GTXはやや釣りでGTX 1650載せ。
とは言え、いくら最下位なGTXシリーズとはいえども旧世代のGeForceと比較すると進化しており、超精細な映像をぬるぬる動かす趣味では無く単にゲームしたいなら全然アリだと思うGTXが1650。
それを中古PCへ載せるという。
GTX搭載でも4万円少々の中古ゲーミングPC
元ネタ。
中古PC+新品ビデオカード活用術 - AKIBA PC Hotline!
https://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/sp/1204601.html
そう来るのかと意外に感じたスリムタワー。
しかし中古PCと言えば法人向け、法人向けと言えばマイクロかスリムケースばかりであり、どちらかといえばスリムの方が多い印象があり細くて当然か。
型番は EliteDesk-800-G1-SF で公式では終息しており価格不明。後継が7万円台なのでこれも当時だいたい同価格帯と推測。
詳しい型番がわからないのでおおよそで仕様一覧。
- OS:Windows 10 64bit版
- CPU:Core i5-4570(3.2-3.6GHz、4コア、6MB、84W)
- マザー:インテル Q87 Express
- メモリ:4GBx1(PC3-12800)
- HDD:500GB
こういうパソコン購入する人はSSDの速さ知らないだろうからHDDでも問題ないとして見なかったことにしましょうか。
メモリは4GBx1を足して8GBにしてしまえと書かれていたため、それでよろしいかと。私なら4GBのまんましばらく使用し、数ヶ月後に8GBに盛り比較してみる。
いずれにせよメモリは2枚(以上)の方が安心。デュアルチャネルのような時代遅れなやつは軽視しており、単純に2枚以上ならば2枚め以降はストックのようなものなので不具合時に即切り分けできる。
記事内のここがお気に入り。
ビデオカードは“細かいことを考えないでよい製品”を選ぶ
「細かいことを考えず良い製品~」ではなく、「細かいことを考えなくてもよい製品~」を選ぼうという、私もそう感じる言い分。なぜかの理由も引用。
ここ。
そこで詳細な仕様を勉強して……という考えが通用するのはPC自作マニアだけ。
そう、PC自作マニアはハードウェアで遊んでいるに対し、ゲーミングPC欲しい人はハードではなくゲームで遊びたいのだから細かいことまで勉強したり考えたくないでしょう。
多くの若い狼たちにオススメしたいビデオカードが、MSIの「GeForce GTX 1650 4GT LP」。
はい提灯頂きました。
最後に「協力:MSI」と明記されているのだから宣伝なのだろうと思っていた通りのようで、このグラボが中古スリムPCでも合うので買え的な宣伝なのでしょう。知らないけれど。
通常のグラボとの違いはLowProfile用のパネル(左下の短い金具)が付属している点で、多くの高性能グラボはこのロープロパネルよりも幅があるので基板の時点でスリムケースに収まらないのでロープロ金具は付いていない。
ところがこのクラスの性能まで落ちると基板の幅を小さく設計できるのか、ロープロ対応できるモノが時々出る。
交換は簡単、プラスドライバーで5分もあれば作業完了できるくらい。ロープロ対応なら最初から短い方取り付けて売れとも。
総額と内訳が凄い。税込。
- HP EliteDesk 800 G1 SF……18,800円
- 増設メモリ(DDR3-1600 4GB)……3,000円
- MSI GeForce GTX 1650 4GT LP……21,000円
合計: 42,800円
メモリ増設しなければ39,800円でゲーミングPCが買えてしまう。
グラボよりPC本体が安いとか何かとおかしい。CPUだけで新品の単品が2018年7月頃に2万円少々。そのくらいの価値は今でもありそう。
ベンチマークの結果もお見事としか言いようのない、(メモリ増設しないなら)税込4万円切れるゲーミングPCでございます。
4万円少々の中古ゲーミングPCはアリ?
アリ。私の中ではな、というやつ以外にアリ。
但し、AKIBA PC Hotlineの記事と同じ組み合わせ、HPのEliteDesk-800-G1-SFまたは類似品なCore i5以上を搭載した同シリーズにMSIのロープロ対応GTX 1650を盛るならば。
違うことをしようとするなら甘い。そこからは自作PCの領域。
中古PCゲーミング改造は仕様の理解が必要
仕様がよくわからないなら、あるいはPC上級者様を自称できないなら、主に5つのハードルがあるので避けるか飛びましょう。
1.ロープロのグラボは種類が限られる
source:価格.com - グラフィックボード
画像は価格コムでロープロファイルの売れ筋順でグラボを並べたもの。
普通の人にはこれらの価格差が何なのかわからない、わかる人は自作できるほどの知識はある変態に限られるため、「選ぶ」という選択肢が実質ない。
なのでAKIBA~で紹介されている構成をそのまんま再現するが無難。
2.スリムでは電源容量が足りないかも
https://jp.ext.hp.com/lib/products/desktops/spec_pdf/800g1sf_bto.pdf
このケースに付いている電源ユニットは240W。スリムケースは昔ながらの電源とセットなケースばかりなので似た機種もスリムならば240Wのはず。
CPUが84W、GTX 1650が75W、この2つだけで159W。マザーボード含むその他一式が91Wで足りるとは思うものの、なぜAKIBA~がここまで攻めているのか不思議なほどの無茶振りと感じる。
スリムでも私の知る限りでは電源350Wまで搭載は見たことがあるけれど、240Wはバリバリに昔ながらの低容量であり、GTX 1650本当に大丈夫なのだろうか?と多少の疑問を感じなくもない。
GTX 1660とかとんでもございません。
3.故障するのはマザーか電源ユニット
故障すると一発で詰むところがマザー、そしてスリムケースならば搭載できる電源ユニットが限られる上に容量小さい割にスーパー割高。
どうすれば良いかは、同じ中古PCをもう1式購入してグラボ挿してHDDを入れ替えてしまえばOK。しかし、もう1台中古買うくらいならば最初から新品で良いのでは。
そのくらい電源とマザーボードは死ぬと金銭的に痛い上、自作ユーザ視点でいうとマザー交換するくらいならCPUごと買い換える。
4.HPなどの中古PCは99%法人向け
出回る安い中古PCはHP以外にDELLとかLenovoのような外資系で、それらは法人メイン。なぜ中古PCにスリムが多いかは法人のリース落ちなどが大漁ならぬ大量なので安さ重視で販売できる。
その中古PCは平日の毎日8時間以上、年間240日とか、個人が使う以上の長時間労働かつ誰も掃除しなかった過酷な環境で生き残った可能性があるとか言うと割とヤバいやつかも知れないと思われるかと。
壊れる時は新品でも故障する。しかし経年劣化は故障率が上がるは必然。
5.グラボ以外がすぐ故障したならば?
自作するとか、サイコムでグラボなしのゲーミング仕様のパソコンを仕立てるべき、かも知れないものの、そういう面倒なことをしたくないから、安くゲームしたいからという理由と合致していない。
以上。これら難点を乗り越えるか開き直る自信があるなら39,800円税込でSteamデビューはハードル低い。プレステ買うくらい気軽。
但し、後々高くつく可能性は大きめと思われ、予算4万を8万にするとSSD搭載の新品GTX 1650搭載PCがあるのだから中古は本当にギャンブルでしかございません。
というわけで一応BTOパソコンで新品おすすめ。中古がダメだとは言っていないけれど、私は勧めない。昔から。中古は上級者のハードウェア遊びにしか見えないため。
>そこで詳細な仕様を勉強して……という考えが通用するのはPC自作マニアだけ
必要なのは詳細な情報ではなく正確な情報な訳で。詳細なほど正確だと勘違いしたPCオタクは、無駄な情報量の多さで、さも知識がある風を装いますね。
>LowProfile用のパネル(左下の短い金具)
なおグラボまで中古で揃えようとすると、稀にこのブラケットが付属していない場合もあるため注意。中古グラボを買うなら「LowProfile ブラケット付属」の文字を要確認。
>2.スリムでは電源容量が足りないかも
仕様表に書かれている最大消費電力は100~110Wですから、GTX 1650を増設しても仕様上は問題ないはず。購入したモデルが標準モデルとどれだけ仕様が違うのか、電源がどれだけヘタっているかなど不明ですが。
いくら稼働時間が長くても、i5で事務用なら、そんなにしばき倒していないでしょう。
ほぼアイドルに近い状態で稼働していたと推定されますから、言うほど経年劣化が有るとも思えません。
排熱と電源容量の方が心配かと。
元々グラボの搭載を前提しない容量と窒息ケースですから、そっちの方がヤバそうかと思います。
MSI GeForce GTX 1650 4GT LPの推奨電源容量見に行ったら300W。240Wでは足りてません。
240Wで動かすことは動けるでしょうがゲームで負荷かかり続けたらすぐにヘタりそうで怖い。
かくいう私はドスパラBTOでスリムタワー買って後からゲームしようとグラボについて調べて。
GTX1650はカツカツで恐いのでGT1030(TDP30W)乗せました。インディーズゲーなら大体何とかなる(時々、1060要求してくるのありますけど)。
電源が300Wに対し、CPUが65W、グラボに30Wなのでそこそこ余裕のはず。
次はミニタワー買う…。
>LowProfile用のパネル
パネル交換時は六角ドライバーかラジオペンチが必要になる場合があります。実際私の場合も必要になりました。
VGAやDVIスロットがある場合、スロット左右のネジを止めるところに六角スペーサーがあるので、それを付け外しするために。
MSIのもDVIらしき端子が見えてロープロファイル側にもDVIスロットの左右に丸い穴が見えるので、必要になりそう。