。
元のユーザ名が「パパ」「ママ」や「太郎」「花子」であれば、全く同じ名前で空のフォルダを作ります。
データを「上書」して戻す
スリムケースで無ければ2ndとして接続すればOKですが、Dimention4500Cの光学ドライブはノート用となっており増設不可。バックアップしたデータは私のPCに増設した内蔵HDDに入っている為、一旦Dimention側のHDDを外して再度私のPCへ取付。
バックアップした、WindowsフォルダとCドライブ直下のファイル以外を全て上書きでコピーします。万一を考えて移動では無くコピーです。消すのはいつでも出来る。
ここで「UserA」と「UserB」も同時に上書きされるため、先に作成したダミー達も上書きされるという事です。AとBでログインし、以前の環境が戻っているようなら、AまたはBから始めに作成した「Owner」をデータフォルダごとアカウントを削除して完了です。
プログラムファイルやドライバの再インストール
見た目は以前使用していた状態に全て戻ります。デスクトップやタスクバーの設定、フォルダの構造まで全く同様に元通りに見えますが、有るものはデータのみでレジストリや設定は全て空になっています。
Windowsはアプリケーションが入っていない、認識していないため、実行ファイルへのショートカットやファイルの関連付けもされていません。改めてアプリケーションをインストールし、周辺機器のドライバを全て当てると9割以上は以前の環境が戻ります。
注意する事はメールソフト。
私はBeckyというシェアウェアを使用しており、フォルダを移動するのみで完全に復元出来ますが、例としてアウトルックエクスプレスはアホなので、起動すると初期化しフォルダを新規で作って全部消す事が有ります。
メールのデータは暗号化されている事が多く、隠しファイルやシステムファイルも混ざっているため、バックアップはまだ消さずに完全に元に戻してから削除しましょう。
ハードウェアの構成を見てユーザの不満を聞き提案
今回のDimension4500Cの仕様は、Pentium4-2.8GHz、メモリ256MB、HDD120GB、DVDコンボドライブ、となっています。ウィルス対策ソフトを入れると動作が重いと言われていた為、メモリを256MBx2または512MBx2への増設を勧め、512MBx2への変更が決まりました。
相性保証の有るツクモで2枚が送料込み約4500円。安くなったもんです。
その他は不満無しとして、クリーニングをして返却となります。ヒートシンクにホコリが付いていますが、7年間ケースを開けた事が無いにしてはきれいな方です。
半分切れていますが、黒い部分のCPUファンは大変静か。私のPCもPentium4ですが標準で付属しているリテールファンを使っていた頃は、扇風機の中程度の音、高負荷時には扇風機を強にした程の騒音でした。このファンは無音かと思う程の静音。HDDの読み書き音の方がうるさい。
ケースを開けた全体。
判りづらいですが、左半分がマザーボード、右は直角にケースの逆側が開いており、天井にHDDなどが張り付くように設置されています。
このケースは天地両方のボタンを押しながら開ける事が出来、パーツは全て工具無しで交換する事ができます。
余ったメモリとハードディスクはどうするのか
メモリを1GBへ交換した為、256MBのDDRが1枚。ハードディスクも交換し、OSを再インストールしたため120GBのWesternDigitalが1台。これらは予備パーツとして保管し、HDDは外付けのケースを購入する事でバックアップ用にできます。
DELLのPCが壊れたと良く聞きますが、その多さは分母である販売数に比例し、こちらのように約7年毎日使用してもハードウェアがどこも悪くならない場合もあります。
電源が劣化している可能性も有りますが、私がメモリの交換を提案した理由はこの辺りに有り、まだDimension4500Cを使うというユーザの決定から作業したものです。
性能にこだわり、新製品や増設もよろしいかと思いますが、用途として問題無く満足に使えていれば、買い替える必要は無く、クラッシュさえしなければデータも継続して引き継ぐ事が出来ます。
余談ですが、こちらのユーザは数年前からの付き合いで、他の人間には修理など依頼されないと言われています。これはデータを預けるという信頼からとの事で、見知らぬ人間にパソコンを丸ごと預ける事は恐いという考えらしいです。
メーカーでは情報漏洩に注意が有り、複数人で作業するため不正などは無いと信じますが、自称を含む趣味の延長のような町の修理業者に、自分の目の届かない環境でデータを見られるかも知れないという事が不安になるのは当然。
訪問修理ならば監視出来ますが、今回私が預かったような状態では信用して貰うしか有りません。もちろん私もそれに応えますが、逆に見知らぬ人間のPCを自宅へ持ち込もうとは思いません。
設備のみでは無く、メーカー以外での修理やサポートの依頼は人間を良く見て預ける事をお勧めします。
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