BTOメーカーのマーケットシェア(市場占有率)のデータは有りません。
公開されていないのでは無く、調査の対象にならない程小さい、またはグループになっているメーカーが多くあり、調べる気にもならないのかと思われます。私も今回、色々と試みましたが、これだという決め方が出来ません。
BTOメーカーのシェアを予想できるかも知れない数値
全体を見て後悔したのですが、以前自分で作っていた相関図(のようなもの)を思い出しました。ここまで知っている人は少ないかと思いますが、知らなくとも困りません。
クリックして拡大するとマシになります。
MCJグループは自社ブランドでマウスコンピュータを持っており、更にユニットコムも傘下になっています。ユニットコムはパソコン工房ですが、フェイスとツートップを吸収しており、まとまっています。
もう一つはヤマダ電機グループとして、フロンティア(株式会社KOUZIRO)とツクモ(株式会社Project White)、その他は単独となっているか、企業内の事業のように構成されています。
細かく言えば、ドスパラ(株式会社サードウェーブ)は、上海問屋を運営しているエバーグリーンを持っていますが、それを言い出すとマウスグループは昔液晶で有名だったiiyamaや、ASUSの日本代理店とも言えるユニティなども有り収拾がつきません。
前置きが長くなりましたが、グループを含めて売上を見てきました。
あまり真剣に読まない方が良いです。カッコ内は決算月。
DELL:6兆円(2007年1月)※世界で MCJ:944億円>連結>ユニットコム:412億円(2009年3月) サードウェーブ:250億円(2008年7月)※連結 オンキヨー:850億円(2009年3月)※連結 KOUZIRO:75億円(2008年) クレバリー:46億円(2007年10月) サイコム:13億円(2008年1月)
このように意味の判らない一覧となってしまいました。 エプソンは、時計なども入って更に意味不明になるため中止。
通販のアクセス数から見たBTOメーカーの人気度は?
上場していればまだしも、売上は判らないのでトラフィックで比較。
初めからこの発想で行けば良かった。
条件はgTLD(トップレベルドメイン)で日本からのアクセス
期間は2007年5月から2009年8月となっています
なぜこの3社なのかはDELLとHPの規模が大き過ぎて、他のメーカーを入れてしまうとグラフが小さくなり過ぎ比較できないためです。ここでドスパラを突っ込んだ理由は、他社と比較し日本では最も高いトラフィックがあったためです。
いずれも落ちてはいるものの、DELLと比較しHPは健闘しているように見えます。DELLの下がり具合は大きく、これは全世界を対象として比較すると、HPと徐々に離れて行っていることが見えます。
Google Trends for Websites: dell.com,hp.com
http://trends.google.com/websites?q=dell.com%2Chp.com&geo=all&date=all&sort=0
ドスパラは次に出すグラフの基準として眺めておいてください。
ドスパラも同様ですが、マウスコンピュータやパソコン工房、TwoTop、漏れなく下降して行きます。特にツクモは2008年の11月に民事再生を申請したタイミングでぶっ飛んでいますが、その後はマウスコンピュータと同程度まで落ちています。しかしツクモの着陸後は緩やかに離陸しそうな気配がしないでしょうか。
マウスコンピュータは、先に書いたMCJグループの代表的なBTOパソコンですが、グループ全体として見た時、ユニットコム(パソコン工房やツートップ、フェイス)とかぶっては食い合うのみ。カニバリゼーション(共食い)になるため、G-Tuneでゲームに特化するなどバランスを取っているように感じます。クレバリーはTwoTopとほぼ同じラインです。入れ忘れました。
次の比較用にマウスの赤いラインを見ておいてください。
SOTECとFiathがマウスと同じラインを描いて右下がり。SOTECもかなりな落ち方ですが、Faithは1年で半分まで下がっています。広告宣伝費をパソコン工房が握っており、実店舗がメインなのか。しかしそれならばパソコン工房のチェーン店が強いはずです。中途半端にマニアックな所がまずいのか、または激安パーツに片寄っており「BTOしてたのか」と忘れる程激しい在庫処分のためでしょうか。
フロンティアはアクセス数が少ないため落ち方が緩く見えますが、単独で見ると今年の1月、4月、7月にガクっと来ています。個人的には、冬辺りから他社との競争していない程新製品が無く、4月にサイトをリニューアルしていたもののパッとしない。7月はWindows7のアップグレードで競合に負けたと見ます。
Google Trends for Websites: frontier-k.co.jp
http://trends.google.com/websites?q=frontier-k.co.jp&geo=all&date=all
サイコムも落ちているのかと思いますが、このGoogleTrendsはトラフィックが少な過ぎるドメインは表示できない、しないためと思われます。しかし、サイコムとフロンティアの売上は6倍差が有るものの、アクセス数が2倍差程度とは、ヤマダ電機の店頭で販売しているからです。サイコムは通販のみ。
本当の意味でのマーケットシェアはどうなのか?
最も良い方法は、私と同じように各サイトを巡回する事。そしてニュースを掻き集めて、価格コムなどの比較サイトで情報を読み、検索をして口コミ情報を集める事です。
これをやっていると、どのメーカーに宣伝力が有り、どのような構成(パーツ、仕様)で競合し、社員がどのような気持ちで売場を作っているのか見えて来ます。そういう悟りを開くと、サイトを見ただけでどのメーカーが今良いのか直感で判るようになって来ます。
私の主観では、
上昇:ドスパラ、マウスコンピュータ、ツクモ、フェイス
停滞:DELL、HP、パソコン工房
下降:ソーテック、フロンティア、TwoTop、クレバリー
上昇は左が良く、下降は左が悪い順です。根拠は有りません。
サイコムは判りませんという事にしておきます。
私のやり方では目立ったもん勝ちな雰囲気は有りますが、そこから実際の仕様やページを見て「買いたいと思うか?」と感じているため、結構目利きはいけるかと思っています。
価格やパーツの製造メーカーのみでは無く、保証期間と内容。ツクモのように社員の誠意が感じられる通販が今後もBTOメーカーとして残って行くのだろう思います。
マーケットシェアの真実は、購入者の心の中に有ります。
誰が何と言おうと、それが一番の占有率。
私の記事に惑わされないよう、ご注意ください。
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