やたらと引っ張りますが、長くなり過ぎ自分でも読むのが嫌になるため3分割しております。今回は修理から正常動作の確認まで。下記が確認した不具合。
- BIOSが起動せず真っ暗でファンが最大回転、HDDアクセスランプ消灯
- 起動するものの、指摘通りに数分で強制的に再起動
- 再起動した後にBIOSが起動しない事が有る
- 同じく、再起動後にVAIOのロゴが出て停止(POSTで止まっている)
自宅で作業をしており検査設備は有りません。
ソフトウェアからのハードウェアテストは出来ますが、不具合の症状が頻繁に出てくれる場合は基本的にパーツの交換。自作や改造する人間と同じ工程です。
不具合の原因はマザーボード(メモリのスロット)
クリーニングで約1時間も潰しましたが、通電させ再度症状を確認。この時点では部品交換など何もしていません。放熱不良だとすれば直っているはずだからです。もちろん違いますが。
ハードウェアモニターより電圧などを見る
3回に2回はBIOSが起動するため設定に入り電源の12Vをチェックします。
最下段の11.673V(実際には11.53~11.72付近で揺れる)は低めですが致命的とは言えません。5VやVCOREも低くなっており全体的に低め。約4年の経年劣化と言えそうです。
CPUやマザーの温度、各ファンの回転数は正常というか優秀ですね。
最も疑わしいメモリスロットを変更
症状よりメモリまたはCPUと見ています。現在のスロットは下記の通り。
- DDR-SDRAM 256BM x1
- (空き)
- DDR-SDRAM 256BM x1
- (空き)
- 適当に3を抜いて起動>不具合有り
- 3を戻し1を抜いて起動>正常起動4回、Windowsで10分間落ちず
- 1のメモリを3に挿し起動>正常、同上
- 3のメモリを1へ挿し起動>不具合有り
- 1を2へ、3を4へ移動し起動>正常、同上
原始的な方法ですが、これでスロット1の不具合による強制的な再起動という可能性が高くなりました。メモリでは無くRAMのスロット、要するにマザーボードの故障です。幸いSlot1以外のスロットは正常動作するため、デュアルチャンネルになる2と4へ挿して一旦完了。
他のハードウェアに異常は無いか?
写真を撮り忘れましたが、ハードディスクに異常が有りました。
ディスクのエラーやSMARTでは無く、時々Read(読込速度)が測れないなど数値が取れずハードディスクの基板に問題が有ります。体感でしか有りませんが、WesternDigitalはクラッシュより電源が入らなくなる故障が良く有ると私は勝手に思っています。数百個単位での話です。
ハードディスクはSATAで200GBの為、単品で購入しDuplicate(丸ごとコピー)すれば交換して何事も無かったかのように使えますが保留としました。
CPUに異常は無いか?
既にメモリスロットの不良とは解っていますが、勘ではあるものの私はCPUも疑っていた為検査をします。とは言っても、CPUを検査するものなど持ってはおらず、Pentium4は別の手で不具合を検出出来ます。Pen4のみでは無く、Pen4以前のインテルCPUなら通用するかと。
- HDDを予備に交換し適当にフォーマット
- 適当なWindows XP(Home、Proどちらでも)をインストール開始
- デスクトップが表示されるまでを数回繰り返しエラーが出なければ正常
4回通して正常にインストール出来ればCPUに異常が無い確率は高い。エラーは良くある赤い丸にバツ印が出る窓が表示され、メモリのリードが何たらと書かれておりアドレス(0x000・・)が指定されている事や、単純にディスクが読めないから次を入れろを繰り返す不具合が出ます。
AMDは出ません。何も無かったかのように最後まで行きます。
今回はCPUの異常(Win-XPインストール停止)は出ませんでした。
修理が完了していない事を報告し今後の提案
今回の作業で改善した箇所はメモリの不具合。指摘の強制的な再起動は直ったように見えます。(後日の話ですが、一度も再起動は無く快適に使えているとの事)
発見した不具合より、ソニーの修理費概算。
- マザーボードの故障(メモリスロット1、またはその他):41000円
- ハードディスク不良の疑い(リード、シークタイムなど見えず):50000円
- 電源が劣化して来ている(いずれ起動しなくなる可能性有り):32000円
概算のため単発ならばという意味かと思いますが、単純に合計するとメーカー修理は123000円となりました。大変高額ですが購入当時の6割程度。4年程度ではありますが、修理するより買い替えがお勧めです。
私の作業でパーツを交換していない理由はマザー不良が致命的。
VGC-RA51の中古をヤフオクなどで落札しマザーを交換。メモリを4枚(合計1GB)へ増設してHDDの新品1TB程度を付け、現在のHDDを2nd(2台目に内蔵)すれば良いかも知れません。電源も新品のATXを選んで差し上げれば良いでしょう。
しかし、それらを購入したり落札する合計額は軽く3万を超え、現状のPCと同様に劣化した中古のマザーを取り付けてハイどうぞとは行かないわけです。
書き遅れましたが、今回は私が個人で預かってはいるものの、友人の店から社印をついた報告が上がります。中古部品を交換し素人を騙すような商売はされていない。
メーカー以外の修理で注意する事
今回は不具合の修正という事でメモリの移動と報告のみ。
状況説明では、いつHDDが読めなくなってもおかしく無く、電源が弱いため応急処置が必要になるやも知れず、マザーボードは壊れかかっている。可能な限り早めの買い替えをお勧めするという事で納得し感謝されました。
作業費用は知りませんが内容から察するに数千円でしょう。
時給計算が安く合いませんが、商売だからと言って回収したり余っている中古パーツでの修理は、後々の事を考えると信用を失います。パソコンは運で故障する物ですが、上手い事を言って作業工賃を載せて古い状態を維持するより、買い替え後のサポートを依頼下さいというやり方です。(私の店ではありませんが、そういう方針)
コンデンサを交換したり、はんだ付けをされて修理する業者も居ます。そこまでするなら良いかと思うものの、チップの交換などしても元の基板は中古品。タイミングや状況から考えて買い替えの判断は必要。損して得取れというやつです。
修理の可否判断が良く解らない場合は、近所の自作マニアや身内のアニオタへ相談してみましょう。詳しい人間に業者の判断が正しいかを判断して貰うわけです。
私は業者では無いため作業工程をそのまま書きましたが、良くある日記ブログでは何をしたか書いていない事が多く有ります。必ず「何をしたのか」の報告と修理箇所の写真を貰いましょう。
次は最終回、安いBTOパソコンと高い有名メーカーPCの違い(仮)
で締めようかと思います。
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