敢えてPC初心者と付けた、BTO PCメーカーに求める事。
パソコンという物は、メーカーの提案を鵜呑みしたり店員の言いなりで購入するとやたら高額になるもの。原因は仕様がマニアック過ぎて分かり難く、自分の用途に合う物が選び難い為。それを払拭する形が量産系メーカーのBTOパソコン。
タイトルの日本語がややおかしいけれど深い意味はございません。
PC初心者に求められる量産系BTOパソコン7つの条件
別の言い方をすると、私が何故PC初心者や普通の人へ量産系BTOメーカーのパソコンを勧めるか、その理由7つ。
1.自作パソコンより安い
先に量産系BTOパソコンとは何を指すか、私が勝手に量産系と分類しているだけでは有りますが、その基準は自作PCより安い(BTO)パソコンを生産、販売するメーカー。
具体的には左に挙げているメーカーからサイコムを除く全て。サイコムは自作PC組立代行系のBTOメーカーとしており、基準は自作PCより安いか否か。サイコムは同じくらい。
本当は外したいけれど、私が初めてDOS/V機かつBTOパソコンを購入したメーカーで、その際にサイコムの中の人に世話になった為。
話を戻し、なぜ安くなるかは大きな理由として3つ有り、
- 大量にパーツを仕入れるから単価が安くなる
- 大量にパーツを使用するからOEMになり易い
- WindowsにOEM版を利用するメーカーも有る
大量仕入れで物が安くなるのはパソコンに限らないので飛ばし、OEMとは製造メーカーがPCメーカー用にオリジナルの設計をしてくれる仕組。
具体的にはマウスコンピューターの電源ユニット、パソコン工房のレサンセシリーズのセレクタブルOS、サイコムも一部電源は型番にsycomのような文字が有り、これもOEMと推測。
PCパーツのOEMは安くする為にマニアックな無駄な機能を省いたり、数千単位の仕入れを約束するので製造側が安価に提供出来、販売価格に反映される流れ。
Windowsの場合はソフトウェアだけれども似たようなもので、マイクロソフトがそのメーカーのその型番専用として大量に売るなら安くする契約が有り、結果はパーツと同じく販売価格へ反映。
自作より安くなければBTOパソコンを選ぶ理由が薄れる。
2.延長保証が比較的安い
2012年現在、安い延長保証と言えばパソコン工房系(faith、TWOTOPなど)。高いのはドスパラやDELLなど。ツクモは安いけれど保証が経年で劣化するので微妙。
例として7万円くらいの構成ならサイコムは4200円、パソコン工房は5250円なので前者が安く見えるけれど、同じ仕様なら総額にすると逆転するでしょう。ソニーストアならVAIOに無料で3年保証が付いているけれど、やはりPC本体が高い。
BTOパソコンを選択する理由はPC自作が出来ない(しない)とするなら、同時に修理(部品交換)も自力でしない事になるとして、プラス2年の延長保証は価値が高め。
保証の延長が安く無ければ、自作や有名メーカーPCでも良くなる。
3.価格の刻み方が上手い
この点で上手いと思うのはパソコン工房のレイアウト。
トップページから、デスクトップ、全てのモデルを表示、にした画面。
最も安い構成から順に販売している全てのデスクトップPCが並んでおり、現在下は33,980円から上は399,980円まで1ページで判るデザイン。
量産系BTOパソコンの選び方は、用途>予算>=性能の順と考える為、具体的にどういう流れになるか相談された際の形で書くと。
- パソコンを何に使うのか全部書出せ(用途)
- 希望価格はいくらか、どこまで出せるか(予算)
この場合、用途がインターネット関連以外にMSオフィス、年賀状印刷、音楽ファイルの購入、程度なら安物でも良いので、将来性を気にしなければ5万円以下、10万円まで出せるというなら6~7万円辺りの機種としどう違うのか性能を説明。
このように量産系BTOパソコンの場合は、グラボが何とかCPUがどうとか性能が先では無く、予算の方が優先される事が多い為、パソコン工房の並べ方は上手いと思っております。
逆にマニアックな人や自作PCをいくつもやっている人には見づらく、ドスパラのようにCPUとグラボで選択出来る方が良いでしょうな。
PC初心者や仕様が良く解らない人には性能より価格が先。
4.標準構成の機種が多い
カスタマイズせずとも標準構成が多い事。マウスを例に。
4種類有る左から行くと。
- エントリー・・これを標準としましょうか
- スタンダード・・CPUがi7-3770Kへ
- ハイスペック・・HDD増量、グラボGTX560追加、連動し電源容量アップ
- プレミアム・・グラボがGTX660Ti へ
自作PCユーザやマニアから見ると鬱陶しいかも知れないけれど、これはメーカー側が売りたい仕様と思われ、購入者が自分で好きにやるカスタマイズより比較的安め。
また、差が少ないので分り易く、1と2の例でいうとCPU性能を上げるには1万円の差額というだけなので迷わない。
マウスコンピューターに限らず、私が量産系と定義しているBTOメーカーは全てこのように標準構成が多い為、初心者にも分かり易いと言えましょう。
標準構成を多数用意しないなら、自作PCや組立代行で良い。
5.バランスが取れている
仕様内のパーツが突出せずバランスの良い構成。例をドスパラより。
敢えて性能を最高や最低にせず、中の上か上の下辺りにしております。
左端の機種を見ると、CPU、グラボ、メモリ、HDDなど全て中の上程度の性能や容量。これがCPUをCeleron、メモリ16GB、ブルーレイドライブ搭載などしても必要と思う人は少ないでしょう。
私が量産系BTOパソコンで標準構成を勧めている理由は、価格以外にカスタマイズする必要が無いくらい安定している為。適当に選んでも「え?」と言われる妙な仕様にはならないでしょう。
但し例外も有り、ドスパラやパソコン工房は年に数回、話題作りの為に60万円のグラボ2枚挿しSSD複数台盛りモデルや、Xeonを載せてみたなどで宣伝する為、ご注意有れ。
また、標準構成はメーカー側に言わせると最低構成とも言える為、あまりにも安い機種に価格で釣られるとやけに性能や容量が低くなる事もございます。
私はこのバランス型が嫌いなので最初からサイコムで購入。現在は修理現場の経験と当ブログを書く際の知識で自作出来るので自作PCにて。
性能のバランスが取れていない量産系は安心して勧められない。
6.カスタマイズが少ない
BTOパソコン=用途に合わせてカスタマイズ、はメーカー側の売り文句。
量産系メーカーは標準構成が安い代わりにカスタマイズが高額で、利益を上げる為の言い分。
それを信じて質問掲示板などでてきとうに回答している場面を時々見るけれど、BTOパソコンとは受注後に生産するという意味。カスタマイズしなければ使えないわけでは無し。
私に言わせると、敢えてバランスを崩したいなら金を積め、肘の高さまでという事。意味不明失礼。肘は言い過ぎ。
カスタマイズが少ない例をDELLから。
グラボは選べず、メモリも8GBか12GBの2択。ちなみに12GBへのアップグレードが無料になっているのは消費者にサービスしているだけでは無く、2GBメモリを処分したい為。
比較用に2chなどで人気のワンズより。
source:PCパーツと自作パソコン・組み立てパソコンの専門店 | 1's PCワンズ
マニアックな人達は量産系はパーツの選択肢が少なくメーカーや型番が判らない、イコール駄目というけれど、 この状態から選択する事が出来るなら自作した方が良いのでは。
PC初心者やPCオタクでは無い普通の人なら、DELLとワンズを比較するとDELLになるでしょう。DELLは少なすぎる上に最近高いのでどうかと思うけれど。
パーツの選択肢が多過ぎ混乱させるなら自作で良い。
7.用途の提案などの特長
私がMMO(ROやリネ2、モンハン)をやっていた時、チャットの会話で時々有ったものがそのゲームが快適に動く仕様の雑談。
ゲームならドスパラが片っ端からゲームメーカーから推奨を取っていたり強引にそのゲーム用PCとしていたり。マウスはG-Tuneというブランドにしていたり。
3Dデザイン用は、やはりドスパラやマウスがグラボにQuadroやFirePro標準搭載の機種も提案しております。
その他、マイクロソフトオフィス抱き合わせなら2012年春頃からフロンティアが2010を処分していたり。
有名メーカーのように地デジや3D、機能満載で高額にはしないけれど、ピンポイントでその用途ならこれという提案が量産系メーカーには良く有る現状。
量産系とは言えないサイコムを例にすると、サイコムは簡易水冷やケースにクラマスを使うとか機能面で宣伝しており、それは用途では無し。ドスパラなどとサイコムなどのどちらがPC初心者や一般向けのパソコン選びか簡単に判りましょう。
量産系BTOメーカーには提案や特長が有った方が良い。
量産系BTOメーカーのパソコンに求められる条件(まとめ)
私は自作PCを使っておりますが、周囲からパソコンの購入を相談された際は、今回の7つの理由から量産系メーカーのBTOパソコンを勧めております。
保証の延長が前提の為、以前はドスパラ優先、現在はパソコン工房、高額な構成ならマウスも含め、その他DELLなども一応入れてしつこいくらいに検討。
なぜ量産系のBTO PCメーカーにするかは説明し易く、その説明を理解されると後は自分でやるという良い流れになり易い。
何が言いたいかはいつも通り、最終的な判断は購入するPCユーザにして欲しい為。他人の意見で高額な買い物をすると後悔の元。
オフラインで聞くに限らず、オンラインや私の偏った意見を読んでしまったなら、鵜呑みせず流されず自分の意思で決定しましょう。
更に言えばコストパフォーマンスを求めないならBTOパソコンやデスクトップPCで無くとも良いかも知れないので、タブレットPCやノート、スマートフォンで事足り無いか、パソコン以外とも比較しましょう。
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