約1ヶ月前にApple M1搭載Macが発売。
発表&発売直後からIT関連サイトが「控えめに言って驚異的」や「化物」と称したタイトルで絶賛しまくり。しかしそれらを読めども何がどう凄いのか全然わからなかったので1ヶ月様子見。
Appl製品は信者が上げまくるので混乱した。
Apple M1でMacの性能が大きく伸びたなど8記事
日付の古い順から8記事ピックアップ。冒頭で「1ヶ月様子見した」と書いたけれど、「1ヶ月経過しても全然凄いと思えないのでしびれ切らした」とも言い換え可能。
以下、タイトルは省略せず。
「Apple M1」でMacの性能が大きく伸びたワケ Intel脱却計画に課される制約とは? (1/3) - ITmedia PC USER
https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2011/12/news069.html
ライターが本田氏の時点で、この人はAppleからイベントなどで優遇されていることで有名なので感想文はスルーするとしても、某患部のようにポエム撒き散らすだけではなく、Apple製品にはガチで詳しいのでその部分はまだ救いがある。
最初のMacに搭載されるSoCがiPhone 12シリーズ向けの「A14 Bionic」をベースとしたもの
要するにスマホと同じARMプロセッサをMacに搭載してみました的なもので、A14の親戚のような派生したモノがApple Silicon、M1爆誕の経緯。てっきり勝手に、Intel、AMD、Apple、ARM系の4強になったのかと思っていたので拍子抜け。※M1もiPhoneのCPUもARM系という意味。
そしてこの手の画像が多すぎて混乱できる。
M1と比較しているCPUはLatest PC laptopなので最新ノートPC。
多くの大手メディアが「凄い」「化物」と書きまくるので「同じ消費電力でCore i7やi9の2倍は確かに化物」と見てしまった。最新ノートとは書いているけれどMacとは書いていないのでCore i3やヘタするとCeleronノートと比較している可能性さえあると後で気付いた。
2ページ目からは信者の妄想、またはマネーパワー全開風なのでスルー。
PC業界の常識を壊す、Apple M1プロセッサ搭載Mac (1/3) - ITmedia PC USER
https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2011/12/news045.html
有名ポエマー、林先生の記事なので信者以外は読む価値ございません。今ライターの名前に気付いたので私も読まない。
昔は「そう来るか?」的な斜め明後日なポエムが大笑いできて楽しかったけれど、最近はマイナーチェンジしたのかSNSで遊ばれて大人しくしているのか、ネタにさえならない。
Appleの「M1チップ」を搭載したMacBook Airはx86エミュレーション環境下でさえ他のMacを上回る - GIGAZINE
https://gigazine.net/news/20201116-apple-silicon-m1-benchmark-emulating-x86/
最初に書かれているここが要点。
M1チップは翻訳レイヤーを介してx86環境をエミュレーションするという環境下でさえ、他のMacを上回る性能を発揮するということが判明
M1が載るまでIntel CPU(x86)で動いていたMacがなぜM1(ARM系)でも動くかは優秀なエミュレーションによるもので、Windowsで言うとARM系CPUなのにIntelやAMD載せなくともCore iやRyzen同等の性能で動く感じ。
ベンチ結果はM1だけで計測しており全然性能わからないのでスルー。
Apple独自開発の「M1」チップがベンチマークでGeForce GTX 1050 TiやRadeon RX 560を上回ったことが判明 - GIGAZINE
https://gigazine.net/news/20201117-apple-m1-benchmark/
これはいくら何でもひどい。
何世代前のGeForceやRadeonなのか、しかも下位GPUと比較してドヤってどうするのか。さすがにこれには1ヶ月前から「?」が脳内で満開。おそらくだけれども、Intelの内蔵GPU(IRIS Xe)も最新ならそのくらいの性能では。いや知らないけれど。
ちなみにM1の時点ではまだディスクリートGPU(外付、グラボのこと)に対応していないので、miniとノートでしか採用されていないのだと思う。
「Apple M1」のMacBook AirとPro、Mac miniを3台まとめて実力チェック 驚異的な性能が明らかに (1/4) - ITmedia PC USER
https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2011/17/news167.html
驚異的いただきました。こちらも初っ端と同じ本田先生の記事。
驚異的な性能が明らかになるというより、驚異的な性能に見えるように頑張っているとしか思えない内容で、Appleに優遇されているハードウェアにガチで詳しい信者ライター作文するとここまで露骨になるのかと、そちらの方が個人的には驚異的。
M1搭載MacBook Airは、最低スペックでもIntel版MacBook Proを寄せ付けない性能だった (1/4) - ITmedia PC USER
https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2011/17/news164.html
再びポエマー林先生の記事なので読まない。
先にライター調べてからピックアップすればよかったと反省しており失礼。M1 Mac発表からタイトルに「M1」と入っている記事を片っ端から収集した結果なので仕方ない。
【Hothotレビュー】Apple M1版MacBook Proを検証。Core i9を上回る性能でバッテリ駆動時間も驚異的 ~互換機能のRosetta 2でも十分な速さで動作 - PC Watch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/hothot/1289481.html
ここでも驚異的いただきました。また、このタイトルでも混乱できた。
「Core i9を上回るとか、どれほど驚異的なのか」と思うでしょう。私は思った。後で出るベンチマーク結果の一覧表を見ると一発でわかること。
勝っているのはCPUのシングルコアでマルチは負け。他で勝てているのはSSDの一部転送速度程度で1世代前のCore i9が全体的に圧勝。私はSSD性能の差だと思う。
従来モデルよりCPU性能が最大3.5倍、GPU性能が最大6倍、マシンラーニングが最大15倍高速になったと謳われている
あのグラフ群を鵜呑みしつつ曲解してしまったのでしょう。
マシンラーニングとか聞き慣れない横文字使用しているけれど、日本語に訳すと機械学習のこと。普通の人には要らないAI作る用の性能でドヤられても。Intel CPUにQuadroを搭載したと言われても多くの人が要らないわけで。
Appleの「M1」搭載Macレビューまとめ、「コンピューティング革命」や「信じられない偉業」など絶賛の嵐&今後のApple Siliconへの期待までてんこ盛り - GIGAZINE
https://gigazine.net/news/20201118-m1-mac-review/
「総書記最高」「委員長素晴らしい」的な、お前がそう思うんなら~状態ばかり、かと思いきや冷静な意見も。多くは「古いMacと比較して超快適」とか、漠然と自分が良いと思っているだけ風なラリっているアホばかりだけれども。
- RAMが最大16GBまで
- ディスクリートGPU非対応
- 外部ディスプレイは1つだけ
- USBポートが2つだけ
- ディスプレイにまで厚いベゼルがある
- 悲惨なウェブカメラ
- 本当にひどいスピーカー
5番はどうでも良い人多そう、6と7はノート型PCにそんなものを期待していはいけないけれど、彼らiPhoneのカメラと比較していそう。M1に期待してMac買おうと思っている人は1~4を気にして検討を。
ジャンキーの中でも一番ひどいMacworldが笑えた。
「プロセッサの変更に過ぎないものの、このプロセッサはなんという性能でしょう」「Apple Siliconのデビューは大成功」「Appleは本当に信じられないほどの偉業を成し遂げた」
どこかの国民が根拠なくラリって大統領マンセーと言っているような妄想に似ている。韓国とは言っていないけれど、こう置き換えると一気に胡散臭くなる。
「大統領の変更に過ぎないものの、この大統領は何という性能でしょう」「文在寅のデビューは大成功」「文大統領は本当に信じられないほど偉業を成し遂げた」
どこにも根拠も実績も見当たらない。
M1とその他CPUのベンチマーク比較
まともなベンチマークがほぼ無く、信用できそうな情報を2サイトから。
Cinebench(CPU性能測るソフト)マルチコア(M1なら8)。右端の数値が大きいほど有能を意味しております。
source:Intel And AMD x86 Mobility CPUs Destroy Apple's M1 In Cinebench R23 Benchmark Results
1世代前の14nmなCore i7とほぼ同等ながら、AMDをぶち込むとRyzen 5にさえ勝てておりません。M1は5nmなのでウルトラ最新製造プロセスにも関わらず。ちなみにAppleはハードウェア製造はしていないのでM1は台湾のTSMCが製造。
シングル(1)コア対決。
こちらはAMD全滅ながら今度は10nmの最新な第11世代Core i7と同等か僅差で負け。
別サイトより、同じくCinebench R23のマルチ。
source:Apple M1 - ベンチマークと技術データ
結構下がりましたな。
第8世代Core i7や第10世代Core i5と同等なので「Appleは本当に信じられないほどの偉業を成し遂げた」とは言えないかと。
グラフの長さがやたら短いと気付いたなら鋭い、このサイトのベンチは「結果をもっと見る」を押すと上下全体が見えるようになる。
トップはAMDのRyzen Threadripper 3990Xでスコアは何と74,422なのでM1の10倍近くなり、それはズルいとして市販7万円のRyzen 9 3950Xを出すなら42,050でありM1とは桁違い。
なぜかは単純にコア数が多いためで、スリッパは64コア、Ryzenは16コアなので8コアCPUが「このプロセッサはなんという性能でしょう」というほどのモノでは無いと言えるかと。
シングル。
第11世代Core i7と同等。
こちらは全体の上位から6番目に位置しているので上等な方。3.2GHzまでしか出ないはずのM1がなぜ4GHz後半まで出るCPUの中に混ざっているのか。
おそらく8コアの内の4コアが高性能+4コアが高効率と称しているため、何か秘密があるのでしょうな。ここだけは純粋にM1の特徴として凄いと思った。
cpu-monkeyの方は他にもGeekbenchなどあるものの、性能はぶっちぎりで凄いとは全然言えない状態なので目を覚ましましょう。
Appleはオーパーツを手に入れたのか
もちろん皮肉。
Appleやその信者はクロックとかTDPなど具体的な性能を書かないのでわからなかった。興味なかったとも言うけれど、改めて調べるとこれが実態。
- Apple M1(0.6-3.2GHz、8コア、TDP※非公開)
※ベースクロックは0.6ではなく1.8GHz説もある
これでも驚愕で控えめに言って驚異的とか堂々とぶちまける信者のラリりっぷりのほうが驚異的。もう慣れたので驚愕はしない。
まとめるとこう。
- 最大クロック低めな割にシングルはなぜか比較的高性能
- マルチコアで今どき8は全然普通
- 制限(欠点)多い
M1はローエンドの完成形でこれからハイエンドが生まれる的なポエムも見かけたけれど、私に言わせるとM1は試作品、β版状態なのにフライングして製品化してしまい早すぎて腐っているとしか見えない。
しかし見方を変えると、スマホのCPUをパソコンへ移植していきなり最新Core i7と同等は確かに凄い。ただ、Intel CPUを大きく超えているとか、マルチコアでAMDのミドルハイに勝っているようなウソな印象操作は本当にApple信者はクズだと確信。
これは当サイト(私)と逆のことをしており、ここで私は歯に衣着せぬ作文でクソ性能はクソ性能、ケチの付け所が無ければそう書く。
対してApple信者は何が出ても凄い、本当に少し凄いなら驚異的などと大げさにもほどがある。彼らAppleジャンキーに悪意は無いのだろうけれども、悪意が無いからこそ悪質。
もう一度、M1搭載Macは未完成な試作品。
まだMacの買い替え時期ではないのに信者のアップルファンタジーを真に受けて夢見すぎて後悔しないようご注意あれ。使い物にはなるとは思うけれど、「まだ」たいした進化はしておりません。
「まだ」とは今後に期待している意味で、私は別にAppleアンチではないしMac miniやiPhoneやiPod touchも持っているWindows PCユーザ。信者がウソ大げさまぎらわしいを撒き散らすので中和して本当の事を晒す係。
>M1絶賛記事
M-1は漫才大会ですから仕方ない。
>「同じ消費電力でCore i7やi9の2倍は確かに化物」
Macが比べるべき対象って、その辺のWinノートではなく前世代のMacでしょう。MacとWindowsを同じ物差しで性能を測ることはできないのですから。
Aさん:100Mを10秒で走れる。ハーフマラソンのタイムは150分。
Bさん:100Mを走るのに15秒かかる。ハーフマラソンのタイムは100分。
この両者を見て「早く走れるからAさんの方が優秀」とは言えない訳で。
>ベンチマークでGeForce GTX 1050 TiやRadeon RX 560を上回った
私は知らなかった「GFXBench」なるソフトでの比較。android、iOS、macOS、Windowsというマルチプラットフォームで動くとは優秀。私のRX570で実行した結果、分かったことが以下。
1.テストで使用したのはDirectXではなくOpenGLのベンチマーク(両者はテスト項目が違う)
2.テスト結果がやや見づらい
さすがに全項目のテストを行うのは時間がかかり面倒だったので、3種類ほどテストした結果が以下。なお結果はすべて小数点以下第2位を四捨五入。
Aztec Ruins(High)
40.9FPS(M1:77.4FPS、GTX 1050Ti:61.4FPS、RX 560:82.5FPS)
T-Rex
284.9FPS(M1:660.1FPS、GTX 1050Ti:508.1FPS、RX 560:482.9FPS)
Txturing
90,574MTexel/s(M1:71,149、GTX 1050Ti:59,293、RX 560:228,901)
さすがにRX560以下はおかしくないか、と思って画面解像度を4KからフルHDに下げてみた結果が以下。
Aztec Ruins(High):119.8FPS・・・・・+78.9
T-Rex:600.4FPS・・・・・・・・・・・・+315.5
Texturing:78,942MTexel/s・・・・・・・-11,632
テクスチャマッピングの性能が上がる。そう4Kならね。
というかRX560のテクスチャスコア「228,901」はカンマの位置もおかしいので転記ミスだと信じたい。ガチで22万ならTitanXやRX Vegaと同等の性能。
>最大クロック低めな割にシングルはなぜか比較的高性能
コアに2種類有るようですね。
大阪に高校野球での強豪校で、国立大学の旧一期校にも多数入学している学校があります。
文武両道という触れ込みですが、その内情は体部門と頭部門に分かれているから。
M1と言うCPUもそうなっているのと違いますか。
処理速度優先(電気馬鹿食い)のコアと、電力効率優先(低脳)コアとに。
>最大クロック低めな割にシングルはなぜか比較的高性能
シングルに強いのはトランジスターが多いからだそうですね
>M1は試作品、β版状態なのにフライングして製品化してしまい早すぎて腐っている
Apple M1搭載Mac、ディスプレイ出力にさまざまな制限。EIZOが注意喚起 - PC Watch
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1294631.html
タイムリーな記事w
ディスプレイ出力に問題があるのもβ版状態だからじゃないんですかね
M1チップ搭載の新型MacはDTMに使えるのか? DAW、プラグイン、オーディオインターフェイスなど動作状況をチェックしてみた | | 藤本健の "DTMステーション"
https://www.dtmstation.com/archives/32814.html
DTM用途での検証ですw
プログラミングでも対応していないツールがありますし
DTMやプログラミングや映像用途にはM1は早すぎってことですねw
Office 365 for Macが「M1」Macにネイティブ対応 - ITmedia PC USER
https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2012/16/news157.html
ネイティブ対応が進んでM1が普及すればいいですねw