大袈裟なタイトルと思う事無かれ。
タイの洪水によりWesternDigitalなどのHDD工場が操業停止。今後、値上がりする可能性が有るとしてロイターが報道しておりましたが、早くも在庫が切れそうなのか、ここぞとばかりに便乗したか。
2TBの価格が約3倍などとふざけた価格になっております。
本当に値上がりし始めたならGIGAZINEが書くだろうと待っていると、10月31日の記事でニュースが掲載。
タイ大洪水の影響でHDDの販売価格が軒並み急騰 - GIGAZINE
http://gigazine.net/news/20111030_hdd_price_up_by_flood/
本文によると、10/30深夜の時点でWD20EARX(2TB、SATA3)が最安約5千円から約1万円へ急騰。他の機種も軒並み上昇。
いつ頭打ちになるか、上がり止まった時点でネタにしようと思っていたものの止まらず。既にもう要らない程に値上がりしているので冷静に見て参りましょう。
ハードディスクの価格が激しく値上がり中(2011年11月)
価格やグラフは全て価格.comのパソコンカテゴリより。キャプチャは11月3日の16時頃となっております。
売れ筋ランキングより3.5インチ単品の1位 WD20EARX。GIGAZINEが見た約6日前はおおよそで最安5千円が1万円へ。そして今見ると1.5万円へ。
発売時の2倍以上、値下がり率-128%=2.28倍。安定していた頃の最安の約3倍まで値上がりしており下がる気配が無いどころか15千円を超える勢い。
2位のHGSTの2TBも漏れ無く値上がり。
10/31~11/1の2日間で7500->13000円。こちらは取り扱いショップが少なくなっており7店舗。内、在庫を持っていると思われるショップは5店舗、その中での最安は約15千円までぼったくり価格へ上昇中。
その他、Seagateの2TBも14千円まで値上がりしているなどひどい状態。2TBより3TBが安い物も有るという不自然さ。
私は2位のHGST製品を偶然持っておりますが、製造国を見るとChina。タイ関係無いだろうと思われる便乗値上げ。WD製品のみ上げるわけにも行かず合わせているのでしょう。またはWDに買収されHGST製品を生産していないとか。
記録として1~5位。
これを書いている日付は11/3、本日(11/5)どうなっているか見るならこちら。祝金土日なので大手は操作が鈍いかも知れない。
価格.com - ハードディスク・HDD(3.5インチ) 人気売れ筋ランキング
http://kakaku.com/pc/hdd-35inch/ranking_0530/
ノート用はどうなのか、やはり値上がりしております。
2.5インチの値上がりは3.5インチ程では無し
これで判るでしょうか。今更2.5インチHDDが必要と思わず、私は見ても相場が判らない。
価格.com - ハードディスク・HDD(2.5インチ) 人気売れ筋ランキング
http://kakaku.com/pc/hdd-25inch/ranking_0536/
上から推移グラフを見て、安定時の最安と11/3現在を比較すると。
- WD7500BPVT (750GB 9.5mm)・・5400->14700円
- HTS545050B9A300 (500GB 9.5mm)・・4200->5400円
- HN-M101MBB [1TB 9.5mm]・・6800->9000円
- MK7559GSXP (750GB 9.5mm)・・5200->7000円
- ST9750420AS [750GB 9.5mm]・・6900->8300円
最安のみではAmazonなどのPC専門店ではないショップが安く、ドスパラなどパーツ専門店を持つショップが高騰、というかぼったくり準備価格。
外付けHDDを分解した方が安いという不思議
3.5インチ単品が高騰するも3.5インチ内蔵の外付けは安め。売れ筋以外のランキングも入れてスクリーンショット。
型番不明、SATA2の可能性大、分解による保証の問題など有るものの、SATA3まで求めず修理しない前提の使い捨てなら外付けアダプタが余ってよろしいかと。
右の列、満足度ランキングを見て予想すると、外付けは主にテレビ録画用の追加HDDとしての需要と見えます。
ハードディスクの価格が激しく値上がりまとめ
この値上がりは海外のニュース以外にGIGAZINEの影響も有ると推測。
以下の流れが出来た可能性大。
- 海外ニュースでWD工場が壊滅状態速報
- GIGAZINEでHDD価格値上がり記事が公開
- 2chの速報板(?)などに転載される
- 2chまとめサイト複数が更に転載し拡散
- まとめ記事がtwitter、はてぶ、Facebookでもっと拡散
人間の心理は不思議なもので、安ければ安心して買わないけれど、高くなって来ると不安になり購入してしまうという。安ければ買わない、高くなると買うという、私には理解出来ない野次馬のような衝動買い。
どこまで上がるかはショップのさじ加減次第では有りますが、高くなっても購入する属性を考えてみると、この程度かと。
- 外付けHDDおかわり自由の映像マニア
- 価格の推移や相場を見ない普通の人
- どうしても今必要な人
自作ユーザや私のように必要に応じてヒョイと増設してしまう人間からすると、最安から20%以上値上がりした時点でばかばかしくて購入する気は大幅減。
自作PCユーザならHDDの1~2本は予備が有ると思われ、今から自作してぼったくりHDDを購入しようとは思わず、やはりここはSSDでしょう。
SSDも未だに値下りが少なくGB単価100円を切らないものの、今までは多少なりHDDと比較していた点は有りましょう。
- 過去:2TB HDD(5千円) VS 120GB SSD(15千円)・・3倍
- 現在:2TB HDD(15千円) VS 120GB SSD(15千円)・・同じ
これを機にHDDが売り切れSSDが大量に売れまくり、SSDが値下がりする事に期待したい所では有りますが、本当に現在の高騰が更に上がる、または上がったまんま下がらないならHDDの相場が本当に変わったとして困るのは大手PCメーカー。
冬モデル用HDDの在庫は既に有るとしても大量に持っているわけは無く、WDのタイ工場が来年も操業出来ないようで供給不足になるなら、下手すると冬や春モデルを出さないメーカーが出るやも知れず。
大手=完成品ノートとし、HDD値上げで本体価格まで値上げしてしまうと型落ちや中古へ流れてしまい、HDD生産が復旧した時点で値上げPCが不良在庫。決算前にそのようなでかい博打は無理かと。普通に考えるとここでSSDでしょうな。
長引くならサムスン(韓国)がここぞとばかりにPCメーカー用に製造すると予測出来、自作PCが益々高くなるでしょうな。BTOパソコンもHDDメーカー書かないから売る側は安心。
というわけで、今後BTOパソコンの本体価格が上がるかも知れない。彼らは競合他社という横並びの相対比較になり、自作用の単品HDD値上げは良いニュース。例としてドスパラが値上げするならPC工房系やツクモも便乗、マウスも合わせ易い。
以前のまとめで私はこう書いておりますが
単品のHDDも今必要なら今買えば良く、要らないなら待てば良し。値上がりするかもという妙な理由で購入すると後悔するもと。
パソコンも同様。値上がりするかもが理由では無く、近々購入しようと思っていたなら背中を押してくれていると考えてみましょう。
パーツ価格は高騰後に徐々に戻って行くものなので、ビビって不要な物を買わないよう御注意有れ。
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