VAIOの調子が悪い。
そう聞いた瞬間に「今すぐ捨てて下さい」と答えようかと思いましたが、そんな私はSONYと相性問題が頻繁に出る運の悪さ。以前、DELLのパソコン修理した記事と同じように特急依頼が参りました。
年末は壊れるタイミングなのか、Windows7買い替えを意識して不具合や調子の悪い状態が気になってしまうのか。メーカーに限らず町の修理やサポートも不本意ながら大盛況な事でございましょう。
Windows(XP)起動後に電源が落ちる、または再起動
症状を書き出します。
- 電源を入れると時々、真っ暗になって何も起こらない事が有る
- Windows上でアプリケーションを使用中に電源が落ちる
- 同じく、再起動する事も有りタイミングはまちまち
電源が落ちるのみなら、4年も使用されているクリーニングのしづらいVAIOではホコリ詰まりが考えられますが、再起動する事も有るらしく判断は大きく変わります。
放熱不良なら電源が落ちて戻って来ません。マザーボード(BIOS)が検知しており、設定されたヤバイ温度まで上昇すると電源を落として下さる。再起動は、Windows上の動きで何か不具合が考えられます。
実際に私が電源を入れた後の動作。
- BIOSが起動せず真っ暗でファンが最大回転、HDDアクセスランプ消灯
- 起動するものの、指摘通りに数分で強制的に再起動
- 再起動した後にBIOSが起動しない事が有る
- 同じく、再起動後にVAIOのロゴが出て停止(POSTで止まっている)
- VAIOだからタイマーが有るのかも知れない
最後は冗談ですが、指摘通り様々な症状が100%起こります。
時々や稀になら話は難しくなりますが、10分程度で起こるなら再現性は充分。これなら検査ツールを使わずともパーツの交換で不具合箇所は判ります。
VAIO TYPE-R VGC-RA51 の詳細を調べる
おもむろに分解する程私はVAIOマニアでは無いため、先にインターネットで情報を漁ります。先にクリーニングをしたいものの、ケースの側板以外の開け方が分かりません。
ソニーの商品ページで構成が判明
XP-Home、Pen4-550、DDRメモリ256MBx2枚、HDDが200GB、DVDスーパーマルチ、私が今これを書いているスーパーPen4機(Radiantとも言う)とほぼ同等の性能。約4年前に発売の為、時期まで同じ。私のスーパー(略)は当時HDDなど抜いて7万程度でした。
関係無いけれどVAIOの当時の価格も調べる
ソニー、外部チューナを利用したHD録画が行なえる「VAIO type R」
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20040913/sony1.htm
デジタル放送録画非対応の廉価モデル「VGC-RA51」も用意される。店頭予想価格は本体のみの「VGC-RA51」が20万円前後
コーラを吹きそうになりましたが、何をどうしたら20万円なのか。最上位モデルは60万とか書いてあります。凄まじいセレブ仕様ですね。
ここまで来たら修理費用も一応調べる
修理料金の目安 | サポート | VAIO | ソニー
http://vcl.vaio.sony.co.jp/rep/repstd/pcom/ra51.html
光学ドライブの修理が笑えます。何をすれば5万円になるのか。
何か故障すれば5万円が下限と思えば良いでしょう。今時 、そのような修理費用を誰が払うものか。キャンセル料は5千円、SONYクオリティは素晴らしい。さぞ良いパーツが入っているのでしょう。<次々回への布石
まずはクリーニング、CPUファンを中心に内部を掃除
TYPE-R VGC-RA51の側板はボタン一つで開きます。ガチャッ
CPUファンをクリーニングしますというかお前は電源か(電源です)
凄まじいソニーさ加減に窓から本体を放り投げようとしましたが、落ち着いてビスを3本抜きレバーを引き上げて電源を外し、CPUを救出に向かいます。
いくらソニー構造とは言え電源ファンをCPUの冷却に使っているとは思えず、ヒートシンクの写真上部に銅色のヒートパイプが4本見えます。おいおい勘弁しろよ。
VAIOはデザインから設計されています。
先に出た写真をもう一度ご覧有れ。
本体上部1/4付近で天空の城となっており、前後の銀色で上下が繋がっているものの、中央部分が浮いている。VAIOユーザはここにも金を払っています。
技術書はすっ転がっていないため、オンラインマニュアルを拝見。ケース分解のやり方なぞ載ってはいませんが、光学ドライブの交換に天空城を開かねばならない。あいにく飛行石は持っていない為、ドライブ交換の章へ飛ぶと有りました。
VGC-RA51 | 製品別情報 | サポート | VAIO | ソニー
http://vcl.vaio.sony.co.jp/support/pcom/vgc-ra51.html#main_contents_section_manual1
簡単に開くと思ったもののレールの爪が結構固く、前後左右から軽く叩いて外す事に。気の短い人にはぶっ壊しポイントかと。戻す時は更に慎重にせねば、漏れなく爪が破損するか外へはみ出ます。
横から見た図。
納得のデザイン。要するにVAIO(SONY)は、吸気用のメッシュ穴を外から見えないようにしたかったわけです。メンテよりデザイン重視で静音にもなりますが、折角側板が楽に外せる割に電源やCPUの冷却ファンは隠れており肝心な部分が掃除出来ません。
ユーザが背面からエアブロワー(ダスター)で定期的に吹いていたそうで、ホコリは大した事無く3割程度の詰まり。途中で気付きファンの拡大写真を追加。
右上に雨雲のような固まりが見えますが、外回りにこれが被っていました。
ついでにフロントベゼルも外してクリーニングし、一旦元に戻す。
VAIOデスクトップの良いところ(一旦まとめ)
価格や修理費、メンテナンスが大変やりづらい事などよろしくない部分が多く見られましたが、アンチもどきな私から見てもVAIOの良さは多少解ります。
デザイン
当然ながらSONYでVAIOと言えば質感や色、装飾レイアウトなどの見た目が良く、格好は確かに良い。ドスパラやマウスコンピュータのようなケースメーカーのロゴ貼り替えのみでは無く、オリジナルで作っている為です。
写真は有りませんがキーボードには一体型のカバーが有り、手前へ折りたたむとパームレスト(腕あて)になる仕様。使わない時はホコリ避けになり、これまた見た目がよろしい。どこに置いていてもインテリアの一部としてデザイン事務所などに設置して有っても違和感無いでしょう。
静音性
ナショナルブランドからの買い替えで、初めて自作やBTOパソコンを購入し騒音がひどいという掲示板の書込やブログの日記が有ります。原因は2点。
- CPUの性能が上がっている、または高性能なCPUを選んだ
- 静音パーツを選ばなかった、または取り付けていない
今回のVAIOはデザインと同様に大型のファンを考えて設置しており、当時にしては回転数も低い良いファンを搭載しています。Pentium4の550でリテール(普通の)CPUファンなら私が夏まで使っていましたが、扇風機の強くらいの騒音が普通。
設計の段階から静音にこだわってデザインされているため、数千円の安いケースとは比較出来ず、静音を気にするなら静音パーツで一式揃える事になります。当然価格も上がりますが、安く付けようと思えば諦めるポイントでもあります。
SONYという安心感
私は不安ですがそれはさておき。やはり世界のソニーが作ったパソコン。PCでは無くテレビではどうでしょう。もし同じ価格なら、ソニー嫌いの私でもHYUNDAIかSONYかと問われれば後者。今これを書いているモニタはヒュンダイですが、安かったから使い捨てる為です。
修理費用や保証期間を考え、故障したら買い替える前提という意味ではSONYは不利ですが、最近では大型家電店で5年など長期保証がオプションで付きます。VAIOのメーカー直営通販でもベーシック3年と有り、3年で使い捨てるつもりで居れば良いわけです。延命する分は得をしたという感覚で。
ソニータイマーが3年になったという捉え方でも結構かと。
3年間保証│ ソニースタイルなら安心!5つの保証 - Sony Style
http://www.jp.sonystyle.com/Service/Guarantee/index.html
さて、今回は良い所を書きまくった為、次回と次々回は全てアホかと思える事を書いて行きます。 VAIOだから、SONYなのでという意味では有りませんが、修理として私の手に渡ってしまったため諦めて下さい。
次回は修理編。最終回はBTOパソコンとの違いを説明します。
OSがOEMという都合も有り自作するよりBTOが安いという事は何度か書きましたが、ナショナルブランドよりBTOという説得はまだ無かったかと思います。3日連続して上げる為 、時間が有ればまた明日と明後日お越し下さい。
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