ハードディスク(HDD)の市販品では最大2TBまで上昇。
私が修理現場に居た約3年前は、2.5インチHDDでノートが最大120GB、3.5インチHDDのデスクトップは320GBが最大で2万円を軽く超えていたと記憶。2TBを2000GBとして当時のHDD何個分かと計算しつつ、1GBあたりの単価が下がったものだと感心します。
SAMSUNGより2TBのHDDが実売9千円を切り発売
HDDのメーカーと言えば現在は主に4社。
- Seagate(シーゲート)
- SAMSUNG(サムスン)
- WesternDigital(ウェスタン・デジタル)
- HGST(日立)
修理担当当時はノート用の2.5インチで東芝、富士通も有りましたが最近では業務用でしか話を聞かず。
良くDELLのハードディスクは壊れやすいとかソニーのHDDは質が悪いなど言う自称上級者なクレーマーが居られますが無理が有ります。ケース以外はどこも大して変わらず、HDDで言えばBTOも自作も有名メーカーも同じ物。
4社中で2TBを出していなかったSAMSUNGより、ようやく発売。
価格は今更驚かない9千円割れ。先月WesternDigitalの2TBが遂に9千円を切った所でした。
各社の比較を秋葉原の現地価格より。
SAMSUNG HD204UIの概要(2010年8月21日号)
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20100821/ni_chd204ui.html
たかが1~2千円程度の差ではあるものの、日立やSeagateよりWD(WesternDigital)やSAMSUNGが安め。WDは売れまくり祭りになった為に値下がりが激しかったのだろうと思いますが、新発売でSAMSUNGが9千円を切れるという事は、2TBの価値は既にこの価格。
ちなみに私も先日WesternDigitalの2TBを買っておりますが、日立とSeageteの評判が価格コムの口コミで悪過ぎた為。
SAMSUNGも悪いメーカーでは無いというか数本しか触った事が無いため何とも言えず。新物は危ないのでSAMSUNGファン以外はしばらく様子見でしょうな。
HDD容量別の価格相場(2010年8月末頃度)
先に価格.comのHDD(3.5インチ)ランキングより。
ひどい暴落っぷりですな。値下がり大歓迎。
メーカーや性能で差は有るものの、特殊な物を除き各容量の最安おおよそ。
- 2.0TB・・・9000~11000円
- 1.5TB・・・6500~9000円
- 1.0TB・・・5500~7000円
- 750GB・・・5000~7000円
- 500GB・・・3500円~
- 320GB・・・3500円~
- 250GB・・・3500円~
- 160GB・・・3000円~
- 120GB・・・3000円~
750GB以下は趣味というか、回転数など性能にこだわる品々となっており、その他は容量に対する価格差ほぼ無し。さすがに3000円ともなれば利益が有って数百円。需要が縮小されると在庫するだけ面倒という事になりましょう。
こうして全体を見ると値下がりの早さはひどいですな。その分、BTOパソコンでは大容量が標準になり、数百GBが標準搭載なら本体価格の値下がりに影響しているのだろうと思われます。
勉強したい初心者用のHDD性能の見方
他人に教える程には詳しくなりたくないけれど、単品で買ったりBTOパソコンのカスタマイズ時に仕様を見る際に知っておきたいいくつか。
例として今回新発売のSAMSUNGの2TB(HD204UI)より。HDDのラベルを撮影した良い写真がASCIIに上がっていたので引かせてもらいます。
ASCII.jp:SAMSUNG初となる容量2TBのSATA HDDが今日から店頭に
http://ascii.jp/elem/000/000/549/549073/
全体の写真。
これの本体上部の拡大。
上から行きましょう。
Model:HD204UI
モデル名は私が良く型番とか書いている商品の名前。HDはハードディスク、20は2TBを表しているのかと思われますが私はSAMSUNG社員では無いので不明。1.5TBは「HD154UI」のように規則性が有るため、ストレージマニアはこれを見ただけで仕様を記憶から引き出せるのかも知れない。
日立の例では、HDS721010CLA332が1TB、HDS721050CLA362は500GB、のような目印も。CLA後ろの3はSerial ATA 300を表していそうですが、これ以上知りたいならHGSTの公式などへどうぞ。
(2TB/R54/32M)
省略されていますが左から、容量、回転数、バッファ(キャッシュ)容量を指しております。容量は2TB、5400回転(5400rpm)、キャッシュ容量32MB、という具合です。
容量は良いとして、回転数は250GB主流当時までデスクトップ用の3.5インチは7200rpmが普通とも言えましたが、大容量では最近は5400rpmが多いようです。
キャッシュは多い方が良く、このサムスンHDDでは32MBですがWesternDigitalの2TBは64MBなど差は良くある事。この容量が多い程、CPUを待たせず読み書き出来る事に。
S/N、P/N、LBA
上のS/Nはシリアルナンバーの略で製品固有の番号、P/Nはプロダクトナンバーの略で製造番号。リコールなどの際はこの番号で指定されますが、購入時は特に意味は無いので無視で良いでしょう。
LBAは、ロジカル何とかでセクタごとに番号を振るという、これも覚えなくて良いでしょう。私が個人で見る際は、LBAはディスクの(ブロック、セクタ)サイズを示していると考え、デュプリケート(HDDを丸ごとコピー)する時に注意します。
デュプリケーターによるかと思いますが、表示されている容量は同じ2TBでもLBAが大きい方から小さい方へのクローンが出来ない事有り。
次に本文より。
インターフェイスはSerial ATA(3Gbps)。販売ショップによると1プラッタあたりの容量は667GB
Serial ATA(3Gbps)
SATA接続の3Gbpsは転送速度の事。USB3.0は5Gpbsの為それより遅いのかと言えばそうでは無く。HDDの転送速度が速くなろうとも転送先(元)になるマザーボードとの接続時にそこまで出ないという。
1プラッタの容量は667GB
写真の方が分かり易い為@ITより拝借。
この写真では円盤(ディスク)が2・・3枚でしょうか。
SAMSUNGのディスク(プラッタ)1枚あたりの容量が667GBで2TBという事は667x3枚で2001GBという事になります。これが4枚になると1枚あたり500GBに。
どちらが早いかは枚数の少ない方で、読み書きにはアームが動きヘッドがデータの上まで移動する距離による時間(シークタイム)が関わり、同容量ならプラッタ枚数の少ない方が1枚に記録される密度が高いため高速。
性能の見方の要点としてはこんな所でしょうか。
これ以上詳しく知るならWikipediaなどがお勧めです。
ハードディスク性能と容量の選び方
以下全て私個人の考え方。
HDD性能の細かい事は良いから容量と価格を見る
ハードディスクの速度の面で言うとこれらが関係します。
- 同容量ならプラッタ枚数は少ない方が速い(4枚より3枚)
- 回転数は速い方が良い(5400rpmより7200rpm)
- シークタイムは速い方が良い(1枚667GB、500GBなど)
- キャッシュは大きい方が速い(32MB、64MBなど)
- インターフェイスは新型が速い(PATA、SATA300など)
しかしこれらは、おそらく体感では分からない。
私が鈍感なのやも知れませんが、PATAとSATAの速度差さえ分からず、今3台のHDDが内蔵されており性能差は有るはずですが、どのドライブが速いか全く判りません。
オンラインゲームをしていると画面の切替でHDDから一時ファイルを読み書きする際、コンマ数秒が命取りなど有るかも知れず、そのくらい研ぎ澄ました状態なら回転数を求めたりするのだろうと思いますが、普通分からない。
USB2.0かSATAかで言うと断然後者ですが、内蔵HDDに関してはベンチマークを取り初めて「なるほど」と思う程度。そんな事より容量と価格。
速さを求めるならSSD満載
容量が少なく1GB辺り250円前後(HDDは5円前後)というセレブアイテムですが、HDDがSSDの速度に勝てるわけが無いため、速度を求めるなら素直にSSDを。
同じ容量のHDDで比較するなら体感で判らないと書きましたが、SSDでは起動が10%以上速くなるなど体感出来る速さ。但し、マザーボードがその速度(インターフェイス)に対応していなければ大して変わらないかも知れない。
例として、私が今これを書いているマザーはMSIのms-7058(915P)で、SATAは1.5Gbps対応!と仕様書に書かれていた為、3Gbpsの2TBは理論値で最大1.5Gbpsとなります。
ハードディスク容量の選び方
やたら2TBが安いとしており私も購入して内蔵していますが普通こんな大容量は要らないでしょう。必要な用途として考えられる事を挙げると。
- DVDなどのリッピング
- ハンディカムや業務用途の動画編集
- 高解像度のデジカメ画像が満載、写真が趣味
- 地デジ録画
- 過去の資産を引き継ぎまくっている
- P2Pソフトによるファイル交換 ※違法です
私は1と5、過去のデータバックアップが多く、DVDの静音化として一時的なイメージとして使っております。
これらの用途無く普通にメールやインターネット、オフィスソフト、年賀状印刷などなら120GB使い切るにも何年かかかるかと。
2TBを9千円で買うなら、500GBを3500円で2本購入して1本はバックアップ用に。使わない空き容量に対して金を払っても仕方無し。そう考えると、使用量100GB程度なら2TBのコストパフォーマンスは最悪という事になりましょう。
ついでに書くと、大容量化に比例して無駄なデータを整理する手間を惜しみ、何が必要か不明になり、私のようにとりあえずバックアップしてしまう事になる可能性も。
これからはSSDが標準、HDDはバックアップ用
未だなめた金額のため私なぞには手が届かないものの、数年内には必ずSSDに乗り換えるでしょう。以前戴いたコメントでの皆さんの御意見と私の考えを合わせると、120GB~250GBのMLCで1万円を切れば本気出す。
HDDは大容量しか道が無く、低価格化が物語るように既に技術的な何かが飽和状態なのだろうと。既存の構造から大した進化をしていないから、容量(密度)は上がるものの価格は下がる一方と妄想。しかも32bitは2TBの壁で停滞。
CPUは不要な程高性能に進化し、メモリは信じられない程の暴落っぷり。マザーボードも中程度の性能を求めれば1万円で釣りが来て、グラボも同様。液晶モニタも大画面かつ破格に。
後はストレージ。大容量のSSDを複数台積み、オンラインストレージに同期出来る時代になれば、バックアップが重要など誰も言わなくなるやも知れず。PCを起動するとオンラインストレージに同期して当然とかなって欲しいものです。
9千円で2TB。そんなに要りません。
システム+データ用で500GB、地デジ録画用で500GBの2台体制ですが、
データ量は、バックアップ用のUSBケースに入れた160GBでまだ半分も行かないし、地デジも見て消しなんで100GBを超えることは希。
以前から言っていた「HDDは1万円になったら買い」は、「SSDは100GB超1万円になったら買い」に変わってしまいました。
追記:富士通のHDD部門は昨年、東芝に身売りしてしまいました。
>http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2009/0217/fujitsu.htm
富士通終わりましたか。ノート用で結構交換しましたがウーンな印象。
東芝もそうですが海外が主戦場の価格競争に日本の企業は着いて行けないのでしょう。東芝もHDDとっととやめてSSDやれと個人的に。
SSDもぶっ壊れる前提として考えると、以前120GBが2万切ればという感覚が有ったものの、こんなに値下がり早いなら1万切るまで待つかとなりましょう。インテルの大容量次第で流れが変わる事に期待するものの高額ならSLC並にずっこける可能性も。
理想は全部大容量SSDですが、過去の資産や無駄にでかいデータが有るなら当面は起動ドライブ以外はHDDになりますな。生きている内に全部フラッシュメディアに出来るだろうか・・
タイトルとかけ離れてすいません。
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