RAID(レイド)とは複数の主にHDDを妙な構成で繋ぐ方法。
2台以上のハードディスクなどで容量を増やしたり自動でバックアップを取ったり出来る方法です。RAIDには仕組がいくつか有り、RAID1からRAID5、1と0を組み合わせたRAID10(1+0)など有りますが、サーバーやマニア以外にはまず要らないため個人用にRAID0と1を図解致します。
HDDを内蔵のSATAや外付でUSB2.0や3.0で接続する方法が一般的ですが、RAIDというコントローラが有ると2台以上のストレージで遊べるという具合。
今回はストレージを500GBのハードディスク2本として解説して参ります。また、私が過去に失敗した例を入れると面白いかも知れない為それも。5年前の記憶なため曖昧ですが、ぶっ壊れて背中がサーッと冷たくなった感覚は覚えております。
RAIDの違い(ソフトウェアRAIDとハードウェアRAID)
RAIDはソフトウェアRAIDとハードウェアRAIDが有り、サーバーなど大掛かりな物や、ボード側で操作されるRAIDコントローラが有るものをハードウェアRAID。
OSなどソフトウェアからコントロールする物をソフトウェアRAID。私が失敗しまくった物はこれのオンボードRAIDというやつでVIAのおまけチップにて、マザーボードに付いていたソフトウェアをWiondowsから操作する物でした。
私が未だに使っているマザーボードを例として。
右下の横長2本、PATA(パラレルATA)というSATA(シリアルATA)が出る前の接続用端子ですが、上の青1つは普通にIDE接続で使えるものの、下の黄2つはRAID用というネタ仕様。このオンボード(ソフトウェア)RAIDで失敗したわけです。
ちなみに一見ノーマルなマザーボードですが、右上のメモリスロット2種類4本の色分けはDDRとDDR2のどちらも挿せるという変わり種。更に排他仕様になっておりDDR2を挿すとDDRは認識せず逆もまたしかり。
RAIDをやるならRAIDボードを増設するなど安全に。データが面白い程吹き飛び、挙げ句の果てに何故かHDDがクラッシュしました。
RAID0(ストライピング)とRAID1(ミラーリング)の違い
先にWikipediaのRAIDを見て解説や画像をパクりまくれば良かったと後悔しておりますが、作ってしまったので図解をオリジナルにて。
RAIDは1~5、組み合わせると更に多くなりますが、0と1以外は仕組みや構造など専門用語まみれの解説を理解せねばならず。初心者の方々含め私の場合はHDD2本でやりましょう。
RAID0(ストライピング)はデータ消滅の機会2倍の危険
RAID0はコントローラを使うけれどRAID本来の目的とは違うだろうとしてゼロらしく、データをこのように読み書き。
HDD1と2をストライピング、縞模様のように使い500GBを2台なら合計1TB(1000GB)の容量として認識。
昔は容量の少ないHDDでも超高額で有ったため、1ドライブ辺りの総容量が増える上にアクセスが若干速くなる意味で使われていたようです。
難点はHDD1か2のどちらかが例としてクラッシュした場合、両方のHDDからデータは取り出せなくなるため故障でデータを失う確率が単純に2倍という事に。
HDDは寿命や劣化という考え方が良く有りますが、私から見ると電源を入れて駆動している時間分のくじ引きをしているようなもので、当たりを引いた瞬間に突然故障。くじ引きのチャンスが2倍になっていると考えております。
例としてネグロックさんがRAID0で80GBのSSDを4台繋げた動画を上げられていますが、容量以外に速度を求め、更に趣味として遊んでおられる為のRAID0。
お勧めしない理由としてRAID0をやや斜め明後日方向から解説致しました。
RAID1(ミラーリング)は価格が2倍、データ破損率は激減
RAID1は0と全く違った方法。
HDD1から2へ常時コピー、バックアップを作っている状態で、500GBのHDD2本なら1TBでは無く500GB未満になります。容量は勿体無いものの、ミラーという鏡映しな名の通り全く同じHDDが意識せず2つに。
どちらかのHDDがクラッシュしても正常なデータは別のHDDに丸ごと残っており、故障したHDDを交換する事で何事も無かったかのように引き続き使える事に。
サーバーでは常時稼働する為に電源を入れて動いた状態で交換出来るよう仕組まれている事も有ります。この場合は単純にRAID1では無くRAID5など組合せが複雑なのでスルーで。
物理破損で言うとHDD2台が故障する確率は、HDD1の故障率xHDD2の故障率となり、Wikipediaに出ていた例では、故障率1%とした場合0.01x0.01=0.0001で1/100になるという。普通に考えてHDD2台が同時に故障する事はまず無かろうと。
そう言いたい所ですが私のHDDは見事に同時にクラッシュしました。普通は有り得ないと思います。
JBOD(スパニング)は利点がほぼ無いディスク容量結合方式
RAIDのやり方でスパニングという物が有ります。私はRAID0でデータが全部吹き飛び、RAID1でクラッシュし、これでも吹っ飛びました。全部試している辺りがアホですな。
RAID0が並列とするとJBODは直列繋ぎ。RAID0と同様に合計1TBのドライブ1つとして認識されるものの、RAID0のような速度の恩恵無し。
仕組みを知り勘違いした私は「HDD1と2を切り離せば、接続されている部分以外のデータは無事に違いない」という仮説でデータ全部消滅。複数繋いだHDDが1本でも故障すると全データ認識不能になります。
RAIDの方式として良く聞くものが、0と1と5以外にJBOD(Wikipedia)も有ったと思い書いておきます。長々とやりましたが、初心者はRAID1以外に用は無いと考えましょう。
HDDが大容量かつ格安になった現在では、マニアや業務用途以外にRAID1以外が必要とは思えず、実験や特殊な用途なら止めはしませんが、それのバックアップを考えたりデータが全消しになれど後悔しない心構えにて。
RAIDをお勧めしない理由
約5年前の痛い思い出がトラウマになったかも知れませんが、バックアップを考え続けると避けて通れない物がRAIDという仕組。それでもお勧めしたくない事として。
専門用語や仕組が難解過ぎる
先のWikipediaによるRAIDの解説が9割以上分かるなら知識としてはよろしいかと。私は50%も理解出来ず、自分が理解出来ない事は分からないので他人様に勧めないという単純な理由です。
RAID 3はRAID 2の誤り訂正符号を排他的論理和によるパリティに変更し、演算コストを低減したものである。
私が言える事は、オンボードはやめとけ、ソフトウェアRAIDもやめとけ、VIAに気を付けろ、という程度。何故演算コストが低減するのか、その前に出る言葉全部を調べ、更に調べた先の事を調べ時間の無駄になるわけです。
操作を誤ると一瞬でデータが吹っ飛ぶ
私が操作したものは、VIAのソフトウェアで全部英語という以外に英語の専門用語が出る為、勘で実行してみるという大変危険な状態。
テスト用のドライブなら良いものの、まさかデータが飛ぶとは思わず気軽にリビルド(再構築、初期化してやり直すという意味)してHDDの中身も頭も真っ白に。
次回、NASの記事で書きますがBuffaloのコントローラは大変分かりやすくシステムも高機能ではあるものの、それでも理解せず操作を誤ると数秒でデータは消えます。
RAID1でも論理障害には弱い
散々RAID1のミラーリングが良いと言ったものの、クラッシュなどHDD1本が故障してくれるなら残念ながらも幸運。
ミラーリングは、同時に2本のHDDにデータを読み書きしているわけでは無く、常時バックアップを取っている状態の為、突然パーティションが消えてしまうなどの不具合はデータの無い状態を瞬時にバックアップするため2台同時にデータを失う事に。
これは調べたわけでも実体験でも無く聞いた話なので誤り有ればコメントにてご指摘下さい。仕組みとしては間違っていないと思う為、書き添えます。
RAIDをお勧めする理由(但しNAS)
駄目な所が分かりRAIDというストレージ変態入門の覚悟が出来たなら、意識せずバックアップしたりデータを家庭内で共有するなどの目的でNAS(Network Attached Storage、ネットワークドライブ)をお勧めします。
苦い過去を掘り返しつつ簡単に説明しましたが、NASはバッファローのTeraStation、LinkStationのように高機能かつ安くなった独立したRAIDがございます。
バックアップは内蔵HDDやeSATAが高速、手軽にやるならUSB2.0や3.0で外付HDDへという流れでブログを書いて来ましたが、一度NASを導入すると今までのバックアップは何だったのかと思える程に快適、かつ複数のPCが有るなら共有フォルダとして利用価値が高い物です。
なぜNASを所有しているにも関わらず今までネタにしなかったか。
- RAIDの説明がまとまらず面倒過ぎる
- 簡単過ぎる解説ではNASの良さが解らない
- 自分のNASを初期化する手間と時間が惜しい
- ネットワークをいじりたくない
RAIDの説明は一応完了とし、NASを詳しく説明出来るよう設定画面など撮影済です。他人様の家に設置して来たので自前無しで行けました。ネットワークは相変わらず苦手では有ります。
ネットワークドライブという物はパソコンのハードウェア知識というより、RAIDとネットワークの知識が無ければ導入は難しく、しかしまさか2万円を切る時代がここまで早く来るとは思わず。
500GBのHDD2本を単品で買うと最安で合計7~8千円程度ですが、NASというハードウェアとソフトウェアでは有りますが手軽なRAID。
バッファローの気合いの入りさ加減に2万円の価値は大有りとして、次回はLinkStation導入とシステムの要点を初心者でも分かるよう解説致します。
個人ではやってませんが、仕事上RAID5のシステムとたくさん付き合ってきてネタ話もがあるのでいくつかw
私が見た中で最強のデータ保護構成だったストレージシステムは、RAID5で1エンクロージャあたりに12本のHDDがあって、そのうちhotspareが3本の構成。
つまり12本中実際に使われているHDDは9本、このうち同時に3本までの障害なら残りの3本のspareDISKに切り替わって使い続けられる理屈です。
このシステムでデータ破壊による損失が起こることはないな(キリッ
そんなふうに考えていた時期が私にもありました。
まあ、これが年に1回ずつデータ飛んでたからね。
どう考えても違う意味で最強です。本当にありがとうございました。
リストアに2週間とかかかってんのw、DLTで80本とかw、それなんて罰ゲームw
いや、笑い事じゃないけどな。
てか、同時に6本のHDDでfailのLED点灯してる時とかフイタ
ちょw、おまw、6本同時とかw、ふざけんなw
あとは1エンクロージャのdisk12本が全部offlineになって認識不可とかw
コントローラか?バックプレートか?おまいら一応信頼のSCSIだよな。
とりあえず◯ネ。
いや、実際、死んでるんですけどね。データがw
以上、どんだけすごい保護構成でも壊れるときは壊れるというお話。
もうね。いかにバックアップが大事かって思い知ります。
冗長構成よりバックアップ、コレ最強。
会社のサーバーが2週間前に飛んだ私にはタイムリーな話です
こんなこともあろうかと、自腹で購入したコレガの外付けHDD「CG-HDC2EU3100」+500GB×2へ必要なデータは全て(勝手に)バックアップしていたため事無きを得ましたが
RAID0はゲーム狂やベンチマーク狂の患者さんらが良く構築されていますね。雑誌でも「簡単にできる高速化!80GB×1より40GB×2のSSDがお得!」などと煽って、方法が紹介されています
結果は「ゲームの起動が2秒高速化!ベンチマークのスコアが3000→3250へ!」などと、アメリカンジョークとしか思えないハイリスクローリターンですが
RAID0というモノには興味津々。
庶民Aさんが仰ったように『簡単にできる高速化!』ウヘヘ本当すか!?という状態です。
どうでも良いですが今まで『ライド』って読んでましたw
HDDクラッシュは初めてPCに触れたてから12年で3回ほど経験していますが(少ないほうでしょうか?)新しいもの好きには私には懲りずにSSD×2のRAID0でどうなっちゃうんだろう?とニヤニヤ。いや買わないと思いますが。
ところで今日帰ってきたらタスクバーのHDDアイコンから『SMARTイベントが~』とか出て起動できないゲームとかあるんですがコレナニー?
タイムリーな私は昨晩起動用RAID10を飛ばしました(ハイバネーションから戻ってこず論理ドライブとして認識しない)。
>RAID1でも論理障害には弱い
はい、おっしゃるとおりでございます。
MBRが飛んだようでアレイとしては正常。ハイバネーションとの関係は不明(たぶん偶然)。
回復コンソールから直せそうでしたが、フルリカバリなるものをXPでは経験していなかったのでやってみることに。検証なので念のためアレイを一度解いたりして、1TBフォーマット含みでOS新規インストールに約1時間、フルリカバリに約1時間。XP付属のバックアップソフトですが、フルバックアップとフルリカバリの所要時間差はあまり感じませんでした(圧縮率低め?)。
ここから失敗談。
フルリカバリ元、つまりバックアップ先の単体内蔵ドライブにはフォルダ単位で同期も取ってありまして。「リカバリ直後に常駐同期を止めなきゃなぁ」とか思いつつ、電話に出たすきに走られてしまいましたorz
おかげで最新データを失い、フルバックアップ(+差分)のみで1週間前にしか戻せず。
「多重にバックアップ体制を採ってる方はリカバリも多重の発想で!」という、至極真っ当な教訓を得たわけで、同期間隔デフォ5分を10分に延ばしましたです。「リカバリ前に回復コンソールにて同期先フォルダをリネームする」が今回の正しい手順でしたね、という後の祭り。
ちょこっと聞いてみる「なぜに2本?」
使用中のRAIDコントローラ、なぜかLEDが2本繋げられます。「なんとか目視で違いを知りたい、あわよくばアレイ異常を2本の差異から察知できないか」と、とりあえず色を変えて2本繫いでますが判別つかず(構成が10だからか?)。
メインとサブをHDD2台でRAID0で使っています。
ソフトウェアのインストールとかでは高速化されていいんですけど、リスキーですよね。
TeraStation持っていますが、古い機種なので省電力機能が無いしFANの音が気になって常時起動はちょっと・・・
新しいのに買い換えたいけど予算的に無理だ~
個人的には複数台のHDDを使ってRAIDで保存するよりも(NAS自体は1台構成であるが)USB接続のHDDを追加してそこにバックアップを取ってくれる方がいいかもしれないかなぁ・・・
内蔵HDD2台、外付け1台の3台RAID設定無しの小心者が通りますよっと
RAID・・・聞いた事はありますが・・・
サーバー用??、くらいにしか^^;
私には・・・無理かもしれません><
仕事で触るサーバだと最近はほとんどRAID10のものばかり
なのでRAID5とかどんな仕様か忘れてしまいました。
かなり罠が仕込まれていたことだけは微かに覚えておりますw
幸いHDDが一度に複数死亡してしまった現場に遭遇したことは
ありませんが、RAIDコントローラがご機嫌ナナメでHDDに
アクセス出来なくなったことがありました。
RAIDやNASは今使用している我が家のPCの構成を考えている
時に少し検討しましたが、内蔵HDDにバックアップするから
イラネと当時は結論しました。
次は本気出してがんばろうかと2秒ほど思いましたが個人のPC
でも0はちょっと恐ろしいなぁ・・・
私は自作変態様のチャレンジ記事を見て我慢いたします。
明らかに本文よりコメントの方が濃くレベル高く良い内容(笑)
補足というか面白い経験談有り難う御座います。>TakaQさん、庶民Aさん、やすとしさん、空気抜きさん、桂さん
> ふぃそ さん
RAID、私は初め「ロイド」と思っていたので大丈夫です。
SMARTはHDDの事なら何か致命的なエラーなど出ていないでしょうか。ゲームが原因な場合は不明です。
> HNの接頭辞が通りすがり さん、利雄 さん
中途半端な拡張や設定ではRAIDには触らない方が良いです。
身を持って経験済。無くとも生きて行けます。
わざわざ返信ありがとうございます。
実は先週日曜にOSがクラッシュし、フォーマットしなおしてOS再インストールしてたんです。
(大したものはありませんでしたが、いくつかバックの無いデータすっとんでしまいました。バックアップはやはり大切です)
各種ドライバをセコセコ入れていたので気がつかなった(というかドライバエラーと勘違いしてた)だけで、おそらく既に出ていたのでしょう。
7年頑張ってくれたのでもう寿命でしょうな。結構ゲーム等で酷使してましたし。
壊れたら良い機会だしPC買い替えだ!くらいに思っています。
やっぱり故障は投資投入の良い口実ですw