6月1日にオープンしたBTO価格比較(bto-kakaku.com)
アスキー メディアワークスがシステムを開発し、BTOパソコンメーカー全体の仕様やデザインから価格比較が可能。当初はNECの6機種のみとなっていたため10日待っていましたが未だに進捗無く。
しびれを切らしてご紹介申し上げます。
BTO価格比較
http://bto-kakaku.com/
トップページそのまんまでは何も表示されず雰囲気が出ないため、100万円以内で検索を掛けた所。自動的に23万円に変更されましたが気にしない。
上に多くのボタンが有り、比較に使いたい項目が並んでおります。
2010年6月現在、CPUはインテルAtomからi7まで10項目でAMDが5項目。メモリは1~8GBから選択可能の6種類(6GBが無い?)。HDDは容量以外にもちろんSSDとHDDも選べます。
スペック以外に面白い選択はRAID0/1/5から選べたり。スタイルは未完成でしょうか、重量のみ。カラーは金銀など8種類から選べるという、ナショナルブランドやDELL、HPを意識しているとも取れます。RAIDはマウスコンピュータなど私が良くネタにするBTOメーカーがターゲットと思われます。
ニュースを読み、これは凄いと思ったものの、おそらく成り立ちません。
BTOパソコン.comが考える「BTO価格比較」が不可能な理由
これらをクリアして完成した暁には、他のサイトが使い物にならなくなります。BTOの価格比較はそれほど難しい。
パーツ単位で価格を変動させるのは無理
現状のNECのノート6種類のみから見るにカスタマイズを考慮しないように見えますが、パーツ選択まで対応するなら凄まじい数の項目をリアルタイムに変更する事になりましょう。RAIDが入っている事からカスタマイズにも対応するはずです。標準仕様では意味が無い。
しかし、パーツはほぼ100%近くが台湾や中国からの仕入品。航空便では送料が莫大にかかり現実的では無く、パーツの仕入は船が普通です。
船便で上海や台湾を出るとしたら到着まで5~7週間程度。その間に日本の市場価格相場は変動(多くは下落)するため、競合他社と対決するには相場の予測以外に為替相場という運や世界情勢まで絡みます。
販売(部品の選択)価格が数日単位で変わる事は有りませんが、例としてDDR3の1GBだけ値下がりし複数他社が落としたなら自社の複数のカスタマイズの価格が変動。機種によりカスタマイズの差額は変わる事が有るため、1種類のメモリに対して複数の価格変更が必要になる事も。
これに対応する方法を思い付きません。
モデル数がナショナルブランドの比ではない
富士通の夏モデルが約20種類発表され結構多い方かと思います。
ナショナルブランドの場合は旧モデルがリプレース(置き換え)されて新モデルになる事が多い為、種類はそう増えませんがBTOパソコンは根本から意味が違います。
数えた事は有りませんが、パソコン工房で言えば軽く50種類以上の標準モデルが有り、と言いたい所ですが今数えて来ました。
- デスクトップPC 26種類
- ノートパソコン 29種類
- ゲームPC 24種類
- 即納セット 20種類
私のカウントが間違い無ければ1メーカーで99種類。他社はここまで多くは無いと思いますが見所はそこでは無く、パソコン工房としては約100種類の情報を提供する事になります。
FMV20種類、NECのノートが6種類とかそういうレベルではありません。
メーカーからの仕様情報提供が短期的になり過ぎ
再びナショナルブランドと比較しますが、富士通や東芝に限らずソニーやNECなどの有名メーカーは春夏秋冬モデルとして、年に約4回のモデルチェンジを繰り返します。
この夏では3D対応PCが多く、パナソニックはタブレットに似た形のレッツノートなどベース(ベアボーン部分)が変わるなどスタイルやコンセプトという、家電製品のように見せ所が変わります。
BTOパソコンはそうでは無く、大規模なモデルチェンジは年数回有れど細かい変更や新モデルは数は少なめですが数週間単位。良くあるリリースはゲーム推奨PC、新グラボ搭載など。
同じパソコンという製品では有りますが1機種の寿命が短い特徴が有ります。モデルチェンジによる大規模な変更より、パーツが微妙に性能アップしたり価格が下がったりなどが多い。
外から見ているだけでも大変だろうと他人事ながら思います。
キャンペーンや無償アップの対応が不可能に近い
このブログを1年半続けている内の変化では、昔(1.5年くらい前)はカスタマイズしてなんぼだったBTOパソコンが、即納(完成品)やキャンペーンと銘打った特価PCが多くなった事。
言うならメーカーカスタマイズの状態でパーツを処分しているとも考えられ、マウスコンピューターやフロンティアが良くやる、今ならメモリが2倍、HDDが通常500GBが1TB、など在庫の陳腐化防止に励んでおられるのでしょう。
話を戻すと、BTOを安く可能な限り高性能で買おうとするなら、カスタマイズするより運良く予算に合った特価機種が出る事に期待した方が良いわけです。これらは期間限定と称して1週間のみの台数限定であったり、ご好評に付きという文字を載せて突然延長する事もあります。
どうやって対応するのでしょうか。
BTO価格比較を成功のためにはメーカー共通の自動化が必要
上で延々と書いた通り人間が手動でやる情報提供の量ではありません。
機種や部品の種類が有名メーカーの完成品とは比較にならないほど多いためリアルタイムの情報が必須。
ここでアスキーメディアワークスの出番なのやも知れませんが、
- 何らかのシステムをBTOメーカー各社が共通で導入
- BTOメーカーが形式を揃えて情報を自動で提供
- 全ての仕様、価格、キャンペーン、即納の価格が連動
これが出来なければ嘘の情報を流す事になりましょう。
価格comにはマウスコンピュータやフロンティアのPCも出てはいますが、クリックして販売ページに行ってみると在庫無しや価格が変わっているなど。それが前提と思われるため良いのかも知れませんが、専用サイトで性能を選び価格比較するなら話は別。
視点が逆、メーカーは比較して欲しくない
そう思っているかは知りませんが、私が年に数回やる、購入時の相談を元にした価格や性能比較の一覧。偶然ですが今週は東芝のダイナブック対その他対決をやりました。
性能が揃っていませんが、この中で安いメーカーは良いものの、パソコン工房に取っては大迷惑です。この中で最も高額、または性能が低いと言える為。
この状態を作るためにメーカーが協力するとは思えず、アスキー略が画期的なクローリング(システム)で正確に価格を拾って来るという出来たら神業。
BTO価格比較(bto-kakaku.com)は企業がやっており、当然ながら収益化のためにアフィリエイトを通していますが、手数料を払ってまで比較して欲しいメーカーはDELLやHP程度のものでは無かろうかと。
売れるなら手数料を払う事でアフィリエイトに限らず代理店でも成り立つかと思いますが、競合他社の踏み台になりつつ利益を減らす間抜けは居ないでしょう。更にはBTOパソコンの低価格化を更に激化させる引き金にもなる自分で自分の首を絞める罠。
ユーザー視点からもずれている、購入者の希望は決まっている
一点とまでは言いませんが、有る程度の予算が決まっており、性能も妥協したくないラインが有る。このようなユーザの利用を期待しているのかと思われますが、そこまで出来るパーツを選択し比較しようとする人間は直接メーカーの売場を見て回ります。
PC工房100種類を見るわけではありません。例として
- A4サイズ(15インチ程度)のノートPC
- 予算9万円以内、出せて10万円が限度
- CPUはCore i3、行けるならi5
- メモリは2GB欲しい
- OSはWindows7のHomePremiumで良いけれど32bit
パソコン工房でこの仕様にする為には1~2機種。メーカー通販10サイトを回っても条件に合うノートは10種類に満たないでしょう。これら全てが網羅され特価や即納情報も入っているなら対等かも知れませんが前述の通り不可能だと思います。
BTO価格比較が成功するには?
ケチを付けてばかりでは仕方無し。私が企画者ならどうするか。
- 価格比較以外のコンテンツを充実させて付加価値とする
- 第一段階は数社に絞り、とりあえずアクセス数を稼ぎ実績を作る
- メーカー技術者のインタビューを鬼のように掲載しまくる
2は良いとしても維持費がどうなのか。1は方向がずれており、3は継続出来れば良いものの尻切れではかえって失敗丸出し。他に手を思い当たりません。
ブログパーツで比較が完結すると良さそうでは有ります。
散々な事を書きましたが、99.9%不可能と思うものの成功すればBTO価格比較サイトでは唯一無二となれましょう。アスキーが関わっているという事で0.1%ほど期待しております。長期戦になると思われますが何とか完成して欲しいものです。
構成相談された際「ここで比較すると良い」で終わる日が来る事に期待。
BTO 価格比較
http://bto-kakaku.com/
確か本家kakakucomの場合、サイト運営側でなくて、登録している店舗側が商品の価格を更新していたような気がします。
それと同じ方式なら商品価格の更新は店舗側が行うので、とりあえず膨大な量の更新作業というのは無いのではないかと。
本家の場合も、店舗側がポチりたい人を自店販売ページへ誘導する目的で、マメに価格を更新するのでしょうから、店舗側が売りたいと思っていないものについては、更新しないか元々登録すらしていないように思えます。
HDDだのグラボだののパーツらへんをざっと見てみると、普通にドスパラや工房がランキングに出てきますが、彼らも自店舗で扱っている全パーツ価格情報を更新してるようには見えませんので。
なんというか、要はマンドクセなところは売りたい側に丸投げしてるのではないかと。
PC売りたいオマイラのために俺が本家パクってサイト作ったから、好きに価格情報登録して購入者ホイホイにでも使え、それでサイトが流行ったら俺はアフィでウマー
とかいう感じでw
まあヒツジ先輩の見解同様、どう考えてもシステムに欠陥があり過ぎなのと、現状暫定的なのか恒久的になのかは知りませんが、NECしか置いてないところなんて凄く香ばしいです。本当にありがとうございました。
あと、主にナショナルブランド側の思惑として
F社「この比較サイト、モデル数が多いと更新量がオニだよな」
T社「じゃあBTOメーカーのヤツら参加できねーじゃんw」
N社「!ヤツらが参加しないなら情報弱者釣り放題じゃね?」
S社「おまえ頭いいな」
とか思っている気がしないでもないw
以上、皆が待ち望んだBTOの価格比較サイト作ったぜ、ただし、NECのだけな(キリッ
っていうネタサイトだったに1ジンバブエ・ドルな私の妄想でした。
良く御存知ですね。価格comやconecoネットは手動、ベストゲートはクロールです。
問題は販売(メーカー)側の技術的な点で、大量の構成やPCをアップロードすると同時にxml、せめてCSVで出力出来るかに係ります。標準仕様なら主要パーツなど10種類前後ですが、カスタマイズを入れると1機種50品目なぞザラ。新規ならまだしも、変更まで対応出来るかと言えば自動化せねば気が遠くなりましょう。ちょいと今プログラミングを趣味でやっている為、何と無くですが想像付きます。
価格comのパーツと言えば、ツクモかFaithか忘れましたが、最安を自動入札状態で1円安くなるよう設定していたのか、深夜に連続して競合より1円下回るという凄まじい履歴を見た事が有ります。ラストは元の最安3千円程度の物を競合他店が700円まで一時的に落としすぐに戻す。自動にしていた方が699円で止まっており、翌朝戻っていたという。画像撮っておけば良かった(笑) クレバリーだったかも知れない。
ドメインが bto-kakaku.com な為、BTO以外で価格比較に逃げるとは思えませんが、ナショナルブランドを混ぜて来るかも知れませんね。BTOもどこまでBTOとするか。PCテイクやテイクワンからDELL、HPまでBTOというなら益々不可能。中途半端にマウスやドスパラを入れても他メーカーが無ければ「BTO価格比較」とは言えない。いつまでに、どこまでやるか見ものです。
企画した企業は結構でかく、アスキーも絡んでいるため後には引けないでしょう。という、ここで書いても仕方有りませんがプレッシャーを。気が向いたらこのブログのタイトルを変更しておきます。
現在:BTOパソコン.com - BTO PCの比較と評判や評価を口コミするサイト
変更:BTOパソコン.com - BTOの価格比較と評判や評価を口コミするサイト
Googleで勝負。