手軽にWindowsを仮想化する、Toolwiz Time Freezeの紹介。
Time Freezeの名の通り時間を止めた後に戻す事が可能な、擬似サンドボックスとしても使える無料ソフトウェア。操作や設定が簡単なので必要なら入れておきましょう。不要なら入れても容量の無駄。
個人的には怪しいソフトのインストール時に効果を発揮。
Time Freezeで何が出来るのか流れ。
- Time Freezeをダウンロードしインストールし実行
- 機能を有効にするとその時点の状態が記憶される
- 何か色々と作業する
- Time Freezeを終了すると当時にWindows再起動
- Windows起動完了後「2」へ戻っている
正確には2番は記憶されるのでは無く、そこからWindowsを再起動するまでの動作をTime Freezeのキャッシュの中で処理してしまうと思われるものの、分かり易く表現しただけ。
注意:2014年1月29日現在の最新版と私の環境で実行した結果、以下の不具合を確認したので要注意。
- Time Freeze終了と同時の再起動でCHKDSKが実行される
- Google Chromeが初期化※破壊?(拡張など全部消える)
CHKDSK(Windowsのドライブチェック)は一度やれば次から出ないので良いとしても、Chromeがぶっ壊れるのはいただけない。そして私が知らないだけでChrome以外も支障が出ているやも知れず。
XP環境当時は大丈夫だったものの、Windows 7 64bit環境のChrome Ver.32~、Time Freeze 2014ではChromeが壊れる不具合を2回中2回確認したので、8やVistaや32bit版でもおかしくなるかも知れず自己責任と覚悟の上で。
私はやっていないけれど、システムの復元はWindowsのシステムの事なので、Chromeなどが壊れてもおそらく直らないので注意。※ユーザデータ(7でいうAppDataフォルダ内)の中なのでシステムの復元と関係無い
Time Freezeのダウンロードとインストール
公式サイトのTime Freeze専用ページはこちら。
ToolWiz Time Freeze
http://www.toolwiz.com/products/toolwiz-time-freeze/
ダウンロードボタンへマウスのポインタを載せ、URLのドメインが toolwiz.com になっているか一応確認しましょう。現在はGoogleなどの広告によるまぎらわしいリンクはございません。
ダウンロードすると3MBくらいのセットアップファイルが保存されるので実行。すると全部英語で案内されるので、読めないなら心で感じつつNextをクリックしまくりましょう。
64bit版にも対応しているようで、普通にProgramFilesへインストール。
そして設定画面へ。下の画像は初期設定の状態。
ここは注意する所で、初期設定ではキャッシュが5120MB(約5GB)になっております。5GBなら今どき現役のPCなら余裕とは思うけれど、あまり大きくし過ぎないように。理由は後ほど。分からないなら変更せずに。
上から日本語っぽく意味を一覧。
- Use Disk~(MB)・・・TimeFreeze用に確保する容量
- Enable~time・・・常にTime Freezeを有効にする ※画像はCドライブ
- Disable~Safe-mode・・・セーフモード時はTime Freezeを無効
- Enable~Protection・・・パスワードを掛ける
意味が良く分からないなら変更せずに。
最後にRestart(再起動)にチェックが入っておりインストールが終了するので、Windowsを再起動しましょう。
簡単な操作方法
スタートメニューから起動しても良いけれど、タスクバーに常駐しているので時計アイコンを右クリックしShow Programでも起動可能。
するとこのようなスタートボタン付きのシンプルな設定画面が表示。
Startを押せばスタンドTime Freezeによるザ・ワールドが発動。そこからはスタンドとユーザのみが動いており、Windowsという本体の時間が止まった状態へ。やや意味不明失礼。
Startボタンの下へチェックを入れる意味を何となくで解説すると、
- Enable~starts・・・Windowsの起動時Time Freezeを有効
- Enable~ON・・・(下の枠に登録した)フォルダは除外
- Enable~control・・・パスワードを掛ける
- Show~Dsktop・・・デスクトップ画面へアイコンを表示
1を有効にするとWindows起動直後に毎回ONになるので、再起動すると元に戻ってしまうという設定。
2は時間を止めたくないフォルダの指定。例として、自動でメールチェックしているメーラーのフォルダとかに使うのでしょうな。
3はセットアップと同じくパスワードの設定。4はチェックを入れた直後からデスクトップ上に横長の小さなアイコンでON/OFFが表示されるというもの。
ここも分からないなら変更せず、使う物はStartボタンのみ。
機能を有効にする為、スタートを押すと下のような窓が表示。
エキサイト先生へ問い合わせて来ると、全てのアプリケーションを終了しておけ、やめるならキャンセルボタンを押せ、のような感じ。
OKを押すと時間停止。ついでにアイコン表示も有効にしてみた例。Startボタンがさり気なくStopボタンに変わっております。
アイコンはドラッグにて移動可能で、右クリックするとタスクバーの常駐アイコンを右クリックした時と同様のメニューが表示される仕様。
ここからは適当に作業し、元に戻したくなったならストップボタンを押せば再起動しろと言われるのでWindowsを再起動。した後はスタートボタンを押す直前まで時間が戻っているはず。
Time Freezeの利用で注意する事
要注意点は当記事の上の方で書いた通り、私の環境ではChrome(ちなみにVer.32.0.1700.76m)が盛大に壊れてしまったので要注意。
それ以外のこのソフトの注意点を3つ。
システムのCドライブ以外は対象外
インストール時、「パーティション(C:)」と出ていたように、時間が止まる場所はCドライブのみ。
例としてHDD1をCとDドライブに分けていたなら、Dドライブの変更は元には戻らず、単純にCドライブ以外はロールバックの対象外。もちろん内蔵の別ドライブや外付けUSBメモリやネットワークドライブも全部対象外。※新バージョンで仕様変更される可能性も無いとは言えないので慎重に確認を
意図せぬロールバックの可能性
私が一度やってしまった間抜けな事は、TimeFreezeをONにしてレジストリ修復とかの怪しいソフトを動作させつつスクリーンショットをデスクトップ画面へ保存し、作業終了後に再起動でTimeFreezeをオフにするとキャプチャしたファイル全部消えたという。
それ以外に、ローカルのメーラーなどで送受信を自動で定期的にやっているなら、そのような処理も巻き戻ってしまうのでご注意有れ。
キャッシュ容量を大きくし過ぎると詰む
インストール時に出るキャッシュの設定。
5120MB(約5GB)では少ないだろう、ディスク容量にまだ余裕有、TimeFreezeを常駐しなければ使わないだろうから適当に50GBでネクスト、とかやってしまう私が間抜けだった件。
キャッシュ容量は後から変更出来ず、変更したいなら再インストール。そしてこのキャッシュファイルはTimeFreeze起動時のみでは無くし。
仮想メモリ(pagefile.sys)のように使わなくともCドライブ直下の隠し属性フォルダ(C:\TOOLWIZTIMEFREEZE)の中で居座るので、空き容量60GBのSSDで50GBとかやめておきましょう。
Time Freezeは本当に使えるソフトか?(まとめ)
言い方を変えると、どのような人ならTime Freezeが使えるフリーソフトである言えるか強引に3つ。
- ロールバックの判断や意志で実行出来る
- 他人へ一時的に貸すパソコン用として
- 企業やネカフェでもリフレッシュ可
このくらいでしょうな。上から手のひらを返してみましょうか。
時間を巻き戻す事が出来るとしても、それを実行しておかねばならないので、例として私のようにハナから疑っているなら使えるものの、何も知らず疑わずレジストリ修復ツールやWindows高速化ソフトを突っ込んでしまう人には意味が無い。
他人へ貸す用としても、Windowsが起動する都度で毎回ロールバックされると使い勝手が悪く、ノートなら電源を切らないなどの制限。そしてフリーソフトなので、組織や営利目的の利用には不安や疑問が残るところ。
Time Freezeはある意味PC上級者やWindows遊びをする人用と思われ、普通の人は要らないと思うけれど、例としてTimeFreezeしてセキュリティソフトAをアンインストールし、(再起動せずに)セキュリティソフトB入れて動作を試してみる、などなら有りでしょうな。
私のように片っ端から色々なソフトを試し、アンインストールせず放置してしまう人には最適なフリーソフト。
その他、フリーソフトや体験版を片っ端から試す癖が有り、コントロールパネル内の「プログラムと機能」が満載になってしまう人には最適。二度もインストールしてまで使いたいなら、本当に必要なソフトウェアという考え方。
>Time Freeze終了と同時の再起動でCHKDSKが実行される
ちょw コ レ は w
ファイルシステムに何かしてんのかそれとも念のためのチェックなんだろうか
>Google Chromeが初期化※破壊?(拡張など全部消える)
戻り過ぎワロタw いや、そこまでじゃねぇよ的な何か
>要注意点は当記事の上の方で書いた通り
いや、さすがに使えないでしょうというか困りますな不安定なのはw
動作が不安定で本環境で使えないならサンドボックスの意味無いもの
>時間が止まる場所はCドライブのみ
それじゃCドライブにアプリインストールやユーザーデータ保存してれば、システムの復元みたいにレジストリとプロファイルだけじゃなくて、ユーザーデータも元に戻せますな
>再起動でTimeFreezeをオフにするとキャプチャしたファイル全部消えた
つまりCドライブ以外に保存しとけばよかったいうことですね
>隠し属性フォルダ(C:\TOOLWIZTIMEFREEZE)の中で居座る
ここで仮想環境化してるわけか
>色々なソフトを試し、アンインストールせず放置してしまう人には最適
サンドボックス系は使ってたことあるんですが、なんで使うのやめちまったか言いますと、サンドボックス上で試したうえでじゃあコレは本採用しようとか思った時に、いちいち仮想上か本番適用するかのフラグ変えてやらないとイケないのが面倒になってヤメましたw
モノグサには向かないというか、おそらくその辺がマメな人でないとやってられない気がしますな
時間を止めて戻すって某紫の魔法少女みたいですなw
>Google Chromeが初期化※破壊?(拡張など全部消える)
これだと使えないね…w
>どのような人ならTime Freezeが使えるフリーソフトである言えるか
普通に仮想環境で色々なソフトを試したほうがよいと思いました。しかし、自分で仮想環境が構築できる人向け…。
>私のように片っ端から色々なソフトを試し、アンインストールせず放置してしまう
私もことですなw(※ただし7限定)
実環境で動かしてこそ実験する意味がある、と考えていますから、私は怪しげなソフトだろうが動くかどうか分からないドライバだろうが、仮想化はせず実環境で動かしますね。仮想化されていると「自分の環境は安全」という油断が生まれますから、私の場合は特に怪しげなソフトの動作検証で詰めが甘くなりそうです。
>Google Chromeが初期化※破壊?(拡張など全部消える)
拡張機能まで消えるとは準テロ行為。私のノートPC環境だと、何故か半年に1回くらいChromeは設定情報が吹き飛びますね。拡張機能やブックマークは残りますが、フォントの指定やホームページや起動時のページ等の設定が消えて、デフォルトに戻ります。
>Enable~time・・・常にTime Freezeを有効にする
>Disable~Safe-mode・・・セーフモード時はTime Freezeを無効
上にチェックを入れ、下のチェックを外すと、セーフモードでさえ自動起動するのですか。セーフモードなど問題が起こった際くらいしか使用しないのに、それさえ無効にするとは剛気な。
>キャッシュ容量は後から変更出来ず
これなかなか不親切な仕様では。なぜ後から変更できる仕様にしなかったのか謎。というかこれが改変不可なら、インストール時の「OS起動時に自動実行」とか「パスワードで保護する」とかの設定も改変不可ですかね。それなら使い勝手が悪すぎるソフトです。
怪しげなソフトを試すだけの用途なら、実行ファイルを右クリックから仮想化して実行やインストールしてみる事も可能な「Sandboxie」辺りの仮想化ソフトの方が、使い勝手は良いかもしれません。
>スタンドTime Freezeによるザ・ワールドが発動
好きなだけ時間を止めていられるけども解除すれば全てなかった事になるとかナニそのスタンド能力使い方がエロい事しか思いつかないのでちょっと高野山行ってきます