Windows PCの日時設定について。
質問掲示板でWindowsの時計が遅れるという内容が時々上がり、回答者の皆様が丁寧に答えている状態は数年前から続くもの。結論からいうと、パソコンの時計は遅れた方が良いという考え方なので遅れる仕様。
初心に還り時刻合わせから参りましょう。
Windowsの時刻を自動で合わせ、原子時計で確認
原子時計とはWikipediaによると、高精度なもので3千万年に1秒、低精度でも3千年に1秒の誤差という凄まじい精度の時計。
その原子時計を利用した時刻合わせ専用サイトが有るので、まずはこちらにアクセスしてみましょう。リンクは別窓で開くタグ。
Time.is
http://time.is/
上は私のパソコンから撮った画像で、時計は16.1秒遅れている御様子。
前回の時刻合わせを確認すると4月14日の(PM)12:30になっており、約2日で16秒もずれたという事になり、1日8秒くらい遅れている可能性。
Windowsはインターネット接続しているなら時刻を外部と同期し、自動で合わせる仕組みを持っており、周期は標準で1週間。という事は、同期が毎回出来たとしても私のPCは最大70秒くらい遅れる計算。
日時の同期はタスクバーの日時表示を右クリックしてプロパティを開く。
私は縦にしているのでバーが右に出ているけれど、日時は右下の赤枠部分。時計を右クリックしプロパティを選ぶと左の窓が現れ、インターネット時刻のタブに切り替え、下の設定の変更ボタンを押すと右の窓が表示。
赤枠の中に ntp.nict.jp と入力し、今すぐ更新(U)ボタンを押してみましょう。一瞬~数秒待ち同期が成功すると日時が合う仕組。
Time.isへアクセスすると、ちょうどぴったりになった模様。
解説画像の時刻がずれている理由は、私が仕事中に順序を変えて撮っているだけなので気にせず。
XPも似たように日時または時刻表示を右クリックしプロパティ。インターネット時刻タブを選択すると同期するサーバーが設定可能。
ドメインに参加しているPC、簡単にいうと学校や職場でネットワーク管理者が居る場合は時刻合わせタブが表示されない事も有り、その場合は日時設定不要なのでスルーしましょう。
メイン基板の電池切れでもWindowsの日時は狂う
正確には、マザーボードに載っているBIOS(バイオス)の設定を保存する為のCMOSバッテリというボタン型電池が残量無しになった場合。
パソコンを起動する際、F2かDELキーを連打していると開くかも知れないBIOSの設定を保存する電池。
意味が解らないなら開かないように。開いてしまったなら電源を長押しでシャットダウンしましょう。下手にいじりEscキーやExitから出ると保存される可能性が有りトラブルの元。
カーソルが合っている白い行が時刻設定で、その下の業に曜日と月日年の設定。この部分はWindowsの時計と連動しております。
稀に有る不具合は、CMOS電池が切れてBIOS設定が保存されない状況。日時が盛大に過去へ遡っているなら電池切れの可能性がございます。
数年前のマザーボード(BIOS)なら1901年1月1日になったり、最近のPCなら1981年1月1日になるなど。
こうなったならメーカーPCでフタを開けた事が無ければメーカー修理を推奨。自作や自力で交換するなら、デスクトップは比較的簡単なのでやってみましょう。
私の事務用PCの例ではこのような感じでマザーに載っております。
以前、日本HPが貸してくれたノートは下のように良心的な設計。
デスクトップでもスリムケースやキューブ、ネットトップなど小型な筐体は難しいかも知れないので自信が無ければやめた方が無難。
ノートは可能な所まで分解し、ボタン型電池が見当たらなければ早々に諦めて修理依頼をお勧め。
但し、メーカー修理に出すとメーカーによりマザーボード交換になる事も考えられ、特に保証期間の過ぎたノートは要注意。
その他、ノートは電池がマザーボードに溶接されている事も有るので、無理に剥がして基板をぶっ壊さないよう御注意有れ。
修理現場に居た当時の経験でいうと、電池切れはマザーボードにより早いもので1年程度、長いものは5年経てど一向に切れない物も有り。
これが切れてしまう一番の原因は、パソコンの電源をコンセントから抜いていたり、節電と称してブレーカーを頻繁に落としたり。
普通に使っていればそう切れるものでは無い為、節約で数十円を稼ぎ、修理で数万円支払う事にならぬように。
パソコンの時計が遅れる理由は早まらない為(まとめ)
時刻が遅れる理由は電池切れ以外に主にこれら。
- ネットワーク接続無し、または同期設定無し
- time.windows.com との同期に失敗している
- パソコン内の記録が未来にならない為の仕様
インターネット接続していない、時計の同期を有効にしていないなら当然ながら時刻が勝手に合う事は無くズレて行き当然。
最も多いと思う原因は、Windowsの標準設定になっている time.windows.com (または、time.nist.gov)への接続に失敗しまくる事。私が上の方で ntp.nict.jp に変更しているのはこの為。
nict.(go).jpは日本の標準時刻を決定している独立行政法人らしく、税金を無駄に使っていると思うので、ここぞとばかりに利用して差し上げましょう。
最後が本題で、パソコンという物は普通の時計と違い早まるくらいなら遅れた方が良いという考え方。
例として私の目覚まし時計は気が利いており、電池が少なくなると秒針が1秒で2秒分進み、放置すると数日で完全に沈黙する仕様。
これはあからさまに時間を狂わせる事で利用者に電池切れ間近を知らせており、目覚まし時計故に遅れるよりは早くなる方が安全な為でしょう。知らないけれど。
パソコンの場合は、ファイルや設定にタイムスタンプという日時の記録が有り、未来になってしまうと支障が出るかも知れず、遅れているなら問題無い為。
具体的には、パソコンの時計が10分進んでいる事に気付き10分戻すと、10分戻した直後からPC内には未来の記録が残る為。10分遅れており10分進めた(戻した)なら過去ログなので問題無し。
更に具体的には私の例で分かり難いけれど、当ブログの画像やファイルを保存した際、未来のタイムスタンプでサーバーへ上がってしまうと、時計を過去へ戻すと最新のファイルが逆になりアップロードに支障が出るなど。
昔聞いた話なのでソースが分からないけれど、プログラミングやネットワークに強い人なら納得してくれると推測。
以上、パソコンの時計は遅れる仕様なので、仕事や学校などで重要な時間の確認には使わない事を推奨。
電波時計が安くなって来ているので職場や家庭に1つ置いてみましょう。
余談。同期の間隔はレジストリの編集で変更出来るので、どうしても変えたいならGoogleなどで検索してみましょう。推奨はしないけれど、7日(604,800)になっている所を24時間にするなら10進数に切替え86400(秒)とか。
当日19時頃追記:メールにて進むマザーボードや機種も有るとの事。具体的な名称をメールより引用させてもらいます。
- DELL Precision 360 進む傾向
- DELL Precision T3400 遅れる傾向
- FUJITSU FMV-SV237 進む傾向
- ASUS P2B 進む傾向
- ASUS P3BF 遅れる傾向
ご指摘有難うございます。
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