AMDの新CPU、FX-8150がPC搭載用として新発売。
PC搭載用と書いている理由はCPUの単品販売がなぜか後回しになっており、これを書いている10月末時点では未発売の為。8コアで最大4.2GHzまで出るという高性能CPU。Zambezi、Bulldozerと言うと私のようにAMDを良く知らない人でもピンと来るでしょうか。来なければ、インテルでは無い別メーカーの高性能CPUという解釈でよろしいかと。
パソコン工房とマウスからこっそり発売、見て参りましょう。
PC工房とマウスからFX-8150搭載BTOパソコン新発売
インテル新CPU、Core i7 2700K搭載BTOの価格比較ではマウスを見落としていた為、今回はGoogle先生の手動検索で問い合わせまくり、他社からの発売は未だ無い事を確認。10/31現在。
先に性能の割に比較的安いマウスコンピューター。
発売と同時に完売、しているわけでは無く準備中と思われる状態。
マイコミかPC Watchのリリース記事から飛んだ記憶が有るものの、マウスコンピューターの公式ではこの機種は未発表。
キャプチャでポイントしているリンクはFX-8150のニュースリリース。但しタイトルには「10月末」最後に「予定」と書かれており、掲載されている機種は未だ販売は無し。
何が起こったかは、AMDが10/16に発売予定と言いつつ延期した為。マウスは解禁と同時に発売する事の多いメーカーでは有りますが、CPUが到着しておらず検証の為に10月末としていたのだろうと推測。
既に現物は本当に出ている為、準備中と思われる画像の機種は検証中、完了次第発売し再度プレスリリースという流れなのでしょう。知らないけれど。
標準構成価格は約9万円。
- CPU:AMD FX-8150 (8コア/3.6GHz/TC時最大4.2GHz/L3:8MB)
- チップセット:AMD 990FX(Scket AM3+)
- グラフィック:GeForce GTX560 1GB
- メモリ:8GB(4GBx2)※空き2、最大16GB
- HDD:1TB SATA3 7200rpm
- DVD:スーパーマルチ
- ケース:ミドルタワー
- 電源:900W(80PLUS SILVER)
- OS:Windows7 Home Premium 64ビット
CPUとチップセットはAMD。グラボはNVIDIAな仕様。
今時のデスクトップとして普通な1TBのHDDとDVD読み書きドライブ。ゲーム用として高くも低くも無い中クラスのグラフィックボードが搭載。
メモリはやや多めなものの最大16GBとなっており、空きスロット2本に4GBを入れると打ち止め でしょうか本当に。32GBのような気がするけれど。
カスタマイズでメモリ増設するには高く付く為、必要になった時に出来るなら後載せも有りかと。修理依頼時はマナーというか有料になる可能性を無くす為に外しましょう。
電源が余裕の900W。80PLUSの銀ランクが使用されている理由は、この容量まで大きくなると価格も上がり80PLUSは今時当然、シルバーでも普通。電源容量の割に本体価格が安い辺りはOEMで大量に製造しているのやも知れず。
もう1メーカーはパソコン工房。こちらは普通に販売中。
期間特価で打ち消されておりますが元の価格は89,980円。約9万円はマウスコンピューターと同程度の価格。
マウスと性能が違う箇所のみ太字へ。
- CPU:AMD FX-8150 (8コア/3.6GHz/TC時最大4.2GHz/L3:8MB)
- チップセット:AMD 970A+SB950(Scket AM3+)
- グラフィック:Radeon HD 6790 1GB
- メモリ:4GB(2GBx2)※空き2、最大32GB
- HDD:500GB SATA2 7200rpm
- DVD:スーパーマルチ
- ケース:ミドルタワー
- 電源:600W
- OS:Windows7 Home Premium 64ビット
チップセットの性能の違いはこちらのサイトを参考にすると、PCI Expressのレーン数やHyperTransportの速度。気にするなら自作しろという事で、BTOパソコンとしては大差無し。
グラボは簡単に比較は出来ないもののGTX560と同程度と見てよろしいかと。高くも低くも無い性能。
メモリ容量、HDD容量と速度、電源容量は工房が下。マウスの方がコストパフォーマンスが良さそうに見えるけれど、送料と延長保証を入れた差で比較すると約5千円マウスは高くなる計算。送料のみなら差は2500円くらい。
細かい事を言い出すと、パソコン工房はカードリーダー、マウス、キーボードが無いなど違いが有る為、本気で比較するならカスタマイズや詳細でどうぞ。
FX-8150はマニアに言わせると期待はずれ(らしい)
らしい、とは私がマニアでは無くAMDをインテル程には見ておらず良く判らない為。Wikipediaに一覧が載っていたので、先にFX-8150がどの位置になるかを拝見。
source:Bulldozer (マイクロプロセッサ) - Wikipedia
FX-8000番台の上から2番目が8150。来年の1~3月頃、更に上のFX-8170が発売予定となっているようです。
インテルCPUとの違いは設計そのものでは有りますが、上の一覧からインテルとの違いを見て行くと2つ解らない項目が有り、All Core Turbo と Max Turbo。
All Core Turboは5コア以上使った時の最大値、Max Turboは4コア以下での最大と、ドスパラのスタッフが書いております。この記事分り易いのでお勧め。
AMDの最新CPU「FX-8150」速攻レビュー! | ドスパラ - パーツの犬
http://partsdog.dospara.co.jp/archives/52219671.html
AMDと言えば私の中では上田新聞。AMDまみれで自作される筆者殿さえ期待はずれという理由を探してみると、北森瓦版にて発売前のリーク情報が続々掲載されておりました。
当然ながらベンチマークの数値が期待していた程では無かったという。本文に有る通り、リリース前の情報なので信憑性は100%では無し。
いくつか有る一覧より分かりやすかった物を1つ拝借。
source:北森瓦版 - 【夢もキボーも】続々々・FX-8150のベンチマーク・後半【ありゃしない】
Phenom IIは同じくAMDで1つ前の世代。Core i7はインテル、2600Kは2700Kが出るまでは現時点でSandyBridge最高性能のCPU。
薄赤で塗られているセルがFX-8150より勝っている数値。分り易い箇所は、wPrime32M(マルチスレッドベンチマークソフト)でPhenom IIにさえ負けている事と、i7-2600Kも6秒台を出している割にFX-8150は8秒台。
これがどうかしたの?と思ったなら普通。なぜ期待はずれかは、Bulldozerはインテルより遥かに凄いCPUらしいという噂が春前から流れており、その期待を大きく下回ったという相対的な見方。
価格はCore i7 2700Kより若干安い程度、これでは誰も納得出来ない。特にAMDファンやアンチインテルには痛い新CPUとなったわけです。リークのベンチが本当なら。
単品発売予定は11月4日。決定と有りますがまだ分からない。
日本AMD、「FX-8150」と「FX-8120」の発売日を決定 | パソコン
http://journal.mycom.co.jp/news/2011/10/28/118/index.html
価格と発売時期を引かせてもらいます。
- FX-8150水冷クーラー同梱版・・33,800円(2011年11月4日)
- FX-8150空冷クーラー通常版・・24,800円(2011年11月11日)
- FX-8120空冷クーラー通常版・・18,800円(2011年11月4日)
水冷はおそらく簡易水冷、通常版より9千円高い予定。よほど良い物が同梱されていなければ、CPU単品は自作ユーザ用なので要らないと思われます。
AMDの新CPU FX-8150搭載BTOパソコン(まとめ)
まともに発売出来た量産系BTOメーカーはパソコン工房のみ。マウスは出てはいるものの発完売しつつ発売とかわけの分からない状態。ソースを忘れたので噂として、PC搭載用に発売したFX-8150は500個とか。
他のBTOメーカーが遅れているとするならAMDの準備不足。AMDの取り扱いはインテルより少ない為、スルーするメーカーも有るでしょう。
Fusion APUは性能そこそこでも格安。今回はAMDにしては価格が高めな割に思った程の性能では無かったとするなら、AMDファンや信者以外はどうでも良いCPUと言えましょう。
リークした数値が嘘で、実際にはインテル如きが話にならない程のベンチ結果が出るなら大逆転かも知れないけれど、もし本当にそうならツクモやドスパラが店頭でやらかしていそうです。それが無いという事は残念な結果という事かと。
BTOパソコンとしてはどうなのかと言えばCore i7 2700Kのような物で、オーバクロックしないなら大した恩恵は無く、8コア8スレッドや高クロックで使う用途が無ければ意味は薄れ、自己満足でしょう。
CPUやグラボは性能が高くなる程に消費電力が上がり、それが上がると発熱も上がり冷却の騒音に繋がる仕組。
オーバースペックが安心という私のような変な人間も居りますが、静音と引換になる可能性が無いとは言えず、将来性以外に用途と予算から考えてみましょう。
日本の公道を走る為にポルシェやフェラーリが必要か、のような。
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