エプソンダイレクトのBTOパソコンの価格について。
以前よりやたら高額で、PC本体のコストパフォーマンスがよろしくないという記事を書いておりましたが、今回はケースの違いで価格が大きく違う事に気付いたので感想文。その差はタイトル通り約5万円。
どういう事か2種類のデスクトップPCで比較して参ります。
「Endeavor Pro5300」と「TY5100S」で価格と性能を比較
エプソンダイレクトの新製品、新CPUのIvy Bridgeが選択出来るProシリーズの5300。通常の構成ではSandy Bridge。
価格は標準構成で106,680円。今回はエプダイ内のみの比較なので送料などはスルーしましょう。
主な仕様は後回しにして、続いて同社のTY5100S。標準構成は54,810円。期間限定で5千円引きになっているものの、エプダイは期間が終わると本当に通常価格へ戻すので通常の価格で。
ちなみに、Pro5300はASCIIの宣伝記事を見て知った物。
TY5100Sは、その宣伝記事の上部に表示されていた広告画像よりジャンプしており、意図的に差額の大きい機種を選んだわけではございません。
Pro5300の標準構成より主な仕様。
- OS:Windows7 Home Premium 32bit
- CPU:インテル Core i3-2120(3.3GHz、2コア/HT対応、3MB)
- マザー:インテル Z77 Express チップセット
- グラフィック:インテルHD~2000 ※CPUに内蔵
- メモリ:2GB(2GBx1、PC3-12800)※空きスロットx2
- HDD:500GB(SATA3、7200rpm)
- 光学:DVD-ROMドライブ
- 電源:670W
- ケース:ミドルタワー(キャリングハンドル付:2100円)
- その他:有線LAN1000Base-T対応、USB3.0x4 など
OSのWindows7は64bitへ0円で変更可能。全体的にカスタマイズ前提と思われる低性能かつ小容量でエプダイの平常運転。DVDドライブをスーパーマルチ標準にしない辺りもいつも通り。
CPUがSandy Bridgeの割りにZ77なのはインテル6シリーズの在庫が上手く減らせたのか、またはIvy Bridgeへのカスタマイズが普通として組み合わせたか。メモリがPC3-12800になっているけれど、標準構成(Sandy Bridge)ではPC3-10600が上限になり速度が低下する組合せ。
これで10万円超えはボッタクリすぎだろうと思えるけれど、ケースが変わると価格も変わり、TY5100Sの主な仕様を引かせてもらいます。
- OS:Windows7 Home Premium 64bit
- CPU:インテル Core i3-2120(3.3GHz、2コア/HT対応、3MB)
- マザー:インテル H77 Express チップセット
- グラフィック:インテルHD~2000 ※CPUに内蔵
- メモリ:4GB(2GBx2、PC3-12800) ※空きスロットx2
- HDD:500GB(SATA3、7200rpm)
- 光学:DVDスーパーマルチドライブ
- 電源:450W
- ケース:ミニタワー
- その他:有線LAN1000Base-T対応、USB3.0x4 など
孔明どころか魏延レベルの罠。意味不明失礼。
何を勘違いしているのか、見落としているのか探したものの他に変わりは無し。仕様の違う箇所のみ双方のパーツ性能を抜き出してみましょうか。
Pro5300から。
- マザー:インテル Z77 Express チップセット
- メモリ:2GB(2GBx1、PC3-12800)※空きスロットx3
- 光学:DVD-ROMドライブ
- 電源:670W
- ケース:ミドルタワー(キャリングハンドル付:2100円)
TY5100S。
- マザー:インテル H77 Express チップセット
- メモリ:4GB(2GBx2、PC3-12800) ※空きスロットx2
- 光学:DVDスーパーマルチドライブ
- 電源:450W
- ケース:ミニタワー
一般的に優れている、または高額と判断出来る方を赤で着色。ケースは個人的にミドルタワー一択なものの、人により違うと思うので無着色。
Pro5300の利点は2つ。しかしCPUがSandy~なのでZ77の性能は発揮出来ず、それ以前にグラボ(ビデオカード)が標準無しなのでH77でも変わらない。
電源容量も大は小を兼ねるけれど、この構成なら400Wくらい有れば充分。製造原価が高い分やはり無駄と言えましょう。
TY5100Sに赤文字が有る通り、メモリ4GBやDVDはスーパーマルチ(読み書き可)の方が普通は必要と思われ、ここまでをまとめるとPro5300は価格が2倍と高い割に、約5万円のPCより劣るという事。
改造するなら機能面ではPro5300が上になるけれど、やるとサポート対象外になる可能性が有り、それ以前に自作にしろと。
TY5100Sはカスタマイズの選択肢が少なく、Pro5300は仕様変更前提。制限を利用した売り方で、見せ方として上手いかも知れないけれど買う側から見るとずるい気がする。
ケース代が約5万円になる計算
先にケース以外の違いを甘めに計算。
- マザーボードの差額を5千円(チップセットと、ATXかマイクロの違い)
- 電源の差額も5千円くらい(450Wと670Wなので市販同等品で比較)
- キャリングハンドルは約2千円
ここから逆にメモリ千円くらい、光学ドライブを千円くらいの差として引くと約1万円。根拠が薄いのでおおよそになるけれど、本体の差額は51,880円なので差は42千円くらい。キャリングハンドルが付くと44千円くらい。
ミニタワーもタダでは無いので5千円くらいの価値とすると、Pro5300のケース単品は49千円となり、上のマザーや電源の差額は甘くしているので調整して強引に約5万円となるわけですな。
確かに良いケース。しかし私の15千円ケースの方が良いと思う。ちなみに画像右下のシャドウベイは前面からドライブを出し入れ出来る設計で、ここは個人的に良いと思っている箇所。
一応マウスコンピューターとも価格を比較
書き出す手間が惜しいので画像で。
中央の機種がTY5100Sと同等の性能。差は通常価格で約1万円。
マウスPCではチップセットが更に安いB75を使っておりますが、やはり無改造前提でメモリ4GB(2GBx2)ならこれでよろしいかと。
Windows7のHome~はメモリの認識は最大16GBなので、今後8GBx1が更に値下がりすると予想すると、増設(交換)しようと思うなら8GBx2スロット打ち止めで問題無し。
Endeavor ProシリーズのPCケースは約5万円(まとめ)
通常は上でやったように他のBTOメーカーと比較しエプダイは高いとして解説して参りましたが、今回は同じエプダイでもやたら高額になる物が判明。
私の推測が間違っていなければ、Proシリーズのケースは約5万円。その価値が有ると思うなら良いけれど、カスタマイズが前提なので生産の工数による人件費なども載っておりましょう。
他社との比較ならエプダイの保証やサポートなども挙げてフォロー出来るものの、今回は話が違い機種による比較。
確かに良いケースとは思うけれど、そこまでの価値が有るとは個人的には思わず。品質マジックを信じているなら止めないけれど、私は中身はどこも似たようなものと判断するのでエプダイはやはり割高、特にProシリーズは高過ぎると感じております。
どうしてもエプソンブランドが良いならそれも結構。しかし特にそうは思わないなら他社とも比較してみましょう。
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