初心に返りBTOパソコンの選び方。
多少パソコンに興味の有る人なら、CPUやグラフィック、メモリやHDD容量など何となく選べると思うものの、本格的に自称PC初心者の人には難しいもの。これを読めば大きな失敗は無いと言えるよう具体的に解説。
PC初心者向けで参ります。
具体例は2012年5月末現在として。7項目に分け最後にまとめ。
- 機能:OS、MSオフィス
- 性能:CPU、グラフィック
- 容量:メモリ、ストレージ、パーティションb分割
- 操作:モニタ、キーボード、マウス
- 追加:光学ドライブ、カードリーダー
- 静音:静音パーツ、グリス変更
- 保証:延長保証
全て私個人の感覚や判断なので間違いないとは言い切れず、責任も持たないので解釈はご自由に。参考程度にどうぞ。
機能:OS、MSオフィス
OSは現在ならWindows7が標準。種類別に分けると。
- Home Premium・・高機能では無いけれど一般向けで比較的安い
- Professional・・Home~より5千円くらい高額で機能追加
- Ultimate・・Home~より1万円くらい高額な全部入り
普通の人や自宅用ならHomeで充分。迷ったらHomeで良いと言えるくらい一般向けPCはHomeが入っておりますが、企業ならITやネットワーク管理者に聞いた方が良いでしょう。
2012年2月まではサポートの長さからProが良いと私も書き続けておりましたが、サポート期間が変更され、HomeとUltimateもProと同じく2020年までの延びたので無関係。純粋に機能と価格のみの比較でよろしいかと。
その他、ドスパラやパソコン工房など一部BTOメーカーで「OSなし」が有るけれど、自作PCでOS後付なくらいの知識が無ければ危険。素直にWindowsは載せておきましょう。例として、NECパソコンからWindowsを流用とかは出来ないのでご注意有れ。
オフィスは現在マイクロソフトの2010が最新。価格はおおよそ。
- Personal・・2万円、エクセルとワード(表計算とワープロ)
- Home and Business・・2.6万円、パワーポイント追加(提案作成用)
- Professional・・5万円、更にアクセス追加(データベース作成)
分解すると、エクセルとワードが抱き合わせで2万、パワーポイント6千円、アクセスが2万4千円。仕事などで必要とか、金が余っているなら追加しても良いけれど、他のアプリケーションと比較するとかなり高額なので良く考えましょう。
パソコンという万単位の買い物をする際は金銭感覚がおかしくなり、2万円ならとりあえず付けておくか、など考えがち。使わなければ金を捨てるようなもの。パワーポイントやアクセスは用途が有るなら便利なものの、無ければ一生使わないレベルなので迷ったならやめましょう。
但し、上はBTOパソコンのカスタマイズ価格。単品(パッケージ、箱入り)は5千円くらい高いので後から買うくらいなら付けた方が得。Proのみ今Amazonを見て来るとパッケージの方が5千円安かったのでカスタマイズで付けると損。
性能:CPU、グラフィック
CPUはIvyとかSandyと書いて分かる人ならこれを読む必要は無いので、ブランド名で分けてみましょうか。メーカーPCはほぼインテルなのでインテルのみで。
- Celeron、Pentium・・数千円、比較的性能低め
- Core i3、Core i5・・1~2万円、結構高性能
- Core i7・・2万円~、かなり高性能
Celeronクラスの性能は低めと書いているけれど、最近はCeleronでもデュアルコアで動作クロックも低くは無く、私に言わせると中々の高性能。メール、インターネット、画像整理、年賀状印刷ならこの程度でも問題無いかと。
Core i3やi5は一応中間なものの私に言わせるとかなり高性能。動画編集やYouTubeを再生しつつ別の作業をするなら余裕を持ち1~2ランク上になるこれらで。個人的には将来性を考えるとCeleronクラスでは不安。
i7はPC変態用。予算がもりもり有るなら大は小を兼ねるとして。
グラフィックは増設ボードの有無から入りましょう。
- 無し(インテルHDグラフィックス)・・CPUに内蔵のグラフィック機能
- 有り(GeFroce GT 430 など)・・とりあえず増設されている程度
- 高性能(GeForce GTX 680 など)・・主に3Dゲーム用
低性能なグラフィックボードを追加するくらいなら「無し」のインテルHD~で充分な状況が多め。私のPCは「有り」に該当するけれど、CPUやマザーボードに映像出力が無い組合せなので、とりあえずや仕方なくで増設しております。
3Dゲームをやりまくったり、大容量のビデオメモリが必要なら予算の限り性能を上げましょう。最上位はコストパフォーマンスが最悪なので、高性能グラボ選びは性能上から2~3(または3)番目以降の性能が割安。
容量:メモリ、ストレージ、パーティション分割
メモリは既にGB単位の時代。規格はDDR3が主流かつ最新。
- 2GB・・1GBx2枚や2GBx1枚、処分PCに多い
- 4GB・・2GBx2枚か4GBx1枚、容量的には今や標準
- 8GB・・4GBx2枚が現在は普通、かなり大容量
- 16GB以上・・専門用途やPC変態用
今時、総容量2GBのデスクトップならまず処分品。1GBや2GBメモリを余らせているメーカーがとりあえず動く構成として載せる程度。但し、ネットブックなどCPUがAtomの場合は最大2GBという制限もございます。
メモリ価格は2GBが既に時代遅れで割高になって来ており、コストパフォーマンスが最も良い容量は1枚あたり4GB。メーカーではまだ2GBの在庫が有るのか安く仕入られるのか2GBも有るけれど、自作ユーザは1枚4GBが最低というレベル。
8GBメモリもここ半年でかなり安くなって来ているので、今後は8GBx数枚になるかも知れないけれど、普通に使うなら総容量4GBでも充分。
4月末に出た新CPUと新マザーボードの組合せなら、PC3-12800が最適で、PC3-10600が載っていたならやはりメーカー都合の在庫処分なので、大して安くなければ注意してみましょう。
ストレージとはHDD(ハードディスクドライブ)やSSD(ソリッドステートドライブ)の事。
- HDD 500GB・・安い、大容量、遅い
- SSD 120GB・・高い、小容量、激速
HDDが500GBなら単品で6千円くらい、SSDは120GBでも1万円強。それでもSSDを選びたいほど高速なものの、メーカー側ではSSD標準化が遅れており、という事は需要もまだHDDほど無いのでしょう。
ここは主にストレージ使用量と予算の都合で判断する箇所。HDD標準、カスタマイズでSSDならSSDはかなり割高になってしまうので注意しましょう。量産系BTOメーカーは標準が最も割安、カスタマイズすればするほど割高に。
主にインターネット用などライトユーザなら、HDDからSSDへの変更が体感速度向上に繋がるので、高性能CPUやグラボの増設よりお勧め。
未だにカスタマイズでパーティション分割が有るけれど、切りたい人は自分でやるだろうし、意味や用途が判らないなら切る意味も無いのでスルーしましょう。
操作:モニタ、キーボード、マウス
デスクトップ用に絞りモニタサイズを3例。全てワイド液晶。
- 19型(HD)・・横1366x縦768、1万円くらい
- 23型(フルHD)・・1920x1080、2万円くらい
- 27型(WQHD)・・2560x1440、5万円くらい
モニタのサイズは物理的な大きさ(型=インチ数)と画面解像度の大きさが有り、上は私がバランスが良いと思っている大きさと解像度。画面解像度は最大なので下げられる物が多いけれど、最大が大きいものほど割高になりがち。
自称初心者なら、バランス以外に接続方式も違いが有るので、PC本体をモニタを別で購入するなら端子の種類や対応解像度に注意しましょう。
その他の考え方として、私の環境ではモニタと目の距離が約70cmなので23型が限界。これ以上大きくなるとモニタを見渡す際に首振り状態になると思われ、一概に大きい方が良いとは言えず。インチ数が低く高解像度なものは文字などが小さく見づらくなる点もご注意有れ。
キーボードとマウスは、BTOパソコンで付属しているならお試し版やオマケと解釈し、不満なら市販の物を探しましょう。標準で付属しないメーカーも有るので、やはり市販品の吟味をどうぞ。
私はこの項目が最も重要と思っており、モニタ、マウス、キーボードの性能の差が戦力の決定的な差と思っております。凡人のモビルスーツ選びのような。意味不明失礼。
追加:光学ドライブ、カードリーダー
光学ドライブを敢えて3種類で。
- DVDコンボドライブ・・DVDは読めても書けない(CDは読み書き可)
- DVDスーパーマルチ・・DVD、CD共に読み書き可、標準構成に多い
- BDドライブ・・書込の可否、大容量(BDXL)可否も有り、発展途上
コンボはCDとDVDのどちらも使えるドライブなものの、DVDの書込は不可。エプソンダイレクトやその他メーカーの法人用PCにさり気なく載っているので、書込が必要ならご注意有れ。原価はスーパーマルチと同じくらいのはずなので、そう考えると損。
現在はDVDのスーパーマルチが一般的。デスクトップ用の内蔵なら2千円くらいで売っており、ノート用のスリムでも3千円で売られていたり。普通に付いているので特に考えなくてよろしいかと。
ブルーレイディスクドライブは、大容量が売りなものの、HDDの方が高速かつ価格が下がり容量が上がり、もはやBlu-rayはバックアップ用としてはほぼ用無し。1万円くらい高くなるけれど、どうしても映画や動画保存などで必要なら。まだ進化の途中なので、今買うと短期間で規格が古くなる可能性有り。
カードリーダーもBDドライブのようなもので、次々と新しい規格が出るので、頻繁に使わないなら外付の方が割安かつ故障箇所も減りよろしいかと。毎日デジカメからデータを移動するなら載せても良いかも知れない。
静音:静音パーツ、グリス変更
量産系BTOメーカーでも、ドスパラやパソコン工房、クレバリーで見られるマニアックなカスタマイズ。静音化の例を挙げると。
- CPUクーラー交換・・付属品や安物では無い市販品へ変更、
- ハードディスク静音化・・ケースを付ける(らしい)
- ケースファン静音化・・静音ファンへの交換
CPUクーラーは付属品(インテル純正)やバルクの安物を付けるところ、自作ユーザが使うような市販の大型な物へ変更。これは効果は有ると思われ、取り付けの技術的にもメーカー側がやってくれるなら安心でしょう。
ハードディスクとケースファンの静音化なるものは微妙。HDDにケースを付けて静音としている自作ユーザを私は見た事が無く、効果が有るなら流行っているはず。ケースファンは元から静かなので変えても判らないと思う。
グリス変更をやっているのはクレバリーやパソコン工房。
標準はおそらく私が常用しているような安物、またはインテルクーラーのヒートシンクに付いている粘土のような固いやつ。いずれも熱伝導率が低く、クレバリーのような固まらないグリスや、パソコン工房のようにシルバーグリスを塗布代行してくれるなら一応お勧め。
但し、グリスを変えたからとは言え、高負荷にならねば温度差は大して変わらず気分的な問題になる可能性大。高性能なグリスはCPUの温度が常時高くなるような使い方をするユーザなら恩恵は有るものの、私のように普通にブログ書いてるだけなら大差無し。
利点は、掃除を多少さぼってもCPUの温度上昇が抑えられるので良いかも知れないけれど、そこまで放置しないよう、クリーニングは頻繁に。
この項目では、クーラーとグリス変更は気になるならやってみても良い程度で、最近のインテルCPUやクーラーは昔より低温静音なので、金が惜しいならスルーも有りかと。
保証:延長保証
標準1年はどこも無料。延長の3年は約5千円より。 メーカーにより設定が違うので価格には触れず分けると。
- 標準1年・・2年目以降も有料修理は可能
- 長期3年・・3年以内にどこも故障しない運が有るなら不要
私が修理工場に居た頃に感じた事は、自分で修理(不具合箇所特定、パーツ交換)出来ないなら長期保証は欲しい、と思ったくらいパソコンはどこかおかしくなる可能性が他の精密機器より高め。
例として、最も安いカードリーダーまたはメモリが故障した際、有料修理すると作業費込で5千円くらいは取られるでしょう。自力で修理出来ないなら掛け捨ての保険として延長を推奨。自分で何とか出来るなら金の無駄なので延長不要。
目安として1つ、グラボを載せるような高性能で固めたバランスのPC本体なら、グラボやマザーが高額なので考えてみましょう。
BTOパソコンの標準構成とカスタマイズ選び(まとめ)
選び方の基準は目的が先なので、用途>性能>=予算。何に使うのかを考え、時には紙やテキストファイルに書き出し、予算と性能のバランスを決めましょう。
まずい選び方は、メーカー、悪評クチコミの何か一つを参考にしてしまう事。NECだから良い、DELLだから悪いという判断は根拠が無く、悪評の多くはPC初心者の愚痴。
ちなみに私は当ブログを嫌々続けて3年半くらいなので、他人PCの構成を考える時はクチコミを全く見ておりません。用途、性能、予算で終わる為。
というわけで、ここまでの作文もクチコミ情報に似た箇所が有るので、私の主観に影響されず自分の判断と決断を最優先にて。
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