エイサーは低価格ノートから高級志向へ方針変更か?

2017年3月17日

国内では日本が付く日本エイサー。

本社は台湾でASUSやMSIと似た感じでノートPCを製造販売しており、数年前までは安いノートならばAcer、Lenovo、東芝辺り、Windows 8の頃からはASUSが加わったと思えば現在はAcerが見当たらず。

しかも新製品がことごとく高価。

エイサーは低価格ノートから高級志向へ方針変更?

2~3月のレビュー1つ、プレスリリース3本。

厚さ10mmを切る世界最薄の13.3型モバイルノート - PC Watch
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/hothot/1044316.html

Swift-7-SF713-51-F58UF

こちらはレビュー、PC Watchらしい提灯風なべた褒めスタイル。

発売日は2月16日で、価格はオープンプライス、税別店頭予想価格は18万円前後の見込み

価格コム最安は現在税込17万円を切らない程度で16件のショップなどで取扱いあり、但し1/3くらいが問い合わせとなっており在庫していない予感。

特徴は圧倒的な薄さらしく厚み9.98mmという、そんな事はどうでも良いのでキーストローク確保して欲しいと思うのは私だけだろうか。

他には液晶が強化ガラスで本体はアルミニウム合金を使用した堅牢性アップ、の割に重量1.1kgくらいは優秀。13.3型でも安いノートはすぐ2kg前後行ってしまう辺りが18万円クラスとの違いなのか。

途中のレビューが全然頭に入って来ないので仕様とベンチ比較一部。

acer-vs-pana-benchcmp

堅牢性、想定税込20万円級な感じでレッツノートと対決か。ちなみに右列のレッツの実売は税込27万円くらい。

仕様はほぼ同じで、大きな違いと言えそうな部分はレッツがモバイルでよく使われる省電力Core i5に対し、Acerのノートは更に省電力なCore i5、7Yシリーズを採用しているところ。

省電力=低発熱=性能劣化になるものがY入りシリーズの場合はそうでも無く、PCMarkのスコアを見ると大差無し。しかしパナとAcer、日本国内ではブランド力に大差がありすぎて売れないと思うのだけれども。

次もノートで、こちらは店頭販売ではなくビジネスや教育機関向け。

日本エイサー、堅牢性を向上させた11.6型Chromebook - PC Watch
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/biz/1048362.html

C740-H14N

天板の荷重、落下の衝撃に耐えるよう堅牢性を上げつつ、ヒンジなども増強しているらしい、WindowsではなくChrome OS仕様なノート。

ビジネスというより教育の子ども向けでしょうな。または客への貸出用として店頭や事務所に置く感じか。

主な仕様は、CPUにCeleron 3215U(1.7GHz、ビデオ機能内蔵)、メモリ4GB、32GB SSD、1,366×768ドット表示対応11.6型非光沢液晶ディスプレイ、OSにChrome OS

価格はオープンプライスにて不明。この仕様、しかもChromebookならば、Acerなら3万円を切って出すはずと思いきや、なぜか楽天で販売中な上に全然高かった。

C740-H14N

source:【楽天市場】日本エイサー Acer Chromebook 11 C740-H14N

いずれも取り寄せ、または土日祝日除く7~10営業日で出荷と表記ありなので、売れたなら日本エイサー、または代理店からの直送かという感じ。

そして3本目はまさかのゲーミングノート。

日本エイサー、GTX 1050搭載の15.6型ゲーミングノート - PC Watch
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1049346.html

VX5-591G-H58G

何がまさかかは、Acerは今までゲームPCには力を入れておらず、しかもノートでゲーミングPCやるとは初な気がする。

GeForce GTX 1050を搭載した15.6型ゲーミングノート「VX5-591G-H58G」を発表した。価格はオープンプライスで、税別店頭予想価格は125,000円の見込み。販売開始は4月7日から。

CPUはCore i5-7300HQ、最大3.5GHzまでブーストする4コア4スレ仕様。メモリ8GBは良いとしてもHDDな点がやや残念。しかし、下手に容量小さいSSDではゲームのインストールがきつくなり、大容量にするとPC本体価格が爆上がり。

バッテリ6時間もゲーム用ノートにしては優秀と言えるものの、CPUとグラボがそれなりな性能なので6時間くらいは行けるのでしょう。

AmazonではAmazon直販で予約が始まっており、税込価格134,784という事は税別124,800円なのでPC Watch掲載の予想価格はだいたい合っております。

どうしても持ち運び移動したい人がサブ機として、画質など落として遊ぶ用な印象。BTOパソコンならいくら?と思いドスパラとマウスを見たところ、こんな中途半端な構成のノートは無かった。

12万ならCore i7とGTX 965M、その上はCore i7とGTX 1050Tiまたは1060で16~17万円でSSD+HDDになる感じ。

ラストもゲームPC、デスクトップもAcer製はやや珍しい。

日本エイサー、Kaby Lake/GTX 10搭載ゲーミングPC - PC Watch
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1049366.html

G1-710-H76I/G

上位の23万円以上らしい構成。

主な仕様は、G1-710-H76I/GがCore i7-7700(3.6GHz)、GeForce GTX 1070(8GBメモリ)、DDR4-2400 8GB×2、256GB SSD+2TB HDD、DVDスーパーマルチ、Windows 10 Homeを搭載。

無い無いと思った人は少ないかも知れないけれど、相場判る人には無い無いか思われたかと。

K無し7700が中途半端、1070も中途半端、メモリ特盛りとSSD+HDDは良いとしても、ゲーミングPCならばCPUとGPU(グラボ)重視のはずな割に一体これは何なのか。

マウスの23万円構成はこちら。

NEXTGEAR-i660PA1-SP3

CPUはK付き、GPUは一般向け最強の1080 Ti、SSDやHDD容量など全てにおいてAcerより上か同等。

 

Acerの高価な機種が日本国内で通用すると思えない

ここ1年くらい、価格コムのノートPCランキングでAcer製品を見ないと思えば2017年3月現在は人気上位60位までエイサー無し。

どこに居るのかAcerで検索、売れ筋ランク高い順。

kakaku-acer-ranking

最上位機種でさえ197位というありさま。

安い順にしてみると上位4機種が3万円くらい、4万円出せば15機種くらいまで選択肢が広がるので低価格をやめたわけでは無さそう。

しかし、発売日の新しい順で再検索するとこれ。

kakaku-acer-new

発売は上から3つが3月、下2つは2月。

最上段は3段目のHDDメモリ容量ダウン、但しMSオフィスが入っているので価格的には3段目より高くなりそう。

妙な点は下の2つで、なぜCPUがN付きCeleronごときな割に6万を超えているのかはMSオフィスHome and~入りなので、ドスパラを参考にすると2.4万円くらいの価値とするなら本体4万円くらい。

メモリ4GB、HDD500GBという平凡な構成にクソ性能なCPUを搭載した11.6型と13.3型、Acerにしては高いのでは。そして低価格が特徴のメーカーならばオフィス入れる必要無いのでは。

本家の台湾は物価が安いので上のような価格では売れないだろうし、日本国内はLenovo、ASUS、東芝、他にもDELLやHPも安いノートがある上、マウスなどの国内BTOも低価格。

そして何より金持ちなおっさん達は、NECや富士通、レッツやVAIOなどのブランドを好むので、台湾メーカーが高いパソコン出しても勝負にならないはず。

テレビに置き換えると、ブラビア10万、DXアンテナ3万、エイサー10万では話にならないわけで3万が妥当な感じ。それなら私はDXアンテナかエイサーから選ぶところ、10万ではアウトオブ眼中であり、金持ちなおっさん達の眼中にも入らない。

Acerは2~3年前から業績が悪化、減収減益でCEO交代もあったと記憶。低価格が駄目なら高級志向なのかも知れないけれど、少なくともそれは日本の市場には合わず、撤退か縮小、または低価格勝負へ戻す事になりそう。

他の要因としては、AcerやASUSは修理の際に面倒そうなので使い捨てを好む人が多いと思われ、5万円を超えるようなノートは買わないと思う。

おそらくビジネス/教育機関向けノート以外は店頭予想価格なので値引き前提、ポイントバック用なのだろうけれども、それでもノートならNECなど、ゲームなら(主に知名度の問題で)Acer以外のメーカーが選ばれそう。

コメント(1)

モニタの方は高額化している訳では無いようですが、3万で低性能な15.6インチのノートが買えた事を考えると、Acerのノートが高額化しているのは確かなのやも。

>キーストローク確保して欲しい
パンタグラフのキーボードも、慣れればそれなりに打ちやすいです。私はRealforceとパンタグラフなノートPC、文字の入力速度は同じくらいですし。ストロークが浅い=速くタイプできる、なのは確か。だからとてミスが減る訳では無く、むしろミスが増えるなら「タイピング速度は上がったけれど精度は下がり、結果的に文字の入力速度は変わらない」事態に陥る可能性も高し。

そしてRealforceは「疲れない」という利点が残るため、私はRealforceの方が好き。

>仕様とベンチ比較一部
ちなみに液晶は光沢パネルのため、外光の映り込み、また反射による目の疲れに注意。テンキー無しですし、13.3型と小さいですし、このスペックで事務作業は無いでしょうから、特に気にする事も無いでしょうが。

>11.6型Chromebook
Chromebookな癖に、安めなWindowsノートと価格が同じとは驚きの高値。

>ゲーミングPC
どこかで見たような外見ですね。前方を尖らせて横から見ると五角形になるデザイン、ゲームユーザに好まれる外観なのでしょうか。

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BTOパソコンメーカー比較

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性能とパーツの相場がある程度わかる人なら標準構成が多いのでコスパ重視で選びやすい。同じに見える同じ価格でも仕様の違いがどうなのか判る人には最適。

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コスパと性能以外にも見た目も重視したいならHPのノートも選択肢としてアリ。自社製造状態なのでBTO=ダサい印象は払拭されるかと。デスクトップは法人用、ゲーミングは海外向き。

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昔のマニアックな感は無くなり家電通販のような普通のパソコン屋に。機種が少なく特徴的な少数精鋭状態なので選べる人を選ぶ。ヤマダ電機の一部、または自作PCのパーツ屋さん。

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※ドスパラはパーツの偽装疑いを誤魔化したり取引先を勝手に切る信頼性暴落した事件があり掲載中止(2020.11.26)

※マウスコンピューターは高いぞと書きまくったからか遠回しにリンク削除しろと言って来たので削除(2021.03.28)

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