パーツの性能の見方について、初心者用の解説です。
これを知っていれば、パーツの意味がだいたい解るという程度に。
富士通や東芝などの完成品も同じです。
どこでも良いのですが、何となくドスパラ。
下にある「基本構成スペック」をクリックすると、仕様がズラっと出ます。
基本構成スペックとは、カスタマイズできるから標準の仕様という意味です。
詳しい人ならば、右の列をザっと10秒ほど眺めれば判ると思いますが、上から順番に行きましょう。長くなるため、今回は中央辺りのカードリーダーまで。
モデル名
そこからなのかよ と思われそうですが、BTOの多くは「VAIO」や「FM-V」や「バリュースター」などの覚えやすい愛称が無いことが多いです。今回のドスパラは、プライムシリーズのガレリア、ZXという愛想も何も無い羅列です。
ドスパラファンならば判るのかも知れませんが、なぜこのように気合いが入っていない型番が多いのかは、構成がメインだからです。TwoTopやマウスコンピュータもそうですが、型番の中に標準仕様を混ぜている、本格的な羅列なこともあります。
プライム、ガレリアは結構有名な方でしょう。
モデル名は気にしなくて良いです。
CPU、メモリ、マザーボード、ハードディスク
CPU
中央演算装置、セントラル プロセッシング ユニットの略です。
人間で言うと脳の計算する部分になります。
これを書いている今ならば、現役のCPUとして、Core i7>Core2>Pentium>Celeron のように段階が有り、左が高性能で右へ行くほど価格が安くなります。プロセッサナンバーによって交わる部分はありますが、パソコンの価格に大きく関わる部品です。
性能はここを見るため、用途からCPUを決めましょう。
メモリー
RAMとも呼ばれる、ランダム アクセス メモリの略です。
人間で言うと、脳の一時的な記憶(いやなことは忘れる部分)です。
この機種はCPUがCore i7なので、マザーボードはX58(深く考えなくて結構です)、そのマザーに合うメモリはDDR3、という感じで、マザーボードのソケット(ピン数)に合ったものを選ぶ必要があります。
ひとつ前の世代では、DDR2がメインでしたがCore iシリーズからはDDR3です。違いは単純に性能が高いと思えば良いかと。デスクトップは、DDR2-SDRAM(エスディーラム)、ノートはDDR2-SODIMM(エスオーディム)という大きさもピン数も全く別物です。文字情報だけで増設パーツを選ぶ時には注意しましょう。
大は小を兼ねるので容量は大きければ良いですが、使わなければ意味がありません。最近は価格が大暴落しているので、2~4GB程度が目安でしょう。Corei7ならばメモリ3枚差しの3~6GBで。
マザーボード
メイン基板などと呼ばれる、全部のパーツを接続する大型の基板。
人間で言うと、血管や神経など体内の様々なものを接続する役割です。
CPUが決まれば、マザーボードの規格も限定され、Core i7ならばSocket(ソケット)は1366(CPUのピンの数)です。基板を作っている、MSI(エムエスアイ)やASUS(アススorアスースorアサス)、GIGABYTE(ギガバイト)など様々有りますが、チップセットは同じことが多いので、後はコンデンサなどの部品や基板の構造で質が決まって来ます。
BTOならばメーカーが選定したパーツが数種類になるので、深く考えなくて良いです。考えるなら自作をどうぞ。
ハードディスク
容量が大きければ良いですが、用途次第。
メールやインターネット、デジカメ画像だけならば普通100GBも使いません。
人間で言うと、脳の忘れない記憶部分です。
普通に考えると絶対に消えないのですが、内部で高速回転しているので、経年劣化や運で突然故障します。消耗品というより、本当に運です。
1TB(テラバイト)は約1024GB(ギガバイト)、現在はほとんどのハードディスクがシリアルATA2(SATA2)です。転送速度は3Gbpsと高速ですが、ハードディスクの速度がそこまで行きません。ドスパラ、書いていませんがハードディスクの性能に回転数で7200rpmなどの数値が有り、高いほど高速で回転しています。書いていないということは、5400rpmかも知れませんね。容量が大きく新しい場合は回転数が低いことがあります。しかし体感では大して変わりません。
光学ドライブ(DVDやBlu-Ray)
標準でDVD、高性能かつ高額なパソコンならばブルーレイが標準。
DVDスーパーマルチと書いてあるものは読み書き可能、DVDコンボドライブは読み取り専用です。今時コンボは無いと思いますが、安い古めのノートなどにはご注意を。
ドスパラのように普通は読み書き速度が書いてあるので、何かこだわりのある人は一通り見ておきましょう。最近の光学ドライブは性能が良いため、あまり気にしなくて良いです。
Blu-Ray(ブルーレイ)は、略してBDと書かれることも有り、これは「ブルーレイ ディスク」を指しています。まだばか売れしているものでは無いため、価格は高額かつ性能は低いと言えます。ここで買うセレブは交換前提なのでしょう。
注意することは、Blu-Rayの再生にはCPUのスペックやVGA(ビデオカード)の性能が必要となること。コマ落ちしたりアプリケーションがクラッシュする原因になります。快適で美麗な映像が売りなのですから、Blu-Ray搭載ならば全体の予算を引き上げましょう。
グラボ、サウンド、LAN、カードリーダー
ディスプレイアダプタ(グラフィックボード、ビデオカード、VGA)
ドスパラでは「ディスプレイアダプタ」と書いてありますが、詳しい人が「グラボ」と言うのは「グラフィックボード」の略です。なぜドスパラはディスプレイアダプタと書いているのかは、グラフィックのボードが付いていない機種も有るため(マザーボードに付いているもの、オンボードと言います)統一するためでしょう。
CPUの次かその次くらいに重視します。特に、映像関係やCAD(製図)、3Dゲーム用途ならば必須です。マザーボードに付いているものは性能が低いため、別に専用のグラフィック機能を付けるのです。
マザーボードにCPUが載るならば、ビデオカードにはGPU(グラフィックス プロセッシング ユニット)というCPUのようなものと、専用のメモリが搭載されています。このため、ビデオカードの増設をすると、グラフィック用のメモリをメインメモリから取らなくなるため、RAMの容量が空くことになります。
CPUの次くらいに予算を考えて割りましょう。
サウンド
専用の部品を付けなければ、マザーボードから出力されます。
どれもそう変わらないので気にしなくて結構。
これにこだわると、果てしなく長い旅に出ることになり財布も薄くなります。私はサウンドブラスターという音源専用のパーツを付けていますが、スピーカーやヘッドホンにもこだわらなければならず、先にそちら(スピーカーなど)にこだわった方が良いでしょう。
LAN
ローカル エリア ネットワークの略で、インターネットなどの接続に使います。
ノートPCやミニノートならば、最近は無線LANが標準で搭載されていることが多いですが、速度が違います。例えば無線LANが54Mbpsならば、この表にある「10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T 」は左から、10Mbps、100Mbps、1Gbpsとなり、普通に光ファイバーなどを接続した時の100Mbpsの半分程度となります。
今後を考えると、ギガランと呼ばれる1000BASE-Tがお勧めです。
カードリーダー
SDカードなどからデータを取り込んだり書く時に使用します。
価格も2千円程度と安いため、あった方が良いでしょう。
全く使う予定が無ければ無理に付けなくても良いです。規格がどんどん進化しており、1年前のカードリーダーはSDHCに対応していなかったりなど、必要になった時にUSBの外付けカードリーダーを購入しても良いです。私は後者。
以上、主要パーツの約8割です。
性能を見るためには、CPUとグラフィック、メモリとハードディスクは用途によりますが、比較的簡単に増設や交換できる部品なので、予算を抑えめにして1年程度後になって再検討するという手もアリかと思います。
次回は、拡張や電源などを誰にでも分かるように説明します。
今回の記事で「わからん!」という箇所や、誤字などあればぜひコメントを。
明日へ続きます
<関連リンク>
BTOカスタマイズ「部品の性能」の見方(後編) | BTOパソコン.com
https://bto-pc.jp/select/bto-pc-343.html
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